五等分の花嫁と一人の弟   作:よもぎもなか

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第77話 偶然のない夏休み

 

 

二乃「暑〜………」

四葉・五月・六海「……………」

二乃「ねぇ 海行きたいんだけど」

三玖「まだ言ってる」

六海「海もいいですけど これどうします……?」

二乃「どうするって新しい家を探すしかないわ」

三玖「この家を退去しなくちゃいけないなんて……は引っ越して半年でこれってツイてない……」

四葉「ひとまず電話してくれてる一花を待とっか」

六海「引っ越しの猶予も半年あるし大丈夫でしょ」

五月「半年って……丁度受験シーズンなんですが……」

二乃・六海「…………」

二乃「考えたくもないわ………」

四葉「早いかもしれないけど夏休みのうちに済ませちゃえるといいよね」

三玖「取り壊し……少し寂しいな……」

四葉「少しの間だったけどこの家にも思い出が詰まってるもんね

六海「補償とかあるのかな?」

四葉「急に現実的……」

五月「一花に伝えてきます」

三玖「フータローにも教えておかないと」

六海「そういや夏休みに入ってから一度も会ってないね」

三玖「早く会いたい」

二乃「まぁ長い休みだものチャンスはいくらでもあるわ」

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

五月「(いち)……!」

一花「ええ私と六海はもういなくなるので これからは妹たち四人でということになります

五月「え?」

 

〜同時刻 上杉家〜

 

らいは「今朝お兄ちゃんの布団の下からこんな本を見つけました」

風太郎「いや…………」

らいは「まさかお兄ちゃんがこっそりこんな本を読んでるなんて」

風太郎「それは………」

らいは「びっくりだよ!

 

らいはの手には『高校生のための恋愛ガイド』という本を持っていた」

 

風太郎「ち ちげーよ 無理矢理六海に貸されただけで…たまたま布団の下に置いてただけだ!」

らいは「六海さんは無理矢理本を押し付ける様な人じゃないでしょ 夏休みに入ってからずっとひきこもってたから心配してたんだよ 早速五月さんたちに会いに行こう!」

風太郎「は? なんでだよやめてくれ 夏休み中は宿題だけ出して家庭教師は休みにしたんだ どうしてわざわざ俺から会いに行かなきゃならないんだ それにもし勉強でわからないことがあっても六海がいるから大丈夫だしな」

らいは「来週の日曜日とかどう? 海行こうよ海! 五月さんたちも誘ってさ」

風太郎「ケーキ屋のバイト」

らいは「もう! でもそれなら二乃さんには会えるかもね」

風太郎「 ! 」

らいは「もしかしたら皆も遊びに来るかも!」

プルルルル

らいは「あ 電話だ はーい上杉です」

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

店長[すまん 店を少しだけ休みにしようと思う

 

二乃「え!バイクで事故⁉︎ ……はい…そうですか お大事にしてください」

四葉「二乃〜荷物まとめるの手伝って」

二乃「うん ちょっと待って」(…………バイトだったらフー君と会えると思ったのに」

 

 

 

 

ピンポーン

 

らいは「あれ〜お留守だ せっかくお兄ちゃんのバイトもなくなったのに……」

風太郎「じゃあもういいだろ………つーか本当に行くのかよ……」

らいは「もう先に行ってるのかな?」

風太郎「 ? 」

 

 

 

 

らいは「海だーっ!

風太郎「じゃあ俺は休むから」

らいは「ダメダメ 海に来たら海に入んなきゃ」

 

【らいはは知っていた 五月と六海とのやりとりで六人が今日海に来る事を……】

 

らいは(偶然出会うってのもいいかもね)

 

【中学生になったらいはは少しマセていた】

 

風太郎「 ! なんだお前らも来てたのか」

らいは「 ! 」

前田「おお 上杉じゃねーかコラ」

真田「お〜上杉! 元気してる?」

武田「久しぶり 夏 楽しんでる?」

らいは「違う

前田・真田・武田「 ‼︎ 」

風太郎「お前ら三人で来たのか……」

真田「俺らだけじゃなくて向こうにクラスのみんなもいんで」

武田「君にもメールしてたはずだけど」

風太郎「そういや携帯はしばらく見てないな」

らいは(あれ〜………おかしいなぁ なんで会えないんだろう……)

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

四葉「わ〜見て!海見えるよ」

六海「行きたかったね〜」

一花「仕方ないよ 今日引っ越す予定を組んじゃったんだもん 今度私たちだけで行こう」

三玖「フータローも行ってるのかな?」

五月「あの人は海なんて行く柄ではないでしょう」

二乃「まさかまたここ(マンション)に戻ってくるとはねぇ 言っとくけど次の家が見つかるまでの繋ぎだから!」

六海「風太郎も家庭教師に戻ったからいいじゃん」

一花「二乃は強情だなぁ」

 

 

四葉「わっ! 綺麗なままだ」

六海「江端さんが掃除しててくれたのかな?」

一花「お父さんは………やっぱりいないか」

五月「…………一花」

一花「うん?」

五月「い いえ なんでもありません」

(あの電話……家を出るという意味ですよね……六海も出るということならお仕事関係でしょうか? まさか駆け落ち………ってそんな訳ないですよね………でもなんで急にそんなこと………修学旅行が終わってからみんなおかしいです 一花も二乃も三玖も六海も 一花は何故か家を出ようとしてますし二乃と三玖は上杉君のことが………六海は最近一花の事をずっと見てる気がします………もしかしたら四葉もなにか………私はどうしたらいいのでしょう!)

三玖「フータローも久々に呼んであげよう」

二乃「あら いいわね」

五月「 !  い いけません!

二乃「え?」

五月「彼も受験を控えて一人の時間が必要なのでしょう ですからあまり迷惑にならない様に………」

(いつも私たちのトラブルの中心に彼がいた 私にできることはこの平穏を保つこと!)

「せめて 夏休みの間は会うのを控えましょう!」

二乃「何それ 電話しよ」

五月「わぁぁぁああ!

二乃「繋がんないや」

三玖「フータロー 会いたいな……」

四葉「きっと今頃一人で寂しくしてるよ」

 

 

全クラスメイト「右! 左!

風太郎「どっちだよ!

 

クラスメイト「学級長の妹さんだって かわい〜 焼きそば食う?」

らいは「食うー!」

 

真田「六海たちは元気?」

風太郎「俺に聞くな」

 

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

 

前田「上杉……まだ痛ぇぞ」

風太郎「だから何度も誤っただろ………」

松井「まだメソメソ言ってるの? ま あの時は笑ったけど 楽しかった〜 上杉君も楽しそうで良かったよ

風太郎「俺楽しそうだったか?」

松井「うん そう見えたけど違った?」

風太郎「………」

武田「この後花火するそうだが君はどうだい?」

風太郎「いや俺は帰ることにする らいはも疲れちまったしな 皆によろしく伝えといてくれ」

武田「 ! 意外だね上杉君がクラスに馴染もうとするなんて」

風太郎「そうか?元からこうだろ」

前田・真田「それはない」

武田「一年の頃と比べたら驚くべき変貌だ 何か……いや……誰かそうしたか聞くまでもないね

風太郎「数年ぶりに海に来て お前らやクラスの連中と盛り上がれて楽しかった……それも事実だがどこか足りないと感じちまったんだ」

武田「わかってるよ」

 

 

風太郎「あ〜くそ あいつらもいたらもっと楽しかったんだろうな

 

 

 

 

らいは[へ〜お引っ越ししてたんだ だからいなかったんだね]

五月「えぇ まさか らいはちゃんたちが来るとは思っておらずお伝えしないままにしてしまいすみませんでした」

四葉「らいはちゃん⁉︎私もお話ししたーい」

二乃「そういや妹ちゃんもう中学生だっけおめでとう」

らいは[わ〜!ありがとう!]

六海「早いね〜」

五月(危機一髪……危うく鉢合わせするところでした 特に二乃と三玖が上杉君と出会ってしまったら……どうなるか予想出来ませんから)

らいは[え?変わってほしいの? うん いいけど]

五月「 ! 」

風太郎[もしもし 俺だが]

五月「 ! う 上杉君⁉︎」

二乃「なんであんた携帯見ないのよ!」

風太郎[ああ すまんな それよりお前らに…………て…提案なんだが……]

一花・二乃・三玖・四葉・五月・六海「 ? 」

風太郎[嫌なら…まぁ……断ってくれてもかまわないが………プールでも行くか]

一花・二乃・三玖・四葉・五月・六海「…………‼︎‼︎」

五月「……あ…あなたから誘ってくるんですか⁉︎

風太郎[ !? ]

 

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