五等分の花嫁と一人の弟   作:よもぎもなか

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第92話 最後の祭りが風太郎の場合①

 

 

六海「頼むね風太郎」

風太郎「……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

風太郎「あ なんか音楽聞こえるな」

武田「たしか後夜祭中に学生バンドのアンコールライブがあったはず」

風太郎「この声………俺たちのクラスの浅野くんじゃねーか?」

前田「浅野といや聞いたか?この学祭中に他のクラスの奴と付き合いだしたらしいぜ」

真田「へぇ〜」

武田「ははは モテそうだもんね 彼  だけど入試直前のこの大事な時期に色恋に手を出すのは迂闊と言わざるを得ないね」

前田「そ そうなのか………?やっぱそう思うよな………」

真田「何落ち込んどんねん 前田」

前田「お 落ち込んでねーよ!まぁ………明日からまたいつもの日常に戻ると思うと落ち込むよな……」

武田「なんでだい?僕は授業をまた受けられることにワクワクしてるよ」

風太郎「同じく」

真田「勉強変態は黙っとれ!」

風太郎「ただ………そうだな………終わっちまう寂しさはあるな」

真田「俺的には十分楽しめたけどな……上杉は違うん?」

風太郎「微妙だな 基本 裏方の手伝いばかりしてたからな 最後の学祭で何してんだか」

前田「もったいね〜な いつまでもこんなとこに座ってる気か?なんか屋台に食いに行こうぜ」

風太郎「屋台か………そうだな 腹減ってるし行くか ずっと食ってねぇし行けずじまいの店があったんだ それが終わったら俺は………会う約束をしてる奴ならいる」

武田「なるほどね」

前田「あの姉弟のことなら授賞式で見かけたな 一花さんと六海もいたから六人勢ぞろいだったぞ」

真田「へぇ〜前田 よくあの一瞬で一花ちゃんってわかったな」

前田「え!ま…まぁ……おかしな話だが………前から一花さんだけはなんとなくわかるんだ 文句あっかコラ!

武田「へ〜なんでだろうね」

風太郎「………さぁな」

武田「上杉君は見分けられるんだろ?」

風太郎「え?そう言われると自信はない で できると思う………やった事はないが……最初は今以上に戸惑ったな ただでさえ人の顔を覚えるのは得意じゃない その上あいつら その利点をフル活用してきやがる………何度騙されたことか………最後まで困った奴らだ」

前田「よく言うぜ」

真田「気になったんやけど………いつから見分けれられるようになったんや?」

風太郎「……………よし屋台行くか」

真田「ちょっと待たんかい!今の間は何やねんどういう事か教えろや!」

風太郎「どうでもねーって!」

真田「水臭いんやないか?!俺らの仲やないか!秘密は無粋!」

風太郎「うっせー!黙秘黙秘!」

武田「好きなのかい?六人の誰かが」

前田「一回冷静になろうぜ 六海はねぇだろ」

真田「わからんで?あるかもしれん………」

前田「確かに…………」

真田「でもこんな受験への佳境でそんな余裕が生まれんのかな?」

風太郎・真田・前田・武田「……………………」

前田「よっしゃ!俺は今から告白しに行く!

真田「は?」

風太郎「なんでだよ………」

前田「だって今しかないだろ!明日から日常に戻っちまうのなら今しかねぇー!だから上杉!お前も覚悟決めやがれ」

武田「何を言ってるんだい?学生の本分は学業にあって………」

風太郎「そうだ 学業の本分は学業 それ以外は不必要だと信じてきた……だが………それ以外を捨てる必要なんてなかったんだ 勉強も友情も仕事も娯楽も恋愛もあいつらは常に全力投球だった

   (ただそれだけのことに気付くまでにここまで待たせちまった)

   「きっと昔のままの俺ならこの時間も一人だった」

真田「上杉………何かっこつけてんねん」

風太郎「かっこつけてねーよ!」

武田「僕はかっこいいと思ったよ」

風太郎「いや………そういうのもやめてくれ………よ よし!じゃあ屋台行くか!金持ってねーけど」

真田「は?じゃあなんで屋台に行くんや?」

風太郎「…………決まってる 最後までこの祭りを楽しむためだ」

 

〜数分前〜

 

六海「………って事で俺たちがそれぞれいる教室なんだけど」

風太郎「ちょっと待ってくれ何もお前らがそこまでする必要はねぇ」

六海「これはねぇちゃん達が話し合って決めた事だから」

風太郎「そうか………」

六海「風太郎が気にしないといけないのはその先だよ」

 

 

あなたが向かうのはただ一つの教室 この提案が逆にあなたを困らせてしまうことはわかってるこれが私たちの覚悟………どうかそれを理解してください

 

〜今〜

 

風太郎「待たせたな」

??「…………………」

風太郎「六海

六海「で?話って」

風太郎「なぁ六海…………本当に誰かを選ぶべきなのか?」

六海「はぁ……………」

風太郎「俺が誰かを選べば今までと同じ関係でいられるか不安なんだ」

六海「だから初日に『誰も選ばない』って言ったんだ…………」

風太郎「知ってたのか!」

六海「一花ねぇから聞いてね………びっくりしたよまさかそんな手があったなんてね………俺的には誰も選ばないのもありだと思う……けど……ねぇちゃんの気持ちに答えたいなら選ぶべき もし同じ関係でいられるか不安なだけなら大丈夫!俺らが一緒に過ごしてきて深めた仲は変わらないから 早く行ってあげて じゃないと後悔する事になるよ 頑張ってね風太郎」

風太郎「あぁ………行ってくる」

 

 

 

[これにて旭高校学園祭 後夜祭 全てのスケジュールを終了します]

 

四葉「あれスマホ……置いてきちゃったかな?」

 

五月「上杉君………」

 

一花「やるじゃんフータロー君」

 

三玖「終わったよ 二乃」

二乃「……………」

 

一花「あの時にはもう心に決めていたんだね おめでとう」

 

五月「終わりましたね 六海」

六海「そうだね………これから大変だろうね風太郎は…………頑張れ…風太郎…………」

 

 

 

四葉(あ………あった)

風太郎「よぉ………待たせたな 四葉」

 

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