【打ち切り】ダーリン・イン・ザ・フランキス:死の少年 作:らて丸
Side:イクサ
タッタッタッタッ
っと、長い廊下を駆ける俺とゼロツー
しかし、身体能力の差が大きく、ゼロツーはどんどん俺を離していく
「ぜ、ゼロツー…待って…」
ゼロツーはこちらを振り返ると俺のことを抱える
「しょうがないなぁ、ダーリンは♡」
そういうと、一気に加速していく
「はやっ!!」
風で、髪は持っていかれそうになる
すこし、窓の方に視線を向ける
アレは…輸送機…?
しかし、開かれたハッチにはほとんどなにも入っていない
なに積んでたんだアレ…
まさか…
「着いたよ」
扉を開けると、ナナが立っており、戦況を見守っている
「敵はコイツ一体か…?」
「今のところはね…」
こちらをちらっと振り返る
「スーツに着替えたところで、ストレリチアは出せないわよ」
「ボク、なんにも言ってないのにな〜」
戦況をともに見守っているが…
二体目も出てきた
完全に分が悪いな…
「ほら〜、ボク達も出たほうがいいんじゃない?」
「それはできない」
「ちぇっ…ケチ」
そーだそーだ!!
ナナのケチ!!
「ところでさ、さっき入港した輸送機…誰が乗ってるの…?」
ふたたびハッチが開くと、そこには複数のオトナが立っていた
「CODE:002…一緒に来てもらおう」
「お迎えよ。大人しく従ってちょうだい。ゼロツー、貴女には前線に戻ってもらいます。もちろん、1人でね」
「はぁ?戻るって…」
「急げ、
1人が、ゼロツーの肩に手をかけたときだった
「触るなッ!!」
バンッっとゼロツーがそれを払うとそいつは部屋の壁まで吹き飛んでいった
「おいッ!!」
ゼロツーにレーザーポインターが当てられ、銃でロックオンされていることを示している
「ゼ、ゼロツー…」
「ダーリン。時間切れみたいだ…」
ゼロツーは俺に歩み寄ると、その両手で俺の頬を撫でる
「ダーリンとなら、うまくいくかもしれないって思ったんだけどなぁ…キミと一緒になりたかった…」
悲しそうな顔を浮かべる
そんな顔しないでくれ…
俺は…
「でも、ここでお別れ…」
コツンと俺の額に角を当てる
その角は固い、けど不思議と痛くなかった
「ゼロ、ツー…」
「バイバイ。」
「来い」
連れて行かれるゼロツー
このままで…
このままでいいのか…?
◇
「イクサ、これは
「だから…?」
「あの子は
「人間じゃないってことか…?」
「端的に言えばそういう事ね…」
そんなわけがない。あの子は…
ゼロツーは…
俺と同じ…
同じだけど違う…だから…!!
「ナナ、先に謝っておく」
「え?」
駆け出す
今ならまだ間に合う
「ゼロツーッ!!」
「なッ!!何だこのガキ!!」
邪魔だッ!!
銃を奪い取り、目の前にいるオトナを撃ち抜く
ゼロツーと俺の邪魔するやつは全員敵だッ!!
「待てッ!!」
数だけは多い…
追い詰められたら終わりだな
俺は渡り廊下に出ようとする。しかし…
ビーッっと警報音を鳴らし、俺の行く手を阻む
「やべぇ…!!」
「やっと追い詰めたぞ…」
ここからゼロツーまでは、これくらいなら届くか…?
「ゼロツーッ!!俺は、君を見たときわかったんだ。自分のやるべきこと。今、なにをするべきなのかを!!君を初めてみたとき、絶対に忘れられない!!瞼の裏に張り付いた君の姿は、これまで見てきたどんなものでも美しかった!!君もはぐれて1人の俺と一緒だと思っていた。けど違う!!君には俺にはない進む力がある!!君となら、この
そうすると、ゼロツーは歩みを止めた
「なに言ってるんだ、このガキ…殺す…!!」
俺には、10をゆうに超えるレーザーポインターが向けられている
「おい、止まるな」
「かえれなくなっちゃったなぁ…」
でも大丈夫…
彼女なら応えてくれる
ゼロツーは飛び上がり、後ろの人間から銃を奪う
俺は、足元に落ちた銃を足で手元まで一気に蹴り上げる
後ろの強化ガラスに何発も打ち込みながら降りてくるゼロツー
少しでもやりやすいように、俺もそこに向かって銃弾を撃ち込む
そうするとゼロツーは、ガラスを蹴破る
俺はゼロツーが落ちてくるであろう場所へと向かいそのまま抱きかかえる
さっきゼロツーにされたみたいに
え…ゼロツーってこんなに軽いの…?
「あんな恥ずかしいこと言われたの、初めて」
「とっさだったから…で、でも後悔はしてない」
「ボクに乗りたいんだ?」
「うん…乗るよ」
「もーいっかい」
ゼロツーは耳に手をあてて催促する
あぁもう…今日は濃い一日だってのに…
「俺をストレリチアに、いや君に乗せてくれッ!!」
ニシシッっといたずらっぽく笑うと俺の手を取る
「それでこそ!!ボクのダーリン!!」
この前みたいに身体を合わせ、セキュリティを抜けていく
「クソッ!!待てッ!!」
「ぜってぇ、ぶっ殺す」
「ハッ!!やってみろよバーカッ!!」
テンションが完全にぶち上がってしまっている
でも、楽しいからいいや!!
俺は先程の銃で照明を打ち抜きガラス片で、接近を拒む
◇
「どりゃあッ!!」
俺とゼロツーの飛び蹴りに寄って、オトナをなぎ倒した
ストレリチアもすぐそこ
階段を一気に駆け上がりストレリチアへと乗り込む
「ふたりとも、今すぐ降りなさい!!」
「ボク、ダーリンと出撃するよ」
「だからナナ言ったでしょ?先に謝るって」
「そんな事許されるわけ…!!」
といいかけたところで通信を強制切断…
こりゃ帰ってきたら、2時間は説教コースだな
「どうしたの?ダーリン」
「動かせるかな?俺でも」
「できるさ!!ボクとダーリンならね!!」
「……そうだね」
俺はゼロツーにここまでやってもらったんだ。
だから、俺はゼロツーを信じるだけだ
「準備はいい?」
「………もちろんッ!!」
君とならッ…!!
バァーンっと『クイーンパイク』で輸送機をぶち抜く
「さぁ!!飛ぼう!!ダーリンッ!!」
ストレリチアはスラスターを吹かし、大空へと飛んでいく
それはまるで、逆行する流星のように
「俺、乗れてるッ!!ストレリチアに!!
「そう、これがダーリンの力!!」
お互いが溶け合い、肉体の境界を超え一つになっていく
「ボク達、相性ぴったりなんだ!!でも、まだまだこんなもんじゃないよ!!」
Side:イクサ out
◇
Side:イチゴ
「クソッ!!」
完全に全機が、叫竜の囚われていた
「このままじゃ…」
脳裏に浮かぶのは、いつも笑いかけてくるイクサ
嫌だ…死にたくない…
私はイクサみたいに覚悟なんてできてない
なんだよ、リーダーとしての覚悟って
結局は見栄を張ってただけなんだ…
「助けて、イクサ…」
『うん、今助ける…!!』
瞬間、全身に走る衝撃
そこには、紅い
Side:イチゴ out
◇
Side:イクサ
『イクサ…なのか…?』
『すげぇ…』
「こっちのトゲトゲのは任せろ、もう片っぽのほう任せていい?」
『ダメッ!!今回、ストレリチアに頼るわけには…』
「俺だって、チームの仲間だ。俺はみんなに背中を預けた。だから、俺にも背中を任せてくれないか?」
『わかった、あっちのは任せて、だからそっちも頼んだ』
「あぁ…任されたァッ!!」
相手からの弾幕を弾き、口元へとやりを投げる
「こっちに…来い!!」
繋がったワイヤーを引っ張りそのままトリガーを引く
「手応えがない…」
「コアはドコにある…」
噛みつかれて、そのまま投げ飛ばされる
マズい、離された…
「逃がすかッ!!」
地中に逃げた叫竜を追いかける
よし、掴んだッ!!
「「どりゃあぁあぁあああぁぁあぁあ!!」」
グイッっと引き上げると、地中から叫竜の全貌があらわになる
なんと、イチゴたちが相手していたやつと繋がっていたのだ
しかし、暴れまわりみんなを吹き飛ばす
『誰か動き止めてよッ!!』
『だったらッ!!』
エンビチョップを引き伸ばし、一気に身体を貫く
『みんなもッ!!』
全員が、各々の武装で、地表に貼り付けにして抑え込む
『イクサッ!!お願いッ!!』
「ゼロツー…いける?」
「よゆー!!」
口ではなく尻尾だった部分から逃れ、尻尾をそのまま、地面に突き刺す
一気にとび、本来の口元…
みんながいる方へと向かう
『『イクサッ!!』』
イチゴとイクノの声が重なる
「一気にケリを付けるッ!!」
「あぁ、いくよダーリンッ!!」
二人の横を通り過ぎ、叫竜の体内へと侵入する
「「うおぉおおぉぉぉおおぉおおぉぉおぉぉおおぉぉ!!」」
眼前に、蒼い水晶体が見えてくる
「捉えたッ!!」
コアの破壊と同時に叫竜の身体が崩壊する
それによって蒼い爆煙が立ち込める
唖然として、こちらを見るみんな
「ふぅ…お仕事完了ッと…」
俺は、空を見つめる
ずっと、空を飛ぶことを願っていた
不可能だと思っていたけれど…
それでも、飛ぶことができた
例の話が本当ならば、俺が空を飛ぶのはあと一度だけど
だとしても、俺はそれを全力で羽ばたくだけだ…