【打ち切り】ダーリン・イン・ザ・フランキス:死の少年 作:らて丸
Side:イクサ
ハチから連絡があった
叫竜が群れをなして来てるって
決戦は近い
「本当に出るのか…?」
「もちろん。頼りにしてるよ、ゴロー」
「あぁ。」
俺は1人部屋を出る
「大バカ野郎………」
「…わかってるさ、そのくらい…………」
でも俺はこうでないと生きていけない
それが、俺だから…
◇
「戦力差を考えれば、楽観的でいられないでしょう?」
「おいおい、ビビってんじゃねぇーよ。こっちにはこの俺様がいるんだからよぉ」
「ゾロメはともかく、今回ストレリチアもいるしね」
「ヒロも上手だから頑張ってね」
「ハハハ、期待に答えられるといいんだけどな」
「とにかく、26部隊には負けねぇ」
「張り合う相手が違いますよ」
みんないつもどおりで良かった
まぁ、ゴローはちょっと不機嫌そうだけどね
「ふぅ…今は痛みはあんま無い……」
よし、いける…
デッキに向かおうと思いドアのところへと行くと
ドアが開かれたところにイチゴが立っていた
「イチゴ?どうかした?」
「あ、えっと、今日の作戦深夜から開始だって。」
「うん、聞いた。仮眠取ってきて正解だったな」
「私は、実はあんまり眠れなくて…」
そりゃあ危ないな
「作戦までもうちょい時間あるから、少しでも寝たほうがいいんじゃない?」
「え…?いや、大丈夫だよ」
あと3時間位か……
「イチゴはそこ座ってて」
と俺はベンチの方を指差す
ロッカールームへと戻り、ブランケット……は無いから俺の上着を持ってくる
「おまたせ」
「なんで上着持ってるの?」
「ん〜?それはね…」
俺はイチゴの横に座るとイチゴに上着を掛けそのまま俺の方にイチゴの頭を乗っけさせた
「い、イクサ…?」
「まだ時間あるからちょっとだけでいいから寝てな?俺が起こすから大丈夫だよ」
「じゃ、じゃあそうする…」
イチゴの頭を撫でてやると、5分もしないうちに寝息を立て始めた
「ダーリン?なにしてるの?」
俺はゼロツーの方へ向き人差し指を口元に当て、「シー」っと静かにするように促す
「イチゴ、疲れてるだろうから寝させてあげたくてさ。ゼロツーは先行ってていいよ」
「ふーん…」
ゼロツーはそのまま、立ち去っていくかと思ったら
突然、「ねぇダーリン。ボクも眠くなってきたな〜」と言い出した
「じゃあ、寝る?」
「うん!!」
今度は左肩にゼロツーの頭を乗っける
「今回の作戦、がんばろーね」
「そうだね、ダーリン」
そのあとゼロツーもあっという間に寝てしまった
今回の作戦…
悔いが残らないように…
◇
二人が寝てるのを見ていたら少し眠ってしまった
時計をみると、あと一時間ほどある
しかし、そろそろ行かないとマズいかな…
「よし、ゼロツー、イチゴ。起きて…」
「うん…」
イチゴは無事に起きたけど…ゼロツーは…
アレ、いなくなってる
端末を見てみると『先に行ってるね』とのこと
退屈になっちゃったのかな
「イチゴ、リーダー大変だろうけど、この作戦、絶対成功させような。頼りにしてるよ、リーダー」
「うん、私もイクサにこと頼りにしてるよ。だって私は昔からイクサのこと…」
「ん?」
「私はイクサのこと、
「うん、俺もイチゴのこと、
「あ、うん。ま、待ってよ…」
イチゴの手を引き走り出す
決戦まで、あと僅かだ…
Side:イクサ out
◇
Side:イチゴ
イクサと話せた
姉弟…か…
イクサは手のかかる弟みたいだもんね
少しの時間だったけどイクサを独占できた
「ヒロ…今回の作戦はストレリチアはなるだけ温存しよう」
「そうだね、俺もそう思ってたところだよ」
大丈夫、イクサならきっと3回目も生きて帰れる
「行こう、私達…みんなでッ!!」
Side:イチゴ out
◇
Side:イクサ
「ゼロツー、おまたせ。」
「いよいよだね、ダーリン」
「あぁ…」
俺は、今回の作戦だと初手は壁の上で待機
みんなのことを見守るだけ…
前に出てる第26部隊
そして、第26部隊が取り逃がした叫竜を狩る俺を除いた第13部隊
そのさらに後ろにストレリチアという配置である
『叫竜に関して、新たな情報が入った。コンラッド級の群れの他、巨大な質量体の存在を確認した。過去のいかなるデータにも合致しなかったが、自律的に移動していることから、叫竜であると断定し、コレを[目標-β]と呼称する。』
眼前の群れの奥にいる立方体に、2本の雄牛の角のようなものが生えたやつのことを言っているんだろう
確かにあれはでかいな…
本当に叫竜だったらグーテンベルク級くらいの大きさなんじゃないか?
『でっけぇ〜』
『なんだよ、ありゃあ…』
『小さいのもすごい数…』
『データがない以上。迂闊に手を出すのは危険だ…よって交戦開始後はコンラッド級の掃討を優先せよ。現場での判断は、CODE:090に任せる』
『了解…』
『時間だ…各機、作戦開始…ストレリチアはその場で待機』
『『『『『『『『『『了解ッ!!』』』』』』』』』』
Side:イクサ out
◇
Side:Others
『よし、第26部隊…行くぞッ!!』
『『『『応ッ!!』』』』
戦闘が始まった
第26部隊の
一機が、コンラッド級に向かい、ポーンハスタのアンカーを飛ばす
それが深々と突き刺さり、そのまま引き寄せられていく
そして宙に浮いたところを上から串刺しにする
コアが破壊され、爆散し蒼い爆煙が舞う
ほかにも、3機で一体を取り囲み、円を描くように機動する
一匹一匹を着実に潰していくつもりなのだろう
『各個撃破を心がけるんだ。落ち着いて対処すれば、負けはしないッ!!』
CODE:090はそう言うと、また一匹ずつ仕留めていく
『何体抜かれた…?』
『3体……いや、4体ッ!!』
『13部隊で対処を頼む。ただし、まだ前に出すぎないように。下手に動かれるとこちらの連携まで乱れてしまう』
よほど、13部隊が邪魔なようだ
近づかないように言う
『邪魔なら邪魔ってはっきり言えよ。クソッ!!』
『ここまでお荷物扱いされるなんてな』
『事実でしょう?僕達はまだ未熟だ。26部隊におんぶにだっこですよ』
『んだと!?』
『来るよ、集中してッ!!』
ジェニスタは銃剣で砲撃を行うもののそれが当たらなかった
『ここで、食い止めないとッ!!』
『ちょこまかとォ!!』
しかし、ジェニスタの巨大なルークスパロウでは、すばしっこいコンラッド級にはついていけないようで…
噛みつかれそのままやられそうになる
『ハァッ!!』
クロロフィッツの腕部が変形し、銃口が現れ、叫竜を掃討しようする
しかし、それは当たることはなく、捉えようとしたアルジェンティアとクロロフィッツは衝突する
『なにやってるんですッ!!』
『勢いが付き過ぎたんだよッ!!』
2体に挟まれて動けなくなってしまうジェニスタ
3体目が襲いかかろうとしたときデルフィニウムがコアを貫く
そしてそのまま、2体目にも止めを刺していく
『しっかり』
『イチゴちゃん、ありがとう』
『ゾロメ、深追いせずに敵をおびき寄せて。スピードあるんだから。』
『言われなくてもッ!!』
『ゴロー!!出来ればでいいから矢で足止めしてッ!!』
『わかったッ!!』
イフェイオンは弓であるエーデルモルガーンを使い矢を超音速で飛ばし叫竜の硬い皮膚へと突き刺さる
『ミツルはなるべくジェニスタから離れないようにサポート』
『イチゴも焦りすぎないようにね』
『わかってるよ、ヒロ』
『CODE:015か… CODE:016といい、アレ程の動きができる10番代がなぜあんなテストチームに…』
『第二波、接近…』
『来るぞッ、絶対に通すなッ!!』
Side:Others out
◇
Side:イクサ
「はぁ…はぁ…」
また痛みがぶり返してきた…
ズキズキと伝わる痛みは俺の精神を少しずつ、でも着実に削っていた
「ダーリン見てよ…、あんな無茶苦茶な戦い方してる。お行儀のいいあっちの連中とは大違い」
「押されてる?」
「ギリギリ踏ん張ってるってるよ。あ~ウズウズしてきた。ボクも早く戦いたいなぁ〜」
グーッっと伸びをするゼロツー
そういえば、なんでゼロツーって叫竜と戦ってるんだろう
「ゼロツーってなんで叫竜と戦ってるの?いつも楽しそうだしなんか理由でもあるのかなって」
「理由か…ボクがバケモノだからかな…? ダーリンはどうなの?」
「俺…?俺はね……なんでだろうな、キミと戦いたいから?」
「ふーん…、変なの…」
(ボクと戦いたいだなんて…)
見える限り…ホントだ、結構ギリギリ…
「じゃあ、俺たちも行こっか。押されてる盤面を覆せるのは俺達くらいでしょ?」
「あぁ、行こうか。ダーリンッ!!」
◇
『ストレリチアが出てきたッ!!』
投擲で一気に20体ほどを押さえつけ、コアを的確に砕いて行く
他にも、コアを突き刺しながら、そのまま振り回し他の個体へとぶつける
よし、いける
「俺が前に出る。ジェニスタ。砲撃で叫竜を撹乱してくれ、逃げ惑うところを潰す。ココロ、フトシ…出来るな?」
『任せてイクサ君ッ!!』
『アイツまた…作戦を無視するなッ!!何故前に出てきたッ!?』
「ここで、数を減らさなきゃ、デカいのをやるときに辛くなる。第二波をしのいだら第26部隊は補給を受けてくれ」
『どうする?』
『放っておけ、補給なんて受けるまでもない。それより、一気に方を付けるぞ』
複数の叫竜をワイヤーでぐるぐる巻きにし、そこにエネルギーを流し込む
そうすると、叫竜たちは爆散していった
『すげぇ…』
『ケッ』
『大した連携だな…』
『俺達もアレくらい出来るようにならないとね』
ゾロメたちは感心しているようだが、アレは結構マグマ燃料を使う
カートリッジ一個分をエネルギーを使うんだ
燃料切れもそう遠くないはずだが…
そんなことよりも、数が多い…
くっそ…
身体が痛み、集中力を削いでいき、
「ハァ…ハァ…。まだだ…」
「ダーリン。その程度?」
「まさか…冗談キツイよ。ゼロツー」
「そうそう、その調子ッ!!」
まだまだいける…
戦いきらないとッ!!
しかし、背後を取られてしまい反応しきれない
そこに現れたのは桃色の影
『イクサッ!!アンタ、そろそろ一旦下がりなさいッ!!』
「まだだ、まだ戦えるッ!!」
『いいから、一旦持ち場に戻ってッ!!』
離れたイチゴからも連絡が入った
コンラッド級の掃討は終わった…
それなら…
「ゼロツー、一旦下がろっか…」
「ダーリンが言うなら、しょうがないなぁ…」
[目標-β]はどう出てくるんだろうか…
◇
『[目標-β]が第2防衛ラインを突破…』
『止まるつもりはない、というわけか…』
『このまま、[目標-β]に攻撃を仕掛けます。』
『慎重にな…』
しかし[目標-β]には手足のようなものが見当たらないが、どのように攻撃するのだろうか…
26部隊は、ポーンハスタのアンカーを飛ばし、ワイヤーで動きを止める
『よし、効いてるぞ…今だッ!!』
再び、マグマエネルギーを流し込み攻撃する
ただそれを黙っているほど、叫竜は優しくなかった
キィィィィィィィンっと、暗い夜空に響く叫び声
まさに叫竜の言葉がふさわしく
その叫びは、悲鳴のようにも聴こえた
叫び終わると、[目標-β]はワイヤーを引きちぎり、体の形を変形させる
その姿はヒト型であり、
『おいおい嘘だろ…』
『こんなのありかよ…ッ!!』
『グーテンベルク級…!!』
『マズいぞ…』
『進ませるものかッ!!各機、もう一度仕掛けるぞッ!!』
26部隊が再び取り付こうと攻撃を始めようとする
しかし、アンカーは刺さりはするものの、あまりに硬い皮膚を貫くことはできずに、そのまま振り払われてしまう
『マズい…全機後退ッ…』
しかし、コントローラーをいくら動かしても反応しない
『燃料切れ…』
しかし、CODE:090は無事だった
『ぼーっとしてんじゃねぇッ!!今の貸しだからなッ!!』
「よくやったぞゾロメ…」
『すまない…』
『26部隊、各機は後退…グーテンベルク級には、13部隊で対処する』
『対処するって言われても…』
『あんな大きいのどうやって止めれば…』
『でもやらないといけないんでしょ…』
『止めるだけでは意味がありません…倒せなければ壁が突破されて終わりです』
『ストレリチアと連携すればなんとかなるってッ!!』
『うん、それしかないかな…』
『やり方なんてどうだっていい…俺達13部隊だけでやれるってところ見せてやろうぜッ!!』
みんなはグーテンベルク級と並走しながら近づいてくる
「わかった、任せて…」
『待って、ストレリチアはそこから動かないで…ッ!!』
『ハァ!?』
『俺達だけじゃ無理だって』
『イチゴ、なにか作戦があるの…?』
『ストレリチアには止めだけ任せる』
なるほど、たしかにそっちのほうがやりやすいが…
『温存してる場合かよッ!!』
『落ち着いてゾロメ、あのデカいやつのコアに届くのはストレリチアの槍だけだと思う』
『ヒロ……』
『だから、俺達で隙きを作って、ストレリチアに繋ごう。そういうことでしょ?イチゴ…』
『う、うん…』
『俺達の意地、魅せてやろう…ッ!!』
『そ、そういうことなら…』
『イクサ、聴こえてたな?最後は任せる…ッ!!』
「あぁ、一撃で仕留めてやるッ!!行こう…ゼロツーッ!!」
「ああ、行こう、ダーリンッ!!」
見せ場を根こそぎ原作主人公に持っていかれるゴローくん