【打ち切り】ダーリン・イン・ザ・フランキス:死の少年   作:らて丸

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Episode.16

Side:イクサ

 

 

 

『13部隊、作戦開始ッ!!』

 

『『『『『『『『『「了解ッ!!」』』』』』』』』』

 

もうすぐ叫竜がこっちに来る

 

「聞こえたね?ゼロツー、みんなが止めてる間に決めるよ」

 

「あぁ、わかってるさッ!!」

 

各機が叫竜に飛び付き動きを止めようと試みている

 

『いよっしゃぁッ!!行っくぜぇッ!!』

 

『耐えてッ!!男でしょ!?』

 

『そっちこそ気張れ!!』

 

『当然ッ…二度と足手まといなんて言わせないんだからッ!!』

 

 

『ゴロー、いくよッ!!』

 

『おうッ、彼奴等ばっかにいいカッコさせるかよッ!!』

 

 

『ふんがぁぁああぁああぁぁッ!!』

 

『フトシくん!!』

 

『なんとしてもストレリチアにつなげるよッ!!』

 

『わかっていますよォ!!』

 

アルジェンティア、イフェイオンに続き、ジェニスタ、クロロフィッツも叫竜に取り憑く

 

 

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ッ!!」

 

激痛は更に強くなり、俺の意識は朦朧としはじめ、繭の侵食は首元まで広がっていた

 

「ダーリン痛い?でも、アイツを倒さないと終われないよ?出来るよね?」

 

「あぁ、もちろん…ッ!!」

 

「それでこそ、ボクのダーリンッ!!」

 

一気に飛び上がる

 

それと同時に、みんなが叫竜の、人間で言う膝に当たる部分にエネルギーを撃ち込む

 

少し遅れて、足が爆散し、叫竜は上を向くように倒れていく

 

位置も完璧

 

『イクサッ!!』

 

『今だッ!!』

 

いまなら、全力の一撃を叩き込めるッ!!

 

「コレで、ケリを付けるッ!!」

 

混濁した意識のなか、ヤツのコア目掛けて一直線に降下する

 

黒い皮膚にに突き刺さる

 

しかし、

 

「浅いか…でもっ!!」

 

スラスターを再燃させ、勢いを増す

 

そうすると、徐々に硬い皮膚はひび割れ、クイーンパイクの刃が抉っていく

 

まだだ、あと少しだけでいいッ!!

 

スラスターの勢いをより一層強くし押し込み続ける

 

「「届けぇぇえぇええぇぇえええぇぇッ!!」」

 

今だッ!!

 

刃が完全に突き刺さったところで、トリガーを引く

 

そうすると、コードを通ってストレリチア本体から、槍『クイーンパイク』へとマグマエネルギーが一気に送り込まれる

 

先端の刃にエネルギーが集中し、叫竜を内側から爆破

 

目の前は、閃光に包まれなにも見えなくなる

 

「ハァ…ッ ハァ…ッ ハァ…ッ ハァ…ッ …………やった」

 

これで、最期…か……

 

俺は、血涙を流し紅く染まった視界の中

 

なぜか吹き飛ばされているのを視認しながら

 

意識を手放した…

 

 

 

Side:イクサ out

 

 

Side:ミク

 

 

 

イクサが、仕留めたと思っていたのに…

 

叫竜はまだ殺れてなかった…

 

ストレリチアは殴り飛ばされ、メインパイプ前の壁までふっ飛ばされていく

 

前で踏みとどまっているようだけど…

 

叫竜は立ち上がると、大きく形を変え金槌のような形へと変化した

 

『イクサッ!!逃げてッ!!』

 

ミクの叫びは無情にも彼には届かずに

 

スラスターのようなものを吹かしたハンマーは火花を散らしストレリチアにその一撃を加えた

 

壁に打ち付けられるストレリチア

 

『CODE:002とCODE:013とのリンク切断』

 

『そんなッ…!!』

 

『このタイミングで時間切れだというのか…!?』

 

ハチさんやナナさんの声が聴こえてくる

 

え…?

 

それってつまり………

 

思考するより先に、叫竜は移動しストレリチアに近づく

 

『イクサッ!!ゼロツーッ!!応答してくれッ!!』

 

「おい、イクサッ!!いつもみたいに、ちょっと抜けたこといってみろよ」

 

ヒロとゾロメの言葉に反応がない

 

『あ…あッ…』

 

イチゴもショックだったのかデルフィニウムのリンクが切れる

 

 

『少しは心配してくれてたのか…』

 

『不謹慎なことで賭け事してんじゃねぇよ』

 

『ミク、大丈夫だった?』

 

『ありがとう』

 

『もがもが…』

 

『お前が無事で良かった…』

 

 

思い出すのは他愛もない日常と、その中で彼が自分に向けてくれた優しさ

 

ミクのなかで、イクサがこんなに大きい存在になってだなんて…

 

「イクサ…嫌よ…こんなところで死んじゃうなんて…」

 

アルジェンティアもリンクが切れてしまい、コックピットは警告色のオレンジ色に変わる

 

「おい、ミクッ!!しっかりしろッ!!」

 

「イクサが死んだって決まったわけじゃねぇだろッ!!」

 

「だ、だってッ…!!」

 

壊れた蛇口のように、絶え間無くミクの瞳からは涙が溢れ出ている

 

こんなに大切なのに、なにか言ってあげたかったのに、あの少し寂しそうな背中に、優しい笑顔に

 

なにも言ってあげられなかった…!!

 

なにも力になれなかった…!!

 

『う、嘘でしょ…?』

 

『あの噂は本当だったの?』

 

『早く助けなきゃッ!!』

 

『それどころか、このままじゃ壁も突破されてしまいますよ!!』

 

『と、止めないと…!!』

 

通信が繋がったままなのを気が付いていないのか、イチゴたちの声も聞こえる

 

『言えなかった…乗らないでって言えなかった……!!』

 

『イチゴ、しっかりしてッ!!泣いてる場合じゃない!!今は俺達の命について考えないとッ!!』

 

そっか…イチゴもなにも言えなかったんだ

 

でも、こんなの…

 

あんまりすぎるよ…

 

 

 

Side:ミク out

 

 

Side:イクサ

 

 

 

暗い………

 

そっか、俺死んだのか…

 

でも、最期まで戦い抜いた

 

もう終わったんだ…

 

「誰だ…?」

 

 

『CODE:013…』

 

 

「それは俺だッ!!………ッ!!」

 

息を呑む

 

振り返ると、この間夢に出てきた女がいたから

 

『だから言っただろ?あの女はお前を壊すだけだと』

 

「そう…なのかもな…」

 

『まぁ、これでお前も懲りただろ。次は失敗しないことだな』

 

「次…?次なんて…」

 

『もし、お前は生きて戻れるとしたらどうする…?』

 

「それは…」

 

わからない

 

もうあのデカいのも倒したんだ

 

ゼロツーとも、みんなとも戦えた

 

もう終わっていいんじゃないか?

 

 

ここって…

 

大きい白い木

 

どっかで見たような…

 

 

あっ…ゼロツー

 

見送りに来てくれたのかな

 

「ありがとう、キミのおかげで前に進めた。みんなといられた。短かったけど…それでも戦い抜けた。」

 

君はこっちを見る

 

なんで君は、そんな悲しい顔をするんだ…?

 

 

『キョウダイみたいに思ってるからさ』

 

『頼りにしてるよ?イクサ』

 

『アンタもそんなこというのね』

 

『俺はお前が俺たちより先に乗ったなんて認めてねぇからな‼』

 

『任せてイクサ君ッ!!』

 

『イクサ、それ食べないなら食べてもいい?』

 

『またサボったの?いい加減にしたほうがいいんじゃない?』

 

『ははは、アイツ昔からお前のことになるとすぐムキになってたからな』

 

『よく、そんな恥ずかしいこと言えるね』

 

『貴方には関係ありませんよ…』

 

 

『ダーリン…』

 

『今から僕が、キミの■■■■■ッ!!』

 

 

 

「あぁ…ダメだ…」

 

思い出すのは13部隊の事ばっかり

 

なにが死ぬ覚悟はできてるだよ…

 

まだみんなといたいじゃんか…

 

『どうするんだ…?』

 

「どうしようね」

 

俺は…でも許されてはいけないだろ…

 

 

紅い景色の中、君は悶え戦っていた

 

まさか、倒せていなかったのか…

 

血を吐きながら前に進み続ける

 

ダメだ…このままじゃ、君も死んじゃう

 

「コイツッ!!バケモノの分際でぇッ!!」

 

やめろ…1人じゃ勝てない…

 

なんで、そんなになってまで戦うんだよ…

 

 

『それは、僕がバケモノだからかな…?』

 

 

パートナーが死ぬたびに、1人でこうやって戦って

 

1人じゃ飛べなかったのは君も同じだったのか…?

 

 

『ボクはいつもヒトリだよ』

 

『この()()のせいでね』

 

 

トンッっと背中を押される感覚がある

 

『私にはなにもできないけど…応援してるから』

 

CODE:037…

 

それだけではない、俺がこれまで同調(コネクト)してきた女性操縦者(ピスティル)たちの姿があった

 

『ほら、前を向いて…今のパートナーを守ってあげてね』

 

 

 

『俺でもできたから…イクサにだって出来るはずだよ…』

 

 

ヒロ……?

 

 

 

『決まったか?』

 

「あぁ…お前には懲りてないじゃんかって言われちゃうかもしれないけどさ」

 

『はぁ…全く、そんな気はしてたさ…。本当にいいのか?』

 

「あぁ、道は開けた…あとは進むだけだッ…」

 

 

荒れた吹雪の中…

 

紅い背中を追い続ける

 

その風を超えて、向こうへ…!!

 

 

 

 

 

 

まだ戦える

 

君がヒトリで苦しんでるのに、寝てる場合じゃないだろ

 

君を助けたい

 

君ともう一度、戦いたい

 

翼は折れていない

 

それなら…まだッ…!!

 

俺の翼は、君のためにあるんだからッ!!

 

 

瞬間、体中の痛みが引く

 

「クッ……あぁぁぁああぁぁぁあああぁぁあああぁぁああぁッ!!」

 

叫ぶゼロツー

 

俺はそれを包み込むように抱きしめる

 

「ダー…リン……」

 

「ただいま…もう、君をヒトリにしないよ…」

 

「うん、おかえり…」

 

 

再び繋がる二人

 

その獅子は、獣から戦乙女へと姿を変える

 

叫竜はもう一撃と、その体を振り下ろした瞬間

 

拗られ、為す術もないく宙で一回転させられてしまう

 

 

『イクサ、アイツ生きてやがったッ!!』

 

「まるで、生きてて残念みたいな言い方だな」

 

『違ッ…信じられなくて…』

 

「わかってるよ…」

 

『イクサ…』

 

しかし、安息もつかの間、叫竜は再び姿を変えようとする

 

『また変形しちゃう!!』

 

『マズいですよッ!!』

 

『なにボサってしてるのッ、イチゴ、ミクッ!!』

 

『チャンスよッ!!』

 

『今度はこっちの番だッ!!』

 

『ここでなんとかするッ!!』

 

『俺達もやるぞッ!!』

 

 

『もう一度、ストレリチアに繋げようッ…!!』

 

『うんッ!!』

 

叫竜の各部に挟まり、再生を遅れさせているみんな

 

『イクサッ!!』

 

『ゼロツーッ!!』

 

コアは見えてる

 

あとは、突き進むだけだッ!!

 

「飛ぶよッ!!」

 

「あぁッ!!」

 

「ボク達の翼でッ!!」

 

「俺達の翼でッ!!」

 

すべてのスラスターを一斉展開し、一気に飛び上がる

 

グングンと、その速度は上がっていく

 

「「うおぉぉおおぉぉおおぉぉおぉおおおぉおおッ!!!!」」

 

コアを砕き、その勢いのまま、叫竜のその巨体は持ち上がっていく

 

光の翼を広げながら…

 

 

「ねぇ。ゼロツー。」

 

「ん?」

 

「俺がフランクスに乗る理由、ちょっと変わったかも…」

 

「ふーん?どんな?」

 

「君と戦いたいじゃなくて、君の翼でありたい…かな。この先どうなるかわからないけど。死ぬまで君の翼でいたいな」

 

「ダーリンなら、きっとこの先も大丈夫だよ…」

 

 

 

 

 

 

―――ボクはもっと、叫竜を倒さないといけないんだ…

 

 

 

「ダーリン・イン・ザ・フランキス:死の少年」 〜第一部・完〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ、仲良さそうにやってるじゃないか…(ナイン・イオタ)

 

 

 

 

 

第二部へと続く…




第一部無事完結できました

というわけで、次回は設定や幕間について書きたいと思います

話は変わるんですけど、読み直してて、このセリフ誰が言ってるのか読者の皆様がわからないんじゃないかなと思うところがしばしば…

なので、台本型式にするかのアンケートを次回から取りたいと思います

それとTwitterがあるので、更新状況などを随時配信しています

ボクのマイページから飛べるので是非覗いていってください

それでは次回でお会いしましょう

以上 らてまるでした
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