【打ち切り】ダーリン・イン・ザ・フランキス:死の少年   作:らて丸

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Episode.2

side:???

 

 

 

翌日

 

 

入隊式当日

 

五組のパラサイトが新しく入隊した

 

「なぁなぁ大人たちだぜ‼」

 

「しかも俺たちのためにあんなにいっぱい‼」

 

 

『君たちは選ばれた存在だ』そう七賢人(パパたち)は言った

 

物心がついたときから俺たちコドモには番号が付けられ

 

男女一組で動かせる『FRANXX(フランクス)』と呼ばれる兵器で戦うことが唯一の使命だと教えられた

 

 

それに値しないコドモは存在価値がない

 

 

だから俺はこの鳥籠から出ていくことを決めた

 

 

このクソみたいな世界から逃げ出したんだ

 

 

 

 

 

 

俺はここから出ていくが本部から特例で在留許可が出ているらしい

 

どうしてなんだろうな

 

俺はFRANXX(フランクス)を動かせないのに

 

「やっぱ、この眼のせいかな…」

 

右眼に着けられた黒い眼帯に撫でるように触れる

 

いつになったらこの眼は無くなるんだろうか

 

しかし俺はここに残るつもりはない

 

ただ1つ心残りが有るとすれば…

 

そうだな…やはり昨日の少女、ゼロツーにもう一度会って話がしたい。

 

それくらいだろうか

 

 

そして許されるのなら…彼女と

 

一緒に空を飛びたい

 

 

これがここを去る

 

CODE:013 通称イクサの願いだった

 

 

 

Side ???→Side:イクサ

 

Side イクサ out

 

 

Side:第13部隊

 

 

 

「結局、イクサのやつ来なかったな」

 

とフトシは心配そうに言う

 

「どうでもいいじゃんか、あんなキチガイ野郎のことなんてさ」

 

「最後までなに考えてるかわかんなかったヤツだったわね」

 

「イクサくん…無事に戻れるといいよね」

 

「多分あの船、ガーデンには戻らないよ…出戻りのパラサイトの話なんて聞いたこと無い」

 

 

イチゴは悔しそうに下唇を噛む

 

 

扉が開き ハチが10人のコドモたちを出迎える

 

「準備はできたか?」

 

10人5組の少年少女たちは起動の儀の準備を始めていた

 

この後、どうなるのかも知らずに…

 

 

 

Side:13部隊 out

 

 

Side:イクサ

 

 

 

みんなの起動の儀…

 

せめてここを去る前に見届けておこうと外側に来ていた

 

柵に身を預け覗き込むように格納庫を見つめる

 

しかし、嗅覚が異常を訴えてくる

 

スンスンと周りの匂いを嗅ぐ

 

「……知らない匂いがする」

 

そう感じた時に、いきなり霧が立ち込みはじめ視界が白一色で覆われる

 

瞬間、耳を劈くように起こる爆発音

 

先程出航した船の位置に黒い影…

 

あれは…

 

叫竜(キョリュウ)か…?」

 

初めて見る本物の叫竜

 

サイズで言うとモホロビッチ級だろうか

 

迎撃用の砲弾が叫竜に命中し、転倒する

 

しかしこれが駄目だった

 

 

転倒した叫竜の尻尾は砲台をなぎ払った

 

 

そして、叫竜は起動の儀が行われている方向へと動き出した

 

「まずい!!あっちは!!」

 

瞬間、俺の横を一頭の獅子が通り過ぎる

 

「あれは!?」

 

『2番格納庫損傷。デルフィニウム格納できません』

 

そのアナウンスが流れた瞬間、焦燥感に駆られる

 

デルフィニウムはイチゴとヒロのFRANXX(フランクス)

 

助けないと…!!

 

考えるよりも先に体が動き出す

 

しかし、俺があちらに辿り着く前に目の前で叫竜が吹き飛んだ

 

そこにいたのは暴走形態(スタンピード)の紅い獣

 

俺には謎の確信があった

 

あそこにいるのはゼロツーであると

 

 

荒々しい戦い方…

 

あの男性操縦者(ステイメン)は恐らく死んだのだろう

 

 

叫竜は口に当たる部位を開く。更には尻尾までも展開。

 

その行動はなにかを溜めているようにも見える

 

あれは危険だと本能が訴えかけてくる

 

 

 

叫竜から放たれる一閃の光線

 

吹き飛ばされる獅子…

 

しかも向かってくるのは此方側だ

 

強い衝撃が身体に走った

 

意識も朦朧としてガクガクと震える膝を拳で叩き奮い立たせる

 

獅子の口が開き、そこからは男を担いだゼロツーが出てくる

 

「やぁ、昨日ぶりだね」

 

「ゼロツー?なにをして…なんて見ればわかるか」

 

「あぁ。バケモノ退治だよ」

 

 

俺はゼロツーから男を受け取り寝かせる

 

首元に指をあて、脈を測る

 

止まっている…

 

今度は閉ざされたまぶたを開かせ様子を見る

 

ダメだ…この男は完全に死んでいる

 

首元に書かれているCODEを確認する

 

CODE:081…

 

「せめて、安らかに眠れ…」

 

ゼロツーの方へと視線を向ける

 

彼女も頭から血を流す大怪我を負っている

 

せめて応急処置だけでもしないと…

 

しかし、その怪我を負ったまま、FRANXX(フランクス)へと歩を進めている

 

「おい待て!!とりあえず応急処置だけでも…!!」

 

「どけ‼邪魔だ‼」

 

パンッと甲高い音を立てながら俺の腕を振り払う

 

「無茶だ!!一人じゃフランクスは動かせない!! できても死にに行くだけだ!!」

 

「ボクはいつもヒトリだよ。ヒトリには慣れてる。いつもそうしてきた。それに死ぬのだって怖くない…」

 

彼女のその翡翠の瞳は獲物を狩る獣のように鋭い

 

まったく…思わぬ形で俺の心残りが解消されるかもな…

 

思わず口角が上がってしまう

 

「笑ってるのか?ボクのことを…」

 

さらに眼光が鋭くなる

 

「君はひとりじゃない」

 

「は?何を言って…」

 

「俺がいる…!!俺は君を一人で逝かせたくない!!だから…」

 

「だから?ボクを止めるのは無理だよ」

 

「知ってるさ。だから…俺も一緒に行く」

 

びっくりしたような顔を浮かべるゼロツー

 

しかしすぐ、ニヤッっといたずらっぽく笑うと

 

「いいのかい?戻れなくなっても」

 

「ああ、このまま人殺しで生きるより君と一緒に戦って居場所を作りたい」

 

ゼロツーはふふと少し笑うと

 

「やっぱり…キミとボクは似ているね。キミのその目…ドキドキする。」

 

彼女は俺に手を伸ばす

 

「さぁ!!おいで!!」

 

俺は彼女の手を掴むとゼロツーは思いっきり引っ張り上げる

 

 

「キミを味あわせて…今からキミが…ボクのダーリンだ!!」

 

 

グイッと俺のことを手繰り寄せると

 

俺と彼女は唇を重ねた

 

 

その瞬間、俺の視界はホワイトアウトした

 

 

 

Side:イクサ out

 

 

Side:イチゴ

 

 

 

突如現れた叫竜の攻撃を受けて吹き飛んだあのFRANXX(フランクス)

 

あそこにはイクサがいるのが見えた

 

イクサは手を引っ張られ、そのFRANXX(フランクス)に入っていく

 

その時に何故か唇と唇を合わせていた…

 

あれはなんだったのか

 

なぜか、心がもやもやする…

 

「イクサ!!」

 

そんなことを考えていると再び叫竜が襲いかかる

 

しかし獅子は紅き鋼鉄の戦乙女に姿を変える

 

 

もう一度放たれようとする破壊の光線

 

しかし投擲された巨槍により動きを一瞬止める

 

 

その一瞬で十分

 

2人の力を1つにまとめた槍をさらに奥まで突き立てる

 

「トドメだ‼」

 

凛々しい女性の声が響き渡る

 

トリガーが引かれると同時に放り出される薬莢

 

それが地面に突き刺さると0.1秒後、爆発する叫竜

 

私はそれを見ていることしかできなかった

 

 

 

Side:イチゴ out

 

 

彼の叫竜を討ち取った鋼鉄の乙女(FRANXX)の名はストレリチア

 

ストレリチアから出てくる少年と少女

 

少年は普段つけている眼帯を外して薄っすらと目を開き金色の瞳を晒している

 

その姿に驚く者もいるだろう

 

しかし、それよりも気になることがあるものもいるだろう

 

「な、なんでイクサがFRANXX(フランクス)に乗れてるんだよ…?」

 

何故、彼があのFRANXX(フランクス)から出てきたのか

 

イクサは倒れ込むように眠ってしまった

 

「カワイイね、ダーリン♡」

 

イクサの頭をくしゃくしゃと撫で眠らせるゼロツー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは隻眼の少年と双角の少女の物語である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――見つけたよ…ボクのダーリン

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