四方を壁に囲われ、窓もない何もない部屋の中央。顔の目の高さに、頭を一周する機器を取り付けけ、手には白い拳銃のようなものを持った青年がいる。
「ではこれより、最終テストを行う」
部屋のどこからか聞こえる声。それを聞き、青年は二度三度、呼吸を繰り返しとめる。部屋に、機械音が三度流れると、何っもなかった部屋は途端に朽ち果てた市街地へと変わる。
「standby。ready。go」
その単調な機械音声とともに、青年は走り出す。走り出して数メートル。彼の足元に赤い線のようなものがあり、彼はそれをそのまま進んでしまった。途端後方で爆発が起きた。爆発には巻き込まれはしなかったが、少しよろめいた彼は、足を止め前方に目やる。彼は何かを確認するとまた走り出した。その途中同じように、赤い線があったが、彼は全てを躱して進んでいる。
少しすると、彼の右前方にある瓦礫から、武装した人影が出てきた。それを青年は、手にした銃で躊躇いなく撃つ。倒れたのを確認しつつ彼は走り続ける。今度は左前方と左前方斜め上に二人出てくる。今度もそれを正確に一発づつで仕留める。
しばらくすると、進行方向に瓦礫の山があり、避けて通るしかないようで、彼は左へと曲がった。右側が壁になっており、それが途絶えると同時に、足元に銃弾が打ち込まれる。彼はすぐさま身を引き、壁を盾にする。少し様子を伺うために顔を出そうとしても、狙われているのか、銃弾がすぐ近くの壁や足元にあたりなかなか出ることができない。意を決し、青年はその場から駆け出し、柱やスクラップの車を盾にし進んでいく。銃弾も彼を撃ち抜こうとするが、彼の動きのあとを通過している。やがて彼は少し高台にいた射手の手前にまでたどり着くと、そいつの頭を打ち抜いた。
「mission clear」
その音声と同時に、頭の危機を取ると同時に、周りは先ほどの部屋に変わる。今しがたまでの光景は、彼の目に映っていたバーチャルビューだったのである。
「流石だよ。君の能力の高さは、目を見張るものがある。」
何もない部屋のはずが、青年の後方の壁の一部が横にスライドして、その扉のようになった場所から、メガネをかけ白髪を書き上げるようにセットし、長い背丈にあった白衣を着た若い男が現れた。
「君の力には、期待しているよ。茅野隊長?」
茅野と呼ばれた青年は振り向き、部屋を出ようとしながら答える。
「えぇ
名前 茅野 紘 カヤノ コウ
性別 男
年齢 17歳
身長 約170cm
所属 アスガルド・エレクトロニクス社・強硬派
『freeze・Spirit・team』
通称『FST』隊長
FSTは精霊を殺さずに平和的に(デートしてなどして)無力化するラタトスク機関所属・フラクシナスの面々とは違い、武力を持っての無力化を図るチームである。(殺さないということは、同じである)
このチームには、十数名の青少年・少女が所属していてASTの隊員より一人当たりの平均戦闘力は高い。また隊員のほとんどが、直接的・間接的に精霊によって肉親を殺されている。
そして彼は、FST創設したときからの所属しており、その高い戦闘能力は郡を抜いている。
彼の扱う、特殊武器もその戦闘能力をさらに助長してる。
そして彼もまた、SFT隊員の例に漏れず、精霊により両親を失っている。両親亡くあとは、祖父母に育てられるが、彼が中学生になると同時期に他界。それからは児童養護施設にて生活。なおこの児童養護施設は、極秘にアスガルド・エレクトロニクス社の運営するものである。 児童養護施設での生活が一年を過ぎた頃、アスガルド・エレクトロニクス社・強硬派により彼はSFTに勧誘・入隊した。それからたった半年で頭角を現し、SFT正式創設時に隊長に任命される。
茅野紘について記載されている資料を見ながら、
「さて。彼の行く末はどうなることやら。楽しみだ。」
ニヤつきながら、コーヒーを啜る彼の姿は、実験するのが待ちどうしい、マッドサイエンティストのような顔である。
二週間後。四月一日。天宮市駅前に青年がいる
外見的な見た目は、目と髪の色は黒色。前髪は目の上くらいに切り揃えられ。後ろ髪が襟より少し下になる。彼は
彼の目的は、精霊を捕らえること。彼はその目的のためなら、手段を選ばない覚悟でここにいる。たとえ自分の命に変えても。
「さて、先に拠点へと向かうか……。」
肩にスポーツバックのようなものを下げて、歩き出す。
この街にての住居は、上司から与えられており、その場所への地図を確認する。
駅前から歩き始めて、十数分して着いたのはオートロック付きのマンションで、普通の学生が住めるような物件ではないが、彼の所属している組織を鑑みれば、不思議ではない。
キーを使い中に入ろうとしたとき、マンションから出てきた、白い髪の少女とぶつかりそうになった。
「おっと。すまない。」
「問題ない。こちらこそ不注意だった。」
そう言うと彼女はそのまま、立ち去る。
(あの娘、只者ではないな)
ぶつかる時のかわし方や、足運びから紘は彼女はただの少女ではないと判断した。しかし、自分には関係ないと、彼はそのままマンション内に入り、エレベーターで自室の用意されている階へと向かう。部屋の前に着くと鍵を開け、扉から中へ入る。
当然だが、部屋の内部には何もない。テレビや机。椅子に布団。食器や調理器具もない。すべて自身で揃えるようにと言われており、これから買い物に行かなくてはならない。とはいえ、彼は豪華なものを望んではなく、機能さえあればなんでもいいので、安くて使いやすいのを選ぶ予定だ。
「と、その前に……」
紘はバッグの中から、部屋についたら確認するように言われたリングファイルを取り出し、黒いプラスチック製の表紙をめくる。
一頁目には極秘と書かれており、彼はそれを気にすることなくさらに頁をめくる。
二頁目には、男の写真が貼られており、その男の詳細なプロフィールまである。写真の男は、中性的な顔立ちに、黒髪の中肉中背であまり特徴のない少年だ。その彼の名は。
「五河……士道……」
アスガルド・エレクトロニクス社所属の組織。ラタトスクにとっての最重要人。ラタトスクは彼のためにある組織といっても過言ではない。ただそんな若造に任せられるかと、憤りを隠せない
そんな
「俺はただ、両親を殺した精霊に復讐するだけだ……そのために、今まで鍛えてきたんだ。この力も……」
彼は自身の右手に付いけている、白いリングを見るがすぐにファイルを閉じ、床に放り投げると踵を返し、そのまま玄関から外へと出て行った。
桜がチラホラと咲き始めている道を進みながら、紘はこれから自分がすべきこと。いや。
しなければならないことを考えていた。精霊を殺すこと。それが紘のすべきこと。
ただそれだけが、全てを救う道だと、彼は迷わないように、そう信じ自分に言い聞かせる。
四月の始まり。
まだ肌寒いこの季節。
この時から何かが変わり始める。
そんな物語が始まる。
はい。駆け出しですらないほど、少ない文章ですが、若干英語のスペル間違えてるかもしれないです。
誤字・脱字はすぐさま報告ください。
確認でき次第、超特急で直します。
それと評価は、1でもいいので読み終えてくださった方、出来たらお願いします。
(感想とかアドバイスも、もらえたら、嬉しいです……)
追記
ちなみに、サブタイの万変は『まん』ではなく、『ばん』へんです。