異世界怪物放浪譚   作:逸般ピーポー

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いやー、昨日は酷い目にあった…。まあ自業自得なのだが。

いつもの湧き水を丸一日ぶりに飲みながら、俺は昨日の出来事を思い出していた。

 

昨日。いつものねぐらから起床した俺は、朝からプルプルぷよぷよとした真っ黒いタール状のスライム(仮)と共に、今居る湧き水を飲みに来ていた。こっちはゴブリン達の群れからねぐらを挟んで大体反対側なので、ゴブリン達に気を付ける必要がない。なので気楽なのだが、昨日は湧き水に先客が居た。緑のトカゲである。

少し離れた場所からトカゲがどっか行くのを待っていたのだが、いっこうに離れる気配がない。で、手近にあった石ころをニ、三回投げつけたのだ。

一回目、二回目辺りまでは良かった。特段反応しねえし。問題は三回目である。湧き水から顔を上げたと思ったら、そのまま顔だけのけ反ってぐるりとこっちへ向かって来たのである。

あ、これやばいやつ。

 

そう思った俺は反転、とにかく緑トカゲめがけて石ころやら木の枝を投げながらねぐらへ走った。緑トカゲの奴は足が早くはないらしく、追いつかれることこそなかったものの、頭に当たった石やら木はカンコン弾かれ、体に当たったのもまるで効いているようには見えない。いや硬すぎでしょ。

そんなことを思いながらも、結局ねぐらまでついて来られてしまった。逃げ切ったかな、と思ってもしばらくすると来ているのだ。しつけえ。

で、結局ねぐらの周りをぐるぐるしながら石ころを投げたりしてたが、後ろから近付こうとすると頭をのけぞらせて対応してくる。やっぱ槍とか武器ほしいわ…。

で、ねぐらにも戻れない、飯も食べられず水すら飲めてない。万事休す状態だった訳だが、ここで頭上からバサァッ、と鳥の羽音が。

気が付けば、あの巨鳥が頭上から来ていた。

ヤバっ、と思い、すぐにローリング回避出来るように屈んでおいたが、意外にも鳥さんはこちらへは来ず、緑トカゲめがけて急降下アタック。しばらくバチンバチンやり合ってたが、結局緑トカゲが鳥さんに咥えられてどっか行った。

その時点で周りはもう既に暗くなり始めており、昨日はそのままねぐらで飲まず食わずのままプルプルスライム(仮)に包まれて寝た、というわけだ。

 

そして今日、そろりそろりと湧き水に来た訳だが、今日は無事に飲み水にありつくことが出来たという訳だ。

そしてそろそろ、ここまでの道中で取れるベリーの実が切れたので、このあとはしばらく食料探しである。

スライム(仮)はあいも変わらず飲食しないで平気っぽく、俺はお前が羨ましいよ、まったく。

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