ルアフ・ガンエデン、霊帝さ…!   作:クロトシ

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走る秒針、流れる彗星。
人の出会いは摩訶不思議。それを操る謎また謎のアカシックレコード。
今日はアポカリュプシスの影が姿を見せる。無限力に負けずに歌を歌おう!
たったひとつの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
その名は、霊帝ルアフ!



第二話 神門(カムド)顕現す?

今を遡ること300年、霊帝ルアフ・ガンエデンは同じような気まぐれを起こしたことがあった。

その時は前宇宙や先史文明の遺した料理の数々…カツ丼や寿司、カレーや鍋などを作って当時衰退しつつあったバルマリィ料理の文化を活性化させたという。

しかしそれが回りまわって2万年の歴史でも唯一、霊帝と対等な位置から反逆を起こさんとした先代神子にして霊将軍との戦いに発展し、その過程でゲベルが眠ったり目を覚ましたりしたという。

なお、その事件にはドクーガの黒幕たるネオネロスも関係していたという。CV的な問題だろう。

霊将軍七包丁がバルマー十二支族に関わってたりするのだが、あまりに重大かつ霊帝の真実にも触れる事件だったことから外典にも載せられず、現在では誰一人として知らない抹消された歴史となっている。

 

ともあれルアフは万能の超能力者として、神はソング、ダンス、クッキングといったようにその力を遺憾なく発揮していたということだ。

 

 

あれからルアフは数ヶ月に1度のペースでコンサートを開いていた。

たちまちゼントラーディは劣勢となり、なんなら虚空からの破壊神の出現頻度もガクっと落ちた。

アカシックレコードも「え?キミらいきなり180度方針変えたの?いや、方向性自体はいいんだけどさぁ…」と困惑したのだろう。

ルアフは上機嫌だった。オーディエンスの反応はすこぶるいい。歌とダンスでこまめに運動してるからか体調もすこぶるいい。

どうでもいいが民衆からの声もお世辞とか無しに好評そのものだ。民などどうでもいいんだが、たまにはファンサしてもいいかなと思った。ちょろい。

唯一、危惧したのはちょっとはしゃぎすぎたのでゲベルに怒られるかなという点だったが、特にそんなことも無かった。

そのまま希望の灯をともし続けよみたいなゆるくてふわっとしたコメントこそ貰えなかったが、好きにしていいということだ。

まつろわぬ霊の調子が良くないみたいだから(ルアフの歌のせい)、お爺ちゃんもう齢だから気をつけなよって言ったら雷を落とされた(比喩ではない)が、それぐらいはご愛敬である。

 

「さて、報告を聞こうか。エツィーラ・トーラー」

 

「はっ。巨人共が陛下の御力で外銀河へ勢力を移動させつつあるにも関わらず、破壊神は依然として動きなしですわ。バルマーが銀河を掌握する日も近いかと」

 

「外銀河か…バッフ・クランの銀河が騒がしいと思ったら、彼らとやりあっているわけか。好都合だが、少し作為的なものを感じるな」

 

「……と、いうと?」

 

しれっとゼントラーディ対バッフ・クランという夢のカード実現だが、ルアフの思わせぶりな言葉にエツィーラが疑問を返す。

 

「かの者が時計の針を遅めたのかもしれないということさ。いや…この際、遅めたとか早めたの問題ではないね。彼らがその意思で時計を動かした、それ自体が問題だ」

 

「近年は姿を消していたバジュラが再び見られるようになったという報告があります」

 

「バジュラか…フフフ、これは確定だね」

 

シヴァーが別の報告を入れたが、それが先の疑問に確信を抱かせた。これは自分の歌で色々動いたぞと。

 

「シヴァー・ゴッツォ、僕は再び瞑想に入るよ。アポカリュプシスの予兆がこのまま収まるか、形を変えるか。何にせよ、力を蓄えておく必要があるからね」

 

「……御意」

 

(さて、ナシムの子よ。次に僕が目を覚ました時、君達の活躍はこの耳に入ってくれるかな?)

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

そして寝たり起きたり二度寝したり三度寝したりで約5年の月日が経過し、ルアフは再び目覚めた。

その間にズフィルードの巫女たるアルマナに自ら歌とダンスを指導したりもしたが、それについては割愛する。

ちなみに正史で話すだけでビビりまくっていたアルマナだが、ルアフに色々スパルタされてもう割と平気になったらしい。まるでゲベルに対してのルアフのように。

 

「ふぅん。辺境銀河方面軍の第七艦隊が壊滅したんだ?」

 

「……はっ。申し上げにくいのですが、我がゴッツォ家から反乱分子が…」

 

「ま、それは別にいいさ」

 

ネチネチ言われるんだろうなと覚悟していたシヴァーだったが、意外とルアフの反応は薄かった。

ちなみに正史で消滅したテアテラ艦隊は健在だったりする。

 

「けど、不用意にナシムの星に手を出したというのは愚かな話だ。いかに艦隊の1つを持たせていたとはいえね」

 

「ナシム…もう一つのガンエデン…」

 

「ナシムだけじゃない。あの星には先史文明の遺産がいくつも眠っていたはずだ。第一始祖民族の箱舟、白と黒の月、バジュラを模した監視装置、生体宇宙船オルファン、太陽神の勇者…再び動き出した虚空からの破壊神がバルマー星ではなく、地球を狙ったのもおかしな話でもないのさ」

 

シヴァーが予想していた通り、やはりルアフは地球圏について詳しかった。

それが意味するのはナシム・ガンエデン、そして地球の特異な戦力の数々がルアフへと届きうる刃であるということだ。

ルアフに警戒心を与えるデメリットを覚悟の上でユーゼスに地球を狙わせた甲斐があったというものだ。

 

「陛下、銀河系各地の時間軸にズレが生じる異変が起きておりますわ」

 

「これまでの予兆とも違う現象だね。ついに試練の日が近づいてきているのかもしれないね」

 

「……!」

 

無限力とそれに連なる現象の調査を命じられている祭司長エツィーラの報告とルアフの答えに、シヴァーはその時が近づいていることを再認識する。

ハザルとエイス、ユーゼスの研究のデータ、地球へ送り込んだバルシェム…素材は揃いつつある。

あといくつか動きがあれば非願成就も夢ではなくなる。

 

「……それはともかく、君の下にいたユーゼスとやらはなかなか面白い仕事をしてくれたね」

 

「は?」

 

「プロトカルチャーの歌の情報を流したことで、地球人が僕の再現をしたそうじゃないか。リン・ミンメイ、だったかな?」

 

ルアフが楽しそうに笑う。それまで真面目に応対してたのは全てこの話題に繋ぐためだった!

 

「ついに現れたか、アイドル…!ゲベル・ガンエデンを起動させ、地球で雌雄を決してやるよ。邪魔をするならナシムも倒すまでだ!」

 

「へ、陛下!」

 

「お気を確かに…!」

 

ルアフはゲベル・ガンエデンでクロスゲートを顕現させて地球に行こうとした。

だが、それは流石にダメということでケイサル・ストップがかかり、ルアフは不貞寝することになった。

 

(CGでは許してくれたくせに…)

 




顕現しませんでした。
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