幸せに生きたい少女   作:ヒロー

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原作開始前 序章
いちわ あいじょう


―――――突然ですが、転生しました。

 

「オラッ!死ねっ!化物がっ!」 

 

―――――BGMに父の罵声と私を殴打する音が響いていますがご了承ください。

 父は私を虐待中母は遊びに出かけて家にいません。きっと他の男のところでしょう。

 何故こんなことになっているのか?その理由は、この世界に転生したころに遡ります。

 

 

 私が転生してすぐに知覚したのは、お医者様や看護師さんそして、母の驚いた声でした。

それもそのはずで、父と母は美男美女といった容姿ですが、黒髪黒目の黄色人種風なのにその二人の子供であるはずの私は金髪碧眼の白人種風の容姿だったのです。

当時生まれたばかりで、意識が希薄だった状態でも周りの方たちが大騒ぎしていたことを憶えています。

 最初は母を信じていた父ですが、本当に母が浮気していたのが発覚そこから壮絶な修羅場を経て、母は私を育児放棄し始めて家を空けるようになり、家にこもりがちになった父が私を虐待するようになったのです。

 

 

 

 私が転生してこうなるまでに、三年の時が経過していました。

 この頃には、意識がはっきりして周囲の会話にやたらと登場するハンターやハンター協会といった単語と自分の体の周りに靄のようにかかっているオーラから、ここがHUNTER×HUNTERの世界だと気付きました。とりあえず、念を使って父から虐待されてできた傷を治したところを両親に見られ、浮気相手の子供という扱いから化物という扱いにランクアップ?した訳です。

 母は、より家に帰らなくなり、父の虐待は拷問と思えるほどに苛烈さを増しました。

 

「のどかわいた・・・」

「知るかっ!」 

 

 そう吐き捨てるように言い放ち私を蹴り飛ばして父は台所の方に向かいました。

 

―――水くれるのかな

 

 虐待されるようになって、もう五年以上経過しています。

 その間、ろくに食事や水を与えてもらっていません。念を使いどうにか耐えてきましたが、そろそろ限界が近い気がします。

 

 

 今世の私の性別は女ですが、前世での性別は男でした。

 赤ん坊のころに捨てられ孤児院で育ち、アルバイトをしながら奨学金を使い夜間ではありますが、高校大学を卒業して安定第一の公務員になった矢先に末期がんと判明、23歳で死亡しました。

 恋人も友達も作らず、遊ぶこともせず、ただただ努力して必死に生きてきました。

 それなのに最期は病室で死の恐怖に震えながら、たった一人。

 

―――怖い

―――死にたくない

―――ひとりはさびしい

 

 そう思いながら死んだのです。

 だから、転生した時自分の親となる人が傍にいたことがどれ程、嬉しかったか。

 それは虐待され育児放棄気味な今でも変わりありません。

 なぜなら、前世の親と違い今世の親は私を捨てていないからです。

 きっといつか両親は、仲直りして私と一緒に『家族』になってくれるはずなのです。

 




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