ウマ娘~プロキオン狂騒曲~   作:カニ漁船

1 / 7
復ッ活ッ!再開ッ!


奇跡のチーム

――奇跡を起こすチーム。

 

 

 日本ウマ娘トレーニングセンター学園、通称トレセン学園にはそう呼ばれているチームが存在している。

 トレセン学園には多くのチームが存在している。代表的なチームだと、最強と名高い<チーム・リギル>。そのリギルと古くから双璧をなしてきた古豪<チーム・ハダル>。チーム解散の憂き目にあったものの、今では強豪の一角をなしている<チーム・スピカ>。その個性からファンの人達に愛されている<チーム・カノープス>。他にも様々なチームが存在している。

 そんな中で<プロキオン>と呼ばれるそのチームは、他の人達からは奇跡を起こすチームと言われていた。

 

 

障害レース、飛び越え失敗によって大怪我を負うも復活を遂げ、ドリームトロフィー障害レース部門で絶対王者と死闘を繰り広げた<障害レースの貴公子>キングスポイント。

 

 

神域とまで称された3冠ウマ娘の称号を人の手のもとに取り戻し、史上3人目となる3冠ウマ娘になったターフの偉大なる演出家<天衣無縫>ミスターシービー。

 

 

2度に渡って生死の境をさまよい、スプリンターズステークスでレース中に骨折するも3度目の奇跡を起こし、翌年のスプリンターズステークスで4度目の奇跡を起こした<奇跡のウマ娘>ケイエスミラクル。

 

 

ウマ娘にとっての不治の病、屈腱炎を3度患いながらも秋の天皇賞を制し、同じ境遇のウマ娘に希望をもたらした<不屈のウマ娘>オフサイドトラップ。

 

 

黄金世代と呼ばれた世代、満足にレースを走ることができないほどの虚弱体質に苦しみながらも世代全員が揃った有マ記念で激闘を繰り広げた<黄金世代の秘密兵器>ツルマルツヨシ。

 

 

国内外、芝とダートを問わず活躍し結果を残し続けた天性のオールラウンダー。戦場を選ばない<勇者>アグネスデジタル。

 

 

カワイイを追求し続けたスプリント界の女王。後の最強スプリンターとの戦いを制し、スプリント界に新しい風を巻き起こした<閃光乙女>カレンチャン。

 

 

そんな彼女達を束ねる<チーム・プロキオン>のリーダー。復帰は絶望的と言われた怪我から奇跡の復活を果たし、国内にとどまらず海外でも走り結果を残した<流星の貴公子>テンポイント。

 

 

 そんなプロキオンを設立したのは神藤誠司というトレーナー。トレセン学園の用務員からトレーナーとして活動するようになったという異色の経歴の持ち主であり、その手腕で担当ウマ娘達を勝利に導いてきた。

 彼女達は様々なレースで奇跡を起こしてきた。復帰は絶望的な怪我からの勝利、3人目となる3冠ウマ娘の誕生、不治の病を乗り越えてのG1制覇、前評判を覆しての劇的勝利。誰もが予想できない結果をもたらし続けてきたのだ。

 故に、人々は<チーム・プロキオン>を奇跡を起こすチームとして呼ぶことに決めた。これは、そんな彼女達とトレーナーが織りなす、日常のお話……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 トレセン学園のとあるプレハブ小屋。一見するとただの2階建てのプレハブ小屋に過ぎないここは、実は我が<チーム・プロキオン>の部室とトレーナー室を兼ねている。そこで俺は仕事をしている……の、だが。

 

 

「ねぇ誠司。爪の手入れをやってくれない?なーんかいい感じにならなくてさ」

 

 

「俺は今仕事で忙しいんだ。自分でやってくれシービー」

 

 

「お兄、お腹空いたし。早くなんか作れし」

 

 

「棚にカップ麺があるから湯を沸かして食えキングス」

 

 

「キングス先輩!私にお任せを!……あぅ、急に立ったら立ち眩みが~」

 

 

「だ、大丈夫?ツヨシ。急に立ち上がるから……」

 

 

「……ミラクル、ツヨシをソファで横にさせといてやれ」

 

 

「うん。分かったよトレーナー。ほらツヨシ、掴まって」

 

 

「あ、ありがとうございます~……」

 

 

「ひょ、ヒョエェェェ!不意にウマ娘ちゃん達の絡みが……ッ!こ、こんなの急に見せられたらデジたんは、デジたんはぁ!……しゅき」

 

 

「きゃぁぁぁぁ!?と、トレーナーさん!デジタルさんが急に倒れちゃいましたぁ!」

 

 

「いつものことだ。その内復活するからほっとけオフトラ」

 

 

「ねぇねぇお兄ちゃん!ウマスタに投稿する写真どっちがいいかな?カレン的にはこの角度が良いと思うんだけど~」

 

 

「どっちもカワイイから大丈夫だろ」

 

 

 そうやって個人に対応しながらも、彼女達はそれぞれの主張を続けている。

 

 

「ねーミスター。早く爪の手入れおねがーい」

 

 

「お兄ー!お腹すいたー!」

 

 

「あ、あの。キングス先輩。叫んだらツヨシが……」

 

 

「あぅ~。ツヨシ、反省~」

 

 

「あ、この角度もいい感じ!お兄ちゃんはどう思う?」

 

 

「で、デジタルさ~ん!起きてくださ~い!」

 

 

「……」

 

 

「返事はない。ただの屍みたいだね」

 

 

「デジタルさんを勝手に殺さないでください!?シービー先輩!」

 

 

 部室では騒がしい光景が広がっている。俺は仕事の手を止めて溜息を吐いた。そんな時、隣にいるプロキオンのチームリーダー、テンポイントが楽しそうに呟く。

 

 

「いやぁ、今日も平和やなぁ誠司」

 

 

「これを平和と言っていいのかは分からんが、いつも通りの日常と言えばいつも通りだな」

 

 

 トレセン学園プロキオンの部室。そこではいつもと変わらない日常が繰り広げられていた。




これ以上休んでいると冗談抜きにサボり癖◎が付きそうなので投稿。
今作に関しては私のアイディア次第になるので不定期になる可能性があります。もし更新が止まった時はあぁ、アイディアが尽きたんだな、と思ってください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。