艦隊これくしょん the last aegis   作:明日をユメミル

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第23話

偶々事件に出くわし、事件解決に貢献したクリス達。

調書作成のためクリス達は覆面パトカーの後ろから時雨の車に乗り込んで移動し、都内にある警察署へと連れてこられた。

 

 

「此処に来るの久し振りだね」

 

「来た事あるのか?」

 

「うん、前にね。大門さん元気かな?」

 

「大門?」

 

「此処の刑事課の部長刑事さんの名前だよ。西部署ってよくヤクザとか過激派とかとやり合ってるって有名なんだよ。だからこの辺りの犯罪者からは西部署の刑事課って『大門軍団』って恐れられてるんだって」

 

「そうなのか……と言う事は、今日みたいなのがよくあるんだな」

 

「ほぼ毎日らしいけど。それに其処の課長さんが提督と古い友人なんだって」

 

 

時雨からそんな話を聞きつつ、西部署へと入る。

 

 

 

「じゃあお前ら、先に団長の所に行っててくれ」

 

「分かった。行こう」

 

 

そう言うと時雨はクリスと夕立を伴って署内の奥に行き、階段を登って、廊下を進む。

 

 

「時雨、さっき言ってた大門ってどんな男なんだ?」

 

「そうだね………どんな悪も許さない、まさに刑事って言葉が似合う人だね。大門さんをはじめとした捜査課の人達も自分の仕事に命を掛けている人達ばかりだよ」

 

「成る程。それを纏めてるって事は相当凄い人なんだな」

 

 

そうしているうちに『捜査課』と札が貼られた部屋の前にたどり着く。

時雨はドアの前に立ち、ドアをノックする。

 

 

『どうぞ』

 

「失礼します!」

 

 

そう言ってドアを開けて中に入る。

中には5人の男達が居た。入ってきた時雨達を見て少し驚いた顔になる。

 

 

「皆さん、お久しぶりです!」

 

「時雨に夕立じゃないか!久し振りだなぁおい!」

 

「2人とも元気にしてたかい?」

 

 

厳つい顔の刑事と奥に居た眼鏡を掛けた背広の男が時雨と夕立を歓迎する。

 

 

「皆元気っぽい!」

 

「お前は相変わらずぽいって口癖が直ってねぇみたいだな」

 

「お?其処に居るのは2人のボーイフレンドかい?」

 

 

髭を蓄えたベテランと言った雰囲気を持つ刑事がそう声を掛ける。

 

 

「違うよ。アメリカからウチの鎮守府にやって来た新しい仲間さ」

 

「クリス・カイルです!よろしくお願いします!」

 

 

クリスは敬礼しながら自己紹介する。

すると皆、立ち上がった。

 

 

「俺は源田だ。ゲンて呼んでくれ」

 

「自分は兼子って言います!ジンて呼んでください!」

 

「ワシは谷大作だ。気軽にオヤジとでも呼んでくれや」

 

「私は西部署捜査課係長の二宮だ。この度の事件解決に貢献してくれて誠に感謝しているよ!」

 

 

皆、それぞれ個性を持っているが、とても芯が強そうな面々ばかりである。

 

 

「よろしくお願いします!そう言えば、大門さんと言う方にも挨拶をしたいのですが……」

 

 

 

クリスは部屋を見渡して大門を探す。

 

 

 

「あぁ、大さんならそこの課長室で課長と話してるよ」

 

 

谷が奥にある課長室と書かれたドアを指差す。

するとドアが開くと、2人の男が現れた。

 

 

「あぁっ!団長さんに課長さん!」

 

 

夕立が出てきた2人の男に飛び付く。

 

 

「夕立か、それに時雨も。元気にしてたか?」

 

「うん!」

 

「はい」

 

「聞いたぞ、今日は災難だったな。なんでも新顔連れて東京観光だったか?」

 

「うん!其処に居るのが新しい仲間っぽい!」

 

 

夕立がクリスを指差す。

 

 

「そうか。君が…」

 

「はい。クリス・カイルと言います」

 

「クリスか、良い名前だ。俺は此処の課長の木暮だ」

 

「自分が大門だ。よろしく頼む」

 

 

クリスは目の前に立つ2人の男、捜査課課長の木暮謙三、そして大門軍団を率いる大門圭介を見て2人からとんでもないオーラを感じた。

 

 

「よろしくお願いします!」

 

 

クリスは2人と握手を交わす。

 

 

「団長!奴が吐きました」

 

 

そこへ先程の2人の刑事が入ってきた。

 

 

「連中の屋さは港区のアパートです」

 

 

サングラスを掛けて革ジャンにジーパンを着こなす『巽総太郎』と、同じくサングラスを掛けていて何処か冷静そうな雰囲気を持つ『松田猛』が報告にやって来た。

 

 

「奴等そこで密輸した拳銃の代金を集めているみたいです」

 

「分かった。全員で行ってくれ」

 

「了解!」

 

 

大門が指示を出すと捜査課の刑事が総出で出ていった。

 

 

「忙しそうだね」

 

「まぁ、何せ今の捜査課は拳銃密輸事件を追っているからね。君たちが捕まえてくれた山田が吐いたから壊滅も時間の問題だな」

 

 

二宮がそう説明する。

 

 

「だが係長、そう上手く行くとは限らんぞ」

 

「は?」

 

「奴らはそんじょそこらの組織とは訳が違う。あの銀星会や銀龍会と深い関係を持っている上に、深海棲艦との遭遇を避けるための特別ルートを使って大量の拳銃を密輸してるんだ」

 

「成る程」

 

 

とんでもない事件を追っている様子から、西部署がどんな所なのかを感じるクリス。

 

 

「すまんね、客が居るのにこんな話をして。まぁゆっくりしていってくれ。じゃあ団長、後を頼むぞ」

 

「分かりました」

 

 

そう言うと木暮は課長室へと戻った。

 

 

「じゃあ3人とも、調書取るから待っててくれ」

 

 

大門はそう言うと調書を準備して、3人から1人ずつ事情を聞き調書を作成する。

調書を作り終えると、それを二宮に提出、そして二宮が判子を押し木暮に提出する。

 

 

「よし、もういいぞ。お疲れ様」

 

 

調書作成が終わり3人はようやく緊張感から解放される。

すると夕立と時雨の腹が鳴った。

 

 

 

 

「終わったぁ………お腹空いたっぽい~」

 

「なんだ、昼飯食ってないのか?」

 

「うん。食べに行こうかなって思ってたら事件に巻き込まれて」

 

「そうか………3人とも、今日は時間は空いてるか?」

 

 

木暮の質問に3人は頷いた。

 

 

「よし。なら今のヤマが片付いたらカド屋に連れてってやる」

 

「カド屋?」

 

「近くにあるバーの事だよ。彼処の店主と木暮さんが知り合いなんだって」

 

「バーって事は酒が飲めるのか?」

 

「お?クリス、君はイケる口かい?」

 

「はい。バーボンが」

 

「よし、決まりだ!団長、俺が3人をカド屋に連れてくから、事件にカタが付いたら係長も一緒に全員カド屋に集合だ!」

 

「ごっつぁんです!」

 

 

 

木暮の言葉に大門と二宮が笑顔になる。

 

 

「じゃあ、先に行ってるぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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