艦隊これくしょん the last aegis 作:明日をユメミル
時雨達と東京に出掛けて、鎮守府へと戻ってきてからあっという間に1週間が経過した。
1週間の休暇を終えて鎮守府に集まった艦娘達は兼ねてから噂になっていた反抗作戦に向けて、準備を進めていた。
そんな中、クリスも反抗作戦前の準備を進めていた。
「クリス、トマホークとSM-6の在庫はこれくらいで良い?」
「あぁ。それくらい備蓄があれば暫くは困らないな」
自身の艤装に入念な整備を施しながら、ミサイル等の備蓄も同時に進めていく。
今回の作戦は長期間が予想されたため、必要な分の武器弾薬は備蓄しておく必要がある。勿論それらは軍事機密が詰まった精密部品のため保管は厳重に行われ、工廠の地下にある格納庫に厳重保管される。
『駆逐艦クリス・カイル、時雨、至急作戦室へ出頭せよ』
作業中に掛かる呼び出し放送。
「またか、今度はどんな仕事なんだ?」
そう言いながらクリスは作戦室へと向かった。途中で合流した時雨と共に作戦室へとやって来た。
「クリス・カイル出頭!」
「時雨、出頭!」
そう言って作戦室に入る。
「すまんなクリス、時雨」
「いや。ところで今度はどんな仕事だ?」
「近々実施させる反抗作戦があるのは知ってるな?」
「あぁ」
「その作戦に備えて、2人には敵に対する陽動作戦を指示する」
長門の説明にクリスと時雨は目を合わせる。
「つまり、今回は俺と時雨との合同任務か?」
「そうだ。内容について説明しよう」
そう言うと引き出しから2人に作戦概要書を手渡すと、長門は説明に入った。
「今回2人には東シナ海に展開している敵に対する陽動をしてもらう」
「分かった。ところで聞きたいんだが、なぜ東シナ海に絞ったんだい?」
時雨の質問に長門は答える。
「実はクリスが前の任務で敵の潜水艦基地を叩いただろ?」
「あぁ」
「あれ以降から海軍や米軍の対潜哨戒機が太平洋から東シナ海に向かっていると思われる多数の敵潜水艦の追尾に成功している。それから数日間の間で東シナ海を中心に軍民の貨物船や艦船に軒並み被害が続出しているんだ。どうやら上層部は敵は先のクリスの攻撃で我々が東シナ海の制海権奪取を意図していると思っているのを逆手に取る算段らしい」
「成る程な。じゃあ反抗作戦への参加は」
「時間的に考えて無理だな」
「分かった。俺を含めて投入される戦力は?」
「今回の陽動作戦で投入戦力はウチからはクリスと時雨、そして陽動作戦の最前線基地となる佐世保基地と呉に配備されている全ての最新鋭の秋月型駆逐艦を出すそうだ」
なんと今回の作戦、艦娘達の中では最も最新鋭艦である秋月型駆逐艦が戦力として投入されるのである。クリスも資料でしか知らない秋月型駆逐艦の事を聞いて少し驚いた。
「秋月型と言えば最新鋭の防空艦だね。詳しくは知らないんだけど、彼女達は対潜装備は持ってるのかい?」
「心配はいらん。彼女達も他の駆逐艦と同様に爆雷や対潜用の水中探信機の対潜装備はある」
その説明に時雨の不安は解消したが、クリスにには少し疑問があった。
「俺と時雨と、その秋月型駆逐艦だけであの広い東シナ海をカバー出来るのか?ウチからもう少し戦力は出せないのか?」
「そうしたいんだが、上層部からの急な指示だったからこれ以上戦力は出せないんだ」
「成る程な………無い物ねだりをしてもしょうがないし、何処まで出来るか分からんが、出来る限りの事はやろう」
「すまんな」
「いや。居候させてもらってるから、これくらいの事は喜んでするさ」
そう言うとクリスは作戦室から退出した。
「さて、これから1週間は潜水艦連中との駆け引きだな」
続く
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