艦隊これくしょん the last aegis   作:明日をユメミル

34 / 118
第34話

佐世保から輸送機と戦闘機隊が離陸し、作戦海域であるフィリピン東沖の海域へ向かっている頃、作戦海域へ斥候として先行していたアリゲーターガーは海中を偵察していた。

 

 

(あの悪魔共の巣窟に相応しいな)

 

 

アリゲーターガーが泳いでいるフィリピン東沖にある敵拠点一帯の海中は真っ黒に染まりきっており、魚等の海洋生物や海中の微生物は死滅してしまっているのか全く姿は見えなかった。

 

 

(そろそろ佐世保から連中が飛び立ってる頃だな)

 

 

時計で時刻確認をする。

今のところ、アリゲーターガー自身は敵潜水艦と何度か遭遇していたが、最新のバージニア級である彼の前では深海棲艦の潜水艦級との性能差は天と地程あり、艦首と側面に備えられた複数のソナーに補足され、Mk48長魚雷によるロングレンジ攻撃を受けてアリゲーターガーを認識する事なく撃沈される。

既に彼は敵潜水艦を6隻、哨戒中の軽巡洋艦級1隻と駆逐艦級6隻を撃沈しており、かなりの戦果を挙げている。陽動作戦の布石である敵へ対する揺さぶりにより敵は人類側に動きありと戦闘態勢を整え、現場海域には敵が続々と集結していた。

 

 

(もう良いだろう)

 

 

 

アリゲーターガーは1回だけアクティブソナーでピンを放って、周囲に敵が居ないのを確認して浮上し、海面近くで浮上を止めると、通信アンテナを海面に出し、現状を空中で飛行している哨戒機に向けて暗号化通信を送信する。

その通信は哨戒機を通じて現場海域に向かっていたクリス達にもたらされた。

 

 

「アリーから通信だ。現場海域は既に敵の主力が集結しているそうだ」

 

「いよいよだね」

 

 

クリスが読み上げた通信内容に皆に緊張の糸が針積める。作戦第1段階ではフィリピンのマニラ、セブ、ダヴァオにある敵の航空基地を攻撃し敵航空戦力を無力化する手筈になっていて、そのうちのセブ、ダヴァオにある基地をアリゲーターガーがトマホークによる攻撃を実行する事になっている。

 

 

「時間だと国連軍の爆撃隊が間も無く到達する筈だ。敵基地攻撃は爆撃隊の攻撃開始と同時に行われ、改めて確認するが我々はその10分後に現場に到達し作戦を開始する予定だ」

 

 

クリスは腕時計で時間を確認する。

 

 

「そろそろだな。皆、気合いを入れろ」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

その頃、沖縄の嘉手納基地と台湾の台東空港から飛び立った国連軍爆撃隊はフィリピンのマニラに到達しようとしていた。

 

 

「各機、攻撃用意!」

 

 

爆撃隊の護衛を担当しているアメリカ空軍所属のF-4Eファントムと最新鋭のF-15Aイーグルが攻撃目標であるマニラ一帯の制空権確保と基地を守っている防空部隊排除のため爆撃隊より先発して攻撃態勢に入っていた。

 

 

「各機、攻撃開始!!」

 

「FOX-1 fire!!」

 

 

制空隊のF-15AとF-4Eの胴体下からAIM-7スパローが発射され、レーダー誘導により目標に向かって飛び去っていく。

 

 

「target kill!」

 

 

レーダー上の敵航空機がディスプレイ上から次々と消失していく。

 

 

「Good!制空隊、突入!」

 

 

強力なF-100エンジンを双発で備えたイーグルのダッシュ力を生かし、制空隊は目標へと突入していく。

 

 

「Target in site!atack!」

 

 

マニラ市内と基地上空を群雄割拠している敵航空機に向けて制空隊は攻撃を始める。

深海棲艦側は突然現れた最新鋭のイーグルの速度に翻弄され、主翼下のAIM-9サイドワインダーとM61バルカン砲の攻撃の前に次々と撃墜されていき、撃ち漏らした敵機はF-4が撃墜していく。

 

 

 

「こちらナイフエッジ、目標一帯を確保!」

 

『ハンマー了解。これより突入する!』

 

 

目標一帯の制空権を確保した制空隊。この攻撃の本命である爆撃隊は降下を始める。

爆撃隊の主力を担っているアメリカ空軍所属のF-111Eアードバーク、F-105サンダーチーフは主翼と胴体下に搭載している大量の通常爆弾を携えて基地へ向けて低空侵入に入る。

降下してきた爆撃隊に向けて基地から対空攻撃が始まったが、構わず爆撃隊は爆撃コースに入った。

 

 

『dorop rady now!!』

 

 

主翼下のパイロンからM117、Mk82通常爆弾とクラスター爆弾が一斉に投下された。

大小様々な爆弾の雨に基地の施設や滑走路は次々と破壊され、残っていた敵航空機をも破壊していく。

爆撃隊は搭載している大量の爆弾を余す事なく全て投下していき、数分でマニラの深海棲艦基地は灰塵と帰し、そのまま帰投していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




皆様からのご意見とご感想お待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。