艦隊これくしょん the last aegis 作:明日をユメミル
射撃場に姿を表したクリスとあきつ丸。
「先ずは射撃だ」
「はいっ!」
2人の手には各々が使い慣れている銃が握られている。クリスの手にはHK416カービン、あきつ丸の手には国防軍の制式銃である64式小銃とは明らかに違う銃が握られていた。
「XM177E2か」
「はい。自分の元隊ではこれを使っておりました!」
クリスが持つHK416の原型であるM4カービンのご先祖とも言えるXM177E2。クリスにとっては骨董品レベルのクラシカルな銃に見えたが、あきつ丸のその銃の選択はある意味でクリスには都合が良かった。
「その銃なら俺の銃と使い方は基本的には同じだし、マガジンも共用が効く。この作戦にはうってつけだな」
そう言うとクリスはHK416のホロサイトの電源を入れ、30連マガジンを装着してチャージングハンドルを引き初弾を薬室に送り込むと、30メートル先にある標的に銃口を向ける。
左右両用のアンビセーフティーを親指で回してセミオートの位置に入れると、引き金を引いた。
パシュ!パシュ!パシュ!
サプレッサーにより通常よりも抑えられている銃声と共に3発の5・56ミリ弾が標的を撃ち抜いた。3発とも標的型の真ん中に穴を開けていた。
「やりますな。自分も負けていられません」
あきつ丸もXMにマガジンを装填して標的に向けて構えると3発発射した。その銃弾も標的の真ん中を撃ち抜いている。
「ライフル射撃は問題なし。次はピストルだ」
次に拳銃射撃に入る。
クリスはベレッタ92を取り出し、あきつ丸はM1911を取り出す。2人は各々の銃を両手で構え、弾切れになるまで射撃した。
「ピストル射撃も問題なしか」
一連の射撃の確認を終えて、次に行ったのは無線の取り扱いについてだ。
これについては特に大きな違いもなかったため、その次の負傷した時の応急処置の方法を確認する。
「射撃による負傷の場合は先ず傷口を塞ぎ……」
その後、3日間掛けて体力、判断力についての一連の確認作業を終えて、長門はお互いに任務に支障は無いと判断、そして作戦参加の承認を受け、2人は本格的に作戦に向けての準備に入る。
「今回の作戦は隠密行動が前提だ。移動手段だが目的地近海までは海軍の潜水艦を手配してある。小笠原諸島近海は敵の勢力圏内である事を考慮して嫁島の北10キロ地点まで接近させるが、そこからは遊泳で目的地にまで行ってもらう」
「分かった。10キロ程度なら問題ない」
「そして作戦終了後の回収だが、海軍のUS-1Aを使用する」
「飛行艇だと速度が出ないし武装も積めませんから危険では?」
「それは空軍のF-4が護衛に就くから心配はない」
「分かった。敵状に関しては状況によれば破壊も許可されるか?」
「飽くまでも状況によれば許可はされるかもはしれんが、今回の目的は偵察だ。下手に動いて向こうに勘付かれる可能性は低い方が良い」
「分かった」
その後も夜中までブリーフィングは続いた。
続く
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