艦隊これくしょん the last aegis   作:明日をユメミル

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第44話

集積地凄姫の監視を続けているSealsチーム。集積地凄姫の会話はチームの無線を通じてクリスにもリアルタイムで送信されており、その会話の内容から小笠原諸島の深海棲艦の状況が少しずつ判明していく。

 

 

「どうやらこの前の陽動作戦で敵の潜水艦部隊を潰したのが効いているらしい。石油や資源の一大産地だった東南アジアから運ばれてくる物資が少なくなって此処も相当参ってる」

 

「ではもう少し時間を掛ければ」

 

「敵を干上がらせる事が出来る筈だ。だが敵が東南アジアルート以外の補給ルートを確保していないとも言いきれない」

 

「しかし会話の内容からそのルート以外の補給線は無いのでは?」

 

「もう少し聞き耳を立ててみるか」

 

 

 

集積地凄姫の会話から出来る限りの情報を集めるため、会話の録音を続ける。

 

 

『今ノ状況ガ続ケバ、ソウ遠クナイウチニ資材ガ枯渇スル。分カッテイルノカ?………………何トカスルデハ困ル。モシコノタイミングデ人間ヤ艦娘ドモガ仕掛ケテ来タラソウ長クハモタナイ。ソチラニ近イコノ島々ガ陥落スレバ…………………………』

 

「相手は誰でありましょうか?」

 

「敵の親玉かもな。しかし相手側は相当苦しいみたいだな。だがこれで小笠原諸島奪還もいよいよ現実味を帯びてきたな。これだけ情報が得られれば充分だ」

 

 

クリスは迎えの飛行艇との合流時間が迫っていると考えチームに撤収を指示した。

指示を受けたチームは駆け足でその場から離れ、靄から脱出し無事にクリスと合流した。

 

 

「迎えの飛行艇との合流時間まで後3時間。直ぐに撤収するぞ」

 

 

クリス達は急ぐように走り出した。敵に察知される可能性を考えて一刻も早く脱出するため、森林内を必死に走る。

そして上陸地点へと到着し、隠していたゴムボートを用意して全員乗り込み海へ出た。

 

 

「エンジン全開だ」

 

 

推進エンジンを始動させ全速力で島を離れていく。

今のところ敵に発見された様子はなく、周囲に敵の姿は無い。

 

 

「そろそろ合流地点だな」

 

 

合流地点に到着しエンジンを止めて、飛行艇が到着するのを待つ。

 

 

 

それから1時間後………

 

 

 

「来た」

 

 

南方向から回収役のUS-1Aが護衛のF-4ファントムを引き連れて飛来してきた。ファントムが上空を旋回しUS-1Aが着水態勢に入り、荒波の中をゆっくりと着水しクリス達の目の前で停止した。

 

 

「特務の方ですね」

 

「はい!」

 

「お迎えに上がりました!時間がありません、乗ってください!」

 

 

サイドドアから乗員に呼び掛けられクリスとあきつ丸はUS-1Aに乗り込む。

そして2人を乗せた機体はゆっくりと滑走し離水した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「2人とも、ご苦労だった」

 

 

 

無事に鎮守府に帰還したクリスとあきつ丸。2人は集積地凄姫の会話の録音と偵察情報を長門に提出する。

 

 

「集積地凄姫の会話だ」

 

 

ボイスレコーダーを再生して集積地凄姫の会話を長門は聞き入れる。

 

 

「成る程。やはり例の陽動作戦が予想以上の効果を発揮しているみたいだ。会話の内容から敵は物資不足に陥っている。小笠原諸島奪還は近いかもな」

 

「もし奪還作戦が開始されれば我々も」

 

「そうだ。奪還作戦には米海兵隊と国防陸軍が主となって動く。我々は諸島近海の制海権と制空権の確保と上陸部隊の火力支援が主になる」

 

「いよいよか」

 

 

 

長門は偵察情報を纏め上げて海軍本部に提出。それらの結果から小笠原諸島奪還作戦『オ1号作戦』開始の時期に向けての検討が始まった。

 

 

 

 

 

 

続く




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