艦隊これくしょん the last aegis   作:明日をユメミル

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第46話

『オ1号作戦』開始に向けて、国防軍とアメリカ軍の基地が置かれている神奈川県は連日、軍用車両が列を成して頻繁に移動していた。

 

相模原にある相模原総合補給廠から国防陸軍とアメリカ軍が使用する各種武器弾薬と保管されていた戦車や装甲車を乗せたトラックが出入りし、大手重工業の工場からは新規製造された戦車や装甲車が運び出されていく。

それらの物資は横須賀港に停泊している国防海軍のあつみ型、みうら型輸送艦、米海軍のタラワ級強襲揚陸艦へと積み込まれていき、作戦に参加する米海兵隊と国防陸軍の上陸部隊も乗り込んでいく。

 

 

「まるで祭りだな」

 

「今回の作戦の規模は相当大きいみたいだな」

 

 

鎮守府の岸壁からその様子を見ていたクリスとアリゲーターガー。

 

 

「いよいよ明日か」

 

「あぁ……」

 

 

明日実行されるオ1号作戦。鎮守府から上陸部隊を乗せた輸送艦と強襲揚陸艦の護衛を一任された5航戦、海軍第1艦隊はあと数時間でこの横須賀を出港しなければならない。

今回の作戦で艦隊は夜のうちに出港、作戦当日の夜明け時刻である0600に作戦が開始される手筈となっている。

途中で米海軍の第5空母打撃群旗艦の空母キティーホークも航空支援参加のため合流する予定であるため、小笠原諸島へ到達する頃には大規模な部隊となる。

 

 

「そろそろ時間だな。行くぞ」

 

「おう」

 

 

 

 

それから3時間後の午後2100、横須賀港から輸送艦。強襲揚陸艦、第1艦隊、5航戦を中心とした艦隊が一斉に出港していく。

艦隊は翔鶴を旗艦とする5航戦を先頭に対潜警戒陣をとり小笠原諸島へ向け出撃した。

 

 

「全艦、対空、対潜、対水上警戒を厳に」

 

 

護衛艦隊は揚陸艦と輸送艦を囲むように展開し警戒行動を開始する。

先行しているアリゲーターガーは海中の脅威を警戒し、クリスはSPY-6レーダーとSPS-67対水上レーダーの性能をフル活用し、5航戦は艦隊の上空直掩を行い様々な脅威からの攻撃に備える。

 

 

 

 

 

 

それから艦隊は太平洋沖に出ると、待機していた空母キティーホークと合流。

その後、5航戦から直掩任務を引き継いだキティーホークからE-2ホークアイ早期警戒機と護衛のF-14Aトムキャットが発艦していき、それらの機体に空中給油を行う空中給油機KA-6Dも飛び立つ。

 

 

「大盤振る舞いね」

 

 

瑞鶴はアメリカの底力に感嘆する。

 

 

「流石は合衆国だ。世界は変わってもそれは変わらないな」

 

 

クリスはそう呟く。世界が違うとはいえ祖国であるアメリカの国力には自分自身も驚かされるが、同時に不安を払うための自信に繋げる。

 

 

「そう言えば今回の作戦には新型機が使われるんだっけ?確かハリアーとか言ってたっけ?」

 

「シーハリアー。後方のタラワの甲板に載ってるだろ?」

 

 

クリスが後ろを指差した方向に見える強襲揚陸艦タラワの甲板にはイギリスのホーカー・シドレー社が開発した世界初の実用垂直離着陸機シーハリアーが並べられていた。今回の作戦にはイギリス海軍のハリアー飛行隊から分遣隊が参加しており、タラワに搭載されているシーハリアーはイギリス海軍の所属でパイロットもイギリス海軍パイロットであり、タラワはハリアー専用の空母として米英共同運用艦として機能している。

 

 

 

「あれ中々凄い機体だって聞いてるけど、どう凄いのかしら?」

 

「ハリアーは短距離離着陸と垂直離着陸ができるのが利点だ。空母からは勿論、整備が行き届いていない滑走路や道路でも運用が出来る」

 

「じゃあアレも私達で運用できるのかな?」

 

「やめとけ。あの見た目で6トンはあるし、エンジンの排気を真下に直接叩き付けるからお前らの甲板が耐えきれんな」

 

「それは勘弁ね。でもいいわね~、零戦や烈風よりも全然良いわよ」

 

 

 

艦隊は速度を保ちながら小笠原諸島へ向けて南下を続け、日付が変わって午前0400、艦隊は小笠原諸島の鼻先にあるケータ列島から南に100キロの地点に到達した。

 

 

 

「発艦準備!」

 

 

空母キティーホークから米海軍の第161戦闘飛行隊VFA-161所属のF-4Jファントム、第184攻撃飛行隊VA-184のA-6イントルーダーが次々と発艦していく。

攻撃隊は今回のオ1号作戦に於いて、橋頭堡となるケータ列島全域の確保のため嫁島、媒島、聟島の3島への爆撃任務を担っている。

 

 

「始まったな」

 

 

飛び去っていく爆撃隊を見つめるクリス達。

 

 

「さて、我々も気を引き締めるか」

 

 

 

 

 

 

続く




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