艦隊これくしょん the last aegis   作:明日をユメミル

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第47話

キティーホークから飛び立ったF-4JとA-6の爆撃隊は敵のレーダー捕捉を避けるため海上を低空飛行をしながらケータ列島へと接近していた。

 

 

『全攻撃隊、無線封鎖!』

 

 

島を目視で確認すると爆撃隊は無線を封鎖した。同時に聟島、媒島、嫁島の3島の同時爆撃のため部隊は3つに分かれ、それぞれの目標へと向かう。

攻撃の最重要目標である嫁島の集積地凄姫への攻撃には最新のGBU-10レーザー誘導爆弾を抱えたA-6が突入した。

 

 

『target in site!』

 

 

目標を捕捉し爆撃隊は急上昇、一気に高度3000まで駆け上がる。

 

 

『Dorop ready……now!』

 

 

翼下のパイロンからGBU-10が投下された。爆弾はオペレーターによる機体からのレーザー誘導により集積地凄姫を覆い尽くしている黒い靄へ向けて吸い込まれていく。

 

 

『Hit!』

 

 

無事にGBU-10は靄に消えた瞬間に爆発し、靄が吹き飛ばされていく。

直後に、別のGBU-10が次々と靄があった場所に着弾していき集積地棲姫は突然の爆撃に狼狽する。

 

 

『ナンダ!ナニガ!!』

 

 

集積地凄姫は爆炎に包まれながらも何とか態勢を建て直そうとする。しかしその直後、1発のGBU-10が集積地凄姫を直撃し、一瞬のうちに粉々に吹き飛ばされてしまった。

 

 

『次は俺たちだな!』

 

 

今度はMk82とMk84の通常爆弾を搭載した別のA-6が低空で突入、集積地凄姫が居た島の南端一帯を爆撃し、完全に島の無力化に成功した。

 

 

『攻撃成功!』

 

 

 

 

攻撃成功の報告は直ちに艦隊にもたらされた。

 

 

「爆撃隊の攻撃が成功したみたいだ」

 

「だけど私達の出番はまだね」

 

 

今回の作戦では5航戦は父島と母島に居る深海棲艦の部隊への対処が前提のため、現段階では出番は無い。

攻撃成功直後に後方に居たタラワ級強襲揚陸艦3隻が前に出る。

 

 

「ドック扉開け!」

 

 

各艦のドック扉が開かれ海水が流れ込んでくる。格納庫で待機していた米海兵隊のLCU揚陸艇、AAV-7、国防海軍の輸送艇が上陸部隊の兵員を乗せて艦から発進し、島の制圧に向かう。

嫁島制圧を担当する米海兵隊第3海兵遠征軍第3海兵師団戦闘強襲大隊のAAV-7はLCUより先行し、嫁島へ向けて第3海兵連隊から4個中隊を運ぶ。

 

 

「上陸まで1分!」

 

 

目と鼻の先にまで嫁島が迫り上陸地点の砂浜へと迫る。

 

 

「常に忠誠を!!」

 

「「「「Oorah!!」」」」

 

 

その掛け声と共にAAV-7が砂浜に乗り上がる。後部ドアが開かれると待機していた海兵隊員達が一斉に飛び出し、海水を浴びながら島に上陸した。

 

 

「Go!Go!Go!」

 

 

海兵隊員達は姿勢を低くしながら砂浜を駆け出し、その後方をAAV-7が続く。

しかし特に抵抗を受けなかった先発隊はスムーズに上陸地点である砂浜を一帯を制圧し、後続の本隊も揚陸艇から次々と上陸する。

次々と陸揚げされていく兵員に続き、戦車や装甲車等の重装備も陸揚げされ島の本格的な制圧に乗り出す。

 

 

 

『こちらレッドアイ。目標地点に多数の動きあり、敵の陸戦型を多数確認!』

 

『了解!スレッジハマー、これより前進する!』

 

『シャチホコ、前へ!』

 

 

集積地棲姫が居た島の南端部を偵察しているシーハリアーからの報告に米海兵隊第3海兵連隊と国防陸軍戦車分遣隊で編成された合同部隊は前進を開始した。

部隊は国防陸軍の新型である74式戦車を先頭に前進を開始し、その掩護と主力を勤める海兵連隊の兵士が続く。

 

 

『敵襲!』

 

 

 

そして直ぐに敵からの攻撃を受けた。

爆撃から生き残っていた陸戦型の集団が仕掛けてきた。

陸戦型の主力である砲撃型が74式戦車に向けて砲撃し、そのうちの数発が先頭に居た3両の74式に直撃し、履帯が千切れ、赤外線投光器が破壊された。

 

 

『シャチホコ2被弾!行動不能!!』

 

『シャチホコ5被弾!戦闘に支障なし!』

 

『シャチホコ4被弾!被害なし!』

 

「了解!指揮車より全車、攻撃開始!」

 

 

戦車隊は直ちに反撃を開始し、105ミリ戦車砲が敵の砲撃型を次々と撃破していく。

 

 

『スゲェ!61より火力が段違いだ!』

 

『やった!敵撃破!』

 

『シャチホコ3、前進する!』

 

 

最新鋭の射撃統制装置による正確な砲撃により砲撃型は次々と撃破されていき、戦車隊は勢いを失わず前進を続ける。

敵は勢いに押されて徐々に後退していき、戦闘開始から僅か1時間程で島の南端へと追い詰めた。

 

 

『シャチホコ3被弾した!被弾した!脱出する!』

 

『シャチホコ6、行動不能!こちらも脱出する!』

 

『各小隊は戦車隊の掩護に回れ!』

 

 

集積地棲姫を失った敵は最後の抵抗と言わんばかりに持てる戦力をぶつけてきた。

 

 

『こちらシャチホコ、敵の抵抗が激しく前進が困難!航空支援を要請する!』

 

『こちらレッドアイ2、了解!』

 

 

上空で待機していたイギリス海軍のシーハリアー2機が敵に向けてロケット弾による一斉に掃射攻撃を行い、敵の砲撃型と歩兵を模した2足歩行の歩兵型を吹き飛ばしていく。

 

『支援感謝する!前進!』

 

 

戦車隊は攻撃をしながら前進を再開し抵抗していた歩兵型を次々と撃破。そして最後の歩兵型の集団を撃破した部隊は嫁島全体の制圧を完了した。

同時に媒島、聟島の制圧も完了しケータ列島の占領に成功した。

 

 

 

 

「意外と早かったな」

 

 

ケータ列島制圧後、島に上陸する工兵隊と共に嫁島に上陸した5航戦。

橋頭堡として確保された嫁島は工兵隊が早速司令部とヘリコプターとハリアー用の即席滑走路を建設し、クリス達は野営陣地に居た。

 

 

「でもこれで作戦がやり易くなるわね。本命の父島と母島はもう目と鼻の先だし」

 

「でも未だに敵の動きが無いのが気になるね」

 

「瑞鶴、父島と母島に飛ばしたお前の偵察機隊は何か掴んでるか?」

 

「ううん。今のところ敵の哨戒機が飛んでるのは確認してるけど、島に居る敵の水雷戦隊と駆逐戦隊に今のところ動きは無いわね」

 

 

瑞鶴の偵察機が集めた情報からは深海棲艦側に目立った動きは無かった。クリスもスキャンイーグルを飛ばしたり、シーハリアー、米海兵隊航空団のRF-4Bも父島と母島の戦術偵察を行っているが、特に動きは無かった。

 

 

「不気味ね」

 

「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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