艦隊これくしょん the last aegis 作:明日をユメミル
仮の父島鎮守府が置かれていた洲崎飛行場は現在、父島の防空を担当する国防空軍の第301飛行隊の分遣隊が駐留していた。
飛行場に入ると滑走路に駐機しているある航空機を見た瞬間、航空機マニアの瑞鶴と最上が大声を挙げた。
「凄い!あれってもしかして!」
「超最新機じゃない!」
飛行場の滑走路には、まだ国防空軍どころか本家のアメリカ空軍でも配備が始まったばかりの最新鋭機F-15Cの国防空軍仕様のF-15JとF-15DJが合計で6機も配備されいる。
「嘘でしょ……まだ配備が始まって一年も経ってないのに」
瑞鶴の言う通り、F-15はまだ国防軍に配備が始まって間も無い最新鋭機であり、いくら最前線基地とはいえそんな機体を6機も配備すると言うのはかなり異例であった。
「それにしてもイーグルが来るなんて……」
「上層部はそれ程に此処を重要視していると言う事なのね」
最上と瑞鶴がそんな話をしていると、滑走路に駐機されていた2機のイーグルがエンジンを始動させた。
「丁度訓練するみたいね。暇潰しにでも見て行こうか?」
「賛成!」
「そう言えば私たちって空軍の事はよく知らないのです」
「後学のために見ておくのも悪くない」
賛成多数で訓練の見学を始める伊勢達を尻目に、飛行隊は訓練のため離陸準備を整えていく。
イーグルの心臓とも言える2基のF100ターボファンエンジンから陽炎が立ち、エンジン音の音量も徐々に上がっていく。
パイロットがキャノピーを閉めると同時に車輪止めが外され、機体は滑走路を自走し離陸位置に移動する。
『take off!』
短い滑走路を短距離で離陸するためF100エンジンのノズルから炎が立ち、アフターバーナー全開で一気に加速し飛び立っていく。
「早い!」
「ファントムとは訳が違うわね」
飛び立った2機のイーグルは訓練予定高度に上空に上がると、低空での戦闘を想定した訓練を開始し、一気に激しい空戦が始まった。
「激しいな」
「そりゃ空中戦に勝つために作られた機体なんだもの」
「世界最強の名は伊達じゃないか」
ファントム以上のエンジン出力と揚力に余裕がある設計のイーグルの空戦は非常に激しく、パイロットに掛かる負担も大きいが、それでも2機のイーグルパイロットは互いにしのぎを削り、やがて決着が着いたのか飛行場に戻ってきた。
「凄かったわ」
「まさかこの目でイーグルの空戦が見られるなんてね」
最上と瑞鶴は最新鋭戦闘機の空中戦を自分の目で見れて輝いていた。
「それにしても、こんなに最新鋭の武器が送られて来るなんて…………もしかしてウチって結構重要な立場?」
伊勢の言葉に皆が腕を組んで考える。
「まぁ近いウチに反抗作戦があるって噂だから、それを見越しての事なんだろうな」
クリスがそう言い放つ。
「反抗作戦か……それが何時になるやら」
「もし反抗作戦が始まったら、私たちって何をするんだろう」
「そりゃ最前線基地だから主力部隊の先鋒なんじゃない?」
「先鋒か。もしそうなったら私たちにそれが勤まるのかな?」
「まぁ今日明日に作戦が始まる訳じゃないし、今はそう深く考えなくても良いと思うぜ」
今の所、反抗作戦に関しては具体的な時期や作戦内容については軍上層部しか知らないが、近いうちに始まる事は確実視されている。もしそうなれば父島分遣隊は必ず参加する事になる。
「今は出来る事をするしかないな」
続く
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