艦隊これくしょん the last aegis 作:明日をユメミル
アイオワとホーネットを迎え入れた父島鎮守府では早速、伊勢との会談が始まっていた。無論、2人が此処に訪れた理由は伏せられており、今の処のその真相を知っているのは2人とクリス、アリゲーターガー、時雨、白露のみである。
「お待たせ」
意気揚々と司令室を出てきたアイオワとホーネット。
「取り敢えずだけど、今日から此処に厄介になる事になったからよろしくね」
「厄介ねぇ………」
「2人に居座られるとこっちも厄介なんだよな」
「あら?まだ警戒してる訳?」
あからさまに警戒心を剥き出しにする2人にホーネットは笑みを浮かべる。
「当たり前だ。確かにアイオワは俺たちと同郷かもしれんが、古今東西アメリカって言う国がどういう言う国か知らん訳じゃないだろ?俺とアリーが持ってるその力をアメリカのお偉いさんが見たらどう思う?」
「まぁ手元に置きたいわね、あわよくば独占したい」
「よく分かってらっしゃる。つまりそう言う事だ」
「でもね私達は上の汚い連中とは違って、一人占めとか言うのは嫌いなの」
「……………」
「まだ信じられない?」
クリスとアリゲーターガーは互いに顔を見合わせる。
「分かった。一応信じよう」
「だが妙な真似をしたら分かってんだろうな?同郷だからって容赦はしねぇぞ。もしそうなったらお前達を始末して俺とクリスも死ぬ覚悟だ。そこはよく肝に命じといてくれ」
2人はホルスターのM9拳銃を見せる。
「わかってるわよ。絶対に妙な真似はしないからさ。ね?ね?お互い同郷のよしみって事で仲良くしましょう」
「よし、同盟成立だ。取り敢えずは仲良しって事だ」
4人は互いに握手を交わす。
「じゃあ今から寮に案内するから着いてきてくれ」
クリスの案内で2人を寮の宛がわれた部屋へと通した。
「取り敢えずは此処で生活してくれ。日用品と必要な物があれば下にある購買の明石に頼んでくれ。大抵の物はある筈だ」
「じゃあお菓子もある訳?」
「勿論だ。ティッシュペーパーからミサイルまで、何でもな」
アイオワとホーネットは購買へと移動した。
「貴女が明石って言うのかしら?」
「そうよ。もしかしてアメリカからいらっしゃって言う?」
「ハァイ、私はiowaよ」
「私はhornet。よろしくね」
「こちらこそ。で、何かお求めで?」
「えぇ。でもその前に此処はカード払いってOK?」
「カードでもキャッシュでも買い物はお楽しみ頂けますよ」
「OK!じゃあね私はタオルとボディーソープにシャンプーにガウンを頂くわ」
「私もiowaと同じ物でお願い」
「はい、少々お待ち下さい」
明石はそう言うと注文の品を用意する。
「どうぞ」
「Thank you。あ、それと聞きたい事があるんだけど」
「はい?」
「クリスとアリゲーターガーって普段はどんな感じなの?」
「ごめんなさい。それについてはノーコメントで」
「あら、此処でも警戒されてる」
「一応、口止めされてるんで」
購買で必要な物を仕入れると再び部屋に戻る2人。
その頃、クリスとアリゲーターガーは…………
「クリス、どう見る?」
「暫くは様子見だ。あの感じからして、妙な真似はしないだろうし嘘を言ってるとも思えんが相手が相手だ。油断はできんな」
「俺も同意見。暫くは明石の処に籠るとするか?」
「賛成。確かアイツの部屋の隅っこに組立式のベッドがあったな?」
「シングルタイプが2つだったな………よし!行こう!」
2人は毛布と枕を抱えて明石が居る工廠へとやって来た。
「どうしたの2人が雁首揃えて」
「すまんが暫く厄介になるぞ」
「え、ちょっと!」
有無を言わさず、2人は明石の部屋の隅に置いてあった未使用の組立式ベッドを組み立てはじめた。
「日当たりが良いし此処で良いんじゃない?」
「でも置くには此処にある機材が邪魔じゃない?」
「言えてる」
ベッドを置く予定の位置にある道具や機材を退かし始め、明石が慌てて止めに入った。
「待って、待って!困るわよ急に」
「俺たちが困ってるの知ってるよな?」
「知ってるけど、だからって部屋まで融通は出来ないわよ」
「まぁそう言うなって。今度島内のドライブツアーに連れてってやるから」
「ドライブだけ?」
「酒と食事のフルコース付き」
条件を出された明石は一旦考えに耽ってから、笑顔で新しい条件を出した。
「実はね気になってる工具セットと電動工具があるのよ。個人的な買い物だから公費で買えないの……分かる?」
「はい、充分に理解しました」
「よし!じゃあ部屋の隅っこ好きに使って」
「ありがとう」
2人はベッドの組み立てを始めた。
「本当、ノリ易い性格」
「いつか悪い男に捕まるねあれじゃ」
続く
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