艦隊これくしょん the last aegis   作:明日をユメミル

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第77話

メディニラ島へ上陸を開始した国連軍地上部隊は空母キティーホークからの航空支援、最新鋭の地上戦装備を持つドイツ軍の活躍もあり、前進を続けていた。

平坦な地形で、草原が大半を占めていたメディニラ島は今や深海棲艦によって要塞化しており、あちこちに塹壕や対戦者壕が掘られており、また敵地上戦力の数も半端ではない数があるが、国連軍はそれらを1つずつ潰していきながら島を奪還する勢いで進んでいく。

 

 

「前方に塹壕!!」

 

 

マルダーに乗り込むアメリカ海兵隊の隊員達は歩兵型が居座る塹壕に切り込み、歩兵型を次々と倒しては塹壕を確保していき、そこを海兵隊のM728戦闘工兵車が車体前面のドーザーを使い塹壕を埋めながら車両が前進出来る道を作っていく。

深海棲艦側も頑強に抵抗し陸戦型を前面に押し上げて、車両や人員に対する攻撃を仕掛けてくる。

 

 

「陸戦型だ!ロケットを使え!」

 

「了解!」

 

 

海兵隊員の一人が背負っていたM72LAWロケットランチャーを用意しキャップを外してから砲身を伸ばして肩に担ぐと、陸戦型に向けて発射した。放たれたロケット弾は陸戦型のコックピットと思われる球体に直撃し撃破に成功する。

 

 

『feuer!』

 

 

レオパルト2も120ミリ砲を放ちながら陸戦型を一方的に撃破、対戦車砲による攻撃も防ぎきりながら歩兵部隊の前進を援護、マルダーは残敵の掃討を行いつつ着実に占領に向けていた。

 

 

「前方に敵陸戦型、歩兵型多数!」

 

 

敵側は遂に戦力の半分を仕向けてきた。

島の北側から地面を埋め尽くすかの如く迫ってくる敵に対して地上部隊は前進を停止し、砲撃と爆撃による攻撃に切り替える。

 

 

『射撃用意!』

 

 

橋頭堡の浜辺では既に多数陸揚げされてた海兵隊所属のM109A2とA3自走榴弾砲とM198榴弾砲、ドイツ陸軍のLARS 36連装自走ロケット弾発射機が砲撃準備を整えていた。

 

 

『fire!』

 

 

合図で榴弾砲が一斉に砲撃を開始、砲弾は敵地上部隊に降り注ぎ陸戦型と歩兵型が吹き飛ばされていく。

 

 

『feure!』

 

 

続けてLARSも射撃を開始し、連射で大量のロケット弾が発射され、辺りが発射煙に包まれた。

 

 

 

『全機、降下!』

 

 

 

砲撃で敵が混乱している中、上空で待機していたA-7コルセアが降下、搭載している大量のクラスター爆弾とナパーム弾を投下、敵地上部隊は完全に壊滅に近い状態となる。

 

 

 

 

 

その頃、メディニラ島の上空ではキティーホーク所属の航空隊がテニアン島の飛行場姫が放った航空部隊に対処していた。

 

 

『fox2!』

 

 

航空隊のF-14から離れたAIM-9は複数の群れを成す深海棲艦の球体型航空機の背後で爆発、すると複数の機体が火花を散らし煙を吐きながら墜落していく。

 

 

『流石はfireworksだ!火力が違うぜ!』

 

 

この時、F-14から放たれたAIM-9は対深海棲艦用に改良を施された『AIM-9L+/サイドワインダー+』で、通常の航空機よりも遥かに小型で数も多い深海棲艦の航空機用に最新のAIM-9Lをベースにシーカーの改良と爆発と同時に周囲にボールベアリング散布する弾頭に変更、更にロケットモーターにも改良が施された代物である。

今回の作戦で初の実戦投入であったが、その性能の威力は遺憾なく発揮され、数で勝る深海棲艦側の航空部隊の戦力を次々と削いでいき、国連軍のパイロット達はそのミサイルを『fireworks(花火)』を呼んでいる。

 

 

 

『俺達も忘れるな!』

 

 

そこに海軍仕様のF-4Bファントムを改良型であるF-4Jを更に改良した『F-4J+』が現れた。

これは、F-4Jをベースに左右の主翼に1ヵ所ずつAIM-9L+用パイロンを追加して3連ランチャーにより搭載数を12発に増加、M61バルカン砲を内蔵し空気抵抗を極限にまで減らした形状の小型のガンポットを胴体下に搭載、また運動性を上げるため主翼をF-4Eの前縁スラットに変更するなど深海棲艦との戦闘に特化した改良が施されており、目視による短距離での戦闘に特化している。

そのため必要の無いスパロー運用能力と爆撃コンピューターを削除し、電子機器もレーダーの探知範囲と各種能力を必要最小限にAIM-9L+とガンポットの運用に特化した物を搭載している。

 

そんな極端な改良が施されたF-4J+を装備した飛行隊はF-14との戦闘に割って入ると、数に物を言わせて真正面から迫ってくる敵機の群れに対して同じく真正面から仕掛ける。

 

 

『ヘッドオンか……奴等にも度胸があるみたいだ』

 

『ロック完了、トリプル発射で行けるぞ』

 

『Fox-2 fire!』

 

 

F-4J+の飛行隊は主翼下に取り付けられた3連ランチャーからAIM-9L+を次々と連続して発射し、一気に数十発のサイドワインダー+が敵機に遅い掛かり、爆発と同時に大量のベアリングを撒き散らし多数の敵機が墜ちていく。

 

 

『engage!』

 

 

使い捨ての3連ランチャーを切り離し身軽になったF-4J+は空戦に突入しガンポットに内蔵されたM61バルカン砲のバースト射撃により次々と敵機を撃墜していき、当初の予定より早く制空権の確保に成功した。

 

 

 

 

 

 

 

続く




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