艦隊これくしょん the last aegis 作:明日をユメミル
ハワイ諸島奪還に向けた準備は、作戦を主導するアメリカと日本を中心に作戦に参加する各国家では着実に進められていた。
既に作戦に向けて南部太平洋地域では陽動作戦が始まっており、敵の注意を引き付けている間、本命のハワイ諸島奪還に向けて太平洋地域の各国の海軍は演習や訓練が行われていた。
「unown capture!航空機と思われる目標捕捉!IFF反応なし!敵性航空機と思われる!」
「全艦対空戦闘用意!」
此処、小笠原諸島でも連日、演習が繰り返されており、
バークとクリス、アリゲーターガーの3人は人一倍訓練こなしていた。
今、バークとクリスは自身が得意とする艦隊防空任務の訓練を行っており、翔鶴の瑞鶴を中心に空母機動部隊を編成し、敵航空機群から艦隊を守る防空訓練を行っていた。
「target trcking!数はざっと見て50ってところかしら?」
「俺の姉さんなら対処は難しくないな。最上、時雨、白露、翔鶴と瑞鶴をしっかり守り抜けよ!」
「任せて!」
「クリス仕込みの対空戦闘能力見せちゃうから!」
最上を中心に白露と時雨、第6駆逐隊は重要目標である翔鶴と瑞鶴を守るように円陣を組み、その前方と後方を伊勢と日向が守る。
「さて、自慢の瑞雲を全部降ろしてまで載せた噴進砲の雨、観てなさい!」
「瑞雲を使えないのは少々不満だがな」
伊勢と日向の飛行甲板には、何時も載せている水上偵察機『瑞雲』の姿は無く、変わりに大量のロケット弾が装填された『12糎28連装噴進砲』を30基を搭載しており、広角砲も12・7糎高角砲から発射速度に優れた長10糎砲に、機銃も96式25ミリ3連装機銃からより強力な40ミリ機関砲や35ミリ高射機関砲へ換装されており、対空戦闘に特化した改装が施されていた。
敵航空機群を模した標的群はイージスシステムの迎撃範囲内に入り、データリンクによりバークとクリスはお互いに目標の距離と位置に関するデータ情報を共有しており、兵装選択は迅速に行われ、迎撃態勢に入った。
「approaching target!SM-6 fire!Salvo! 」
「fire!」
Mk41VLSからSM-6が連続して撃ち出され、標的に向かって飛行していく。
「target splash!」
24発のSM-6は目標の鼻先で爆発し、大量の破片をばら蒔き、1発のミサイルで複数の目標に被害を与えた。
「目標15機撃破!残り30機は更に接近!」
「fire!」
続けてSM-6による第2射が行われ、更に12機を撃破した。
「残り18機接近!」
「敵機目視で確認!」
18機の標的機が群れを成して現れた。敵機の動きを模しているだけあり、18機のうち6機は護衛の戦闘機で残りの12機は爆装した雷撃機と艦上爆撃機であり、艦隊へ直接攻撃を仕掛けてくるのは後者の方である。
「ESSM fire!」
攻撃優先順位度は高い目標に向けて、シースパローによる攻撃を行う。
放たれるESSMは次々と目標を射貫き、12機の雷撃機と艦上爆撃機は攻撃をする間も無く全滅し、残りの護衛戦闘機は早々に撤退していった。
「何とか防げたな」
その時、クリスのソナーが反応した。
「魚雷探知!左舷から接近!」
「全艦回避!」
間髪入れず、次なる攻撃が加えられる。
潜水艦による魚雷攻撃を想定した艦隊行動も訓練に組み込まれている。全員、魚雷回避のため回避行動をとる。
「魚雷全弾、回避成功!」
「哨戒機発艦!ソナー、索敵!」
魚雷を回避した後、対潜警戒のためMH-60Rによる潜水艦捜索が開始され、ソノブイと吊り下げソナーによる探知が行われる。
『こちらフィッシュアイ!目標捕捉!全速で離脱している模様!』
「了解!魚雷による対潜攻撃を実施せよ!」
発見された敵潜水艦役の潜水艦組は頭上からの魚雷攻撃に備えて急いで深海へ潜る。
「早く!早く!」
「悪魔が来る!悪魔が!」
バークとクリスの対潜能力は潜水艦娘達の間では共通認識として脅威と見なされている。
敵潜水艦役の伊13と伊14は急かされるように潜っていくが、既に彼女達の背後にはMk50短魚雷が迫っており、2発とも2人の背後で爆発し、海上に水柱が上がった。
『目標撃破確認!』
海面には爆発で気絶した伊13と伊14が浮いている。
その後も実戦を想定した実弾演習は数日掛けて滞りなく進められ、演習終了後直ぐに、作戦参加の部隊の発表が行われ、作戦には父島鎮守府から以下の者達が参加する事となった。
『伊勢』、『日向』、『翔鶴』、『瑞鶴』、『アーレイ・バーク』、『クリスス・カイル』、『アリゲーターガー』、『時雨』、『白露』、『アイオワ』、『ホーネット』、『伊13』、『伊14』
以上の者が参加する事となり、残りの艦娘達は小笠原諸島防衛のため残る事になる。
選抜された面々は直ちに準備を開始し、演習から3日後には前線基地となっているミッドウェー島への移動を開始した。
「またコイツの世話になるのか」
滑走路に並ぶ3機のC-130の特殊改造機達は暖気運転を行いながら待機している。
3機とも今回の作戦では前線基地であるミッドウェー島の指揮作戦能力向上のための投入が決定されている。
「行くわよ!」
人員輸送型のC-130H+に乗り込み、全員が席に着くと、機体は次々と滑走路から離陸していき、一路ミッドウェー島へ向けて針路をとった。
続く
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