艦隊これくしょん the last aegis 作:明日をユメミル
「此処があのミッドウェー島か?」
小笠原からミッドウェー諸島に降り立ったクリス一行。
昨年のミッドウェー諸島奪還作戦で深海棲艦から取り戻した後、太平洋戦線の前線基地として早急に軍事基地化が図られたミッドウェー諸島は、今や日米両軍の海上戦力が集結する泊地として機能している。
そんなミッドウェー諸島サンド島は埋め立てにより大幅に拡張され、戦略爆撃機から大型輸送機、戦闘機まで運用可能な飛行場が整備され、その一角に設けられた専用エリアの格納庫でクリス一行は、本土から作戦参加のためにやって来た横須賀、佐世保の面々と再開した。
「扶桑に山城じゃない!久しぶりね!」
「久しぶりね伊勢に日向」
「変わりない様だな。元気そうで何よりだ」
「えぇ。アナタが小笠原に行って活躍している間に私たちも強くなったのよ」
扶桑と山城、伊勢と日向は互いに近況を話し合ったり、時雨や白露も横須賀時代の仲間達との会話に花を咲かせる。
そんな中、バーク、クリス、アリゲーターガーに加えてアイオワとホーネットの5人は長門と陸奥と大淀に加えてトラック島から馳せ参じた大和の元に来ていた。
「直接会うのは初めてだな?」
「えぇ。アナタ達の噂は耳にしているわ」
「ビッグ7の一角と最強戦艦とこうして出会えた事を光栄に思うわ」
アイオワとホーネットは長門と陸奥と大和と互いに握手を交わした。以外に思われるが、双方とも直接面と向かって会った事が無く、クリスが気を利かせて長門達への報告がてら引き合わせたのであった。
アイオワとホーネットは長門や大和とは世代が違うものの、実戦経験豊富な長門と陸奥の雰囲気に圧倒される。
「流石はビッグ7に最強戦艦。雰囲気が違うわ」
「それは過去の話だ。今の私は只の戦艦に過ぎない」
「私たちからすればレジェンドよ。日米の戦艦が手を合わせて戦える事に興奮してるわ」
日米双方の戦艦が互いに手を合わせると言うのは非常に感慨深い。
「さて、挨拶は此処までだ。先ずは全員を集めてくれ」
長門は格納庫に居た全艦娘を集合させ、状況説明を行う。
「諸君!我が方はハワイ諸島奪還作戦に向け各戦域にて陽動作戦と偵察が行っており、状況は当初の予定通り進んでいる事は知っていると思う。現在、敵の総戦力はハワイ諸島に集結しつつあり、ハワイ諸島奪還とともに太平洋地域の敵戦力の殲滅という予定は整いつつある」
ホワイトボードが用意されると、ハワイ諸島を中心とした太平洋一帯の地図が広げられ、長門は指揮棒を手に地図の様々な地点を指しながら説明を続ける。
「我々は敵戦力が集結したハワイ諸島に対して、東から攻撃を仕掛ける米海軍第7艦隊とほぼ同時に西方向から攻撃を仕掛けハワイ諸島を西と東から挟撃する。敵海上戦力殲滅後はハワイ諸島各地に向けて上陸部隊が突入しこれを奪還する。以上が今回の作戦だ」
作戦内容自体はそんなに難しい物ではなく、これまでの戦訓を元に立案された作戦であった。
「言うまでもないが敵海上戦力は非常に強大で、これまでの戦いとは比べ物にならない過酷な戦いが予想される。作戦開始前の下準備が重要となってくるが、その下準備について説明したいと思う」
一呼吸置いてから、長門はホワイトボードの地図を別の用紙に貼り替える。
「下準備と言うのは敵の潜水艦戦力だ。皆も身に染みて分かっていると思うが敢えて説明させてもらう。敵の潜水艦は非常に探知が難しい上に捕捉も困難だ。敵潜水艦1隻の戦闘能力は対した事は無いが向こうは数を揃えてくる。ハワイ諸島の敵戦力殲滅のため可能な限り損害は減らしたい。そこで我々は下準備として、敵潜水艦戦力を可能な限り排除する対潜作戦を実行する。要するに、潜水狩りだ」
そう告げられる全艦娘達に動揺は見られず、最早これは想定済みだったと言えた。
「敵潜水艦に対して我々は切り札とも言える者達が居る」
長門から目配せされたクリス、バーク、アリゲーターガーの3人は皆の前に出る。
「3日後になるが、我々はこの3人を中心に敵潜水艦に対する対潜戦作戦を開始する。作戦名は『トライデント』だ」
続く
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