美人クラス委員長が俺の終わった高校生活を変えようとしてくる   作:Brahma

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第19話 にわとりくんと清少納言さんはプリクラを撮ったのだが...こっぱずかしいからやめてくれ(前編)

男が男を襲うとか衆人環視の状況になって男たちはさすがに手を出せない。

「お、犯すわけないだろ、お前みたいなキモイやつ。」

「あたまおかしいんじゃねえの?」

といいながら立ち去って行った。

「お騒がせしてすみません。」

と謝って、白峰の腕をつかんで人通りの多いところへ行く。

「な、七村くん」

「なんだ、清少納言さん」

「へんなにわとりだったな。真昼間で変な声で鳴き出して。だが助かった。」

なるほどかなり前に百人一首の話してたからな、そうきたか。

「どうしたんだ?」

「手首が痛いんだが?」

「わ、わるい」

俺は白峰の手を放すが怒ったふうではない。

「あ~にわとりさんは、のど乾きました。キツネのもふもふコートはもってこれませんがジュースはいかがですか?お姫様」

俺は自販機の前でおごろうとコインを投入しようとするが...何かがおかしい。

「七村くん」

「ん?」

白峰はにやにやしながら話しかけてくる。

「手震えすぎ。それじゃあ確かにキツネのもふもふコートはもってこれないな。」

「だってにわとりさんだぞ。無理だろう。」

「じゃあにわとりさんのかわりにわたしがいれてやる。」

「白峰も何か好きなものを飲めよ」

「おいおいわたしはお姫様じゃあなかったのか。まあいい、ありがとう。」

「神社と城跡面白かったぞ。」

「ああ、本当はわたしも見たかった。でも班員とわいわいやるのも好きだからね。でどうだったんだ?いけなかったわたしに教えてくれるんだろ」

俺は、お寺とあのタコの神社と城跡の話をした。

「へええ、すごい築城術なんだな。それって楠木正成の話を思い出すな。しかしタコが飢饉を救ったとかアイルランドのジャガイモみたいな話だな」

「ああ、もしかしたらはやしの面がひょっとこじゃなくてジャガイモになってたりして。」

俺と白峰は大笑いした。

「あそこにプリ機があるな。撮らないか?」

「俺とか?」

「親切なにわとりさんとお姫様が写るんだ。」

にやにやしながら白峰は俺をプリ機のなかに引っ張り込む。

「おい、お姫様を満足させたのはきつねのもふもふコートを盗んだこそどろって教科書に書いてあったぞ。」

「いいからいいから」

白峰は何やら操作している。

「さあいくぞ。」

一瞬光って写真が出来上がると、出口からでてくる。

俺の頭にはにわとりのアイコン、白峰のあたまには乙姫だか織姫だかのアイコン。

「にわとりさんありがとう。」

と縦書きに書いてあった。

「失敗したな。」

「なにが?よく撮れてるとおもうぞ。まさか俺のせい?」

「違う。つぎは「キツネのコートをお願いね。」と書き忘れた。」

「ばかいうな。」

白峰は笑った。

「いい思い出になったな。」

「俺は忘れたいよ。」

「じゃあ、あそこが集合場所だ。」

班員が手を振っている。

なぜか好意的だった。

「真白が危ないところをたすけたんだって?にわとりさん?」

女子が笑いかけてくる。そのネタLEINでおくったのか?いつのまに…

俺は、白峰をみた。すっとぼけた顔だ。

「いや白峰にはキツネのコート要求されたからそんな高いもの…」

「盗むんだろ、次の漢文の授業で習うネタだって白峰に聞いた。」

どうやら白峰のLEINを見て俺たちが戻る前までに調べたんだろう。

「白峰は清少納言の生まれ変わりだから。」

「田代たちがよく話してるやつか?」

「古典の授業で百人一首で習ったでしょ。」

そんなことをワイワイ言いながら無事にフェリーに乗り込んだ。

 

白峰真白side

土産物屋を出てから班員に話しかけられる。

「結局どうなったの?七村?」

「ああ、一人で別行動とるっていう話だ。寺や神社や史跡巡りするらしい。」

「勝手な奴だなあ。ついてくるだけでいいのに。」

「わたしも七村くんをひきとめたかったが、わたしが彼にかまうことでわたしとみんなの関係がおかしくなるののがまずいって言ってくれたんだ。」

「でも神社とか寺とか城跡とかこんな島にもあるんだ。実は真白も行きたいんじゃないの?」

「全くないと言ったらうそになるが、遠足の目的は違うし、史跡やら寺社やらはいきたいときに一人でも行ける。わたしは班員と一緒に楽しみたいからな。佐川くんのプランがいいってみんなで決めたんだから。」

「てかそれって七村が悪いんだろ。いつも好き好んで単独行動とるし、団体行動とれないとか非常識じゃん。」

「それに最近星ヶ崎さんのリュックに間違えてラノベ入れたくせに口ばっかで誠実に謝らないし。」

「彼はわたしに「持つべきは話のわかる委員長だ。史記に管鮑の交わりって書いてあった。」と言ったんだ。勉強が好きじゃない人もいるかもしれないが聞いていてくれ。世界史で春秋の五覇は習っただろう。」

「ああいろんな説があるということだよね。」

「それでも共通して選ばれるのは斉の桓公(かんこう)と晋の文公だが、そのうち斉の桓公に仕えた管仲と鮑叔牙(ほうしゅくが)という二人の人物の友情の話なんだ。」わたしは、話を続けた。




にわとり=紀元前3世紀、戦国時代後期、斉の王族の孟嘗君(もうしょうくん)(田文)の食客の鶏の鳴き声の名手ないしその演じるにわとりそのものをたとえた。
キツネのもふもふコート=狐白裘(こはくきゅう)。キツネの白い腋毛のみでつくったコート。非常に高額だったと考えられている。
お姫様=幸姫。秦の昭王の寵姫のこと

鶏鳴狗盗(高校漢文・枕草子付き)https://ja.wikibooks.org/wiki/%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%9B%BD%E8%AA%9E%E7%B7%8F%E5%90%88/%E6%BC%A2%E6%96%87/%E9%B6%8F%E9%B3%B4%E7%8B%97%E7%9B%97
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