美人クラス委員長が俺の終わった高校生活を変えようとしてくる   作:Brahma

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第3話 ぼっちのクラスメートをファミレスに呼び出した。

白峰真白side

二、三日後、わたしはクラス委員長に選ばれた。

ふと七村を見る。休み時間はいつもラノベか小説をよんでいるようだ。

LEINを打ってみた。

(また一人だな。まさか三年間そうするつもりか。)

(ああ、今の状態に満足している。)

(困ったもんだな。そうだ、放課後どこかで会わないか?)

(いや、別にいい。)

(そういうわけにはいかないだろう。うん、わかった。近所のヨナタンで会おう。)

(ヨナタンって?)

(あ、違った。ジョナサンだな。実はあのファミレス、旧約聖書の登場人物が由来なんだ。)

(ヨナタンってどういう人物なんだ?)

(外人でデイヴィッドって名前はよく聞くだろう)

(ああ)

(あれは聖書の登場人物ダビデからとっている。ヨナタンはダビデの親友だった王子様だ。父親のサウル王がダビデに意地悪するのに心痛めてなんどもとりなした友情にあつい人物さ。じゃあ5時半にジョナサンで。)

 

七村は遅れてきた。

「遅いぞ。」

「男はいろいろと忙しいんだよ。それに約束した覚えはない。」

「そういえばそうだったな。来てくれてありがとう。ところで、いろいろといそがしいだと?女の子ならわかるんだが。ああ美少女なわたしによびだされたからいろいろ試行錯誤したんだな。ところで、なんで呼ばれたかわかるか。」

「わからん。」

「君は、三年後から来たんだよな。だから三年前の失敗をふまえてなんとかしようと思わないのか?」

「白峰、なんで俺の交友関係....。」

「わかるよな。わたしが気にする理由。」

わたしは微笑む。クラス委員長と言う錦の御旗が彼の脳裏に浮かんだのだろう。

「それにしても気にしすぎだろう。もしかして白峰、俺のことが好き?」

「好きだと言ったら?」

七村の顔はかすかに赤くなるものの、とても動揺しているように見えない。

こんな美少女が声かけてるのに。ちょっとくやしい。

「こんな辛気臭い男のどこがいいんだよ。」

「自覚あるじゃないか。少しづつ直していけばいい。」

「白峰、お前は根本的に勘違いしている。」

「何を勘違いしているというんだ?」

「白峰は、前回の経験があると言ったよな。」

「ああ、それがどうしたんだ。」

「白峰は前回の経験を生かしてもっとよりよく交友関係ができるだろうし、クラス委員長として効率的に面倒ごとを処理できるだろう。でも俺は違う。」

「何が違うんだ?」

「俺はぼっちだ。そもそもぼっちには人間関係がない。だから前回ぼっちを貫いた俺には人間関係がないし、人間関係の経験値がない。だから友達作りに役立つような経験値がそもそもない。」

「しょうもないことをドヤ顔でいうんだな。」

「ぼっちは楽だし、他人のこと気にしなくていいし。俺の性にあってるんだよ。」

「なるほどな。ぼっちは確かに楽かもしれないが。でも君は、人間関係をさけてきたくせに人間関係のなにがわかるんだ。」

「俺だって友人関係をつくろうと考えてた。でも共通の話題をつくろうとか、面白くもない話に愛想笑いするとか、話の流れであいづちうつとか無理ゲーだった。だからぼっちをすることにしたんだ。」

「う~ん、君はアニメ見たり、漫画とか読まないのか。うちのクラスにもそういうグループがあるよな。田代たちとか」

「田代たちは、異世界転生ものとかのアニメや漫画が好きなんだ。それに連中は同じネトゲとかソシャゲをやっている。俺はそのゲームはあまりやろうという気にならなかったから話が合わなかった。好きな作品やゲームに話題が特化されている分、よけいに話が合わないんだ。」

「そうか。経験値でわかっているわけだな。それじゃあ文芸部はどうだったんだ?」

「それが純文学が好きで、ラノベなんてダメという連中でこれまた話があわなかった。」

「ふうん。そうなのか。わかった。でも趣味もなにもあわないわたしとこうして話してるよな。面倒だと思っているようにみえないが。」

「白峰は特別だ。なんといっても三年後から来た同志だからな。」

「そういえば前回の3年間は、ほんとうに事務的な会話しかしなかったな。わたしが課題をだしてくれ、提出物を出してくれといった時くらいしか。」

「ああ、もしかしたら白峰が一番言葉をかわしたクラスメートかも知れないな。」

あれ、わたしはどうしたんだ。ほおが少しほてる感覚がする。

「白峰?まさか本当に?」

「ああ、それはない。安心しろ。それよりも今度の土日はどうだ?学校の近くの動物園にいかないか?」

「俺は忙しい」

「ラノベ読むのに?」

少し間があったが、

「そうだ。」と七村が答える。

わたしは、にやりと笑いかけた。直感が働いた。この手はただ読むだけでは気が済むまいと思ったのだ。

「どんなラノベ書いてるんだ。」

「学園恋愛ラブコメだ。」

みごとにひっかかった。ただ動揺している様子はない、

「恋愛経験のないぼっちのくせにか?」

「それは言わない約束だ。出ている作品を参考に書いているんだ。」

「実際に生身の人間に触れたほうがいいものが書けるんじゃないか。取材と思って行ってみるのも一興だぞ。じゃあ今度の土曜9時に。ああ、わたしと二人っきりのデートだと緊張するだろう。そこは考えておく。ただ君が人間関係を築くうえでこれを乗り越えたら無敵だという人物を連れてくるよ。まあ取材と人間関係の訓練と考えて楽しみにしてくれ。」

わたしは、別れ際に、彼にほほえみかけつつ手を振った。

 

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