美人クラス委員長が俺の終わった高校生活を変えようとしてくる   作:Brahma

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第32話 花見辻大好きな彼女の友人が割り込んできたのだが?(前編)

「真白って、複数のことをちゃんと関連付けて説明できるもんね。

単元の理解度が深い。こういうときほんとに真白って頭いいと思う。」

「いや花見辻、いまほめても何も出ないぞ」

「君が言うな」

俺は白峰にLEINする。

(白峰はもともと優等生だけど、学年1位は高3からタイムリープしてるおかげだろ。)

(それは君もおなじだろ)

「二人ともなにやってるの?」

「「いや、なんでもない。」」

「う~ん、委員長と七村、仲良すぎる気がする。」

「「誤解だ。」」

「ふたりとも息ぴったりじゃん。なんかあやしい。」

「ていうか、そもそも女子で俺に話し掛けてくるのが白峰だけで最近クラスでは星ヶ崎が話しかけてくるようになってきてるから、今更仲いいとか言われてもな。」

「まあ、そういえばそうか。委員長と七村は、ラノベの話なんかしないし。」

「むしろラノベの話は星ヶ崎とこっそり話してるだろ。白峰とは、学校行事や提出物や勉強の話になっちゃうし、いま勉強会やってるからなんの不思議もないぞ。」

「そうだね。納得しずらいけど。確かにそうだね。」

「わかればよろしい。」

白峰はドヤ顔になる。

「でも委員長、なんで七村とべったりくっついてるの?」

「ああ、わかった。でもこのボックス席あまり広くないだろう。」

白峰は身体を離した。美しい黒髪が揺らいで、透明感のある爽やかなシャンプーが香ってくる。

四人集まっていて、たまたま勉強の話題になっているから俺も話しているが、そうならない限り、白峰と星ヶ崎と花見辻ばかりが話している。

俺は男一人何となく孤立している感じだ。

「七村君、さっきから変な顔しているけどどうしたんだい?」

白峰が不思議そうに顔をのぞき込んできた。

「いや俺だけ男子で、男子ひとりなんだなと。あとギャルも勉強するんだなと...。」

「え?いきなりわたしに流れ弾?だって今テスト週間じゃん。普通に勉強するよ。」

「でもさ学園ラノベじゃ、勉強会でギャル系のキャラは勉強したくね~とか言ってて、なんとか

周りが勉強させるために奮闘するのがテンプレだから、なんかズレるなと。」

「う~ん、七村の先入観が...。わたし普通に勉強するからね。特にテスト前は。」

「でも優等生ぶったら個性が消えないか?」

「優等生ぶってるわけじゃないよ。東谷高校は進学校だから順位はあまりよくないけど、中学のころは、成績はいいほうだったんだよ。」

「でも正直星ヶ崎さんがちゃんと勉強しているのは、わたしにとってもちょっと驚きだったよ。」

「ええ~委員長まで。でも今日は優梨愛たちのカラオケ断わってきてるんだけどなあ」

「だいじょうぶなのか?柊たちのカラオケ断わって」

「いやわたしもちゃんと勉強しておきたいし、帰宅部だからテスト週間じゃなくてもカラオケは行けるし。」

「へえ、そうなんだ。偉いわね。星ヶ崎さん。」

花見辻が感心したように言う。

「わたしってギャル系にみえるし、おしゃれは好きだけど、あんまり成績悪いと親が怒るんだよね。お兄ちゃんも大学行ってるし、わたしも大学は出たいから上位にならなくてもいいけど後悔しないよう勉強はしておきたいの。」

「そういえば、紅也さんもおしゃれな感じだったな。」

と白峰が言うと

「紅也さんってだれ?」

花見辻が訊いてきたので答える。

「ああ、星ヶ崎のお兄さんだよ。おしゃれというかギャル男というか、リア充系というかそんな感じなんだけど見かけによらず重度のオタなんだ。」

「すっかり七村のラノベ友達だよね。まあ、わたしのファッションはお兄ちゃんの影響が強いかも。」

気が付いたらすっかり勉強の話からそれて話し込んでいた。俺が来てから40分が経っていた。そろそろ一息入れてもいいころだ。

「あのさ、勉強会ってなんの意味があるのか、俺にはいまだにわからないんだけど。」

と話の流れをそらしてみる。

すると三人は顔を見合せて笑い出した。

「やっぱり七村君はそっちのタイプだったわね。」

「花見辻、どういう意味だ。」

「七村君は勉強会というと眉に唾付けて参加しないタイプって話していたのよ。君が来る前に。」

「君の場合、『なんでわざわざ友人と集まって勉強するんだ。一人でやるほうが集中できるし、効率がいいに決まってる』って考えていそうだなってことだ。」

白峰が俺の口調を物まねするようにして話す。

「委員長の言い方、めっちゃわかる~。そんな感じだもん。」

「いやいや俺は勉強会やりまくりだぞ。呼ばれていなくても駆けつけるくらいだ。」

「え~今回遅れてきたじゃん。」

「呼ばれていないのに駆けつけるって迷惑じゃない?」

白峰がいつのまにかジト目で俺を見る。

「君はぼっちで通してるんだろ。友達がいないのにどうやって勉強会するんだ?」

「白峰、それは言わない約束だ。」

「そんな約束した覚えははないよ。」

「え~七村、マジで1回も勉強会したことないの?」

「今日で2回目だ。」

「え、前はいつなの?」

「ほら、お前のバイトのシフトをはじめて知った時、白峰と一緒に来ただろう。中間の範囲だったぞ。プレートテクトニクスとプリュームテクトニクスと地震の話をしていた。」

「それが勉強会だとしたらわたしと会ってるときは、半分くらいの確率で勉強会してることになるな。ラノベの話しないんだからどうしても勉強の話になるし。」

「う~ん、やっぱり七村君にまっとうな勉強会エピソードを期待したのがまちがいだったわ。」

「わたしたちも、クラスメートというだけだし、空ちゃんも知り合いのレベルだしね。」

「やはり、七村さんのような人が空と一緒にいる理由がわかりません。」

??お前誰だ?赤っぽく染めた髪にポニーテール。いかにもスポーテイな印象の少女がそこに立っていた。

「F組の人か?どうしてここにいるんだ?」

「F組の角谷です。テスト週間で部活が休みだからですよ。あなたは、A組の?」

「白峰だ」

「A組クラス委員で、学年トップの?」

「まあ、そうだ。」

「勉強中のところ悪いですが、空と七村さんに聞きたいことがあります。それとなぜか同席している星ヶ崎さんにも」

「えっとなんで私?」

「七村君、なんで君は同じクラスに男子の友人がいないのに、女子の知り合いがF組にいるんだ?」

「いや、そう言われても好きこのんで知りあってるわけじゃないんだが...。」

角谷は、いったん俺の真後ろにある衝立のボックス席に戻る。

「じゃあ、俺はこれで...。」

女子四人で仲良くやってくれと言うつもりだったが、角谷に腕をしっかりつかまれた。

「七村さんを返すわけにはいきません。あ、突然乱入してすみません。」

「えっと私の友達です。」

角谷と星ヶ崎に挟まれている花見辻が申し訳なさそうに紹介する。

「えへへ...そうです。空の友達です。」

どういう関係なんだと白峰と星ヶ崎は、俺の顔を覗き込んでくる。

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