美人クラス委員長が俺の終わった高校生活を変えようとしてくる   作:Brahma

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第4話 美少女二人と動物園とかぼっちにはイミフな状況なのだが?

七村穂高side

俺は、白峰に呼び出されたジョナサンへ行った。アラームかけておいたのになんのアラームか忘れていて、ラノベでファミレスへ行く場面で突然思いだしたのだ。

あわてて、多少はきれいな恰好をして出かけていく。

「ああ、今日は友達と会うから」

「え、穂高、もしかして彼女とかできたの?」

母親がにやついてきいてくるが

「そんなんじゃないから」と答える。

白峰は、怜悧な美少女だ。クールビューティーと言っていい。彼女を連れてきたら本当に母も妹も喜ぶだろう。

皐月なんか「お兄ちゃんに春が来たね」といいそうだ。

しかも白峰は品行方正、まじめを絵にかいたような優等生だから仮に彼女だと言っても信じちゃうだろう。しかもやっかいなことに白峰はそういう誤解を解かないかもしれない。というのはここでうちの家族をよろこばせて、結果的に後で別れたと言っても「お兄ちゃん(穂高)に原因がある」と見做されるだろうことが容易に想像つくからうまくいこうがいかまいが全く損がないのだ。一方、金髪ツインテの星ヶ崎とか連れてきたら絶対信じてもらえないだろうけど。

ジョナサンについたのは、6時5分前だった。

「遅いぞ」といわれ、約束していない、それに男にはいろいろとかいいわけした。

白峰が怒っている様子はない。それどころか美少女のわたしとか言ってきた。

否定できないのが悔しい。あんのじょうどうしてぼっちでいるのか、どうして友達をつくらないのかの誘導尋問だ。

しかもどうして俺の交友関係を気にするんだ、といいかけたら、

ここぞとばかりの満面の笑み。

そうだよ。あんたはこんどこそクラス委員長だよな、と思って言葉に詰まる。

頭にきたから「俺のことが好きなのか?」

と聞き返したら

「好きだと言ったら?」と返してきやがった。

くそ、女の子に、好きだといわれたことがない俺をからかってるな、その手に乘るか。

ちょっぴりはやる気持ちを抑える。すこし顔がほてったようだ、悔しい。

しかし、3年前から来た同志だ、一番言葉を交わしたクラスメートかも知れないと言ってやった。すると白峰のほおが赤みを増した。ざまあとかすかな優越感を味わう。

しかし俺の攻勢もここまでだった。

白峰が動物園にいかないかとさそってきた。

しかもラノベ書いてるなら取材になるだろうとまで言ってきた。

それから「君が人間関係を築くうえでこれを乗り越えたら無敵だという人物」を連れてくるから楽しみにしてくれ、とまで言ってきた。行きたくないがこっちの予定はバレバレだ。

もし行かなくても次の計画をたててくるだろう。

クラス委員長であること、命の恩人であることから白峰はあきらめないだろう。

俺は降参して動物園に行くことにした。

 

約束の時間に動物園に行くと、白峰はモデルのような美少女を連れていた。

俺はかたまった。

「こんにちは。」

「やあ、こっちはわたしの友人、F組の花見辻さんだ。」

「よろしくおねがいします。花見辻空といいます。」

 

なんとなく聞き覚えがある名前だ。もしかして死ぬまぎわ、救急車を呼んでくれたのだろうか?

(もしかして救急車呼んでくれた娘か?)

(ああ、彼女が呼んでくれた。)

やはりそうか。

「ん、どうしたの?二人そんなに仲良かった?」

「こっちの話だ。じゃあ行こうか。」

「真白はなんでこの人と動物園に来たの?」

「ああ、彼はぼっちなんだ。ラノベが好きで自分でも書いているようなのだが、うちのクラスのオタク連中とも話が合わず、文芸部も純文学指向だから完全に詰んでるのさ。だからクラス委員長の自分がまずつきあってクラスに溶け込めないか考えている。」

「そうなんだ。さすがは真白。ねえ、あなたラノベ書いてるの?どんな作品?わたしにも読ませてよ。」

「いやだ。」

「どうしてよ。読んでもらえば、いろいろ改善点がみつかるかもしれないよ。」

「そんな気分じゃないんだ。」

「ふうん、わかった。ま、気が向いたら読ませてよ。」

ゾウの檻の前を通った。

「ゾウさんだ、大きいね。」

花見辻は感想をもらす。

「ゾウはアフリカゾウとインドゾウがいるんだ。第二切歯の巨大化したものが牙なんだ。」

「大昔はバクのような姿だったんだよな。」

「まあ、進化論ではそういわれているな。七村くんは、ゾウが歴史上なにに使われたか知っているだろう。」

「戦争だな。」

「そうだ。世界史でならうだろうけど、カルタゴの英雄ハンニバルはゾウ部隊を上手く使って戦争をした。ただアルプス越えをしてローマに攻め込んだ時にはほとんど戦象は死んでいたけどな。紀元前202年のザマの戦いでは、スキピオにかわされた。それからインドでも」

「1526年のパー二―パットの戦いでは、ロディー朝の象部隊は、ムガール帝国軍の火砲の前に無力だったんだよな。」

「へえ、二人ともよく勉強してるね。ふふん、でも16世紀は、長篠の戦いみたいに鉄砲が普及して戦いの仕方が劇的に変わったんでしょう。」

「その通りだけど、花見辻って...。」

「わたしだって入試で5位以内に入ってるんだからね。真白には負けたけど。」

「こんどのテストでもわたしは、学年1位だぞ。」

白峰は、俺に笑いかける。もともと優等生でも一位になったのは3年後からきたんだから当然だろうに。

LEINに入力してやる。

(この人インチキしてます。)

(七村も同罪)

と返してきやがった。

 

オカピ

「へえオカピなんているんだ。」

「そうだな。この動物園の目玉動物と言っていい。」

「シマウマに似ているけど、キリンの仲間なんでしょう。」

「そうだ。角と長く伸びる舌だな。高いところの葉を食べることができる。2000万年前から森林に生息していたから生きた化石とも呼ばれている。」

「花...見...辻さん...。」

「なあに?」

 

「すごく身近に生きた化石がいるの知ってる?」

俺はにやにやしながら花見辻にたずねた。

 

 

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