美人クラス委員長が俺の終わった高校生活を変えようとしてくる 作:Brahma
「それなあに、イチョウとかいうの?それならわたしも知ってるよ。」
「そうじゃないな。」
白峰がにやにやする。こいつ知ってるな。優等生のくせに何考えてるんだか。
「ドラえもんにも出てきたな」
「えつ...。身近っていうならシーラカンスじゃないだろうし...」
「人類が滅んでもこいつだけは生き残るだろうって言われている。」
「よく台所にはいまわっているやつ。」
「え...、もしかして...そんなことないよね?もしかしてG?」
「ああ、そうだ。」
「石炭紀に出現したと言われている」
「タイムマシンで石炭紀に捨ててきたんだよな。」
サル
「今は、三代目のボスなんだそうだ。人間の世界以上に熾烈だそうだからな。七村くんは人間でよかったな。」
「真白、さすがにそれは失礼なんじゃ...。」
「人間関係でも勝者と敗者が出るようなスチュエーションはあるだろう。」
「でもサルほどは熾烈じゃないな。ぼっちとか許されないだろう。」
「確かにそうだ。」
「わたしは勝ち負けじゃない人間関係を作りたいと思っているよ。」
「ペンギンだな。」
「あのペンギン一匹だけ遅れている。マイペース?」
「だれかさんみたいだな。」
「....。」
「どうしたんだ?」
「いや、なんでもない。」
「空、どう思う?」
「わたし、七村君のことあまりよく知らないから。ただ勉強家だということはわかった。」
「妹にも言われるよ。『お兄ちゃんから勉強取ったら何が残るの?』ってさ。」
「結構きつい妹さんだね。」
「いや。ぼっちが補習とか行ったら、『こいつぼっちだけじゃなく、勉強もできないのか?』という視線で見られるんだよ。勉強するのは、その対策でもある。」
そのほか、いくつか動物を見て回った。また昼食も一緒に食べた、
「今日は楽しかった。これからどうするの?」
「わたしは、七村君に話がある。」
「へええ、わかった。真白、来週ね。」
花見辻はにやにやしている。
「なんか誤解してないか?」
「してないしてない、じゃあね。」
花見辻とわかれ、白峰とデニャーズへいく。
「いらっしゃいませ。デニャーズにようこそ。」
「はじっこぐらしのクーポンが今日までなんだ。かわいいだろ。」
「へえ、真面目、清楚、品行方正、カタブツの白峰がねえ。」
「最後が余計だ。わたしだってふつうの女子高生だぞ。かわいいものが好きでおかしくないだろう。」
「ああ、全然おかしくない。ただ白峰って学校の行事以外は勉強ばっかりしているイメージがあるからな。休み時間に大学進学後に勉強するような学術書を読んでるイメージだ。」
「まあ、褒められてるのか何なのかわからないイメージだな。わたし自身確かに悩んでいる。日本は火山国、地震大国だから、地球科学は面白そうだし、日食、月食、流星群、天文も面白そうだ。去年は新型クラウンウィルス感染症が流行しただろう。ウィルスや抗ウィルス薬、ウィルスベクターによる遺伝子組み換えやがん治療の可能性とか。さっき動物園で話した歴史とかな。動物と人間のかかわりとか、世界遺産に興味持てば考古学や世界史がおもしろいし、百人一首の意味や背景を知れば日本史がおもしろい。どれもおもしろそうで悩んでいる。」
「しかも優等生だからどっちへ進むこともできるしな。」
「それは、君もだろう。ん、さては、動物園での反省会にならないよう誘導したな。」
「その意図はないとは言えないが、自然な流れだ。」
「空ともふつうに話せていたじゃないか。」
「動物という共通の話題があったからな。」
「君は優等生タイプのほうが話しやすそうだな。」
「そうかもしれない。でも学校で勉強の話ばかりしてたらいやみだろう。」
「確かにそうだな。やはり、ラノベ仲間を見つけるのが一番近道か。この学校にもいそうだけどな。」
「どう探すのかが問題だな。田代たちとは話が合わないし。」
「七村君の場合は、もしかしたら友達よりも彼女のほうが先にできるかもしれないな。」
「いきなりぼっち相手に何を言い出すんだ。」
「学園恋愛ラブコメだろ。好きな女子がいそうじゃないか。」
「それはそうだが...。」
「空ともふつうに話せたんだ。」
急にだまりこむ白峰に俺は話しかける。
「どうしたんだ。」
「いや、友達よりも彼女のほうが先にできそうだと思うとなんだかわたしとしては複雑だよ。」
「どうして?」
「それを女子にいわせるか?」
「もしかして白峰、やはり?」
「それはない。現時点ではな。ん、そういえば、そろそろあれがあるな...」
「あれってなんだ?」
「東谷高校の1年の春には、クラスの親睦を深めるため遠出するイベントがある。修学旅行とまではいかない遠足のようなものだな。」
「めんどうだな。」
「何をいっている。チャンスじゃないか。」
「なんの?」
「友達作りのだよ」
「俺はその気はない。」
「何を言っている。このチャンスを生かさない手はないだろう。
ん、もうこんな時間か。さてそろそろ行こうか。」
いつのまにか夕方になっていた。
個別会計をして白峰ははじっこぐらしのクリアファイルをゲットしてホクホク顔だ。
俺と白峰はデニャーズを出てから分かれた。ご満悦な笑みを浮かべた白峰が手を振ってくる。
自分も彼女に手を振って帰路についた。
「お兄ちゃん、お帰り。休みにお出かけなんて珍しいし、遅かったね。」
「ああ。」
「お友達って女子でしょ?」
「どうしてそう思うんだ?」
「だって、オタク仲間になれそうな奴と話が合わない、文芸部は、純文学ばっか、某村上先生に影響受けすぎってぼやいていたじゃん。そうなったらおせっかいやきの女子以外考えられない。」
「するどいな...女の勘ってやつなのか?」
「お兄ちゃんにかまうなんてもの好きな女子もいたもんだね。大切にしなきゃダメだよ。」
「ああ。」
(現時点とか、白峰...)
俺は、ベッドに横になり考え込んだ。