遊戯王に転生したコンボ好き決闘者   作:山本二等兵

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 みなさんの遊戯王の初恋、もしくは嫁カードは何でしょう?〖砂の魔女〗?〖ブラック・マジシャン・ガール〗?〖ドリアード〗かそれとも〖ハーピィ・レディ〗?
 私?私はですねー!


〖サイファー・スカウター〗!!


 本来は、違う話でしたが、話の流れ的にこっちからにしました!花咲といったらこの話は外せません!
 なのでしばらくデュエル描写はご了承ください!お願いします!何でもしますから、ワイトが!!!






善にルール無し、漢の花道 (前編)

(はっ?あのシーホース(モクバ)んとこに行ったらKCの社員(海馬コーポレーション)にされたあ?!何やってんのよカオル!!)

 

(どうしてそうなるんでおじゃるぅ!!?何で断らなかったんでおじゃるか!!)

 

 海馬コーポレーション…長いのでKCな。KCの社員になって3日後、中国から帰ってきたエダも混じって私は精霊達に叱られてた。後ナーガ、そんなに口開けられたら怖えよ。

 

「し、仕方ないだろ…レアカードこんなに貰っちゃったんだから」ビララ!

 

((賄賂かい!!))

 

(ま、待ちなされ2人とも!カオル殿も最初は突き返して辞退していたのですぞ?)

 

 そう、ワイトの言う通り。私は最初やんわり辞退していたのだ。このような感じで、

 

ーーーーーーーーーーー

 

(あわわ…)オロオロ

 

グイ!「あ、あの社長!こんなにレアカード貰うだけでなく、私をこんな素敵な会社の社員なんて大変めんd…その嬉しいのですが、カードは返しますし申し訳ないですが辞退させてもr」

 

「いいから受け取れ。あのデュエルは途中から見ていたが、中々の善戦だった。これでもっと研鑽出来るのだぞ?」グイグイ

 

「へ?そ、そうですか?フへへ…は!いえいえ受け取れません!!それと私のような若輩者がお父さんより上な役職とか、そんな烏滸(おこ)がましいです」グイ

 

「ふぅん………そういえばお前の父親がいる営業部の一部は、そろそろアメリカから帰って来るはずだ」

 

「え、そうなんですか?」

 

「ああ、だが近頃あちらは物騒らしい。貴様の父親が何事もなく…そう、何事もなく(・・・・・)無事に帰ってくるといいな。花咲薫」ニコ…

 

「は、はあ。……!…~ッッッ!!!…あ…あ……」

 

「それで?どこまで話したか…ああ返事の所だ、返事がまだだったな。我が社の社員になるか、ならないか、どっちだ?」

 

「……あ」

 

「あ?」

 

「ああありがたく受けさせてもらいます♥️」

 

「そうか」

 

(何と…)アワアワ

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

(思いっきり脅されてるでおじゃるな!!)

 

(ソイツが一番物騒じゃない!!ってかワイト!アンタはもう少しまともに動けなかったんか!?こンの唐変木が!)ガスガス!

 

(さ ば!)ドサリッ

 

 そう言って怒ったエダが、感情のままにワイトを足蹴にし始めた。

 褐色美人(〖ダーク・エルフ〗)の生足で踏まれるなんて一見羨ましくも見えるが、実態は大男をくの字に折る程の攻撃力2000の足蹴。ワイト(守備力200)にはヤバい、急いで仲裁に入る。

 

(痛った!やめなされってア゛ーッ!?ちょ、ワイトの助骨が〖折れ竹光〗みたいにポキッて!!)

 

「ストッップ、エダ!……私のお父さんという人質取られちゃったし、逆らったら最悪家族全員死ぬか、一家離散の場合もある。だから今の所は従うしかないんだ…ハァ。

 なので今日の議題はこれ。それを踏まえて、私達はこれからどうするか?。それとエダ、ワイト、はいカフェオレ。落ち着くぞ」

 

(ふー…悪かったわ、ありがと。コクッ)

 

(かたじけない、ゴクゴク…ふはぁ!ではワイトからですが、KCに入ったため、カオル殿は今まで以上に危険な目に合うでしょうな…そのため、更に防犯に力を入れた方が良いかと)

 

(シャヒ、確かに…)(あ!言おうと思ったのに!)

 

(ホホホ、なので闇のアイテムを持たせましょうぞ!簡単で使いきりの物なら我々で作れますぞ!)

 

 ワイトの案は護身グッズか。闇のアイテムなのは目をつむるとしていい案だ。

 だが…それより飲んだカフェオレどこ行った?どこも濡れてないし…てか折れた肋骨がくっついとる!?

 

(じゃあ次は私よ。カオルは精霊(カー)の力が十分以上に強いわ(?)そこで、簡単な魔法の実体化を練習させるのはどう?

 そうすれば〖火の粉〗や〖モウヤンのカレー〗ぐらい、今のカオルなら実体化させることが出来るわ!)

 

 エダは私に魔法の習得させるのか、中々便利そうだな!

 …え?私って魔法使える才能あったの?

 

(2人とも、今回の議題は“私達はこれからどうするか”でおじゃる。防犯というのも大事でおじゃるが、カオル氏や我々自身もどうするかが重要でおじゃる)

 

 ワイトとエダが、防犯について色々盛り上がりそうな所で、毎回議長を務めてくれるナーガが戻してきてくれた。

 

(カオル氏は今後どうしたいでおじゃるか?)

 

「私か…私は防犯もそうだし、与えれた役職相応の実りと人間関係が欲しいな!」

 

 やはり仕事で大事なのは、覚え上手なのと給料もそうだが、一番大事なのはやりがいと仲間との仲が良好であるかだ。

 前世ではそれを散々、体と心に教え込んで下さったわ…クソ老害共が()

 

「後は家族と友達の安全だろ?それに…ナーガ達とは、まだまだ一緒に遊びたいし楽しみたいかな…」

 

 …普段、精霊達は四六時中構ってくるわうるさいわで大変な時もある。けどもし私がしくじり、皆と離ればなれになったら?そう思ってしまうと思うと私は…

 

 そんな考えが顔に出ていたのか、ナーガが私を優しく抱きしめてきた。

 

(シャヒヒ、私達は日々の楽しみが譲受されること、それとカオル氏の安心と笑顔でおじゃる。そんな顔しないでも、私達はカオル氏の味方でおじゃるよ?

 それに今回はワイト1人で護衛させてたツケが回ってきたせいで君のせいじゃない。私としてはもっと精霊を増やしてー)

 

「うん…うん…」

 

 トクン…トクンと、ナーガの鼓動と声を聞きながら私の恐怖心は収まっていく。

 ありがとうナーガ。口は怖いが、そんな見た目以上に常識的で優しい、私の精霊よ。だがその…そろそろ離してほしい///…

 

 お前のさ…イラストの二回り上な2つの〖マシュマロン〗が私の顔に当たって話が入ってこないんだよ!(半ギレ)

 

 今世では女の子だというのに全く!前世で様々な特殊ジャンルを読み漁ったツケがこんな形で返ってくるとは!!

 くっ!沈まれ、私の心の〖タイホーン(男の紳士部分)〗♂!ナーガでムラムラしてることがエダにバレてみろ…絶対「ww顔がみえねぇ…オラ!隠れて下品な顔してんの分かってんのよ!かわいいね♥️お姉さんのも触ってみるぅ~?ブホォwww」等と1ヶ月ぐらいからかわれてしまう!

 

 ーーククク、幼さに漬け込んで存分にそのすけべ長乳蛇女を喰らい尽くせばいいではないかーー

 

 だ、黙れ!私の〖冥界龍 ドラゴネクロ(悪魔の心)〗!私を誑かすな!

 

ーー待て………蛇女だけでなく、そこな魔法使いやその他の女精霊共も侍らせ、濃厚な百合畑を咲かせるのだ…ーー

 

 お前もか〖死霊王 ドーハスーラ(大悪魔の心)〗…

 

 

 

(あっトッモが帰ってきたわ、まずい!)

 

「フグゥ!?皆、早くコップ片付けて透明化ッッッ!!」

 

 一瞬エダにバレたかと思ったが、どうやらお兄さんが帰ってきたようだ。

 ほら、階段からトタトタドタドタと…いや足音多くね?

 

(((「???」)))

 

 隣でバタンと閉まってから少し。皆が顔を見合わせて疑問に思ってるのを他所に、トントンと静かな音が聞こえてきた。

 この階段の音はお母さん!事情を聞いてみよう。

 

カチャ「?お母さん、お客さんでも来たの?」

 

「あ、薫ちゃん!ううん、友也ちゃんがお友達を連れてきたの!ママ、嬉しくて涙が出ちゃいそうだわ!」

 

「…ファ!?」(((な、何ィー!?)))

 

 あ、あの大人しげでぼっちなお兄さんが?

 文化祭の出し物で「お笑い漫画道場」とか提案して場を凍えさせたらしいお兄さんが家に友達を?本当に???

 

 ワイト達も「きっと嘘ですぞ?」「友達料何万取られたのよ」とヒソヒソしながらも、お兄さんの部屋の向こうが気になって仕方ないようだ。

 うん、これは確かめないと(使命感)

 

「お母さん、ドア開けてあげる。お茶とお菓子持ってるでしょ?」

 

「あら、ありがとうカオルちゃん」

 

 頼む…不良が無理矢理押し掛けてきた、とかじゃありませんように!そう思いながらドアを開ける。そこには、

 

「うわ~!一面ゾンバイアだらけだぜ!」「すっげ~!」

「フィギュアにゲームソフトまでゾンバイアね…あれ、ゲーム機本体はどこかしら?」

 

「あ、お邪魔してまっ…て、えええ!?カオルちゃん、どうしてここに!?」

 

「え?遊戯くん、ボクの妹と知り合いなんですか?」

 

 お兄さんのゾンバイアグッズを見ている遊戯さんに城ノ内さん、本田さんと杏子ちゃんがいた。

 oh…お兄さんが学校で友達できたって話もあったが、もしかして遊戯さん達だったのか、なら安心だな。

 ナーガ達、すまないけど会議は夕飯後にしてもいい?

 

(はいはい、遊んでらっしゃい)

(では我々は隣で話してますぞ!何かあったら爬虫類の使い魔に合図を!)

(いってらっしゃいでおじゃる!)

 

「「「妹!?」」」

 

「(悪いね、また後で!)…あ、お母さん。お茶は私が渡すからお盆貰うね~…ゾンバイアスナックか」

 

 私、このスナック嫌いなのよね…これより私が焼いたロッククッキーでお茶にしようぜ…え?ダメ?そう…

 

 

~~~~~

 

 

「ええ…まさかカオルも遊戯くん達の友達だったとは驚きですよ!それに自宅謹慎の裏では、バーガーワールドの事件に関わってたなんて!」

 

「それよりカオルちゃんが花咲の妹とは思わなかったわ」

 

「それは…ハハハ、ボクも本当に自分の妹か、たまに疑わしい時がありますね」

 

「確かに6歳でだいたいの英語読めるとか、俺達に立つ瀬がねーぜ…」

「本田さんまでそんな…お兄さんの教え方が良かったんですよ」

 

 それから遊戯さん達は、ゾンバイアのことや、何故か私のことでワイワイと話の花を咲かせていた…花咲だけに!

 …それとどうゆう意味だお兄さん。そんなこと言うと、またスーファミゲーム、パネ◯でポンで「!」パネルのミルフィーユ地獄にあわせちゃうぞ♪(真顔)

 

「あ、そういえばカオルちゃんって、母親のこと「お母さん」って呼んでるんだね?花咲くんは「ママ」なのに」

 

「ああ、大したことじゃないですよ。同級生にママって呼ぶことをすごくいじられたみたいで」

 

「…そこら辺は5年生の先輩(モクバ)のお陰でなくなりました」

 

 まあ私自身、ママと呼ぶの恥ずかしいから都合が良かったけどな。お兄さんはよくママだのパパだの言えるな。そこら辺もある意味尊敬できるぜ…。

 っとそれもいいが、本田さんが読んでるゾンバイアコミックの翻訳に戻らなきゃな!

 

「カオル、ここは何て言ってるんだ?」

 

「本田さん、そこは『この顔が醜く朽ちようと、私は今のー

 

ドタドタガチャ!「ワハハハハ!ゾンバイアだー!」

 

「「「ブー!!」」」

「ちょ!掛かったんだけど!!?」

 

「?あ、パパ!」

「ん?…ああ、お父さんお帰りなさい!」

 

 

 突然の来訪で誰かと思ったぜ。

 紹介せねばなるまい。こちらのゾンバイアマスクを被ってる中年リーマンは、我らが花咲兄妹の父親だ。そして、私と同じ会社の同僚になってしまった男でもある。

 

 ったく、帰ってくるならそう言って欲しいものだ。お陰で遊戯さん達の吹いたお茶が掛かるとこだったぞ。杏子ちゃんは少し掛かってしまったようだが…

 

「パパ それ…ゾンバイアのリアルマスクだね!」

 

「ああ!友也が欲しがってたやつだぞー!それと薫には外国のパックだ!15パックあるぞ!」

 

 そう言って私にデュエルモンスターパックを、お兄さんにはマスクをおみやげにくれたのでそれぞれお礼を言う。わお、お兄さん大はしゃぎだな!

 …私達のお父さんは、普段から出張で家を開けがちだ。なので、精神疾患を持ってると疑われている(主に精霊達のせい)私に少し甘い。

 ま、部屋与えられてカードまで買って貰えるのにこれ以上の施しは気が引けるというもんだ。

 

だが、それ以上に昔から体の弱かったお兄さんにはやや過保護で激甘である。

 

「高かったでしょーこれ」

 

「いいんだ、友也が喜んでくれるならな…」

 

 あの通り、帰ってくる度にお兄さんの好きなゾンバイアグッズを与えているのだ。確かエダが言っていたが、あのリアルマスクの値段、日本価格で2万円ぐらいしていたはず。

 私の手元にある計2000円くらいのパック15袋と比べると、溺愛具合がよくわかる……ん?これは…

 …あ、お母さん。お茶のおかわりも持ってきてくれたの?どうもー。

 

「(よーし、さっそくコスプレしてみんなを驚かしてやろう、カオルもゾンバイア派になるかも…)みんなお茶でも飲んで、カオルと遊んでやってて下さいーー!」

 

 お母さんからお茶を入れるセットを受け取っていると、突然お兄さんがマスクを持って部屋から出ていった。

 …おそらくコスプレしに行ったか?

 

「お袋さんのお菓子といい親父さんといい、まさにゾンバイア一家だな…カオルを除いて」

 

「私はゾンバイアも好きですが、テレビゲームやデュエルモンスターズの方も好きなので」カチャカチャ…トポポ

 

 それに、アメコミのダークヒーローなら、「ゾンバイア」より「リヴェンデット・スレイヤー」の方が好きだしな。

 ゾンビ…ヴェンデットになりかけてたが、憎しみによりヴェンデットを狩るヴェンデットになるというのが私の男心をくすぐる。そのあり方がどことなく、仮面ライダー感あるのもポイント高い。

 

 そう思いながら茶葉を蒸らし、カップをお湯で温めてると、うろうろしてた城ノ内さんの目が観賞用の棚の方に向く。

 

「お!ゾンバイアのガレージキットだぜー!」

 

「あ…」

 

「なあに、ガレージキットって…」

 

「キャラクターのプラモみたいなものだよ。

 プロのモデラーが元のデザインを作るからできあがりが超カッコいいんだ!」

 

 おま、布手袋使わないで触るか普通!?急いで手袋を着けながら立ち上がり、城ノ内に近づく!

 

「あの待っ「花咲もゾンバイアのコレクション集めで作るヒマがねえんだな?よし、ここは俺が作っt

やめんかッッッ!!!

ホア゛ア゛オ゛?!!?」キーン

 

 〖龍王の聖刻印(きん◯ま)〗×2を殴った凡骨の体勢が崩れた隙にガレキを取り返し、空いた手を腰のベルトを掴んで巻き込むように体を回転!!そのままお茶がない本田さんの方に鉄山靠(てつざんこう)の要領で吹っ飛ばす!!

 

「ヌ゛イ゛ア゛ア゛ー!!」ドッ

 

「どわあー!?」

ドサリッ「おご、何おお…」

 

「えええ、カオルちゃん!?」

 

「どうして城ノ内を!?」

 

「阿呆がッッ!これは箱ごと飾ってんだ!!それと人様のモンを許可なしに開けるんじゃあないッッッ!!」

「「「「ヒエ…」」」」

 

 後、これは有名な原型師がデザインした初回限定版なのだ(格安で譲って貰ったらしい)

 更にプラ包装は旧型の包装!そんなゾンバイアの限定ガレキがマニア価格で十数万円で取り引きされることを伝えると、

 

「「す、すませんでしたー!」」ドゲザー!

「ほら城ノ内も頭下げる!」

 

「スースー!おえ…くう…すまねえカオル、助かった…」サスサス

 

「あ、いえ!!こちらこそすいません!殴った上に怒鳴っちゃって…あの、お茶のおかわりです。皆さんどうぞ」

 

「いいのよ、カオルちゃんの行動が正しいんだから!」

 

 と言っても感情のままに友達の〖神聖なる球体(ホーリーシャイン・ボール)〗×2を殴るのはよくなかった。反省だ。

 

「スゥーふう。ああ、杏子の言う通りだ。軽率な俺が悪かったぜ…」

 

 ぬ、この雰囲気はいけんな。皆が落ち込んできている。ふむ…ならここは、

 

「ならば罰ゲームを与えましょう」ガサゴソ

 

「罰ゲーム?」

 

「ええ!…これです」

 

 そう言って私は、本当に積んである方の積みガレキを取り出して渡す。

 

「この積みガレキのゾンバイアをお兄さんが戻ってくる前に完成させてください!カッコよくな?道具だしますねー」ニコ

 

「!……へへ、任せな!こちとら新聞配達以外にプラモ代行でも小遣い稼いでんだ!皆、手伝ってくれ!」

 

「おう!」

 

「ソフビニ製だね!カオルちゃん、ポットのお湯借りるよ」

 

「ええどうぞ!」

 

 そう言って城ノ内さんはテキパキと作り始めた。

 部品をお湯に浸し、取り出したらカッターで余分な所を素早く切り取る。

 遊戯さんはマスキングを正確に切り取り、本田さんは杏子ちゃんが水分をふきとったパーツを接着剤でくっ付けている。

 

「サーキュレーターとドライヤーここに置きますね」

 

「おうサンキュー!ここで離型材を確実に落として下地のVカラーだ!乾かした後にラッカー系のスプレー塗料で色付けしてー…」

 

 そんなこんなで、ものの1時間ちょい。

 

 

 

「完成だぜー!」バン☆

 

「カッコいいなー」

「城ノ内君、やったね!」

「へえー!」

 

「美しい…(社長感)マントの光沢や前側のスーツの陰影部分の再現もいい。ありがとうございます…いやすごいな!?」

 

 普通ソフトビニールのガレキって早くても半日掛かるってきいたんだが!?手伝いがあるとはいえ、プロでもこんな早く出来んぞ…

 

「あーー!!!こ、これは!」

 

 そんな完成した高クオリティのゾンバイアフィギュアを見ていると、コスプレしたお兄さんが戻ってきた。

 

「おお!お兄さんいいね、それとこれは城ノ内さん達が積みガレキで作ってくれたんだよ」

 

「花咲くんカッコいいよ!」「いいじゃん!」

 

「な、何て素晴らしいんだ…!マントのエリの角度まで再現されてる!嗚呼カッコいい、嬉しい…!」エグエグ

 

「へへ、皆で作った甲斐があったな!気に入ってくれてよかったぜ!」

 

「(花咲…そんな格好で泣くなよ…)」

 

 

 そんな漢泣きしているお兄さんも含め、もっと遊ぼうとしたが宴も(たけなわ)

 ふと気がついたら外はすっかり暗くなっていたため、私達は遊戯さん達を見送ることにした。

 

「「「「おじゃましましたー!」」」」

 

 何故かお父さんとお母さんも見送りに来てるが、仕方ないのかな?何せ、お兄さんが初めて友達を連れてきたんだからな。

 

「じゃーなー花咲!カオル!」

「花咲、楽しかったぜ!ガレキとか…」

 

「こちらこそありがとうございます!カッコよく作ってくれて!」

 

「それじゃあバイバイ!」

 

「また明日…」「さようなら!」

 

 さて、戻って会議の続きといきましょうかね!…ってあら?

 

「…お父さん?」

 

 家に入ろうとした時、お父さんが遊戯さん達の所に向かって行ってしまった。

 どうしたんだろう……何か怪しいな…ここは…

 

ス…「『蛇』。追跡、それと盗聴」 ( ・□・)シャー

 

 ナーガの使い魔、蛇ちゃんをお父さんにけしかけることにする。この子は中々便利で、大きく人懐っこいのも魅力だが、最大の特徴は五感の内の一つを共有出来るというのだ。

 デメリットとして、私の半径20m内にナーガがいないと、私の言うこと聞かないでナーガの命令しか遂行しなくなるんだけどね。

 む、蛇ちゃんが聴覚を共有し始めた。どれどれ…

 

『ーみなさん…いつまでも友也の友達でいてやってください!お…お願いします…』

 

『『『『!?』』』』

 

 …あーもう!またむすコン拗らせてやがる!…ったく、実に恥ずかしい男だ。

 

『花咲くんはずーっと友達ですよ!』

 

『そんなの当たり前だよなぁ…』

 

『…そう…ですか。みなさん、ありがとうございます』

 

 遊戯さん、城ノ内さん!くぅ…マジでいい子達だよホント!お兄さんは本当にこの縁を大切にしたらいい。

 

「クフフ、『蛇』。共有解除、ナーガの元へ帰っておいで」

(・□・ )シャー

 

 ……うぐ、安心したら尿意と腹がが…!お茶4杯は飲み過ぎだったようだ…

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 そんな会話があった数時間後、花咲友也はというと…

 

「わははは!!」ビシッ!ピシッ!

 

 姿見の前でゾンバイアコスプレをしながらポージングをしていた。もしこれが1990年代でなく、20年くらい後であったら写真を撮りに撮ってSNSに上げる、実に痛い奴になっていただろう。

 

「ふう…やっぱりカッコいい!フフフ……あ!そうだ!」

 

 カオルの兄、トモヤのポーズも一段落した所で、ふと素晴らしいアイディアが浮かんだ。

 このまま外で散歩に行こう!と…

 

「(夜なら余り人もいないし、この格好ならボクだってわからないだろう!)よし、しゅっぱーつ!」ガチャ

 

(さて、どうするか決まったし、明日はパックを………シャヒ!??)

 

 一応言っておくが、今日はハロウィンでもないし、ここは秋葉原(2000年代)ではなく童実野町である。

 そう…この男、リアルゾンバイアマスクのせいで無駄に気持ちが大きくなり、中二病を発症してしまったのである。

 

「わーはははは!(スゴい!まるで強くなった気分だ!!)」タッタッタッ!

 

(兄妹そろって何なんでおじゃるかー!?)シュルシュル!

 

 そんな痛い彼を止めようにも、いつもはストッパー役をしていたカオルはもう早めの就寝を(エダと)している。もう誰にも止める者はいない。

 

「ん?あれは…」

 

(と、止まったでおじゃる…ん?ケンカでおじゃるか?)

 

「うわー!やめてくれ!!た、頼む!!」

 

 そんなトモヤがふと足を止めた先には、公園で2人の不良が、1人の男をリンチにしていた。

 

「ひえ…」

 

 そんな現場を見たトモヤは、いつものように逃げようとした。が…

 

「…そうだ、ボクはゾンバイア!ゾンバイアは逃げないし、悪者に立ち向かうし、正義を全うし強くなければならないんだよ!ゾンバイアなボクなら出来るかも!」

 

(いや、お前は何を言っているんでおじゃるか?ってちょっと!)

 

 中二病特有の全能感で恐怖を克服し、無鉄砲に不良の1人に突貫していってしまった!

 

「やめろー!たー!」

 

「ああ?何だあ?」

 

(あー!!バカやめろー!!!)

 

「やー」ヘニョ

 

ぐああああ!!!?」

 

(……は??)

「え?」

 

 殺られる!誰もが思った予想とは裏腹に、殴ったトモヤ自身は無事、殴られた方の不良がぶっ飛んでいった。

 

「て、てめえええー!!」

 

「ひ、わあああ?!!」バッ!

 

チョン☆「ぐわっきーー!?

 

(「……」)ポカーン

 

 余りの出来事にさすがのトモヤも言葉を無くす。マスクがなければ、さぞ愉快なアホ面を晒してたであろう。

 

「うう、助けてくれてありがとう。あの、あなたは?」

 

…ハッ!バサァ「私はゾンバイアだー(き、決まった!くーーカッコいいーー!!)」タッタッタッ!

 

 何故あんなにもぶっ飛んだ?どうしてリンチに?「ぐわっきーー!?」ってなんだよ!?そんな疑問も出てきたが、トモヤは結果だけしか見えていない。

 ボクは弱きを助け、悪を挫いたんだと…そして、沸々と実感がトモヤに湧いてくる!()

 

すごい…すごいよ…ボクは本当に強いんだ!ゾンバイアなんだ!!

 

(んなわけないでおじゃろう!!誰か!誰か止めろ!!カオル氏ー!!!)




一方カオルは、
(しゅぴー…ぴー…)
「スヤスヤ(ワイトが112、ワイトが113…………ワイトキングが114)」

 エダが近くて寝付けなかったため、ワイトを数えたまま夢の中へ旅立っていた。
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