「なぁ、融合症例の響が危ねぇならフェン姉はどうなんだよ」
響の状態について話が終わった時クリスが牙にそう聞いてきた
「私の場合はちょっと特殊だからね。私はフェンリルに適合出来るようにケイオスタイドで肉体改造を施されてからの融合だから、響の侵食ではなくて完全なる融合なの。だから私は立花 牙であるし聖遺物〈フェンリル〉でもある状況かな」
「そ、そうか」
クリスはちょっと気まずい顔になる。誰だって肉体改造とか言われればそんな顔にもなるだろう。牙は普通に語っているが普通なら話す事も嫌になる事だと思うのだが
「とりあえず本部を出ましょう。本部でやるわけにもいかないし武装組織フィーネの人達とも合流しなきゃいけないし。私の部下も武装組織のほうについてるから迎えにいかないと」
牙の言葉に従い装者と弦十郎、緒川、フィーネが武装組織フィーネの合流地点である旧二課本部に向かった
「遅かったではないか姉御!」
「待ってましたよ〜」
旧二課本部にて待っていた京香と雫そして
「待っていましたよ。皆さん」
ナスターシャ教授にマリアそして白髪の少女が待っていた。白髪の少女は情報がなかったのでおそらく銀色の装者だろう
「初めましてナスターシャ教授」
「えぇ、初めまして」
ナスターシャ教授の挨拶に返したのは牙だった
「まず、御礼を言わせてください。貴方のおかげで米国に捕まる事はありませんでした」
「いえ、こちらとしても米国に貴女方を渡す事はしたく無かったので」
「それでもです」
「なら、素直にその言葉受け取ります」
武装組織フィーネとの接触は牙側の人間を通して行ったものだから牙が主導なのは当たり前ではあった
「お話の前に調、切歌、こちらへ」
ナスターシャ教授は調と切歌の二人を呼び寄せ。そして二人の頬を叩いた
「今回は彼等が私達の計画に賛同し無事だったから良かったものの。貴方達の行いは貴方達自身を危険に晒す行為、以後慎みなさい。……ですが無事で良かった」
ナスターシャ教授はそう言って二人を抱きしめる
「ごめんなさいデス……」
「ごめんなさい、マム」
二人はそれぞれナスターシャ教授に謝った
「お見苦しい所をお見せして申し訳ありません」
「いえいえ、貴方が二人を愛しているからこそでは無いですか」
「ありがとうございます」
そのまま二人は話を続けていく。武装組織フィーネの目的である月の落下を阻止する事にリベルタスと二課が協力する事。月の落下を各国の首脳に知らせる事。もちろん月の落下を阻止するすべがあると教えた上で。大まかな所として二つの事柄を約束し武装組織フィーネとの協力関係を結んだ。
その際にウェル博士のみは捕縛する事をナスターシャ教授に牙はお願いしたが是非ともと言われた。やはり武装組織フィーネの面々から見てもウェル博士はやばい奴なのだろう
そしていよいよシェンショウジンによる響のガングニールの除去が行われる。それを見守るのはもちろん二課にリベルタス、武装組織フィーネの面々だ。
「
そして未来がシンフォギアを纏う。原作と同じ形状のシンフォギアである。ただしシェンショウジンについているダイレクトフィードバックシステムはリベルタスにより改造されており。取り込む情報を纏う本人が取捨選択出来る。外部から情報を書き込まれる事も無いようにファイアーウォールも設置済み。ファイアーウォールが破られた場合でも即座にダイレクトフィードバックシステムがダウンする仕組みとなっている。ダイレクトフィードバックシステムは素人でも戦えるようになるシステムではあるがやはり脳に直接情報を伝えるという機能上しっかりと予防線を張らなければ使用者が危険にされされる
「これが、シンフォギア……これで、私も…」
そんな未来に既にシンフォギアを纏っていた響が近付く
「未来」
「響」
「未来、私ねちょっと怖かったんだ。このままじゃあ死んじゃうて言われて……でも未来が助けてくれる。だから怖くなくなった。何時だって未来は私の隣にいてくれた。辛い時も悲しい時も楽しい時も嬉しい時も、何時だって未来が傍に居てくれた。私のひだまり。だから、信じてる」
「……響」
響が紡いだのは未来への思い。今まで響の隣で支えてきた彼女への信頼
「私はずっと響と居たい。だから安心して響」
「うん。私も未来と一緒に居たい」
その言葉を最後に響と未来は距離を離す。そして未来は歌い出す
歌唱曲〈歪鏡・シェンショウジン〉
その歌は響への思い。今まで近くで支える事しか出来なかった自分。しかし、これからはその隣りに立って支え合える様になりたい。そんな想いが詰まった曲。
なおそれを聞いている牙は『やはり超重力、未来ちゃんの想いは凄まじい』と思っていた
(響……助けられて来たのは私も同じ。あの日あの時響が私の手を握ってくれた日からずっと。響、私のお日様。響が力を手にしたあの日から私は支える事しか出来なかった。でもこれからはその隣に立って支え合って行ける。響と一緒に歩いて行ける!!
だから!これからも響と一緒に居る為に!!響の未来を!!)
フォニックゲインがドンドンと高まっていく。
「このフォニックゲインの高まりは、絶唱!?」
未来は意識していなかった。しかし、その想いがその覚悟が次々とその力を高めていく
「……計器が振り切れた……」
観測をしていた計器はあまりの力の高まりにエラーを吐き出す。
「愛だね」
「そうね、愛ね」
「うーん、コーヒーが欲しくなっちゃうわ。ブラックで」
「何故そこで愛ッ!?」
牙、フィーネ、了子はその現象にしみじみと呟き。それにマリアがツッコミを入れた。
未来のギアが形を変えていく。脚部ユニットからは鏡が排出され輪を創り出す。更に浮遊する鏡が現れ紫色の光が蓄えられる。
遂には未来の前には巨大な紫のエネルギーが収束される
「……おい、ヤバくないか?」
「やばいわね」
「総員対ショック体勢!!デカいの来るよ!!」
想定外のエネルギー量にそれを見ていた全員が伏せる。その瞬間エネルギーが放たれる
【光明】
膨大なエネルギーの発射とともに爆風が辺りを襲う。そしてエネルギーは響の姿を呑み込む。そして数秒後エネルギーは途切れその場を静寂が包む
「……大丈夫か?」
「え、えぇ」
「何とかな」
「これで最弱はねぇだろ」
「これも愛ゆえね」
「だから何故そこで愛ッ!?」
「愛は世界を変えるのよ」
どうやらみな無事なようで言葉を発しながら立ち上がる
「そんな事より!響は!」
クリスが発した言葉に全員が響が居た場所に目を向ける。暫くすると煙が晴れた。そこから出てきたのは
─────未来にお姫様抱っこされている響だった
「……はぁぁぁぁぁ。良かったぁ」
大きく息を吐き出して牙が脱力する。それと共に他の一同も肩の力を抜く。
「ありがとう。未来」
「どういたしまして。響」
二人は大輪の花が咲くように笑い合う。立花 響は救われた
その喜ばしい雰囲気をぶち壊す様に少し離れた場所で爆発が起こる
「あの場所はエアキャリアがある場所!」
そう言ったのはナスターシャ教授だった。
そして爆発のあった方から人影が現れる
「イッヒヒヒヒヒヒ!!僕は!!英雄になるんだァ!!」
現れたのはウェル博士だった
空気を読まぬウェル博士の出現。