書いてる時にひびみくてぇてぇしてましたw
二課の休憩室のソファで下を向いて項垂れている人物が一人。小日向未来だ。
その心に影を落としていた。
というのも先のカ・ディンギル跡地での出来事があった為である。
未来は当初シンフォギアを手に入れて、うかれていた。
これで響の隣に立てる、一緒に戦えると思っていた。
確かにノイズとの戦闘ではダイレクトフィードバックシステムの助けもあり初めての戦闘とは思えない程度には動けていた。
しかし、響が襲われ牙が半身を食いちぎられた時未来は動けなかった。見てるしか出来なかった。
「……役立たず」
その言葉は他ならぬ未来が未来自身に向けた言葉である。
響が悲しんでる時、辛い時、悩んでいる時、苦しんでる時、隣にいる事しかできない今までの自分と何ら変わらない。
いつだって響を助ける事ができない。
大切な友達なのに、大切なお日様なのに。
「おはよう、未来ちゃん」
そうやって自責している未来の元に来たのは牙だった。
「あ、牙さん」
牙は未来の隣に座り未来に語りかける。
「どうしたの?そんな暗い顔して」
「えっと……」
そう言った牙に対して未来は言い淀む。牙さんにこんな話をしても良いのかと。どうしようもなく迷惑ばかりをかけてるのに。
そう思っていると額に衝撃が走る。
「アゥッ!?」
未来の額に走った衝撃の原因は牙だ。牙が未来の額にデコピンをしたのだ。
「全く……あなたの悩みはわかってるわよ。あの時何も出来なかった自分を責めてるんでしょ」
牙の言ってる事は未来の悩みを正確に捉えていた。
「なんて贅沢な悩みしてるんだが」
「贅沢だなんて、私はただ……」
響の隣に立ちたいだけなのに
「贅沢も贅沢よ。ズブの素人が戦闘のプロの隣にすぐに立てるわけないでしょ。今の貴女に必要なのは心構えよ。貴女はね命の取り合いの場に踏み入ったのよ」
その言葉に未来は嫌でも理解する、いや理解せざるおえない。
あの戦いを命の奪い合いを見たのだから。
「実力はその後、幾らでもつければ良いわ」
「でもそれじゃあ私はいつまでも響の隣に――」
「居るじゃない隣になんかとっくの前に」
「え?」
牙のその言葉に未来は戸惑う。
もう既に隣に居る?そんなはずは無い響の隣に私は立ててない。
「確かに対等という意味では隣に立ててないわよ。でもね対等になる必要なんか無いのよ」
対等になる必要は無い?
「貴女はいつも響に寄り添ってきたじゃない。いつも隣にいてあげたじゃない。辛い時、悲しい時、苦しい時、貴女は響の隣にいた。
ただそれだけで貴女は響を助けていたのよ。あの子が私を失って虐められて苦しくて孤独だった時貴女が隣に居てくれて一人じゃなかったから今の響はいるのよ」
その言葉に未来は困惑した。私が響を助けた?
そんなはずない、いつも私はただ隣にいるだけで何もしてないのに。
「響はどう思う?」
「え?」
未来は牙の言葉に驚き牙の視線の先に目を向けるとそこには響がいた。
「響……」
響は歩いて未来の隣に座る時未来を抱き締める。
「未来、いつもありがとう」
「……え?」
その「ありがとう」という言葉は未来にとっては予想外だった。
「未来が居たから私はいつも一人じゃなかった。未来がいたから頑張れたんだよ。未来がいるだけで私の力になるんだ」
「……どうして」
未来は涙を流しながらポツリと呟いた。
それに対して響は――
「だって私達友達でしょ」
「とも、だち……」
友達、たったそれだけ。それだけの理由の筈なのに未来の心にはやけに響いた。
「それだけで十分なのよ、自分を奮い立たせるのには。理屈や合理性?そんなもの吹っ飛ばすのが感情ていう人が持つどうしようもなく完璧で不完全なものよ」
そう言って牙は立ち上がり扉に向かう。
「私はこれ以上はお邪魔だろうから失礼するわね。響、未来ちゃん、互いに手は離すんじゃいわよ」
「もちろん」
牙の言葉に響が返すと笑って牙はその部屋を後にした。
「響」
「どうしたの未来?」
「私、響の助けになった?」
「うん、今まで沢山助けて貰った」
「私、響の隣にいていいの?」
「未来が隣にいないなんて考えられない」
「私、役に立たないよ」
「今はそれでも良い。未来が納得するまで待つから」
「私、弱いから」
「未来は未来自身で思ってる程弱くは無いよ」
未来が響に言葉をぶつけ響がそれを返していく。
その度に未来は涙を流して行く。
「わた、し……こんなに、幸せで……良いのかなぁ」
「良いんだよ。未来は沢山頑張って来たんだから。なんなら私が未来を幸せにしてあげたいな」
そしてついに未来は声を張り上げて泣き出した。それは悲しみの涙でも情けない自分への涙でもない。
どうしようもなく嬉しくて幸せだから流す涙だった。