大掃除がまだ終わらないのです
そんな訳で今回はちょっといつもとは違う作りですがご容赦ください
2話連続でソロモン72柱だよ…許してぇ…
ヨウスケは非常に困っていた。
ここ最近仕事が忙しく、家に帰るのも日付を跨いでからだった。
そんな生活をしていたせいか、最近では風呂に入るのさえ億劫になってしまいシャワーだけで済ませる事が多かった。
「……どうすっかな」
「おや? 何かお悩みですか室長」
独り言に返事があったことで驚いた祐介だが、声の主を見て納得する。
「あぁ、なんだ。お前か」
「なんで私だと落胆されるんですかね?」
そう言って首を傾げたのは、この春入社した新人OLだ。
彼女は歳の割には大人びていて、どこか達観しているような雰囲気がある。そしてその雰囲気通りというべきか、美人であった。
黒髪を後ろで纏めてポニーテールにした髪型と整った顔立ちも相まって、社内でも評判の女性社員である。
しかし彼女は女性にしては背が高く180cm程あり、またスタイルも良いことから男性陣からの視線を集めることが多かった。
「まぁいいですけど。それで? 何を悩んでるんですか?」
「いや、ちょっと疲れてるだけだよ。気にしないでくれ」
「ふーん……」
「何だよ」
「いえ別に。ただ、ちゃんとお風呂に入って寝た方がいいですよ? そのままシャワーだけで済ませてると疲れが取れないって聞きますし」
「あぁ、わかってるよ」
「なら良いんですけどね」
「……なぁ、俺の顔になんか付いてるか?」
じっと見つめてくる後輩に対し、居心地の悪さを感じた祐介は問い掛ける。
すると後輩はその綺麗な瞳をぱちくりとさせながら答えた。
「いえ特に何もないですよ? ただ……」
「ただ?」
「やっぱり何でもありません。それじゃ私はこれで失礼します」
「おう。気をつけて帰れよ」
「はい、ありがとうございます。では!」
一礼して去っていく後輩を見送ると、祐介は再びパソコンへと向き直った。
結局その後、祐介は自宅へ帰り風呂に入った後にベッドの上で眠りについた。
翌日。
普段よりも少し遅めに起きた彼は朝食を食べると、出社時間ギリギリまでソファに座ってぼーっと壁を眺めていた。
(昨日の後輩は何を言いたかったんだ?)
頭に浮かぶのは先程の会話の事ばかりだ。
あの時彼女は、自分に向かって何か言いかけていた。しかしその続きを聞く前に話を切り上げられてしまったのだ。
(まぁいっか)
あまり深く考える事を止めた祐介は、そろそろ会社へ向かう事にした。
玄関を出て鍵をかけた後、エレベーターに乗って下へと向かう。
途中途中で人とすれ違うのだが、何故か皆こちらを見るなりぎょっとして目を逸らす。
それが何を意味するのか分からない祐介は、首を傾げながらもマンションを出ると駅へと向かった。
「おはようございまーす」
いつものように挨拶をしてオフィスに入ると、何人かの社員がチラリとこちらを見たあとにすぐに顔を逸らした。
(……あれ?)
一瞬疑問を抱いたものの、それよりも仕事の方が大事だと考えた祐介は自分のデスクに荷物を置くと早速作業に取り掛かることにした。
それから数時間経った頃だろうか、外回りを終えた祐介が帰社しようと自分の部署へ戻るために廊下を歩いていると、前方から見知った人物が歩いてきた。
「お疲れ様です、先輩」
それは先程思い出したばかりの後輩だった。
「あぁ、お疲れ様」
「今日はもう終わりですか?」
「そうだな。だから帰るところだよ」
「そうなんですか。あ! そういえば昨日の件ですけど……」
そこで一旦言葉を切った後輩は、周りの様子を窺うようにキョロキョロした後、耳元で囁くようにして告げてきた。
「今日私の家で飲みませんか? 実は私も定時で上がる予定なので」
突然の提案に驚いた祐介だったが、よく考えてみればこれはチャンスかもしれないと思った。
というのも、ここ最近は忙しかったせいで女性との付き合いが全くと言っていいほどなかったからだ。
そんな時に降って湧いたような誘いである。乗らない手はない。
「わかった。俺も早く終わらせて向かうことにするよ」
「はい。それじゃ、またあとで」
「おう」
笑顔で去っていった後輩を見送った祐介は、その足ですぐさま仕事を再開した。
そして数分後。
なんとか仕事を片付けた祐介は約束通り後輩の家へと向かうべく、電車に乗り込んだ。
車内で揺られながらぼんやりと外の景色を眺めていると、あっという間に目的の駅で下車した祐介はそのまま改札を出た。
そして待ち合わせ場所に指定された駅前で待っていると、そこへ後輩が現れた。
「すみません。待っちゃいました?」
「いや大丈夫だよ」
「なら良かったです。さて、それじゃ行きましょうか」
「おう」
並んで歩き出した2人は、コンビニで酒やつまみを買ってそのまま後輩の自宅へ向かった。
「ただいまー」
「お邪魔します」
2人でリビングへ入ったところで、祐介は室内を見渡して感心していた。
「綺麗にしてるんだな」
「これでも女子なんで。汚い部屋には住みたくないんですよ」
「なるほどね。確かに俺の部屋なんて……」
そこまで言ってハッとした祐介は、慌てて口を閉じた。
しかし時既に遅く、後輩はニヤッと笑っていた。
「へぇー、先輩って一人暮らしですよね?」
「あー、うん。まぁな」
「それで、その部屋が汚いと」
「あー、あはは」
誤魔化すように笑う祐介。
すると後輩は呆れた表情を浮かべた。
「全く、だらしないんですから」
「面目ない」
「はい、反省してください。それより、まずはお酒ですね!」
「おう!」
買ってきた酒を冷蔵庫に入れ、代わりに取り出してきたのは缶ビール。
それをテーブルの上に置くと、2人揃ってプルタブを引いた。
「乾杯!」
「カンパーイ」
カツンと音を立てて缶ビールをぶつけ合うと、そのまま一気に流し込む。
喉を通り抜ける冷たい感覚が気持ち良く、思わずため息を漏らしてしまう。
「ぷはぁー、やっぱり美味いな」
「そうですよねぇ。あ、先輩。この唐揚げ食べます?」
「貰うよ。ありがとな」
「いえいえ」
こうして始まった宅飲み会。
仕事の話をしたり、最近の流行りについて話したりなど話題は尽きる事なく、気が付けば終電の時間が過ぎてしまってた。
「もうこんな時間か」
「楽しい時間は過ぎるのが早いですから」
「だなぁ。よし、そろそろ帰るとするよ」
「え!? 泊まらないんですか?」
「明日も仕事だし、それにほら、流石に女の家に泊まりはマズいだろ」
「別に私は気にしないんですけど……」
少し寂しげに呟く後輩だが、祐介としてはそういうわけにはいかない。
何より彼女は大切な会社の後輩なのだから。
「まぁとにかく俺は帰るよ。タクシー呼んでくれればすぐ帰れるから」
そう言うと祐介は立ち上がって玄関へと向かった。
「分かりました。じゃあ気を付けて帰ってくださいね」
「おう、今日はありがとうな」
「どういたしまして。あ、そうだ。先輩」
「ん?」
靴を履いて振り返った瞬間、後輩は後ろから目を塞いで来た。
「おい、いきなり何を……」
「ふっふー、油断しましたね」
「は? どういうことだ?」
困惑する祐介に対して後輩は、その耳元に口を寄せた。
「先輩は無防備すぎです。あんなことしたら、襲われても文句言えませんよ? だから今日は私の忠告に従って大人しく帰らず、ここで朝まで過ごしてもらいます」
耳が熱くなっていくのを感じながら、祐介は反論しようと試みるがそれよりも先に彼女が言葉を紡ぐ。
「さて、それじゃお風呂に入りましょう! 一緒に!」
「ちょ、ちょっと待て!」
「待たないですよー。はい、行きましょー」
抵抗虚しく、服を剥ぎ取られてしまった祐介は、そのまま浴室へと連れ込まれてしまう。
「じゃあまずは体を洗ってあげますね」
「自分でやるからいいって」
「ダメです。先輩は黙って座ってればいいんです。はい、ここに座って下さい」
有無を言わさず椅子へ座らされた祐介。
後輩はスポンジを手に取ると、彼の背中を洗い始めた。
「かゆいところはありませんか?」
「大丈夫だよ」
「なら良かったです」
それからしばらくの間、後輩による全身マッサージが続く。
普段デスクワークが多いせいか凝り固まっていた体が解されていくようでとても気持ちが良い。
祐介はすっかりリラックスしてされるがままになっていたのだが…
「先輩」
「なんだ?」
「どうして大きくなってるんですかね?」
「……」
「答えてください」
「いや、これは……」
言い訳を口にしようとするも、それは出来なかった。
何故なら、彼女の舌先が首筋をなぞる様に這わされていたからだ。
「なぁ……」
「なんですか?」
「なんで舐めるんだ?」
「そんなの決まってます。先輩が美味しいからですよ」
そう言って今度は耳たぶを食む後輩。
その度にゾクッとした快感が背筋を走る。
「先輩の体、すごくおいしいですよ」
「そりゃどーも」
「あ、照れてますね。可愛いです」
「うるさい」
「はいはい。じゃあそろそろお湯に浸かりましょうか」
「分かったよ」
結局後輩に主導権を握られたまま風呂場を出た2人は、寝室のベッドの上に居た。
「ふぅー、お風呂上がりの一杯は最高ですね!」
「そうだな」
「それにしても先輩。本当に良い身体つきをしてますよね」
「そうか?」
「そうですよ。特にこの腰回りなんて凄くセクシーですし…それに……」
そう言うと彼女は、祐介の腕を掴んで自分の方へと引き寄せると、そのままその手を心臓の上に置いた。
「ここの色もすっごく綺麗」
その言葉の意味を理解出来ずに居ると、突然唇を奪われた。
「んんっ!?」
驚きのあまり思わず声を上げる。
しかしそれも一瞬の事だった。すぐに冷静になった彼は、ゆっくりと口内に侵入してくる後輩の舌を拒もうとしたが、逆に絡め取られてしまい、為すがままにされてしまう。
やがて解放された時には、お互いの唾液が混ざり合った物が糸を引いていた。
「はぁはぁ……。お前いきなり何を」
荒くなった呼吸を整えつつ抗議の声を上げようとするも、またもそれを遮られる。
今度は舐るような手付きで脇腹を撫でられ、そのまま指先で胸板に触れてきたのだ。
「ねぇ先輩。私とシたいと思いませんか?」
「……」
「沈黙は肯定と受け取りますね」
そう言うなり彼女は、再びキスをしながら祐介を押し倒した。
そして細長い肉管のような器官を露出させると、彼の下半身へと押し当てる。
「先輩、今から私が気持ち良くしてあげますからね」
「まて、ちょっと待ってくれ。触手プレイとか聞いてないぞ」
「だって先輩、こういうの好きでしょう?」
「いや好きじゃないから! 普通に女の子が好きだから!!」
必死に否定するも、今の彼女には通じなかったようだ。
それどころかますます興奮した様子を見せている。
いつの間にかヤギのような角まで生えてきていた。
「あぁ……やっぱり先輩は素敵です。もっと気持ちよくしてあげたくなりました」
「だから話を聞けって……」
「大丈夫。全部任せてくれれば何も問題ありませんよ。じゃあいきますね」
噂に聞く悪魔族であると気が付いた時にはすでに遅く、祐介の意識はそこで途絶えた。
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今日は前々から狙っていた職場の先輩を家に呼ぶことにした。
力で負けることは無いだろうけど万が一に備えて逃走防止用に鎖や魔術など一色揃えておこう。
私が悪魔だと知られてもいいように堕とす準備は万端だと思うが他に何かできることはないだろうか。
そうだ、触手の手入れもしよう。大丈夫だとは思うが念の為萎んでいないか、力の調整は人体ようにしてあるか1本1本丁寧に確認しておこう。
魅力の魔法はそこらの人間で試したから大丈夫なはず。あとは日本のお偉いさんに条約を突きつけて実家で先輩と……
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ここから先の文章は魔界の文字で書かれているため読むことができない。
何か言語表のようなものでもあればいいのだが。この部屋には内容だ▼
室長:アスモデウスに気に入られた哀れな一般人。この後、外務省 異種族交流担当部門特殊事例担当室長 になった。
アスモデウス:言わずと知れた大悪魔でソロモン72柱の1人。どちらかと言うと七つの大罪の方が有名かも。新人の会社員に変装してまで先輩が欲しかった。一途だね(語彙力)