ダンボール戦機 英雄の弟   作:ソーナ

107 / 120
回想 W―ディテクター編 ⅩⅩⅩⅧ 灰原ユウヤ

 

~ユウヤside~

 

中身が無い。空っぽ。

オタクロスに指摘されて僕は何も言い返せなかった。

僕はヒロくんと違って、子供の頃から観ていたアニメや好きなヒーローなんてない。

ここ最近のことを除けば、僕の中で最も記憶に刻み込まれてるのは、イノベーターでのあの辛い実験のみ。

僕の両親のことはもう朧気だ。

トキオブリッジ倒壊によって、僕はジンくんや八神さんと同じく家族を。両親を失った。

僕も右肩に一生消えない傷を負った。

その後、僕は秘密裏にイノベーターの実験部隊に引き取られ過酷な実験な日々を送った。

来る日も来る日も実験、実験、実験、実験・・・・・・・・・・

楽しいことなんて無かった。

感情なんてなくなった。

あるのはただの虚無。虚ろ。

自分の存在理由すら曖昧になった頃、僕はアルテミスに参加させられた。

アルテミスでもただ与えられた指示淡々とこなすだけ。

アルテミスで意識を失ったあと、どれだけ眠っていたのか、次に目を覚ましたのは暖かいベッドの中だった。

けど、分からなかった。

暖かいという事すら当時は理解できなかったのだ。

自分に何がおきたのか解らなかった。

起きて少ししたあと、警察の人がやって来て事情を聞かれたりしたけど、耳に入ったりしなかったし、何を言ったのか覚えてない。

ジンくんやレイくんと会ったのはこの時だ。

ジンくんの懸命な見舞いや介護によって僕は正気を取り戻し、レイくんのお陰で今ここにいる。

でも、本心では判ってた。

僕はなんでここに居るんだろうと。

何も無いこの僕を。

この衣装もそうだ。

パートナーのアリスくんに衣装を選んでもらい、気に入ったから選んだ。

何のアニメや何のキャラクターなのか僕にはさっぱりだ。

ただ、アリスくんに選んでもらって、その選んだ中でこれが一番気に入ったから着てるだけ。

オタクロスの言う通り、このコスプレのスパイジャーマンの事なんてこれっぽっちも知らない。

オタクロスに言われて初めて知った。

でも―――

 

『事実でしょ?』

 

目の前に突然、去年のアルテミスで着た、CCMスーツ姿の僕が現れた。

 

『僕には何も無い。それは変えられない事実だ』

 

「そ、それは・・・・・・」

 

『僕には何も無い。何も・・・・・・空っぽの存在だ』

 

もう一人の自分の言葉は何もかも通り越して心に響いてくる。

 

『僕には憧れのヒーローも、好きなアニメも、同世代の知っている事なんて何も無い』

 

「そんなこと!」

 

『なら聞くよ?ヒロくんの好きなセンシマンを僕は知っていた?』

 

「・・・・・・っ!」

 

『アリスくんのコズミックプリティレイナは?』

 

「・・・・・・・・・・」

 

『今流行りのものは?やっているドラマやアニメの名前は?』

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

『何も知らないよね?』

 

そうだ。

僕は何も知らない。

ジンくんの助けになりたくてここに来た。

ただそれだけ・・・・・・

けど、それって本当に自分の意思なのかな。

助けられた借りを返したい。

何かしたい。

いや、何かやらなくちゃいけない。

それだけなんじゃ・・・・・・

そこに自分の意思があるのか?

分からない。

解らない、判らない、分からない・・・・・・

だって―――

 

『だって、僕は―――』

 

「『空っぽだから』」

 

もう一人の僕の言葉を聞く度に、僕の身体に幾重にも黒い鎖が巻き付けられる。

足元の闇が広がり、僕を覆い尽くし、闇の中へと引きずり込もうとしてくる。

その闇は正しく虚無。

僕の心象心理を具現化したようで、底なし沼のように引き込まれる。

虚無に引きずまりこまれ、視界全てが闇に覆われそうになったそのとき―――

 

 

「「―――ユウヤ!」」

 

 

「っ!」

 

僕の両手をジンくんとレイくんが掴んでいた。

 

「ジンくん・・・・・・レイくん・・・・・・!」

 

ここは僕の心の中。

2人がいるはずがない。

でも、この2人から感じる温かみは紛れもなくホンモノ。

 

『邪魔をしないでよ』

 

後ろから暗い何かに包まれた僕が2人に言う。

それはとても冷たく、悪意を持っていた。

 

 

「邪魔してるのはそっち!今のユウヤは空っぽじゃない!!」

 

「ああ。空っぽでも、その空っぽをこれから埋めていけばいい。お前如きが今のユウヤを縛ろうとするなど甚だしい!」

 

 

底無しの闇から僕を引き上げる2人の言葉を聞いて僕は分かった。

この2人は僕の心の中にいる2人だと。

僕の希望にして憧れ。

この2人がいたからこそ、今の僕はここにいる。

そして―――

 

 

「そうは問屋がオリオン座」

 

 

現実の僕の耳にパートナーのアリスくんの台詞が聴こえてきた。

 

 

「どんなピンチの時だって、コズミックプリティレイナが特急レスキュー!ブラックホールに吸い込むぞ♪」

 

 

台詞を告げるアリスくん。

その眼はさっきまでのオドオドしい遠慮しがちな彼女ではなく、芯を持った1人のコスプレイヤー。

いや、LBXプレイヤーとしての姿があった。

 

~ユウヤside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~レイside~

 

オタクロスの言葉に、ユウヤがフリーズしたように動かなくなりユウヤの[リュウビ]目掛けてオタクロスの[パーフェクトZX4]とオタレッドの[パーフェクトZX3]が絶え間ない、もはやイジメとしか言えないような光景が繰り広げられる。

相方のコズミックプリティレイナはどうしようかと悩みあぐねていた時、突然ユウヤとコズミックプリティレイナのいる扉から宇宙英雄センシマンチームのヒロの相方であるセンシガールが出てきてコズミックプリティレイナに叱責を飛ばした。

 

 

「こ~ら~!!」

 

「っ!」

 

「なんで見てるだけなの!?パートナーがやられてるのよ?!彼を助けなさい!突撃よ突撃よ!!」

 

「突撃って・・・・・・それはシャーリーの役目だったじゃない・・・・・・」

 

 

言動から、どうやら彼女たちは知り合い。

というより、元々のペア同士だったようだ。

いや、まあ、それで何故ヒロがユウヤとコンビを組んでないのか理解した。

ヒロには後でたっぷりとO☆HA☆NA☆SHI☆(お説教)するとして。

 

 

「やっぱり変わらないのね、その引っ込み思案なところは」

 

「シャーリーさん!」

 

 

呆れたようにコズミックプリティレイナに告げるセンシガール。

センシガールの発言にヒロが諌めるように呼ぶ。

どうやら、センシガールの人の名前はシャーリーというらしい。

シャーリーさんに言われ憤慨するコズミックプリティレイナ。

 

 

「そんなこと・・・・・・そんなこと分かってるわよ私だって!!」

 

 

分かってるけどすぐには実行できない。

判る気がするなぁ。

しかもいきなりとなると尚更ね。

俯くコズミックプリティレイナにシャーリーさんはそのまま。

 

 

「俯いている場合、コズミックプリティレイナ?!」

 

「!!」

 

 

と問い掛けた。

 

 

「銀河を翔ける正義の美少女が助けを求める人を放っておいていいわけ!?」

 

 

彼女のその一言で、光明が見えたのかコズミックプリティレイナの気配が変わったのを感じた。

コスプレは普段の自分にないものを得られる行為、か・・・・・・

確かにね。

そう思ってると、オタクロスがオタレッドに。

 

 

「決めるデヨ!!」

 

「はい師匠!!」

 

 

と言うと、2人はそれぞれ右腕と左腕を交差させ。

 

 

「「究極必殺!!!」」

 

「ダブルツープラトン(ダブルツープラト)デュアルコンビネーションツイン!!(ンデュアルコンビネーションツイン!!)

 

「アルティメットショッキング!!」

 

「クリティカルダイナミック!!」

 

「「キ~ック!!!!」」

 

「「【【アタックファンクション!メガサンダークロス!!】】」」

 

 

 

「ひ、必殺技が違うじゃないかぁぁぁ!!!!!!」

 

CCMから機械音声が流れ、オタクロスとオタレッドのLBXが必殺ファンクションを放つのと僕がツッコミの絶叫を上げるのは同時だった。

しかも、ダブルツープラトン??デュアル・・・・・・なんたら!の長いやつなんか息が合ってないし、微妙にそれぞれテンポが違うし、キックって言ってるのにキックじゃなくて、ただのエネルギー波による雷撃だし・・・・・・!!

結局、

 

「結局何時もの【メガサンダークロス】じゃないかぁ!!」

 

である。

隣にいる角間さんは引き攣り笑いを浮かべてるし。

もう、あの2人・・・・・・いや、ユジンさんはオタクロスが無理強いとかしなければ常識人だし・・・・・・

ユジンさんはともかく、オタクロスはもう治らないなぁ~。

多分兄さんたちもそう思ってるとだろうけど。

もう、頭が痛い・・・・・・

オタクロスには特別に、O☆HA☆NA☆SHI☆をすることを決める。

パーフェクトZX3とパーフェクトZX4の2機から放たれたエネルギー波の雷撃は、パーフェクトZX4に投げ飛ばされたリュウビに目指して突き進む。

あわやリュウビに当たり、リュウビがブレイクオーバーかと思われた瞬間。

 

 

「そうは問屋はオリオン座」

 

「「っ!!」」

 

 

慢心していた2人に向かってコズミックプリティレイナが口上を告げた。

そしてリュウビは―――

 

「グレイメイド、チームO・T・Aの同時必殺技からリュウビを助け出した!!」

 

 

「バカな・・・っ!」

 

「な、なんと!」

 

 

グレイメイドに間一髪のところ助け出され、2機から離れた火山の山頂部上にグレイメイドとともにいた。

 

 

「どんなピンチの時だって、コズミックプリティレイナが特急レスキュー!ブラックホールに吸い込むぞ♪」

 

 

コズミックプリティレイナの台詞に観客の歓声が沸き立つ。

 

 

「ユウヤさん、後は私に任せて!」

 

「ちょこざいな!逃げ回ってばかりのお嬢ちゃんに何が出来るデヨ!?」

 

「なんでも出来ます!コズミックプリティレイナなら!!」

 

 

そこからさっきまでは一手変わって、コズミックプリティレイナのLBXグレイメイドの動きが変わった。

さっきまでは消極的だったのに、今は果敢に攻めている。

オタクロスのパーフェクトZX4の攻撃をギリギリな感じもあるが、武器の機関銃(アサルトライフル)を使った攻防を見せている。

 

 

「オタクロスさん言いましたよね?コスプレは好きという思いの結晶。なりたいキャラクターと一体化することで、自分にはない強さを手にする神聖な行為だって」

 

「・・・・・・」

 

「レイナは何時でも挫けないし諦めない。だから私も、挫けないし諦めない!!」

 

 

コズミックプリティレイナの言葉にオタクロスは反論しない。

反論してしまえば、さっき自分が言ったこと事を否定してしまうからだ。

痛いところを突かれたねオタクロス?

 

 

「おのれちょこまかと・・・・・・!オタレッドが成敗してくれる!!」

 

 

ぐぅの音も出ないオタクロスに代わって、オタレッドがパーフェクトZX3でグレイメイドを攻撃するが。

 

「(大振りすぎるよ)」

 

パーフェクトZX3とZX4の弱点のひとつは、巨体過ぎるため小回りが利かず、攻撃も大振りが多くなることだ。

3機が合体して、その分攻撃も防御も上がったが、その分小回りが利いた攻撃や、攻撃後の隙が大きいためその分攻撃を食らう確率も高い。

そして、今のパーフェクトZX3による振り下ろしの一撃はかなり大振りだ。

 

 

「今です!【アタックファンクション!ホークアイドライブ!!】」

 

 

その隙を逃さず、コズミックプリティレイナが両手銃系の必殺ファンクション【ホークアイドライブ】を発動させた。

グレイメイドの機関銃から3発の巨大なエネルギー弾が放たれパーフェクトZX3に命中する。

防御する間もなく3発のエネルギー弾がクリーンヒットし、パーフェクトZX3はその巨体を仰け反らせて倒れ、青白いエフェクトを発行させてブレイクオーバーとなった。

 

 

「な、なにぃぃ!?!?」

 

 

「パーフェクトZX3ブレイクオーバー!!」

 

 

パーフェクトZX3が倒され驚愕するオタレッドに、ブレイクオーバーを実況する角間さん。

まさかあのパーフェクトZX3をブレイクオーバーさせるなんて。

もしかしたら、隠れた原石を見つけたかもしれない。

そう思ってるとオタクロスが。

 

 

「おのれぇぇ!!」

 

 

と憤怒と声でパーフェクトZX4を動かした。

パーフェクトZX4の猛攻になんとか食らいついているグレイメイドだが、何時までも持つわけない。

パーフェクトZX4に勝つには―――

 

 

「力を貸してください!」

 

「え」

 

「オタクロスさんには私一人じゃ勝てません!ユウヤさんの力が必要なんです!!ここで終わっちゃっていいんですか!?」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「約束したじゃないですか!あの2人をギャフンと言わせるまで誰にも負けないって!!それに、ユウヤさんはハリボテでも、空っぽでもありません。LBXで戦うユウヤさんは、どんなヒーローよりもカッコイイです!!」

 

「っ!」

 

 

僕の眼に映っていたユウヤを縛る呪縛が少しずつ解け、消えていっているのが視えた。

あの子の言葉がオタクロス以上にユウヤに影響を与えているのだろう。

ほんの少し、つい数時間前に組んだばかりなのにユウヤの事をよく分かってる。

あと少し、何かきっかけを与えれば―――

 

「(なら、それを作るのは・・・・・・)」

 

 

「なにをごちゃごちゃ青春しとるデヨ!!」

 

オタクロスの八つ当たりのような言葉と共にパーフェクトZX4によってグレイメイドが吹き飛ばされ背後の石柱にぶつかり動かなくなる。

ブレイクオーバーはしてないが、満足に動けないだろう。

パーフェクトZX4はそのままグレイメイドにトドメを刺さず、リュウビと向き合った。

 

 

「まずはお前から、トドメでよ!」

 

 

オタクロスがパーフェクトZX4を操作して剣を振り上げる。

そこに。

 

「聞け、ユウヤ!!」

 

動かないユウヤに僕は実況席から立ち上がって声を張り上げた。

 

「・・・・・・レイ、くん?」

 

 

~レイside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ユウヤside~

 

 

「聞け、ユウヤ!!」

 

 

突然実況席から立ち上がり声を上げたレイくんに僕もアリスくんも。オタクロスもこの場にいる全員の視線が集まる。

レイくんは僕の眼を視て告げた。

 

 

「ユウヤ、例え昔に何があったとしても、今この場にいるのはキミだ!以前のキミではなく、今のキミなんだ!!」

 

 

「今の・・・・・・僕・・・・・・」

 

 

「ハリボテ?空っぽ?何も無い?ハッ、上等だ。何も無くて空っぽでハリボテなら、これから埋めていけばいい!!」

 

 

「っ!」

 

 

「過去に何があろうと、今現在この場で、今戦っているのは灰原ユウヤ。キミという存在なんだ。昔の灰原ユウヤでもない、今の灰原ユウヤだ!」

 

 

レイくんの言葉会場全体が静かになる。

一言一句全てが僕を縛り上げていた何かを断ち切っていてくれる。

 

 

「未来は与えられるるものじゃない。掴むものだ。誰かのじゃない、自分の未来を!未来は、この手の中にある!」

 

 

「未来は・・・この手の中に・・・・・・」

 

 

スパイジャーマンのコスプレをした手を見て呟く。

未来は、この手の中に・・・・・・

与えられるものじゃなくて、自分自身で、掴む、もの・・・・・・!

 

 

「もしそれでも迷い、立ち止まるなら僕が・・・・・・。いや、僕やジン、兄さんたちが、キミが未来を掴むための助けになってやる!!」

 

 

「っ!!」

 

 

「未来は。可能性は、無限に広がっているんだから!」

 

 

「未来・・・・・・可能性・・・・・・!」

 

そうだ。

なんで忘れていたんだろう。

今の僕には何も無いわけじゃない。

ハリボテでもないし、空っぽでもない。

LBXが。レイくんやジンくん、バンくんや皆がいる。

入院してる時にレイくんが言ったことを思い出した。

『【わずかな光でも、手を伸ばした者に奇跡の光は舞い降りる】』。

僕はまだ、手を伸ばしていなかった。

いや、手を伸ばそうとすらしていなかった。

そんなんじゃ、奇跡の光も、未来への可能性も何も掴めない。

だから―――

 

 

 

パキンッ!!

 

 

 

僕を縛っていた何かが金属の割れる音とともに消えていくのを感じた。

次の瞬間、僕の目の前には[トリトーン]のハンマーと似たハンマーを持ちったジンくんと、[エレボス]の双剣と似た双剣を携えたレイくんの姿があった。

2人とも、振り終わった様子で立っていて僕を見ている。

そしてもう1人。

 

「行きましょう、ユウヤさん!!」

 

さっきまではいなかったコズミックプリティレイナのコスプレに身を包み、グレイメイドと同じ機関銃(アサルトライフル)を構えたアリスくんの姿もあった。

3人から手を伸ばされた僕はその手を―――

 

 

「行けユウヤ!今の自分を、そこにいる馬鹿。オタクロス(阿呆馬鹿老人)に、目に物を見せてやれ!!」

 

 

握りしめた右手を突き出して右手を瞑って告げるレイくん。

そのレイくんに僕は一言。

 

「ああ!」

 

と吹っ切れた顔で告げた。

そうだ。

僕にはLBXが。仲間が。みんながいる!

空っぽでもハリボテでもなんでもないんだ!!

自然とCCMを握る手が強くなる。

 

「ぇぇい!無駄な時間はこれまでデヨ!!」

 

オタクロスの操るパーフェクトZX4による一撃を、リュウビを操作して右手の『武の剣』と左手の『鏡の盾』を交差させて受け止める。

 

 

「止めたぁ!!リュウビ、強力な一撃を受け止めたぁ!!」

 

 

「なっ・・・・・・!?」

 

レイくんの隣にいる実況の人の実況とオタクロスの驚愕する声が同時に聞こえる。

 

「確かに僕には何も無いし、空っぽかもしれない。でも、レイくんのお陰で思い出した!それは、LBXが好きという気持ちだ!!辛いこともあったけど、LBXだけはいつも一緒だった。LBXのお陰で、レイくんやジンくん、バンくんやたくさんの人と出会うことが出来たんだ。LBXへの思いだけは、誰にも負けられないんだ!!!」

 

僕の意志に応えるようにリュウビが力強くパーフェクトZX4の剣を弾き飛ばし、パーフェクトZX4を吹き飛ばす。

そのまま絶えずに連続で剣を振るう。

まるでリュウビが僕の全てを代弁するようだ。

 

「こやつの、何処にこんな力が・・・・・・?!」

 

体勢を整えるため、パーフェクトZX4は距離を取るが、距離を取ったパーフェクトZX4の背部に弾丸が突き刺さる。

それはパーフェクトZX4に吹き飛ばされて動けないアリスくんのグレイメイドの攻撃だった。

 

「今です!!」

 

「よしっ!!」

 

動けなくても諦めない姿。

それは正しく正義の乙女。

アリスくんのグレイメイドによって注意がグレイメイドに向いた瞬間、すぐさま猛攻に出る。

防ぐ間すら与えない神速の連撃。

嵐のような剣舞がパーフェクトZX4を襲う。

最後に突きで思いっきり吹き飛ばし、

 

「必殺ファンクション!!【アタックファンクション!白虎衝波斬!!】」

 

必殺ファンクションでトドメを刺す。

白虎の幻影が立ち上り、彗星のような瞬きの間にパーフェクトZX4を振り抜きざまに斬り、パーフェクトZX4の背後に立つ。

リュウビの必殺ファンクションを食らったパーフェクトZX4はそのまま、倒れるように後ろから地面に倒れ、青白いエフェクトを発行させてブレイクオーバーとなった。

 

 

「決まったァ!!パーフェクトZX4、ブレイクオーバー!!」

 

 

「ば・・・バカな、デヨ・・・・・・!!」

 

 

「地獄の復讐軍団チーム大逆転!!BCエクストラス決勝進出だ!!」

 

 

実況の声に溢れんばかりの歓声の声が上がる。

決勝に進出出来たことも嬉しいが、今は何より。

 

「オタクロスさん!オタクロスさん!!

 

突然背中から倒れるように倒れたオタクロスが心配だ。

慌てて呼び込むと、オタクロスは力無いように瞳を重く開け。

 

「み、見事・・・デヨ・・・・・・いい顔をしとるデヨ。見つかったようデヨ?お前にとっての好きなものが」

 

と告げた。

 

「・・・・・・はい!」

 

「っ・・・・・ぅ・・・・・・そのまま目指すがヨイ。頂点を・・・・・・お前もオタ道スピリッツ・・・・・・免許皆伝デヨ!」

 

そう言いながらオタクロスはまるで死んだように、最後の力を振り絞ったのか眠るように瞼を閉じた。

 

「オタクロスさん!?」

 

「え、うそっ!?」

 

「うぉぉぉぉっ!師匠~~!!」

 

驚く僕とアリスくんと、泣くオタレッド。

そして、観客のみんなも涙ぐむ。

まるでオタクロスが死んでしまったようで―――

 

「はぁ・・・・・・茶番はそれまで、だ」

 

そこに静かで、そこまで大きくないのに会場中に響き渡る声が響いた。

それと同時にカツン、カツンという靴の音も鳴る。

 

「「え?」」

 

アリスくんと声の聞こえた後ろを見ると、いつの間にかレイくんがこっちに向かって歩いていた。

 

「え、レイくん?」

 

いつの間に来たんだろ。

実況席にいる、実況の人は、え?え??え???って顔をしてレイくんと隣を見てるし。

 

「もしかして、彼処から飛び降りたりして・・・・・・」

 

恐る恐る訊ねると。

 

「そうだけど?」

 

レイくんは首を傾げて答えた。

え?多分、1階分ぐらいの高さがあると思うけど、彼処から飛び降りたの!?

レイくんの言葉に唖然となる僕。

 

「こ、この人があの恐皇帝(シェキナー)・・・・・・」

 

アリスくんは呆然としている。

 

「れ、レイくん・・・・・・」

 

オタレッドに関してはガクガクブルブルとしているし。

レイくんが一歩一歩、歩く度に寒気が襲ってくる。

寒くないのに、肌が。いや、直感で感じる。

心臓をギュッ!と掴まれているような悪寒すらも感じる。

会場中にいる誰もが喋らない。

いや、喋らないのではなく、喋れないんだ。

レイくんはそのままゆっくりと僕とアリスくんの前に立つと。

 

「ユウヤ、決勝進出おめでとう」

 

微笑んで言うレイくん。

そのままレイくんはアリスくんに視線を移し。

 

「ユウヤのパートナーになってくれてありがとう」

 

とアリスくんにお礼を言う。

 

「い、いえ!私の方こそユウヤさんとパートナーになれて嬉しいですから!」

 

「そう言ってくれて嬉しいよ。さてオタクロスもだけど・・・・・・」

 

微笑みから一転して、冷たい眼差しで今度は後ろにいるヒロくんたちの方を見る。

 

「「っ!」」

 

「ヒロ、この大会が終わったら今回のことについてたっぷり、じっくりとO☆HA☆NA☆SHI☆があるから。逃げないでね・・・・・・?」

 

「は、はぃ・・・・・・」

 

高速で頷くヒロくんと、へたり込むヒロくんの相方のシャーリーと呼ばれていた人。

レイくんの顔が見えないから分からないけど、とっても怖いんだろうな。

今更だけど、僕らの中で一番怖いのって、レイくんだよねやっぱり。

と、そんな、どこか遠くを思い浮かべてると。

 

「うん。じゃあ、今はこの馬鹿の説教を始めようか」

 

と、レイくんが僕とアリスくんを通り過ぎて、オタクロスの前に立った。

 

「もしもーし。オタクロス(阿呆馬鹿老人)~?起きてる~?5秒以内に起き上がってそこに正座しなさい。5~、4~、3~、2~、1~・・・・・・」

 

「は、はいデヨ!!!」

 

レイくんのカウントダウンが0になりそうなところでオタクロスが起き上がり、慌ててその場に正座し始めた。

 

「うん。よく出来ました。で~・・・・・・何してんだオタクロス」

 

和やかな言葉遣いから一気に冷たい感情の篭もってない絶対零度の声が出た。

 

「え、えと、その、ですネ・・・・・・」

 

「誰が喋っていいって言った?僕が許可するまで喋るな阿呆」

 

「り、理不尽デヨ・・・・・!?」

 

「ぁ?」

 

「は、はぃ・・・・・・」

 

あ、レイくんかなり激おこ状態だ。

アリスくんなんて、ヒッ!と声を小さく上げて腕にしがみついているし。

てか怖い!レイくんが怖すぎる!!

いや、何度か見たことはあるけど!!

 

「BCエクストラスに出たことに対してはとやかく言うつもりは無い。だが、レギュレーション違反に、ユウヤに対する言動。レギュレーション違反については後で大会運営の人にも話すことがあるが、まずはユウヤについてだ」

 

そう言うとレイくんは右手をオタクロスの頭に置き。

 

「あ痛だだだだだだ!!!痛いデヨーーーー!!!い、いきなりのアイアンクローは、ない、デヨーー!!」

 

ギュッ!と掴み、アイアンクローをした。

それを見ただけでオタレッドは平伏すように小さく正座している。

 

「ユウヤについて知ってる癖になに、中身がないだの、空っぽだの、ハリボテだの言ってるの?」

 

「そ、それはじゃノ!」

 

「しかもハリボテのとら猫ってなに?張子の虎でしょ?それに、自分のコスプレに関することを他人に押し付けるな。それを言ったら僕だってそれに当てはまるんだけど?」

 

「ギィャァーーー!!」

 

な、なんかレイくんのオタクロスを持つ手がさらに強くなっているような・・・・・・

 

「ゆ、ユウヤさん。レイさんが、こ、怖いんですけど!!」

 

アリスくんも涙目に成りかけてる。

うん、僕も怖い!!

レイくんのオタクロスへのお説教?お話?が続く中。

 

 

ジリリリリ!ジリリリリ!

 

 

突然オタクロスのCCMが着信を知らせるベルが響いた。

 

「?」

 

レイくんがオタクロスのCCMを掴みオタクロスに渡す。

 

「も、もしもしデヨ?」

 

アイアンクローされながら話すオタクロスに目が点になる。

 

「な、なに!?サクラたんにぴったりなカスタムパーツが見つかった!?こ、こうしてはおらん!!」

 

何処かに行こうとするオタクロスだが、レイくんがアイアンクローしてるため動けない。

 

「あ、あのぉ・・・・・・」

 

「なに?」

 

「そろそろ離してほしいのデヨ?」

 

「うーん・・・・・・じゃあ、これで終わらせてあげる」

 

「へ?」

 

そう言うとレイくんはアイアンクローからオタクロスを解放し。

 

「判決の時、星の声を聞きなさい」

 

と何故かいつの間に握ったハリセンを持って告げた。

いや、そのハリセンは何処から出したの?

疑問がめちゃくちゃ出る中レイくんはオタクロスに。

 

「裁定を下します」

 

と言い。

 

「これはあなたの善の軽さ。そして、あなたの罪の重さ。さて、覚悟は出来てるオタクロス?」

 

「ちょっ!ま、待つデヨレイ!!!」

 

制止しようとするオタクロスにレイくんは無慈悲に、良い笑顔を浮かべて。

 

「『裁きの時はいま。汝の名を告げよ(クストス・モルム)』!!」

 

「デヨぉぉぉーーー!!!」

 

オタクロスにハリセンを一閃した。

ババババ、バシンっ!!という音ともにオタクロスが倒れる。

 

「あ、あの、ユウヤさん。オタクロスさんの頭から煙出てません?」

 

「あ、うん。出てる、ね」

 

「しかも今複数回音が聞こえたような気がするんですけど」

 

「うん。僕も聞こえた」

 

幻覚や錯覚ではない、オタクロスの頭から僅かに煙が上がっていた。

しかも一閃にしか視えなかったのに、音から複数回したのに気づいた。

正直恐るべし、と言うしかない。

そして会場中に居る全員が恐怖する中それをやった当人たるレイくんはと言うと。

 

「ふぅ」

 

やり切ったようないい顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後に、オタ道界では絶対にレイくんを怒らせてはならないという、絶対遵守の不文律がいつの間にか出来、それは瞬く間に世界全体に広まったとされる―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから少しして、オタクロスはオタレッドを連れて会場からどこかに行き、BCエクストラス決勝戦の時間となった。

決勝戦が始まるまでの間にレイくんが色々していたみたいだけど、レイくんってホント僕らより歳下なのかな?

チラッと聞いたところだと、大会運営委員の人にも軽くお話?したみたいだし。

いや、まぁ、多分、オタクロスとオタレッドへのパーフェクトZX3、ZX4についての特別措置についてだろうけど・・・・・・

まぁ、確かにレギュレーションにはLBXの数とか書かれてないけど、普通に考えたらねぇ。

てか、僕らが出なかったから問答無用でオタクロスとオタレッドの優勝だったんじゃ・・・・・・

準決勝の時とは違うコスプレ衣装に身を包みながらそう思う。

ステージへ、アリスくんに遅れて登場し今のコスプレ衣装を披露する。

 

「ここにいるぞ!」

 

自分の最も好きな物。

その象徴を。

この、僕自身を表すコスプレが、スポットライトに照らされて観衆に披露する。

このコスプレは―――

 

~ユウヤside~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~レイside~

 

準決勝が終わり休憩の後、1時間が経った。

その1時間の休憩の間に、僕は大会運営委員の人に軽ーくお話をし、次回からの大会でのレギュレーションについてキチンとするように話をした。

まぁ、普通はオタクロスのような人いないんだけど。

お話の際、何故か全員特に言い返したりして来ず、従順に聞いたのだが何故だろう?

しかも全員顔を青くして、正座していたし。

首をかしげながら思い返し、今回のBCエクストラス決勝戦を観る。

左隣で実況する角間さんの隣で観ながら、角間さん実況で現れた宇宙英雄センシマンチームのヒロと相方のシャーリーと呼ばれたセンシガールが現れ、反対側からは地獄の復讐軍団チームのアリスと呼ばれたコズミックプリティレイナが現れそれぞれ台詞を言う。

だが、ユウヤの姿がそこにない。

僕も角間さんもユウヤの姿がなく困惑していると。

 

 

「―――ここにいるぞ!」

 

 

という言葉と共に、コズミックプリティレイナの出てきた扉から見たことないコスプレ衣装を身に包んだユウヤが現れた。

 

「ぇ・・・・・・あのコスプレ・・・・・・」

 

ユウヤのコスプレを見て観客もヒロたちもみんな驚いていた。

ただ1人、相方のコズミックプリティレイナだけは、ふふん、と胸を張って微笑んでいた。

みんなが驚くのも当然だ。

何せそのコスプレは―――

 

 

「これが僕のコスプレ、LBX【リュウビ】だ!!」

 

 

ユウヤの使うLBXリュウビそのものだったからだ。

 

 

「新進気鋭のメーカー龍源が製造。凛々しい姿は正に歴史上の英雄そのもの!歴女にも大人気なLBXだ!」

 

 

ユウヤの台詞。

というより、商品メーカーの宣伝みたいな感じだけど、ユウヤの台詞を聞き、観客席から今日一番ともいえる歓声の声が湧き上がる。

それもそのはず、LBXのコスプレなんて今まで見たことないのだから。

てゆうか、たったの1時間程で色合いもディテールも寸分違わずのLBXのコスプレを一から造り上げるとか・・・・・・おそるべし!!

主導したのは恐らくコズミックプリティレイナの彼女だろう。

そうして始まったBCエクストラス決勝。

宇宙英雄センシマンチームの2人は、武装も変わらずの[ペルセウス]と[クノイチ]で双剣と双銃。

対する地獄の復讐軍団チームの2人は、ユウヤはリュウビで剣盾だが、コズミックプリティレイナの武装だけが違っていた。

コズミックプリティレイナのLBXはグレイメイドで変わりなしだが、武装だけがこれまでの両手銃系の機関銃(アサルトライフル)ではなく、三角の刃に後部にジェット噴射のようなノズルが付いたハンマー系のサイス『ソニックアックス』だ。

アーマーフレームがストライダーフレームのグレイメイドに重装備系のサイス。

今まで後ろ向きだったのが、自発的に前へと進んでいるのが感じられる。

これは中々面白い決勝戦になりそうだ。

そう思いながら決勝戦を観る。

戦況は、コズミックプリティレイナ対センシガール。ヒロ対ユウヤとなっている。

フィールドは市街地。

建物の遮蔽物が大く、縦横無尽に駆け回れるがテクニックを要求されるフィールド。

センシガールのクノイチは、コズミックプリティレイナのグレイメイドの攻撃が当たらない範囲外から攻撃しようとするが、グレイメイドの速度はサイスを持っているとは思えないほどの速さで、遠心力を利用して攻撃し、反撃する暇すら与えない。

 

「(なるほど。遠心力を利用してクノイチの動きを見切っているのか・・・・・・)」

 

彼女のサイスの腕はキヨカやダイキさんには及ばずとも、かなり高い。

武器に振り回されておらず、ちゃんと武器の性能と性質を理解している。

そうでなければ、振った勢いで持ち手で回転しながらクノイチを蹴飛ばしたりなんて出来ない。

だが、重さで走る速度も速くなり、小回りなどは少し大振りになっている。

センシガールもそこを見抜いたのか、少しずつ反撃をし始めてる。

 

「(そう言えば、元々あの2人はチームを組んでいたんだっけ)」

 

戦況で言えば五分五分、というより、若干コズミックプリティレイナの方が押してる。

センシガールの方は近接からの銃撃戦に慣れてない。というより、その暇を与えないコズミックプリティレイナの猛攻に、距離を取って放つのが主体となってる。

にしても―――

 

「(覚醒(・・)か・・・・・・)」

 

コズミックプリティレイナの猛攻は緩むことが無く、怒涛の連撃だ。

常に距離を詰めており、例えクノイチが距離を取ってもすぐにグレイメイドが武器の間合い内に詰める。

そしてヒロとユウヤの方はというと。

 

「リュウビ猛攻!!ペルセウスに反撃の隙を与えない!!」

 

角間さんが興奮して実況する通り、双剣という手数で上回っているはずのペルセウスの攻撃を最小限の動きで抑制し剣と盾を使って巧みに攻撃している。

その姿は正しく歴史上の英雄劉備(リュウビ)そのもの。

暴風というより、嵐のような剣戟による連撃をペルセウスは防戦するしかない。

今のユウヤはリュウビと一心同体。

ユウヤがリュウビであり、リュウビがユウヤになっていると感じさせる。

それはユウヤの好きという思いの現れだ。

 

「へぇ・・・・・・」

 

クノイチ対グレイメイド。ペルセウス対リュウビの戦闘を見て目を細めた。

ヒロもセンシガールもそれぞれの相手に集中していて、今の状況を把握してない。

というより、出来ないのだろうね。

気を抜いたら即やられる。

ヒロもセンシガールも恐らくユウヤの考えたであろう作戦にまんまと嵌ってる。

最初は離れて戦っていたのに、今はもう目と鼻の先で、しかもペルセウスとクノイチは互いに背を向けているのに対して、リュウビとグレイメイドは必ず互いが目視できるようにしている。

やがて、グレイメイドの『ソニックアックス』の一撃がクノイチを吹き飛ばし、ペルセウスを巻き込んで倒れる。

 

 

「今です、ユウヤさん!」

 

「全ての思いを込めて撃つ!必殺ファンクション!!【アタックファンクション!白虎衝波斬!!】」

 

 

その隙を逃さず、リュウビが必殺ファンクション【白虎衝波斬】を発動させた。

放たれた一閃は、ペルセウスとクノイチが防御させる間も与えずに振り抜き2機を同時にブレイクオーバーさせた。

蒼白いエフェクトがペルセウスとクノイチから発光し、動かなくなるのを見て角間さんが。

 

「決まったぁ!!ペルセウス、クノイチ共にブレイクオーバー!!今年のBCエクストラス優勝は地獄の復讐軍団チーム!!」

 

角間さんの実況に観客席から拍手喝采の声が湧き上がる。

 

「素晴らしい戦いでした。両チームとも、お見事でした」

 

拍手しながら今の決勝戦についてコメントする。

ちなみにだが、BCエクストラスの試合はテレビでもリアルタイムで放映されていたりする。

 

「優勝おめでとうユウヤ」

 

拍手をしながら呟き、優勝したユウヤとコズミックプリティレイナに主催者から優勝商品のLBXコアメモリとコスプレオーダーメイドの品が渡されるのを見る。

受け取った2人とも良い笑顔を浮かべている。

この大会はユウヤだけじゃなくて、コズミックプリティレイナの彼女にとっても良い出来事だったのかもしれないね。

そうしてBCエクストラスは閉幕し、やる事をやって会場を後にする。

会場を出ると同時にどこかに行っていたオタクロスからメッセージが届いた。

その内容は―――

 

「オーストラリアのキャンベルンでブレインジャックが発生した、か・・・・・・」

 

オーストラリアのキャンベルンで新たにブレインジャックが発生したのを知らせる一報だった。

既に兄さんたちには連絡が行っているようで、僕もすぐにNICSへ戻る手筈をし、兄さんたちと合流する。

NICSに戻った僕らはそのままダッグシャトルでキャンベルンに飛んだ。

 

 

 

この時、僕らはまだ知らなかった。

キャンベルンで衝撃の真実を知らされるなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衝撃の真実まであと、数時間―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。