ダンボール戦機 英雄の弟   作:ソーナ

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回想 W―ディテクター編 ⅩⅩⅩⅨ 月の参戦

 

~レイside~

 

BCエクストラスが終わり、オタクロスからオーストラリアのキャンベルンでブレインジャックが起きたと一報を受けた僕らはすぐにNICSに帰還。

そのままダックシャトルでキャンベルンへと飛び、向かう中キャンベルンの状況について情報収集をしていた。

と言っても情報収集をしていたのはオタクロスらで、僕らは各自LBXの調整と、ヒロとユウヤはメンテナンスをしていた。

それに加えて、ヒロへのO☆HA☆NA☆SHI☆も実行した。

何故過去形なのかと言うと、すでにそのO☆HA☆NA☆SHI☆は終わったからだ。

本当はもう少しするつもりだったのだが、ユウヤからの懇願で短縮したのだ。

O☆HA☆NA☆SHI☆が終わった際、ユウヤにヒロは謝罪していたけど、ユウヤもユウヤで約束を破ったヒロを許すんだから優しいとしか言えないね。

ヤレヤレ、と肩を竦めながら思いつつ、ブリーフィングルームのスクリーンに映るキャンベルンの映像を観る。

映像は数時間前にキャンベルンの住民が録ったものだが、今回のブレインジャックは規模がデカい。

何故ならキャンベルンの街そのものを占領。

いや、支配されたからだ。

すでにキャンベルンはオーストラリア政府によって立ち入りを禁止されており、現在は誰もいないし入ることは出来ない。

住民はキャンベルン郊外へと避難しており、政府が対応に当たってる最中だ。

キャンベルンへ向かう途中、カイオス長官からジェシカへオーストラリア政府からA国への支援要請があり、ブレインジャックの対応について聞いてきたと聞かされた。

A国はオーストラリア政府に、NICSの専門チーム。つまり僕らが現地に向かってるためそれの報告を待つように伝えたそうだ。

その後、オーストラリアのキャンベルン上空に着くや、兄さんとヒロ、ランの3人でライディングソーサによるキャンベルンの状況調査を行うこととなった。

途中ヒロがキャンベルン上空を飛行している宣伝用の飛行船とぶつかりそうになったが、それ以降は特にこれと言って突発な事態はなかった。

兄さんたちがライディングソーサで調査していると、ディテクターによる声明が行われ、ディテクターの声明は、オーストラリアへの要求ではなく、世界へのLBXへの侵攻。

つまり、世界征服を行うというものだった。

期限は午後18時。

オタクロスが探しているが司令コンピューターを見つけるのにはもう少しかかるそうだ。

探してる中、不意に僕のCCMにメッセージを知らせる着信が入った。

 

「ん?」

 

離れてCCMを開き、メッセージを確認する。

 

「ハッカー軍団?」

 

送ってきたのはハッカー軍団の一人で、幹部役でもあるマジョラムからだった。

彼女からこうして送られて来るのは初めてだ。

内容は彼らのリーダーたる、ヤマネコが何処にいるか知りませんか?と書かれていた。

どうやら数日前から行方不明で、他のハッカー軍団や同じく幹部のグンソウと探しているそうだ。

 

「・・・・・・ねぇ、オタクロス」

 

「ん?なんデヨ?」

 

「ヤマネコが何処にいるとかって聞いてないよね?」

 

「ヤマネコ?知らんデヨ」

 

司令コンピューターを探す手を止めずに言うオタクロス。

 

「そう」

 

一言返し考える。

このタイミングで行方不明。どう考えてもおかしい。

 

「嫌な予感がするな・・・・・・」

 

なんとなくだが、僕の直感が疼く。

それからしばらくしてオタクロスが司令コンピューターを発見した。

 

「見つけたデヨ!!」

 

「見つかったんですか司令コンピューター?!」

 

「デヨ!」

 

オタクロスが操作したモニターの地図に赤い丸の光点が5つ表示される。

 

「え、5ヶ所!?」

 

「そうデヨ。司令コンピューターはひとつでは無い。5つあるデヨ!」

 

まさかのひとつではなく、5つに声が出ない。

驚いている僕らにオタクロスはさらに言う。

 

「驚くのは早いデヨ。問題はそれのある場所デヨ」

 

そう言ってモニターに映し出されたのはイルカが描かれた飛行船。

【OCEAN MUSEUM】とロゴがされたキャンベルンにある水族館の宣伝用飛行船だ。

 

「え、これって!?」

 

「ヒロがさっきニアミスした飛行船!?」

 

そう。

それはさっき偵察中ヒロがぶつかりそうになった飛行船だったのだ。

 

「そうデヨ。今、キャンベルン上空を浮遊しておる5つの飛行船、そのコンピューターが全部司令コンピューターとして使われておるんデヨ」

 

「厄介だな。まさか空にあったとは・・・・・・ダックシャトルから飛び移るしかないか・・・・・・?」

 

「そんな無茶な!」

 

「出来なくもないだろうけど、普通に死ぬね」

 

高確率で普通に死ぬ可能性大なコブラの提案にツッコミを入れて反論する。

 

「だけどブレインジャックを止めるには、中に入って乗っ取られたコンピューターを元に戻すしかない」

 

「大丈夫デヨ。飛行船は航行システムによる自動操縦。コントロールシステムにハッキングして地上に降ろせばいいデヨ」

 

兄さんの言葉にオタクロスが安心させる言葉を告げた。

地上に降ろせるなら安心だ。

 

「そっか」

 

「オタクロスすぐに頼む」

 

「了解デヨ。システム侵入開始ぃ!!」

 

拓也さんに言われオタクロスはすぐに飛行船の航行システムへハッキングを始めた。

 

「きっと、それぞれの司令コンピューターにはスレイブプレイヤーが待ち構えているわ」

 

「間違いない」

 

「たぶん、そこにいるのも僕らの知ってる人なんだろうね」

 

「多分ね。これまでスレイブプレイヤーにされた人からすると」

 

「・・・・・・・・・」

 

スレイブプレイヤーが待ち構えていることに小さく唸る。

そこに。

 

「ん?」

 

突然アラートが鳴り、モニターの中央に急速接近中の文字が表示された。

 

「んん?なんぞ、急接近中デヨ」

 

オタクロスが操作して画像を切り替える。

切り替わった画像には夕方から夜へと移り変わる逢魔が時の中を突き進むひとつの飛行物体があった。

拡大してその飛行物体を視た僕、兄さん、ジン、拓也さんはそれが何か直ぐにわかった。

何せそれは―――

 

「「「「っ!!」」」」

 

「エクリプス!」

 

嘗てイノベーターで開発され、今は日本政府の管理するステルス司令機エクリプスだったからだ。

 

「なんですかそれ?」

 

疑問符を浮かべるヒロを他所に、モニターに一人の女子が映し出された。

 

 

『バン!レイ!』

 

 

「アミ!」

 

「っ!アミ姉!」

 

「アミさん!」

 

「おっほほっ!ア~ミた~ん!!」

 

映し出されたのは、スレイブプレイヤーにされ中国で兄さんたちによって解放され日本で入院していたアミ姉だった。

 

 

『みんな、久しぶりね。レイも約1年ぶりかしら?』

 

 

「アミ姉、久しぶり!」

 

こうしてアミ姉と話すのはかなり久しぶりなため嬉しく声が弾む。

アミ姉の横からさらに。

 

 

『我々は財前総理の名により派遣された。合同作戦を取り、キャンベルンを奪還しよう』

 

 

「八神・・・・・・」

 

「八神さん!」

 

 

八神さんが映った。

どうやら八神さんも来てくれたようだ。

そして。

 

 

『バン。それにレイ、あたし達が来たからには』

 

『もう安心という訳ですね』

 

『やるっすよ~!』

 

 

真野さん、細井さん、矢壁さんも来てくれたようだ。

 

 

『バン、レイ、私も一緒に戦うわ!』

 

 

アミ姉が一緒に戦ってくれるなら鬼に金棒だ。

そう思ってると、アミ姉が僕に。

 

 

『レイ』

 

 

と呼んできた。

 

「ん?なにアミ姉?」

 

首を傾げてアミ姉に返す。

 

 

『ここにいるのは私だけじゃないわよ』

 

 

「え?」

 

アミ姉の言葉に疑問符が浮かぶ。

兄さんたちも首を傾げていて、答えを知っているアミ姉は画面の外に手を振っていた。

そうして現れたのは、一人の女の子だった。

 

「・・・・・・・・・・え?」

 

彼女を見た僕は目が点になった。

 

「・・・・・・誰ですか?」

 

「さぁ・・・・・・」

 

ヒロや兄さんたちは困惑しているが、唯一拓也さんは僕と同じで驚いた顔をしていた。

何せ本来ならそこにいるのが許されるのか分からないからだ。

いや、許されるの分からないというか、彼女の姉が来るのを許すか分からないからだ。

 

 

『久しぶりレイ』

 

 

青く長い髪を三つ編みにして、左側に特徴のある月のブローチを付けて、薄蒼色のブラウスにその上にベージュのカーディガンを着た女の子。

服はともかく、青く長い髪を三つ編みにして月のブローチを付けた女の子は僕の知っている限りたった一人しかいない。

 

「る、ルナ!?」

 

 

『うん。久しぶりレイ』

 

 

驚く僕にふふっ、とイタズラ大成功のような笑みを浮かべる僕の級友にして友達。

里奈さんの妹、石森ルナがそこに映っていた。

 

「え!?いや、待って!!えぇ!?え、ルナ!?」

 

まさかのルナの登場に困惑する僕。

 

 

『ふふっ。ドッキリ大成功ね』

 

『はい』

 

 

困惑する僕にアミ姉とルナは満足そうで、八神さんたちは苦笑している。

兄さんたちは未だに困惑気味で、拓也さんはえぇー、って顔をしている。

 

「いや、なんでルナがいるの!?」

 

 

『むっ。失礼ね。私がいたらいけない?』

 

 

「いやいやいや!!居る居ない以前に、よく里奈さんが許可したね!?」

 

アルテミスはともかく、あの過保護の里奈さんがよくこんな危険な場所に最愛の妹のルナが来ることを許可したなと驚いている。

 

 

『お姉ちゃんには私が説き伏せたわ』

 

 

「はい!?」

 

説き伏せた?え、里奈さんを????

 

 

『それに、レイやお姉ちゃんがこうして戦っているのに、私だけ何もしないなんて嫌だし』

 

 

「いや、身体は大丈夫なの!?」

 

 

『うん。この間の定期検診でも問題ないって診断されたし。そうじゃなかったら、いくら私でもお姉ちゃんを説き伏せられないよ』

 

 

「そ、そうですか・・・・・・」

 

あっれぇー?ルナってこんなに行動力あったっけ!?

目が点になりながらそう思う僕。

元気になって、元気ハツラツになったのかな・・・・・・

 

 

『なんか今とてつもなく不快な感じを感じたんだけど?』

 

 

「気の所為だよ」

 

ジト目で見てくるルナに慌てて返す。

元気ハツラツって今日び聞かないか。

てか何気に僕の心読まなかったかルナ?

そう思ってると。

 

「あー、レイ?そろそろ説明してくれると・・・・・・」

 

兄さんが恐る恐る言ってきた。

 

「あ、ヒロたちはともかく、兄さんも初対面だったけ?」

 

そう言えば兄さんやジンは、ルナが里奈さんの妹であることは知ってはいるけど、実際に会ったことはないんだったね。

 

 

『はじめまして。私は石森ルナ。みんなの知ってる石森里奈は私のお姉ちゃんなの』

 

 

そう言ってペコりと頭を下げて自己紹介するルナ。

 

「里奈さんの妹!?」

 

「はじめまして!」

 

ルナに驚く兄さん、挨拶を返すヒロ。

それを見つつ僕は。

 

「オタクロス。言っとくけど、ルナに対して何かしたら・・・・・・どうなるか分かってるよね?」

 

予めオタクロスに釘を刺す。

絶対オタクロスの事だからルナた~ん、や、フィギュアにしていいデヨ!?、と言う。

ルナた~ん、はまだ許容範囲だが、フィギュアとかに関しては僕以前に里奈さんがどう出るか・・・・・・

 

「わ、わかったデヨ~・・・・・・」

 

引き攣った表情をして返事をするオタクロス。

オタクロスに注告し、オタクロスは真野さんと。兄さんはアミ姉と近況報告をすることになった。

そして僕も自分のCCMに映してルナと会話する。

 

「まさかルナが来るなんて」

 

 

『LBXの危機・・・・・・というのもあるけど、まずはレイを協力したからったから。それに、メアも取り返したいし』

 

 

「・・・・・・そうだね・・・・・・!」

 

未だにメアとカズ兄の行方は分からない。

ディテクターの隠蔽能力が余程高いということか・・・・・・

この情報化の社会において、ここまで見つからないとなるとそう考えるしかない。

 

 

『それに、お姉ちゃんから私だけのLBXも受け取ったし』

 

 

「っ!へぇ・・・・・・」

 

ルナのLBXか・・・・・・

里奈さんが渡したということは、恐らくタイニーオービットで造られた物だろう。

どんなLBXなのか楽しみだ。

そう思ってると、兄さんたちのほうから

 

「感動しました!!」

 

涙ぐむヒロの鼻をすする音が聞こえてきた。

 

「ん?」

 

 

『ん?』

 

 

声のした方を見るとヒロが興奮した様子でランに言っていた。

 

「だって泣けるじゃないですか、子どもたちの気持ち!きっと、LBXとの間に強い絆を感じるんです!僕たちも、LBXで繋がった運命ですよね?!LBXがなければ、こうして集まることなんてなかったんですから!」

 

LBXとの強い絆に、繋がった運命か・・・・・・。

 

「確かに、そうかもしれないね」

 

僕が今ここにいる。

それもある意味一種の運命なのかもしれない。

そう感慨深く思うってると。

 

「っぐ・・・・・・!?」

 

急に猛烈な頭痛が襲って来た。

幸いにもそれは一瞬だったため、誰にも気づかれることは無かったけど。

 

「今の光景は・・・・・・」

 

頭痛とともに何かの映像が頭を過ぎった。

それは何処とも知れない場所で誰かと対峙している僕。

そして、互いに剣のような物を握っている光景だった。

 

 

『?どうかしたのレイ?』

 

 

「ううん。なんでも・・・・・・ないよ・・・・・・」

 

心配そうに聞いてくるルナにそう返す。

今の残影がなんなのか気になるが、今はとにかく目先の事に。

キャンベルンを解放することに集中しないと。

 

 

『それでレイ。私やアミさん。八神さんがいるなら今の状況をどうにか出来る?』

 

 

ルナの不敵な笑みに僕は。

 

「ああ。問題ない」

 

と、ニヤリと笑みを浮かべて返した。

 

「2人1組で対処に当たる。それでイイよね拓也さん?」

 

「ああ」

 

僕の問いに拓也さんも頷いて返す。

 

「北は兄さんとヒロ。西はジンとユウヤ。東はランとジェシカ。南はアミ姉と八神さん。中央は僕とルナで対処する」

 

『「「「「「了解」」」」」』

 

すぐにそれぞれのペアを言う。

 

「オタクロス、近いところから降ろして」

 

「了解デヨ!航法システムに浸入成功デヨ!直ちに移動させて、強制着陸デヨ!!」

 

オタクロスがキーボードを高速で叩きながら言う。

さすが伝説の超ハッカー。

オタクロスが飛行船を近くに強制着陸させるのと同時に、拓也さんがダックシャトルを操縦するメタモアールに指示を出す。

 

 

『しかし妙だな』

 

 

「なにか気になるのか?」

 

八神さんの言葉にコブラが訊ねる。

 

 

『5機の飛行船のことだ。まるで図ったかのように、交差点の上に滞空していた』

 

『確かに、そうですね』

 

 

「あの飛行船は宣伝用だ。目立つ場所に飛んでいるのは当然では?」

 

八神さんの疑問に真野さんと拓也さんが返す。

けど、僕も八神さんに同感。

 

「いや、拓也さん。いくら何でも、5機全てが交差点の上で滞空しているのは不自然だよ」

 

「どういう意味だレイ?」

 

「以前キャンベルンに来た時、あの飛行船はキャンベルンの街中に浮遊していた。今のように交差点の上空に滞空はしてなかったんだ」

 

そう。

キャンベルンには半年前に来ている。

もちろん、飛行船に表記されてるオーシャンミュージアムにも行ったことがある。

行った際少し変な感じを感じたけど。

まるで何か上辺だけを見せられているような感じを。

 

 

『これを見てくれ』

 

 

八神さんがエクリプスから操作して映し出した画像には、5機の飛行船が滞空していた交差点の直下の様子が映し出された。

そのどれも、たくさんの車両がバリケードのように止められていた。

まるで何かの行く手を阻むように。

 

 

『このように、5ヶ所の交差点にはかなりの数の車が止められている』

 

 

「なるほど・・・・・・確かに変だな」

 

 

『何か理由があるのでは』

 

 

「うむ。ディテクターに、何らかの目的があるのかもしれないな。レイの言ったことも推察するに、恐らく飛行船自体にもなにか関連があるのかもしれない」

 

「有り得るな」

 

色々と疑問を抱くも僕らはそれぞれ行動に入った。

まず最初に兄さんとヒロが降り、次にジンとユウヤ。その次にランとジェシカが降り、最後に僕が降りる。

ダックシャトルが上空に浮遊してすぐに、今度はエクリプスが降りて来た。

そしてエクリプスの中から。

 

「レイ!」

 

「ルナ!」

 

ルナが走って降りて来た。

降りて来たルナと軽くハイタッチして再会を祝す。

ルナが降りて、エクリプスも浮上し、背後の飛行船のハッチが開く。

開いたのを確認して、互いの顔を見て頷き。

 

「行くよ」

 

「うん」

 

飛行船へと向かう。

飛行船へのタラップを登り、中に入る。

中は夕陽と室内を照らす赤いランプで赤く染っていた。

そして操縦席と思わしき場所に―――

 

「っ!」

 

「そんな・・・・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は、司令コンピューターを護るガーディアン。ディテクターの敵を排除するわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キヨカ!」

 

スレイブプレイヤーの証のチョーカーを着けられたキヨカの姿があった。

 

「まさかディテクターにスレイブプレイヤーにされているなんて・・・・・・!」

 

キヨカがスレイブプレイヤーにされてるってことは、恐らく残りの4ヶ所の内2か所はダイキさんと郷田がスレイブプレイヤーにされて居るってことだ。

 

「・・・・・・ざけんなよ・・・・・・クター・・・・・・・!!」

 

「レイ・・・・・・」

 

「ふざけんなよ、ディテクター!!!!」

 

さすがにもう我慢の限界だった。

アミ姉から始まり、彼や森上ケイタ・・・・・・

そしてキヨカに恐らくダイキさんや郷田、たぶんヤマネコもいるだろう。

何故こうも僕らの知り合いばかり!

ああ―――

 

「絶対にぶっ飛ばす!」

 

ぶん殴るじゃ済まない。

ぶっ飛ばすでもしないと気が済まない!

 

「やるよルナ!キヨカを助け出す!!」

 

「うん!!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

無言でDエッグを取り出しDエッグによるバトルフィールドを展開し、僕らはエネルギー球の中へと取り込まれる。

それぞれCCMを取り出し、バトルフィールドにLBXを投下する。

 

「[ニュクス]!!」

 

夜のような黒と薄紫をベースとしたカラーリングの機体。

武装は変わらずハンマー系の漆黒色の(サイス)

恐らくディテクターがキヨカ用に作成した新たなLBX。

機体は、[メティス]とダイキさんの[ナイトメア]の特徴が合わさったような感じだ。

そして追随するように[アマゾネス]と[ジョーカー]がそれぞれ1機ずつ現れる。

キヨカのLBXの後に僕とルナもそれぞれLBXを投下する。

 

「疾く来たれ!―――[エレボス]!!」

 

「行くよ!―――[アルテミス]!!」

 

相機のエレボスを出撃させ武装の『ノワール』と『ブラン』を構える。

そして、ルナのLBXは、蒼銀色にカラーリングされたLBX。

1年前のあの[フェアリー]と、アミ姉の[パンドラ]の特徴が合わさったような機体で、武装は槍系の同じく蒼銀色の薙刀。

 

「さぁ。零から始めて、零で終わらせよう!!」

 

「ええ!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

キヨカを助けるための戦いが、今幕を切って落とされた。

 

 

 

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