〜レイside〜
「―――亡霊が出たぁ〜?」
「そうや!!」
ある日の朝。
僕は学園の教室で、クラスメイトのスズネに亡霊が出たという話を聞かされていた。
「その話わたくしも聞きましたわ!」
「僕も聞いたよ。この間、ペリカン荘の男子が肝試しに行ったそうなんだけど、LBX塚で世にも恐ろしい怨念のような声が聴こえたり不気味な光がLBX塚を照らしたんだって」
「ひっ!」
「あばばばば・・・・・・!」
「聞こえない聞こえない!!」
スイの話にシェリーやルナ、スズネが怯えた反応をする。
あれ、そう言えばメアも怖いものだけはダメだったような・・・・・・
ふとメアの方を向くと。
「きゅぅ〜」
「め、メアぁっ!?」
椅子に座って目を回して気絶しているメアがいた。
「き、気絶してますわ!」
「えと、あと、えと・・・・・・フラン、ルナ、メアを保健室に!」
「え、ええ。分かったわ」
「りょ、了解〜」
気絶したメアをフランとルナが保健室へと連れていく。
姉であるアミ姉とは違い、メアは怖いもの系は大の苦手なのだ。
以前メアがお化け屋敷に入った時、それはそれで大変だったのだ。
ルナも苦手だが、フランはそれほど苦手という訳では無い。
まぁ、フランの場合は、ネ。
「メアって、お化けとか苦手だったんだな」
カゲトラが驚いたように言ってくる。
「ああ、まあね。小さい頃、お化け屋敷に入った時大変だったよ」
「さらっと、今惚気話を出したね」
「え?」
タケルが何か言っているが・・・・・・
惚気話?
なんのことだろう?
「って、話は戻して。本当に亡霊だったの?」
正直疑わしいんだが・・・・・・。
「実際に見たわけじゃないそうです」
フウが僕の問いに答える。
にしても、LBX塚、ねぇ〜。
「まさか・・・・・・ね」
この時期で、LBX塚。
この二つで思い当たる事が一つだけあって、亡霊の正体に一人だけ心当たりがあるのだが・・・・・・。
「どうかしたのかレイ?なにか心当たりが?」
「いや・・・・・・まだ確証はないんだけど、ね」
シスイの問いに答えにくそうにして返す。
そうこうしている内に担任の日暮先生が来て、今日も一日が始まった。
復活したメアも二限目から参加して―――
放課後。
「―――今回ジェノックは領土の防衛任務。クルセイドとアラビスタは領域境界線付近で戦闘。ロシウス、グレンシュテイム、ロンドニア、ポルトンは変わらず、か」
ハーネスの司令室で今日のウォータイムでの戦闘記録を書き、他の仮想国の進捗状況を調べる。
室内にいるのは僕一人だけだ。
今日のウォータイムでハーネスは第1小隊、第5小隊は出撃せず、第2小隊は『リバーエンドブリッジ』の防衛。
第3小隊は物資配送列車の護衛任務。
第4小隊は『グラシアレスシティ』の防衛だ。
「【バンデット】の目撃情報は無し・・・・・・か」
【バンデット】の目撃頻度は疎らで極端だ。
【バンデット】の情報は全仮想国に共有されている。
だが、未だにその正体は掴めてない。
そして―――
「面倒だな」
運営からの情報は無視する。
正直欲しい情報が全くない。
目の前の端末を操作し、他の仮想国の情報をハッキングする。
「・・・・・・
ロシウスの情報を観ていると、とても見慣れたものが画面に映った。
それは僕らが初めて
「LD―型式ワイバーン。コードネーム【ワイバーン・ガイア】か」
ロシウスへのハッキングを止め、コピーしたロシウスの新型LDを端末に移して視る。
あ、ハッキングの腕はオタクロスや父さん持込みだから問題無いし、悟られないよう幾つもバックドアを作ってやってるから僕だって気づかれてないよ。
「・・・・・・一体何処から漏れたんだ、このデータ」
カラーリングは全く違うが、型式は真実さんが造ったKD―ワイバーンと同じだ。
今までは見た事ないものだったが、これに関しては完全に元データがどっかから流出してるはず。
ましてや、作成者である真実さんが流すとは思えないし・・・・・・
「僕が考えたって仕方ないか・・・・・・」
端末の電源を落とし、司令室を後にする。
途中で保健室によって、日暮先生に戦闘戦績資料を渡す。
てか、これ本当は日暮先生の仕事なんだけどね!?
途中で美都先生に日暮先生の他人任せをどうにか出来ないか聞かれたり、メリッサ先生が泣きついて来たりして・・・・・・・
何故帰るだけでこんなに苦労するんだ僕は・・・・・・
ていうか、メリッサ先生なんで僕に泣きついてくるんですかね!?
そんなこんなありながらダック荘へと帰っていると。
「ん?キヨカから?」
端末にキヨカからメッセージが入った。
「えーと・・・・・・今日の夜、アラタたちがLBX塚にLBXのパーツを取りに行くみたい・・・・・・」
と書いてあった。
「私は運命の輪の逆位置、誤算って出たから行かないわ・・・・・・って」
キヨカらしい断りに苦笑が出る。
「僕も行くか。丁度、アレもあるし」
確か明日か明後日には運ばれて行くからね。
そう決め、ダック荘へと帰りメアたちに夜少し出ることを伝える。
一緒に来るか聞いたら全力で断られた。
いや、多分亡霊の正体あの人なんだけどなぁ・・・・・・
そんなこんなで時間が過ぎ、時刻は22時。
既にみんな寝静まって、寮内の明かりも消され真っ暗闇だ。
「さて、と」
サッ、とダック荘から出てLBX塚に向かう。
ちなみにLBXと端末は持ってきてる。
ダック荘から山の方に歩き、LBX塚のある場所に着く。
着くと―――
「きゃぁぁぁっ!!」
「うわぁっ!!」
「やっぱりいたんだぁ!!」
何かが割れる音と、聞き覚えのある声と悲鳴が聞こえてきた。
「今の声・・・・・・あー」
そう言えばアラタたちが行くって言ってたことを思い出し、階段を駆け上がる。
階段を駆け上がっていると、出たぁーー!!と言う声が響いた。
頂上につき仕切られてる扉を開け、内部に入ると。
「LBXのパーツを貰いに来ました!」
というサクヤの声が聞こえてきた。
どうやらサクヤも来てるらしい。
「なに?パーツだと?」
「はい。与えられたシルバークレジットだけじゃ、必要なパーツが手に入らないんです。お願いします!!」
「お願いします!」
「お願いします!」
「お願いします!!」
サクヤとアラタの他にも二人いる。
「お・・・・・・お願いします」
ってかユノまでいる!?
驚きながら奥の方へ向かうと、アラタたち5人が猿田教官に頭を下げていた。
「いいんじゃないですか猿田教官」
「「「「「っ!!?」」」」」
僕の声にバッと顔を上げる5人。
「レイ・・・・・・」
「事実、与えられたシルバークレジットじゃ、完全なメンテナンスがいつも出来るわけじゃないですし。それに―――」
アラタたちを順に見て。
「一生懸命お願いしてますから」
と猿田教官に言う。
猿田教官はしばしの沈黙の後。
「いいだろう。持っていけ」
「「「「「っ!」」」」」
「ただし!バトルで、ワシに勝ったらだ!」
白い外套を脱ぎ、何時もの服装の猿田教官。
猿田教官の手にはDキューブが握られており、猿田教官はそのままDキューブを放る。
放られたDキューブは展開し、バトルフィールドが現れる。
バトルフィールドは山岳地帯。
山や平原があるフィールドだ。
「ここにあるLBXに託された思い、それをお前たちが引き継ぐに相応しい者かどうか、このワシが確かめてやる!」
学園支給のCCMを取り出し言う猿田教官。
その猿田教官に、丁度1年前のことを思い出した。
1年前の僕の時も試されたなぁ。
まぁ、圧勝したけど、そのせいで至急されていたLBXの[DCブレイバー]がお釈迦になっちゃったんだよね。
その事実に猿田教官も驚いて詳しく聴いてきたなぁ。
聞いた後、ちょくちょく僕の新型のLBXのために対戦相手になってくれたし。ホント、猿田教官には感謝しかないよ。
「別にワシではなく、レイが相手をしても構わんぞ」
「うぇっ!?」
突然の猿田教官の言葉に変な声が出た。
「え!?ちょっ!?猿田教官!?」
慌てふためく僕。
「れ、レイが相手になったら私たちに勝ち目なんてないよ!」
「そ、そうだよ!学園最強が相手なんて・・・・・・!」
「アラタじゃ絶対に勝てない・・・・・・!」
「サクヤ!それは酷くないか!?」
上から、リンコ、ブンタ、サクヤ、アラタが言う。
確かリンコとブンタもジェノックのメカニックだったはず。
あんまり話したことないけど。
「アラタだってこの前見たじゃないか!レイと法条ムラクの戦闘を!!」
「っ!」
「この前?」
「『フェンレス雪原』のだレイ」
「あーー」
何時の戦闘かと思ってると、猿田教官が助言してくれたため思い出した。
ってか、つい最近のだ。
「ワシも見てたが、少し手を抜いてなかったか?」
「あははは。まぁ」
猿田教官の言葉に空笑いを浮かべて返す。
「む、ムラク相手に手を抜いていた・・・・・・!?」
「レイの実力ってどれだけなの・・・・・・」
驚くアラタとユノ。
サクヤたちは青ざめていた。
「まぁ、レイが相手をするのは冗談だ。お前たちでは相手にすらならんだろうからな」
ハッキリと言う猿田教官。
その言葉に安堵する5人。
いや、流石にそれは酷くないかな!?
「行け[カブト]!!」
猿田教官の出したLBXは、猿田教官がLBX[カブト]をカスタマイズしたLBXだ。
名は[カブト・マエストロ]。装備は竹刀型の片手剣『ロングバンブー』と『ショートバンブー』の僕と同様二刀流。
性能は従来のカブトを遥かに超えており、猿田教官直々にカスタマイズしただけもあり、スペックが高い。
「アラタ、ユノ。お前たち二人がかりで掛かってこい!」
「分かりました!行くぞユノ!」
「え?私も?」
「ぁ〜・・・・・」
え、なんで?と返すユノにコケるアラタ。
僕も肩がコケた。
「ユノ〜・・・・・・」
力なく言うアラタ。
僕は苦笑しながらユノに。
「ユノも参加しないと多分勝てないよ」
と、言う。
「え?」
「猿田教官を舐めてると痛い目を見るよ。それに、アラタだけじゃ力不足だよ。ですよネ、猿田教官?」
「ああ。それともなんだユノ。二人して負けるのが怖いのか?」
「っ!分かりました、やります!セイレーン!!」
猿田教官の挑発に乗り、ユノも自身のLBXセイレーンを出撃させる。
「ドットフェイサー!!」
続けてアラタもドットフェイサーを出撃させる。
ユノのセイレーンの装備は片手剣の『コンバットソード』二刀流。
「さてさて。猿田教官相手にアラタとユノがどんな勝負をするのかな」
Dキューブの横に立ち試合を見物する。
「二人とも頑張って!」
「ユノ両サイドからだ!」
「ええ!」
ユノのセイレーンはストライラダーフレームの機動性を使い、右からの山岳エリアの山岳から。
アラタのドットフェイサーは左から駈け、カブトを挟み撃ちにする。
基本も基本の戦術だ。
「なるほど。基本だな」
猿田教官も同じことを思ったのか言う。
ドットフェイサーとセイレーンの挟み撃ちによる同時攻撃をカブトはそれぞれの片手剣で受け止める。
「甘いっ!」
ドットフェイサーとセイレーンの攻めをカブトは最小限の動きでかわして反撃する。
「隙ありぃ!!」
2対1なのに猿田教官が有利。
アラタとユノは果敢に攻めるが、猿田教官は効率的に動く。
「どうしたどうした?そんなことじゃこのワシは倒せんぞ!」
「さすが猿田教官。二人の動きを完全に見切ってる」
「それだけじゃないよサクヤ」
「え?どういうこと?」
「猿田教官の動きは全く無駄がないんだよ」
「無駄・・・・・・」
そう。
アラタとユノの動きに無駄があるのに対して、猿田教官は全く無駄がない。
元々猿田教官は剣道の有段者だ。
その動きをLBXで活かしてる。
ランも空手家で、その動きを自身のLBXに反映させていた。
それと同じだ。
それに、二人の連携もバラバラというのがある。
「全然通じない!」
「一旦退いて、体勢を立て直すんだ!」
「わかったわ!」
「そうはさせん!」
一旦退こうとしたドットフェイサーとセイレーンを、鋭い一撃で背後の谷へと吹き飛ばすカブト。
そのまま2機を袋小路に追い詰める。
後ろは山。前はカブトと、ドットフェイサーとセイレーンは絶体絶命だ。
「さぁ、追い詰めたぞ。これで逃げ回ることも出来ん!」
「完全に猿田教官のペースだ」
「アラタ・・・・・・」
この絶体絶命からどうアラタとユノは反撃するのかな。
少し楽しそうに思いながら見物する。
じわじわと躙り寄るカブトに、ドットフェイサーとセイレーンも後ろに退く。
「こうなったら、一かバチか」
ユノがアラタと目配せし、セイレーンがその場から飛び上がる。
「無駄だ!」
セイレーンを追って、カブトも飛び上がる。
その隙にドットフェイサーはその場から離脱する。
カブトは空中で逃げ場のないセイレーンに横薙ぎを喰らわせる。
横薙ぎを喰らったセイレーンはそのまま反動で背後の岩壁に足をつけ、カブトへ飛びかかった。
「なにっ!?」
「へぇ」
驚く猿田教官と感心する僕。
賭けに出た面白いやり取りだ。
セイレーンに飛びつかれたカブトは、双剣を勢いで手放されセイレーンとともに地面に落下する。
落下したカブトはセイレーンに身動きを封じられてる。
「今よ、アラタ!」
「必殺ファンクション!【アタックファンクション!アサルトストライク!!】」
身動きが取れないカブトへ、ドットフェイサーが必殺ファンクションを放つ。
三連の銃撃から単発のライフル射撃、投げつけた剣から変形した槍で薙ぎ払う。
ドットフェイサーの【アサルトストライク】を喰らったカブトは爆散。ブレイクオーバーした。
「勝った!」
「お・・・・・・」
喜ぶアラタたちに対して、まさかの展開に驚く猿田教官。
でも、その顔は満足そうだ。
「ワシの負けだ。パーツは好きなだけ持っていくといい」
「「やったぁ〜!!」」
「ありがとうございます、猿田教官!!」
「お見事。見事な勝利だね」
パチパチと拍手をしてアラタとユノの勝利を称える。
「ところで、なんでレイがここにいるんだ?」
「そう言えばそうね」
アラタとユノが今更な質問をする。
「あぁ、それは、LBX塚に亡霊が出たとか言うからその調査だよ。まぁ、その亡霊の正体は猿田教官なんだけどね」
「あはははは。すまんな」
肩を竦めて呆れ半分の口調で猿田教官を見る。
猿田教官は笑いながら謝ってくるが。
「全く。慰霊祭やるのはいいですけど、生徒達を怖がらせないで下さいね」
「うむ。善処するとしよう」
「やれやれ」
絶対善処しない返事のお決まりに、首を横に振らす。
「てか、アラタたち、門限過ぎてるけど?僕はトメさんに許可貰ってるからいいけど」
予めトメさんには言ってある。
「あーー」
この反応から察するにこっそり抜け出してきたな。
クスッと笑い。
「まぁ、いいよ。内緒にしてあげる」
口に左人差し指を当てて言う。
「お、おう。サンキューな」
ん?なんかみんな顔を紅くしてるけどなんで?
その後サクヤたちは廃棄されたLBXのBOXから各々満足そうに様々なパーツを取りリュックサックに詰めて行った。
ついでに僕もいくつかのパーツを貰った。
メアに渡せばいいかな?
なんか今作ってるみたいだし。
お願いだから、常識の範囲内でお願いしたいけど。
で、慰霊碑の前で黙祷し、アラタたちはそれぞれダック荘に帰って行った。
僕も猿田教官と軽く話してダック荘へと戻った。
ダック荘の自室に戻ると。
「お帰りなさいレーくん」
「メア」
メアがベッドに横になっていた。
反対側のベッドには何故かルナとフランもいる。
「3人ともどうしたの?まだ寝てなかったの?」
「せっかくだからレイを待ってたのよ」
「待ってた?」
首を傾げる僕。
はて、何かあったっけ?
「さっ、一緒に寝よレイ」
「はい?」
ルナの一言にポカンとする。
いや、え?
「へ?え?どゆこと?」
「今日から一緒に寝ることにしたの」
「うん。少し待とうかルナ」
「そのまま一線を超えても問題無いよ!」
「問題大アリだからねメア」
「妥協案として、一日事に誰かと寝ることでもいいわ」
「それ僕が妥協してないよね!!!??」
3人の発言への連続ツッコミに疲れた。
「はぁ。まぁ、今日はいいけど、明日からは勘弁してね」
ポーチを机の上に置き言う。
「二人とも、言質取ったね」
「ええ」
「うん」
「ん?んんっ!?」
振り返ると、一瞬の内にベッドへと押し倒された。
左右にメアとルナ。上にフランが乗る。
「えっ!!?」
状況のわからない僕。
てか、このベッドって4人も乗って大丈夫だっけ!?
「さっ!早く寝よ!」
部屋の明かりが消され、部屋が暗くなる。
「・・・・・・これ考えたのメアでしょ?」
ジト目で幼馴染みを見る。
「正か〜い」
「はぁ・・・・・・」
さすがアミ姉の妹なだけある。
アミ姉もアミ姉でハチャメチャだったからなぁ。
「レイ、こんな美少女が3人もいて興奮しないの?」
「ブフっ!ルナっ!?」
ルナからの言葉に肺の中の空気が一気に漏れ出た。
てか空気が変なところに詰まった。
「ケホッ!コホッ!コホッ!な、なんでそんなこと聞くのかな!?」
興奮しないのかするのかって言われたら興奮する。
いや、僕も13歳の男の子だし、思春期真っ只中だし!?
こんな可愛くて綺麗な女の子がいたら興奮しないわけないからね!?
てか、僕が何時もどれだけ耐えてると思うのよ。
「レイが私たちに手を出さないから」
「無欲なのかなって思うよ」
「あ、あのねぇ!?」
フランとルナの言葉にえぇー、と返す。
「取り敢えず・・・・・・」
「んむっ!?」
「ん。今日はこれだけにしてあげる」
フランからのキスに反応出来なかった。
不意打ちにも程がある。
「あ、フラン狡い。私も・・・・・・」
「んむっ!!?」
「もう!二人だけズルいよ。私もする〜」
「むむっ!?」
ルナに続いてメアまでもキスしてくる。
てか、息が出来ん・・・・・・!!
「今度キヨカちゃんにもしてね」
「そうね」
「キヨカだけしてないのはフェアじゃないもんね」
「え、えぇー・・・・・・・・・」
キヨカにもって、確定事項なの!!?
翌日、放課後自室でホントにキヨカとキスする事になるのだが・・・・・・それは別の話で。
そんなこんなで寝るだけでも大変な、非常に大変だった一日が終わり、翌日の早朝、僕は神威島の港にいた。
港には僕の他、アラタやユノ。サクヤ、リンコ、ブンタ。そして猿田教官がいた。
みんな、LBX塚にあった廃棄され本土でリサイクルに回されるLBXの見送りに来ているのだ。
離れた場所には隠れているがムラクもいる。
それぞれの思いを胸に、役目を終えたLBXを見送った。
またいつの日か、誰かの手に渡ることを信じて―――