〜カゲトラside〜
「レイのあの動き・・・・・・あんなん見たことないわ。一体なんなんアレ・・・・・・?」
ウォータイムが終わりダック荘へと帰る中、さっきまで行われてたウォータイムでの事をスズネが訳が分からないと声を上げた。
ダック荘へは、ハーネス全体で帰っていた。
この場にいないのはレイとメア、フラン、ルナの4人。
レイは保健室で寝てる。メアたち3人はレイの付き添いだ。
「恐らくですが、アレがレイの本気を出した実力なのでしょう」
「けどよぉ、アレって機体どうこうで出来るもんなのか?」
オトヒメの言葉にギンジが疑問を上げる。
「その辺どうなんだタケル」
「・・・・・・メンテナンスやカスタマイズでできる動きじゃないのは確かだよ」
「タケルと同意見でース」
「うん。あんなの絶対メンテナンスやカスタマイズじゃ無理」
「そうだねぇ。普通じゃありえないよ」
タケルとジョニー、フウ、コヨミのメカニック4人それぞれが言う。
「タケルでも無理なん?」
「うん。仮に、レイがやったみたいにしたら、絶対LBXの方が壊れる」
「そんなにか・・・・・・」
天才メカニックと呼ばれるタケルが言うのだ。
恐らく事実なのだろう。
「メアたちのあの慌てよう・・・・・・余程のことだったな」
「ああ。それに・・・・・・」
メアたちのあの表情。
やっぱり、と言ったような顔だった。
もしかしてアレがなんなのか知ってる?
「何はともかく、レイが無事だったのを喜ぶべきだろうな」
「ああ。だが、今回のことでさらにレイに注目が集まるな。それは瀬名アラタにも言えるが」
下校している他の生徒もあちこちで今日のウォータイムのこと。
瀬名アラタとレイのことについて話していた。
「心配だな」
「そうやね」
「うん」
「ああ」
「ええ」
「だな」
「ですネ」
「そうですわね」
「うん」
「はい」
「恐らく」
「ああ・・・・・・」
「おう」
「だねー」
学園の方を向き、俺たちはレイの事が心配になった。
アイツが何時か潰れてしまわないか心配で。
俺たちは不安になりながらもダック荘へと帰った。
ダック荘に帰ってしばらくしてレイが目を覚ましたことをメアからの連絡で知った時はさすがに安堵した。
こうして見ると、俺たちはレイに依存しているんだな。
いや、ハーネス自体、レイがいなければ機能してないのかもしれないな。
〜カゲトラside out〜
〜メアside〜
ウォータイムであの正体不明なLBXと、レーくんが戦ってるのを観た私はすぐにレーくんがアレを使っているのが分かった。
最初は使ってなかったが、最後のあの一方的な攻撃はアレを使ったと観て間違いない。
神速を超える速度で動き攻撃するレーくんを、画面越しに観た私はレーくんが心配になった。
アレは身体を、体力をかなり消耗する。
何より、ここ最近使ってなかったため身体が追いついてないはずだ。
レーくんがアレを使う時は本気も本気の時だけ。
過去に学園で使ったのはアレの下位版に加え、極短時間のため損耗は無かったけどあそこまで全力でやってるとなると、レーくんの肉体はかなり消耗しているはずだ。
だが、逆に言うならアレを使わなければならないほどだった、という事だ。
4年前なら倒れることは無かったけど、今レーくんが本気で戦う事自体ないから。
それに加えて日暮先生の仕事とか色々で疲れが溜まって、倒れたんだろうなぁ。
「全く・・・・・・ホント、いつも無茶をするんだから」
保健室のベットで眠るレーくんの髪を撫でながら呟く。
パーテーションで仕切られた隣のベットでは瀬名アラタ君が、他のジェノック第1小隊の面々に見守られながら眠ってる。
ルナちゃんとフランちゃんには、荷物とかを持ってきてもらってるため今ここにはいない。
それにしても、まさかアラタ君がレーくんと同じような能力を覚醒させるなんて・・・・・・
まぁ、レーくんのと比べると天と地の差があるけど。
私が知ってる中でレーくんと同じ能力を持ってるのは、ヒロさんとフランちゃんだけ。
特にフランちゃんはレーくんと同一系統みたいだし。
ヒロさんの未来予知をフランちゃんは【セブンス】の能力で出来るし、その気になればレーくんも出来る。
そして、レーくんは特別。
この世界でレーくんだけがフランちゃんと同じチカラを、どういう因果か。どういう偶然か。はたまた奇跡なのか。運命なのかわからないけど持っている。
「あんまり無茶、しないでほしいなぁ〜」
ピンッ、と軽くレーくんの頬を小突いて言う。
寝ているレーくんの寝顔。何時もじゃないけど、ほぼ毎日見てても飽きないんだよね。
普段はあんなにカッコイイのに、寝ている時はあどけない表情を浮かべてる。
若干天然なのはどうしようも言い難いけど、レーくんの寝顔は写真に撮っておきたいほど。
「ふふっ」
レーくんの寝顔を見ながら軽く笑うと。
「あー・・・・・・その、レイの容態はどうだろうか」
申し訳なさそうにパーテーションの柱越しにハルキ君が聞いてきた。
「ん〜。ぐっすりと眠ってるかな〜。アラタ君は?」
「いま目を覚ましたよ」
私の問いにサクヤ君が答える。
椅子から立ち上がり、ぴょこっと隣を覗くと頭を押さえて起き上がったアラタ君の姿があった。
「大丈夫〜?」
「あ、ああ。っ・・・・・・頭が痛てぇ・・・・・・まだガンガンする」
「無理しない方がいいよ」
口調をのんびりとしたものから戻し言う。
「急激に脳が活性化した反動だから、しばらく横になってた方がいい」
「キミはアラタのあの動きがなんなのか知ってるのか?!」
私の言葉にヒカル君が聞いてくる。
アラタ君にハルキ君、サクヤ君も私の方を見る。
「知ってるよ」
私は別に隠さずに答える。
「アラタ君、バンデットの黒いLBXと戦った時、相手が止まって視えなかった?」
「っ!?あ、ああ。止まって視えた。けどなんで知ってるんだ?」
「なら、決まりだね」
うん。100%アレだ。
まぁ、少しは違うのかなって思ってたりはしたけど。
「止まって?一体何を言っているんだアラタ」
「教えてくれ。アレは一体なんなんだ?!」
「ん〜。それは私が話すより・・・・・・」
困惑するヒカル君と詰め寄ってくるアラタ君に苦笑しながら、保健室の扉を見る。
それと同時に扉が開き、ジンさんが入ってきた。
「ジンさんが話した方がいいかな」
「僕が来ることを予知していたのか?」
「日暮先生が連絡してたし、そろそろ来る頃かなぁ〜って思ってたよ〜」
「相変わらずレイ並に感覚が鋭いな」
やれやれと苦笑しながら言うジンさんに、えへへ、と笑って返す。
レーくんと一緒かぁ〜。嬉しいかも。
ジンさんはそのままアラタ君のベットに近づき。
「観ていたよ。恐らく極限状態に対する君の本能が、脳に眠る力を発動させたようだ」
「脳に眠る力?」
「瀬名アラタ。君は・・・・・・【オーバーロード】を使ったんだ」
「ぇ。オーバーロード・・・・・・?」
聞いたことのない単語がジンさんから発せられ困惑するアラタ君。
「オーバーロードとは、人間の脳が極限にまで活性化した状態の事だ。全ての事象がスローモーションに視え、反応が素早くなる。つまり、LBXとの一体化。超高速での戦闘が可能だ」
「LBXとの一体化・・・・・・それですっげぇ疲れて。今も全然力入んないんすけど」
「急激に脳が活性化された事で、身体にも負担が掛かったんだろう」
基本、ヒトは全力を出すことはない。
身体が無意識の内にチカラをセーブしているからだ。
オーバーロードはジンさんの言った通り、脳が極限にまで活性化した状態。つまりは、脳の
その動きは先の戦闘の通り、本来ならありえない程の超高速での戦闘が可能に加え、思考が速くなる。
ただし、使用後は体力を大きく消耗するのに加え、急激に脳が活性化したことの反動で手足に力が入らなくなるなど、代償もデカい。
それも当然だ。本来出さないはずのヒトの全力を強引にも近い形で引き出しているんだから。
もちろん、訓練しだいではこの代償も軽減出来たりするが。
・・・・・・と、言っても、ほとんどレーくんやフランちゃんか聞いたものだけど。
私がそう思ってると、日暮先生がアラタ君にチョコレートを投げ渡した。
「チョコレート?」
「疲労回復用だ」
「疲れた頭には糖分の摂取が一番良いからな。これからは常に、甘い物を持っておくといい。今日の事はとても重大な出来事を持っている。オーバーロードを体得することが出来れば、強力な武器になるからな」
ジンさんに言われ銀の包み紙を外してチョコレートを口にするアラタ君。
「オーバーロードは訓練すれば誰でも使えるようになるんですか?」
「理論上は、可能とされているが・・・・・・」
ヒカル君の問いに難しい顔をして答える。
理論上は可能と言うだけで、必ずしも発現する訳じゃない。
逆に廃人になる可能性もある。
それに、なによりオーバーロードは聴けば魅力的だが、大きな危険も含まれてる諸刃の剣。
「俺、要りません・・・・・・」
「アラタ・・・・・・」
唐突にアラタ君がそう言い出した。
「頭は痛くなるし、すっげぇ疲れるし・・・・・・こんな力なんて、要りません・・・・・・」
「とにかく、今日はゆっくり休むといい」
「はい・・・・・・」
「ジンさん。それじゃあレイも、アラタと同じようにオーバーロードを発現させたのですか?」
「え?」
ヒカル君の問いに驚くアラタ君。
そっか、自分の。目の前のことに集中してて気づかなかったんだ。
「いや、レイは発現させた訳じゃない」
ヒカル君の問いにジンさんは首を横に振って返す。
「発現させた訳じゃない・・・・・・って」
「まさか、レイはすでに発現していたという事ですか!?」
「ああ・・・・・・・・・・・」
サクヤ君とハルキ君の言葉を肯定するジンさん。
「お、おい。どういう意味だよ。俺にも分かるように説明してくれ!」
ますます困惑するアラタ君。
んー、もう少し静かにして欲しいな。レーくんまだ眠ってるし。
私が苦笑しながらそう思ってると。
「少し落ち着きなさい、瀬名アラタ」
「あははは」
ガラッと再度保健室の扉が開き、荷物を取りに行ってたフランちゃんとルナちゃんが戻ってきた。
「隣でレイが眠ってるから、大きな声で喋らないでね」
扉を閉めてこっちに歩きながらアラタ君に注意するルナちゃん。
「メア。私たちの荷物は持ってきたわ」
「ありがとう〜フランちゃん、ルナちゃん」
「うん。レイは・・・・・・まだ?」
「うん・・・・・・」
二人とレーくんを見るけど、レーくんはまだ眠ってる。
眠っているがさっきまでとは違い、それどころか、何処か表情が苦しそう。
まさか―――
「レイ、もしかしてまたあの夢を・・・・・・?」
「最近は見てないと思ったのに・・・・・・」
レーくんにとってのトラウマ。
悠介さんとLEXが亡くなった時の夢。
5年経っても消えることない。
私たちがレーくんと一緒に寝る最大の理由は、レーくんのメンタル保持のため。
なにより、これ以上レーくんに辛い思いをさせないため。
まぁ、それはフランちゃんもなんだけど。
「レイはまたあの夢を・・・・・・?」
ジンさんもレイを視て言う。
「うん。最近は見てないと思ったんだけど」
「仕方ないだろう。あの頃レイはまだ9歳だ。その歳であんなことが目の前で起きたら・・・・・・」
ジンさんも12年ほど前の『トキオブリッジ倒壊事故事故』で両親を亡くしてる。
その頃ジンさんはまだ5歳とかだったはず。
それに義祖父だった海道義光も自業自得とはいえ、5年前に殺されてる。
今にしても、ジンさんってレーくんと同じくらい大切な人を亡くしてるんだよね。
フランちゃんとルナちゃんもだけど、失くしたものの優劣は付けられないけど、誰かしら何かを喪失してる。
「あの・・・・・・どう言う意味ですか?」
ヒカル君の疑問に思い出す。
そっか、私たちやジンさんは知ってるけど、アラタ君たちは知らないんだった。
「いや・・・・・・こちらの話だ」
視線をレイに向けたまま言う。
あのことは、何も知らない彼らに話しても意味ないだろう。
分かるのは、実際に経験した私たちぐらい。
フランちゃんはレーくんの記憶や私たちからのことで知ってるけどね。
「それで、レイがオーバーロードを既に発現させていた、ということだが、確かにレイはオーバーロードが使えるし既に発現させていた」
「「「「っ!?」」」」
ジンさんの言葉に驚く4人。
「レイは何時から使えるんです?」
「この神威島に来るよりずっと前だ」
レーくんがオーバーロードを使えるようになったのは5年前のイノベーター事件の際。
5年前のイノベーター事件の事は世間に公表されてはいるが、それを解決したのがレーくんやバン兄、お姉ちゃんや私たちだという事は表には出ていない。知っているのは当事者である私たちや、当時の総理大臣であった財前宗介さんやA国大統領のクラウディア・レネトンさん。カイオス長官とかいった一部の人だけだ。
「だが、レイのオーバーロードは、オーバーロードであって、オーバーロードじゃない」
「どういう意味です?」
「実際に観た方がいい」
ジンさんはそう言うと、自身の端末を取り出しアラタ君たちに今日のウォータイムでのバンデットと正体不明のLBXとの戦闘の映像を観せた。
「これが、瀬名アラタ。君とあのバンデットとの戦闘の映像だ」
「これが・・・・・・俺・・・・・・」
動かして視るのと、映像で観るのとでは全く違うからね。
自分のあの時の動きに驚いてるアラタ君。
ヒカル君たちは実際に視てるんだけど、改めて観ても驚きを隠せてない。
「そして、これがレイと正体不明のLBXとの戦闘だ」
次にレーくんが正体不明のLBXと戦った時の映像を流す。
4人とも静かに。食い入るように観る。
私たちも観るけど、何度見てもスゴすぎるとしか言えない。
やがて映像が終わり、動画が止まる。
「なんだよアレ・・・・・・俺自身のにも何も言えないのに、レイのあの異次元な速さに圧倒的な強さ・・・・・・」
「次元が違いすぎる・・・・・・」
「メンテナンスやカスタマイズだけで、どうこう出来るレベルじゃないよ・・・・・・」
アラタ君にヒカル君、サクヤ君が唖然と声を漏らす。
「ジンさん、アレがレイの本気のチカラ、なんですか?」
「・・・・・・その辺はどうなんだ?」
ハルキ君の問いにジンさんは私たちに聞いてきた。
「多分だけど、まだ余力があると思う」
「なに?」
私はハルキ君の問いに自信なさげに答える。
「確かに今回、レーくんは珍しく本気だったけど、本気も本気。全力全開って訳じゃなかったと思う」
レーくんと幼馴染みで、長い付き合いのある私だからわかる。
フランちゃんたちも分かると思うけど。
「最後にレーくんが全力を出したのは・・・・・・」
私はチラッとフランちゃんを視る。
レーくんが最後に全力を出したのは、フランちゃんと対峙してフランちゃんを助けた時だ。
それ以降、レーくんは大会とかでも全力で本気だけど、チカラは使わなかった。
この学園でも数回程。それも極短時間の下位版をオトヒメちゃんたちを助ける時とかだけ使ったぐらいで本来の、本気じゃない。
だから今回久しぶりに使ったということだ。
「では、レイが本気の全力を出したら・・・・・・」
「多分だけど、私たちレベルやジンさんぐらいじゃないと太刀打ちできないと思うよ」
レーくんの実力はまだまだ未知数。
出来れば無理をしないで欲しいんだけど。
「ジンさん。先程ジンさんは、レイのオーバーロードをオーバーロードであって、オーバーロードじゃないと言いましたよね」
「ああ」
「それはどういう意味なんですか?」
「僕が知る中でオーバーロードを保持しているのはレイを含めて3人」
「さ、3人もいるんですか!?」
「ああ」
その3人とは、レーくんとフランちゃん。そしてヒロさん。
「名前は伏せるが、そのレイ含め3人とも、オーバーロードであってオーバーロードじゃない能力を持っている」
ヒロさんは未来予知。フランちゃんは言わずがな。レーくんも反射神経や反応速度と本来のオーバーロードとは掛け離れた能力を何かしら持っている。
「故にオーバーロードであって、オーバーロードじゃない」
「つまりレイのオーバーロードは、アラタのオーバーロードとは別物だということですか?」
「そうなるな。LBXと一体化による超高速戦闘は同じだが、先程も観た通りスペックが桁外れに違う。オーバーロードは各国で研究されていたが、どの国も現在は研究を止めている」
「何故?」
「不確定要素が多すぎるからだ。そもそもオーバーロードとはヒトの限界を超えた能力。誰にでも扱えるものじゃない。今回、瀬名アラタがオーバーロードに目覚めたのは、本人の資質もあるのだろう」
「だから理論上は可能、という訳ですか」
「そうだ。無理に訓練しても発現するどころか廃人になる可能性が高い」
「そんなに・・・・・・」
ヒカル君としてオーバーロードを使いたいんだろうね。
その気持ちは分かる。
LBXとの一体化。LBXプレイヤーにとっては夢のような能力。
私も感じたことある気持ちだから。
もっとも、私はレーくんの助けになりたいから使いたかったんだけど。
レーくんは何時も私たちの先を行ってる。
天性の才能というのかな。
私たちを何時も引っ張ってくれる。
だがら、イノベーターもディテクターもミゼル事変も解決できたし、フランちゃんを救えた。
私がプレイヤーであり、メカニックになった理由は少しでもレーくんの助けになりたいから。
家族以外で一番長い時間を一緒にいる幼馴染み。
好きだから。
レーくんの事が大好きだから、レーくんに無理して欲しくなくて私は今ここにいる。
「レイが眠ってるのは体力の消耗もあるが、一番は疲労が原因だな」
疲労が原因って、それってやっぱり・・・・・・・・・・
日暮先生の言葉に私たちは日暮先生をジトーと見る。
「・・・・・・正直スマンとは思ってる」
目線を逸らして言う日暮先生。
自覚あるんですね!!?
「自覚あるんですね!!?」
「自覚あるのね」
「自覚あるんだ」
「自覚あるんですか」
頭で考えていた事が思わず声に出ちゃった。
私、フランちゃん、ルナちゃん、ジンさんが同時に日暮先生に向けて言う。
「えぇー・・・・・・」
アラタ君たちは困惑を通り越して呆れたように日暮先生を視てるし。
一人肩身の狭い日暮先生は逃げるように保健室の自席に戻る。
「だがまぁ、特に何も無くてよかった。レイに何かあったら僕が彼女たちに殺されかねん」
「「「あーーー・・・・・・」」」
ぶるっと震えて言うジンさん。
まぁ、実際レーくんっていろんな人に好かれてるからなぁ。
バン兄とカズ兄はともかく、ヒロさんユウヤさん。オタレッドやオタクロスなど様々な人に好かれてる。
ちなみに女子ではお姉ちゃんを筆頭にジェシカさんやアレキサンダー・シスターズさんたちなどと言った人たちに好かれてる。
英雄色を好む・・・・・・なのかな・・・・・・?
で、ジンさんが言った彼女たち、とはお姉ちゃんを筆頭にジェシカさんや里奈さんといった、レーくんを弟のように見ている人たちである。ちなみにアレキサンダー・シスターズさんたちも同様である。
特にお姉ちゃんとジェシカさん、里奈さんはヤバい。
溺愛と言うか過保護と言うか・・・・・・とにかくヤバいのである。
まぁ!私たちの愛の方が上だけどね!!えへん!!
そうしてアラタ君たちは先に帰り、私たちはレーくんが目覚めるのを待った。
幸いにもアラタ君たちが帰ってから少しして目を覚ましたので良かった。
目が覚めたことをカゲトラ君たちへメッセージを送り、日暮先生に検査してもらって私たちはレーくんとともにダック荘へ帰った。
ホント良かったよ〜。目が覚めて。
全く、後でレーくんにはO・HA・NA・SHI♪、しないとね。
ちょ〜っとだけ怒っているので、私は自室でレーくんへ軽ーくお説教することにしたのだった。