ダンボール戦機 英雄の弟   作:ソーナ

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回想 W―ディテクター編 Ⅶ 4人目(レイ)の参入

 

〜レイside〜

 

フランスのルテティア地区で発生したディテクターによるLBX暴走事件をICPOのクリスさんたちと解決し、更なる混乱を防いだ翌日、僕はA国行きの飛行機に搭乗して、A国へと向かっていた。

 

「う、ぅぅん・・・・・」

 

飛行機の席で微妙な声をあげる僕。

何故微妙な声を上げているのかと言うと。

 

「クリスさ〜ん、いくらなんでも、ファーストクラスはないでしょ〜!?」

 

いつの間にか、僕の手配した普通のエコノミークラスの席から、最上級のファーストクラスにランクアップされていたのだ。

なので今僕がいる部屋は個室で完全防音完備と普通では乗れない場所にいる。

まぁ、僕が持っているフランスで起きたブレインジャックに関する情報とかを考えたら当然なのかも知れないが・・・・・・

ちなみにだけど、ファーストクラスの料金は十数年前と比べたら結構安い。

昔は国際線でエコノミークラスの6〜10倍近かったらしいが、エコノミークラス自体の料金とか全体的に下がり、今の値段は十数年前の半分となっているらしい。

いや、まあ、それだけでも十分お高いのだが・・・・・・。

けどまぁ、個室且つ完全防音のため、安心してフライト出来る。

フランスのルーテシア国際空港から、A国のNシティ空港までの時間は約8時間前後。到着時刻はNシティ時刻で19時前らしい。

 

「取り敢えず、母さんに連絡しておこうっと」

 

母さんにこれからの事を直接連絡で伝える。

母さんからは無茶だけはしないで、と言われた。

止める、とかではなく僕の身を心配してくれる母さん感謝しながら、次にキヨカとルナにメッセージを送った。

正直僕のに出てくれるかわかんないけど。

それから資料を整理したり、あちこちに連絡を取ったり、父さんから新たに渡された[カオス]の後継機のLBXをメンテナンスしたりして時間を潰し、ついに僕はA国のNシティ空港に着いた。

半年ぶりに来たNシティ。

出入国手続きなどをして、飛行機の中から予約していたタクシーに乗りNICSへと向かった。

NICSに着くと丁度クリスさんから連絡が来た。

 

『あ、もすもすひねもす〜』

 

「クリスさん・・・・・・」

 

な、なんか結構時代錯誤な第一声にガクッとなる。

 

『あ、レイ君NICSに着いたかな?』

 

「ええ。今着きました」

 

左手でキャリーケースを引き、右手に端末を耳に当てて歩く。

 

『よかったよかった〜』

 

「はい」

 

苦笑しながら答える。

どうやら心配してくれたらしい。

 

「クリスさんは彼から聴けるようになったら事情聴取をお願いします」

 

『わかったわ。聞き次第証言は共有するわね』

 

「お願いします」

 

『ええ。あ、それと、例の件なら上から許可が出たから当日は私たちも行くわ』

 

「あ、分かりました。伝えときますね」

 

『お願いね。貴方も気をつけて』

 

「うん。了解です」

 

クリスさんとの通話を終え、端末を着てる黒いロングコートのポケットの内に仕舞う。

 

「ん?」

 

そこで視線を感じて、視線を感じた先を視た。

そこには、男女6人の子供がいた。

その傍には見知った顔の大人も3人。

ぁ、と小さく呟き、彼らの方へ向かう。

 

「やっほー」

 

近くに寄り、右手を振って挨拶する。

 

「え、えっと・・・・・・」

 

「だ、だれ?」

 

「バンさん、お知り合いですか」

 

「あ、ああ。知り合い、ていうか・・・・・・」

 

「山野レイ・・・・・・」

 

「山野レイ?それって・・・・・・!!」

 

「俺の弟、だ」

 

「「「えぇーーーっ!!!??」」」

 

6人の内始めて見る3人の声が響く。

クスッと小さく微笑み挨拶をする。

 

「ふふっ。はじめまして、山野レイです」

 

あれ?反応がない。

 

「ヒロ?ラン?ジェシカ?」

 

6人の一人。

僕の兄さんのバンがフリーズしてる3人に声をかける。

そこに。

 

「久しぶりだな、レイ」

 

【秒殺の皇帝】の異名を持つ海道ジンが挨拶をしてきた。

 

「久しぶりジン。いやー、あの時は助かったよ。事後報告でマングースから連絡貰った時は驚いたからね」

 

「いや。キミが予め僕をマングースとともにあそこに送ってなかったら防げなかった」

 

相変わらずなジンだが、一年前と比べて少し柔らかくなったかも。

苦笑して、ジンの隣にいる少年と話す。

 

「久しぶりユウヤ。元気になって良かったよ」

 

「うん。久しぶりだねレイくん」

 

翠の漢服みたいな服を着てる少年。

灰原ユウヤと話す。

 

「ここにいるってことは体の方はもう?」

 

「うん。ジンくんやキミにお礼がしたくてね」

 

「んー、別に僕は何もしてないよ」

 

昨年のアルテミス決勝でユウヤはイノベーターによって昏睡状態になり、あれ以降病院で眠りぱなしだった。

医者からは、これ以上の治療法は無いと言われていたのだが、サターンでの最終決戦からしばらくした後眼が覚めたのだ。

その後はリハビリなどで入院していたのだが・・・・・・

 

「でも、元気になって良かった」

 

こうしてユウヤの元気な姿が見れ嬉しく思う

歓喜に伏していた所に。

 

「っ!え!?バン、この子が貴方の弟!?」

 

金髪の、いかにもA国女子と分かる女子が僕を驚いた眼で見てきた。

おそらく彼女がジェシカ・カイオスなのだろう。

 

「ああ、そうだよ?」

 

「いやいや!女の子じゃないの!?」

 

ジェシカの言葉を肯定する兄さんに、もう一人のスポーツ系女子と分かる女子。花咲ランが、これまたジェシカと同じように驚きながら言う。

にしても・・・・・・女の子に見えるか〜・・・・・・

複雑というかなんというか・・・・・・

反応に困る。

まぁ、それは置いといて。

 

「拓也さんまでいるなんて・・・・・・しかもオタクロスも」

 

すぐそばにいた拓也さんに驚きつつ、ジトーとオタクロスを見る。

 

「ひ、久しぶりに会ったのにその言い方は酷いでヨ〜」

 

「こうして直接顔を合わせるのは半年ぶりだなレイ」

 

「ええ」

 

数日前には通信越しで話したけどね。

って、それより。

 

「そろそろカイオス長官の元に案内してもらっていい?」

 

「なに?」

 

「パパに?」

 

「うん。僕がここに来た目的だから」

 

「目的だと?」

 

「ああ、実は―――」

 

ここに来た目的を話そうとした時。

 

「おい、お前ら!すぐにミーティングだ!」

 

「どうしたんですか?」

 

ああ、どうやらコブラにも情報が来たか。

 

「ディテクターの次の狙いが分かった」

 

「え!なんなんです!?」

 

「―――A国大統領の暗殺、そうでしょコブラ?」

 

コブラが言う前に僕が言う。

僕の発言に全員こっちを見る。

 

「あ、ああ。だがなんでお前が・・・・・・?」

 

「言ったでしょ?僕は目的があってここに来たって」

 

「そういうことか。つまりお前は、山野博士からこのことを聞いて此処に来たってわけか」

 

「そいうこと。とにかく時間が惜しい。さっさとミーティングを始めるよ。案内してくれる?」

 

右手の人差し指を口に添えて尋ねる。

 

「え、ええ。コッチよ」

 

ん?

何故かわからんが、顔を赤くして足早に行くジェシカ。

どうしたんだろ?

 

「あ、相変わらずの無自覚だな」

 

「くぅーーーっ!!羨ましいでよレイ!!」

 

「すっげぇーな」

 

拓也さん、オタクロス、コブラの3人がなに言ってるが・・・・・・

首をかしげながら僕はキャリーケースを引いてジェシカの後に着いて行った。

ジェシカの後に着いて行き、僕はNICS長官のオーウェン・カイオス氏と対面した。

 

「はじめまして、カイオス長官。山野レイです。その節はどうも」

 

「はじめまして山野レイ君。キミのことは、ミスター宇崎やオタクロス。バン君たちから聞いている」

 

「へぇー」

 

一体兄さんたちは何を話したのか気になるところだが・・・・・・

 

「まずは、先のNシティでのブレインジャックの際、協力に感謝する。ありがとう」

 

「いえ、実際に何かしたのは僕じゃないですし。ほんの少し知恵を貸しただけですからね」

 

コブラから電話が来なかったら貸してなかっただろうしね。

 

「さてと・・・・・・」

 

一息入れ、肩から下げていた鞄からクリスさんに預かったクリアファイルに収められた書類類を取り出す。

 

「フランスのルテティアで起こったブレインジャックの事件資料です」

 

「っ!」

 

僕の提出した資料にカイオス長官は驚いた表情をして受け取る。

 

「後日追加でICPOからNICS宛に詳細なデータが来ると思います」

 

ICPO(インターポール)から・・・・・・」

 

「はい」

 

カイオス長官は愕然としながら資料に目を通す。

 

「レイ、お主いくら何でもやり過ぎじゃないでヨ?」

 

「普通ICPOと協力関係を築ける子供なんていないんだがな・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

呆れたように言うオタクロスに、目をひくつかせるコブラ。

紳羅さんが警察庁の人だと知っていて僕との関係を知ってる拓也さんは遠い目をしている。

何故だ?

まぁ、僕も紳羅さん経由でクリスさんと知り合ったからなぁ。

てか、紳羅さんともオタクロスの紹介で知り合ったし。

詰まるところ元を辿ればオタクロスと出会ったところからこうなったと言えるのだが・・・・・・

そう思っている近くで。

 

「あの、バンさん。レイさんって本当に僕らより歳下なんですか?」

 

「サバ読んでない?」

 

「普通あの歳でICPOとか単独行動とかありえないんだけど・・・・・・」

 

「あ、あはははは」

 

「相変わらずだな、彼は」

 

「流石だね」

 

6者6様の言葉が聞こえてきた。

なんか酷いこと言われてるけどスルーして。

 

「あ、それと、大統領暗殺に対して、ICPOが派遣を決めたそうです」

 

「っ!それは本当か?」

 

「ええ。ついさっき担当から連絡が来たので、後ほどコッチにも来るかと」

 

「そうか。感謝する」

 

「いえ」

 

「ICPOにも情報共有出来るよう、こちらも準備をしよう。すぐに手配をしてくれ」

 

「分かりました」

 

カイオス長官はオペレーターの一人に指示を出す。

 

「さて、フランスでのことも気になるが、まずは大統領暗殺について話そう」

 

「ええ」

 

意見が一致し、室内が暗くなり目の前の空間ウインドウにコピーされたメッセージの写しが映し出された。

メッセージ文にはこう書かれていた。

 

【我々ディテクターの世界征服を阻む、A国大統領クラウディア・レネトン。お前を、平和記念演説の壇上にて暗殺することをここに宣言する】

 

と。

いや、犯行予告出してる時点で既に暗殺じゃないくない?

と思ってしまったが声には出さなかった。

 

「犯行声明か・・・・・・」

 

ジンが顔をキッとして言う。

他のみんなも同じ顔だ。

 

「平和記念演説って?」

 

「大統領の就任1周年を記念して行われる演説のことよ。一週間後に平和公園で行われるはずだけど」

 

「政府の反応は?」

 

「暗殺など不可能だという判断だ。会場の警備は万全。空には哨戒ヘリ、海は最新鋭艦や潜水艦も配備される」

 

つまり陸・海・空全てにおいて警戒は十全。

暗殺なぞ不可能だということだ。

だが、それは暗殺をするのが人なら、ということだ。

 

「じゃあディテクターはどうやって・・・・・・?」

 

「LBXを使った暗殺。その可能性が一番高いらしい」

 

『『『『っ!』』』』

 

コブラの言葉に僕以外の全員が息を呑む。

 

「マングースからのメールに、ディテクターの行動を予測した山野博士のシミュレーションデータが添付されていた」

 

「え!」

 

「博士から?」

 

「これが平和公園のある【アロハロア島】。平和公園はここだ」

 

コンソールを操作してコブラが画面にアロハロア島の地図を映し出す。

アロハロア島はリゾート地としても有名であり、毎年沢山の観光客が訪れる。

それに何より今年は―――

 

「あの、アロハロア島って今年のアルテミスが開催される所ですよね?」

 

そう。

今年のLBX世界大会アルテミスはアロハロア島で開催される。

そしてアルテミス会場と件の平和公園は向かい合ったように海を挟んで対面している。

 

「ああ。平和記念演説の日と同じ日に開催だ。ディテクターは、世界大会アルテミスに暗殺者を送り込み、会場からLBXを操作して大統領を暗殺する。それが山野博士の予測だ」

 

「LBXを使っての大統領暗殺・・・・・・」

 

「でも、アルテミスの会場からどうやって?この距離じゃ、LBXの武器で狙撃するのは不可能だわ」

 

「今のLBXの狙撃で可能な最大距離は約500ヤード。450M程度が限界だ。もちろん、この最大距離は様々な条件が整ってになる。実際の可能距離はこれより短いはずだ」

 

画面の地図はどう観たってかなりの距離がある。

LBXによる通常の狙撃は不可能だ。

けど―――

 

「博士は、平和公園内に直接LBXを潜入させて、と考えている」

 

LBXが平和公園の中にあるのなら話は別になる。

 

「なるほど。いくら警備が厳重でも小さなLBXならば」

 

小さなLBXなら見逃す可能性が高い。

だが。

 

「いえ、それは不可能です。会場と平和公園は、2km(キロ)以上離れています。CCMの電波は届かず、LBXの操作は出来ません」

 

「それに、政府は当日アロハロア島一帯にジャミングをかけて、スパークブロード通信を遮断するそうだ」

 

現在CCMでの操作半径は1kmが限度だ。

そしてスパークブロード通信が使えないとなると、アルテミス会場からの平和公園内での操作は不可能なはずだが・・・・・・。

 

「じゃあ暗殺は無理ってことですね」

 

「いや、父さんは予測しているんだ。ディテクターは絶対にやる」

 

「僕も同感。それに僕らの常識が全部ってわけじゃないからね」

 

「ああ。ジン、ユウヤ!俺たちでアルテミスに出よう!俺たちは去年アルテミスのファイナリストだ。今年の出場権は持っている!」

 

確かに兄さんとジン、ユウヤは去年のアルテミスファイナリストなので、今年のアルテミス出場権は持ってる。

前回のアルテミスファイナリストには無条件でその年のアルテミスの出場権が送られるのだ。

 

「会場内で暗殺計画を阻止するのか」

 

「ああ。やろう、ジン!ユウヤ!」

 

兄さんの言葉にジンとユウヤは頷いて返事をする。

 

「よし。これよりNICSは大統領暗殺計画を阻止すべく、作戦行動に入る。私は大統領に会い、平和記念演説の中止を打診してみる。バン、ジン、ユウヤ。アルテミス会場内での警戒は君たちに任せた。準備を進めてくれ」

 

「「「はい!」」」

 

「あたしたちは?何か出来ることは無いの?」

 

少し不満そうにランが尋ねる。

そのランにジェシカが。

 

「アルテミスに出ればいいんじゃない?」

 

と告げた。

 

「「え?」」

 

「アルテミスの出場枠は、1チーム3人まで。バンたちとチームを組めば、私たちも出場できるわ」

 

「そうなんだ!よし!決まりね!!」

 

喜ぶランと対照的にヒロの表情はどこか浮かない顔だ。

 

「僕たちがアルテミスに・・・・・・」

 

「どうしたのヒロ?」

 

「・・・・・・バンさんたちと比べたら、僕はまだ力不足です。今のままアルテミスに出場しても・・・・・・」

 

「もっと強くなりたい、デヨ?」

 

「「うわっ!」」

 

いつの間にかヒロとランの間にいたオタクロス。

あ、相変わらずだなぁ、オタクロス。

 

「平和を守るため、もっと強くならねば、と悩んだセンシマンと同じ心境じゃな〜。では、修行デヨ!!確かにお前たちとバンたちとでは、潜ってきた修羅場の数が違う!!ならば修行しかないデヨ!!」

 

「修行って、山にでも篭るのか?」

 

「いや、山に篭もってどうすんのさ」

 

コブラの言葉に思わず半目でツッコミを入れる。

 

「そうじゃないでヨ。それより、もっと良いのがアルデヨ!」

 

「もっといいの?」

 

「そうデヨ」

 

コンソール台に乗り、手に持つ杖でコンソールを操作し新たな画像を映し出す。

映し出された画面には英文字で、【ANGRA TEXAS】と書かれていた。

 

「【アングラテキサス】?」

 

「この国で。いや、世界で最も危険な、ルール無用のLBX大会デヨ。お前らはこれに出場して、見事優勝してくるデヨ!」

 

「世界で最も危険な、ルール無用なLBX大会・・・・・・」

 

アングラテキサス・・・・・・以前に兄さんたちが出場したLEXが開催した【アングラビシダス】のA国Ver.か。

そう言えばこれの主催者はあの人だっけ?

画面を見ながらそう思ってると。

 

「分かりました!出場します!!」

 

「よっしゃー!燃えてきたぁーっ!!」

 

ヒロとランは出場を表明。

 

「大変ね、そんな怪しい大会にまで出て強くなりたいなんて」

 

「ジェシカたんも出るでヨ」

 

「はぁぁっ!?なんで私まで!?」

 

「全員が同じ経験をしておくことは重要だ。今後の作戦にも役立つだろう」

 

「パパっ!?」

 

「ジェシカ、お前も出場しなさい!これは命令だ」

 

「親バカぁー・・・・・・」

 

あはははは。

カイオス長官って以外に親バカなんだ、と心の中で苦笑してしまった。

命令と言いながらも、娘をレベルアップさせようとしているのがよく分かる。

 

「とはいえ、ただバトルしても強くはなれない。という事で、バン、ジン、ユウヤ。お前らがコーチとなって鍛えるでヨ!」

 

「俺たちがコーチ・・・・・・わかった!」

 

「わぉ」

 

アルテミスファイナリストに鍛えてもらえるなんて、そうあるもんじゃない。

豪華なコーチに思わず感嘆の声が出る。

 

「あれ?レイさんは出なくても良いんですか?」

 

ヒロの問いに僕に視線が集まる。

 

「レイが出場したら優勝するのはレイで決まりでヨ」

 

「おいコラ、オタクロス」

 

オタクロスの何を当然なことを、とでも言う答えにジト目でオタクロスを見る。

 

「それにお主、もう今年のアルテミスの出場権持っておるじゃろ?」

 

「え!?」

 

「は!?」

 

「えぇっ!?」

 

「「「っ!?」」」

 

上からヒロ、ラン、ジェシカ。そして兄さんたちが驚きの声を出す。

 

「あれ?僕言ったっけ?」

 

はて?

首を傾げてると。

 

「この間のニュースの一面に出てたでよ。―――フランスで行われた欧州地区(ヨーロッパエリア)チャンピオンを決める大会『ブリュンヒルド』の優勝者としてノ」

 

「あー、そう言えばあの後取材とかされたっけ?」

 

あの後祝賀会に出たり、A国でのディテクターのやつに手を貸したり、次の日に起こったルテティアでのブレインジャックの事とかで忘れてた。

 

「え、え!?」

 

「よ、ヨーロッパエリアチャンピオン!?」

 

「嘘でしょ!?」

 

驚嘆するヒロ、ラン、ジェシカ。

 

「いつの間に・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「さすがレイ君」

 

感嘆する兄さんに、呆れたように見るジン。

素直に祝福してくれるユウヤ。

拓也さんは声には出てないが、マジかーって顔してるし、コブラに関してはオイオイ、と言ってる。

 

「はぁー。まぁ、それはさておき」

 

「いや、さておきってレベルじゃねぇだろ」

 

何か言うコブラをスルーして。

 

「オタクロス、兄さんたちに任せる組み合わせの前に、ヒロたち3人とバトルさせて貰っていい?」

 

と尋ねる。

 

『『『『っ!?』』』』

 

「もちろん良いデヨ。ここいらで一度こヤツら自身の力量を実感させてもらった方が、後々のレベルアップにも繋がるからのぉ」

 

「決まりだね。それじゃあ」

 

クスッと微笑み、微笑を浮かべてヒロとラン、ジェシカに告げる。

 

「戦おうか、3人とも」

 

 

 

 

 

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