ダンボール戦機 英雄の弟   作:ソーナ

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回想 W―ディテクター編 ⅩⅩ 大会(アルテミス)・参戦

 

〜レイside〜

 

 

『まもなく、予選Fブロックが始まります!Fブロックにも各大陸、大会のチャンピオンが揃っておりますが、中でも一番注目すべきなのはこのチーム!!若干10歳で欧州(ヨーロッパ)最難関と噂高いLBX大会、ブリュンヒルドを初出場ながら制覇した山野レイが率いる山野・仙道チーム!!これまで1人で出場していた山野レイが初めてチームを組み、今ブロックでも優勝最有力候補です!!!』

 

 

「だそうよレイ」

 

「あ、はははは」

 

MCの実況を聞いてキヨカがふふっ、と微笑んで言ってくる。

MCの実況に僕は苦笑いを浮かべるしかない。

周囲の人たちも僕とキヨカ。いや、僕を見ているし。

 

「けど、期待には応えないとね」

 

「そうね」

 

カツン、と靴音を鳴らして僕とキヨカはステージへと向かっていく。

僕らの第1試合は前半だ。

Fブロックに16あるチームを8組ずつに分け試合を行う。

CCMに転送されたメッセージに従い、東西南北4つあるステージの内のひとつ。ノースステージへと向かう。

僕とキヨカ。

そして対戦相手のチーム。チームベラトールの男性2人が反対側に立っている。

チームベラトールの2人はどちらも、一昔前のチンピラのような感じで、右の人は髪が黒。左の人は金髪だ。

 

 

「コイツが欧州地区(ヨーロッパエリア)チャンピオンだと?」

 

「冗談だろ?」

 

・・・・・・なんかバカにされてる気がする。

 

「こんなガキが優勝するくらいなら、噂ほどブリュンヒルドも最難関じゃねぇのかもな」

 

「だな。ここいらでこのガキ共に現実を教えてやろうぜ」

 

あー。

うん。

 

「「・・・・・・ぶちのめす!」」

 

ちょ〜っとイラって来た。

 

「レイについて何も知らないくせに・・・・・・!本気(マジ)でぶちのめすわ」

 

隣のキヨカがギリギリ聞き取れる声でそんな事を言っている。

うわぁ〜。キヨカがマジギレしてる。

まぁ、それは僕もかなぁ〜。

あのブリュンヒルドが楽だったわけないでしょうに。

正直、僕が優勝出来たのもまぐれや偶然、奇跡と言っても過言ではない。

参加者はどれもアルテミス出場者なみであり、中にはプロプレイヤーやそれに匹敵する人たちが沢山いた。

その修羅場を潜り抜けて僕は欧州地区チャンピオンの称号を得た。

僕以外にも沢山、優勝する可能性のプレイヤーは五万といた。

さっきの言葉は、ブリュンヒルドに参加した全プレイヤーに対する侮辱だ。

許せるわけない。

 

「キヨカ、どっちを殺る?」

 

「そうね・・・・・・左を殺るわ」

 

「じゃあ僕は右ね」

 

「ええ」

 

それぞれの獲物(ターゲット)を決め、試合開始を待つ。

 

 

『それでは予選Fブロック1回戦第1試合!レディー!!』

 

 

「[ソルジャー]!!」

 

「[グラディエーター]!!」

 

MCのレディーの声とともにLBXがDキューブのフィールドに投下される。

ちなみに今回のバトルフィールドは草原だ。

右の黒髪の人がソルジャー。左の金髪の人がグラディエーター。

両機とも武装は近接武装で、ソルジャーが二刀流。グラディエーターが剣盾だ。

イラって来る相手だが、アルテミスに参加しているだけあってソルジャーもグラディエーターも並のLBXとは違うカスタマイズがされてる事がひと目でわかる。

イラって来るけど!

 

「[メティス]!!」

 

「疾く来たれ!―――[エレボス]!!」

 

僕とキヨカも互いの相機のエレボスとメティスを投下し、エレボスの前にソルジャー。メティスの前にグラディエーターが対面する。

 

 

『―――バトル、スタート!!!』

 

 

「行くぜ、おらァ!」

 

「くたばりやがれ!」

 

MCの開始宣言とともに仕掛けてきたチームベラトールの2機。

ていうか、声が完璧にチンピラなんですけど。

攻撃して来るソルジャーの双剣とグラディエーターの片手剣を、僕とキヨカはエレボスとメティスを操作して余裕を持って躱す。

しばらく遊ばせてやろうかな?

うーん、でもそれじゃあ古城アスカと同じになっちゃうか〜。

・・・・・・・・・・よし、速攻で終わらせよう!

 

「キヨカ!」

 

「ええ!」

 

一言言い、眼を見てアイコンタクトしてCCMを操作してエレボスとメティスを動かす。

振り下ろしてきたソルジャーの双剣。『ザンバトウ』をエレボスの右の剣『ノワール』で受け流して、受け流された力場で体勢の崩れたソルジャーの胴体部を後ろ回し蹴りで吹き飛ばす。

 

「なにっ!?」

 

体勢を整えようとするがその隙を与えない。

 

「遅いっ!」

 

一気にソルジャーとの距離を詰め、至近距離・・・・・・いや、ゼロ距離からの『ノワール』と『ブラン』による連続斬りでソルジャーは瞬く間に破壊。ブレイクオーバーとなった。

 

「ば、バカな・・・・・・っ!!」

 

黒髪の人が有り得ないって顔してる。

この程度で驚かれてもなぁ。

 

「ッノヤロ!!」

 

「貴方の相手は私よ」

 

もう片方の金髪の人のグラディエーターも、キヨカのメティスに翻弄されてエレボスを攻撃することも出来ない。

というか、キヨカがさせない。

 

「くらいやがれ!!」

 

グラディエーターの片手剣『ヘビィソード』がメティスに迫る。

誰もが当たると思っていただろう。でも、当たるかと思いきや。

 

「なにっ!?バカな!当たったはずだ!!」

 

「お兄ちゃんの本気に比べたら私なんてまだまだだけど、貴方には十分通じるようね」

 

グラディエーターの『ヘビィソード』はメティスの残像を斬り裂いただけで、本体には傷一つない。

 

「っざけるなぁ!!」

 

「これで終わり」

 

激情して大振りに振りかぶってきた『ヘビィソード』を、キヨカはメティスを操作して、メティスの武装の(サイス)、『ソフィアサイス』で『ヘビィソード』ごと断ち切った。

武器ごと断ち切られたグラディエーターはソルジャー同様、破壊されてブレイクオーバーとなった。

戦闘終了の位置でエレボスとメティスは背中合わせになるように立つ。

ちなみに全く持って示し合わせてない。偶然である。

 

 

『ソルジャー!グラディエーター!ともにブレイクオーバー!!ノースステージ勝ったのは山野・仙道チーム!!強いっ!!試合開始からまだ2分も経ってない!!』

 

 

MCの実況に会場中から歓声の声が響き渡る。

5分どころか2分も経ってないんだ。

もう少し粘るのかなって思ったけど。

 

「やったわね!」

 

「うん!」

 

キヨカとハイタッチして喜び合う。

久しぶりにキヨカとコンビを組んで戦ったけど、身体は忘れてなかった。

この事はメアやルナにも言えるけど。

 

「それにしても・・・・・・」

 

視線を冷たくして、チームベラトールの2人向ける。

呆然としている2人。そんなに負けた事が有り得ないって感じらしい。

 

「それで?誰が、誰に、現実を教えるって?」

 

「「っう!」」

 

冷たい微笑を浮かべて言う。

 

「強いけど、僕ら相手には弱かったね」

 

「クスッ・・・・・・!」

 

僕の言葉に小さく微笑むキヨカ。

 

「どう?弱いって思ってた相手に瞬殺されるの?どんな気分?」

 

・・・・・・なんか楽しくなってきたかも。

ちょっと感じたことのない高揚感にゾクゾクする僕。

心の中でそう思ってると。

 

「「す、すいませんでしたぁぁぁ!!!」」

 

チームベラトールの2人が、ジャンピング土下座・・・・・・とまではいかないが、素早い速度で土下座をしてきた。

いや、土下座って、えぇー・・・・・・

衆人監視の中。しかもテレビ中継もされてるのに土下座って・・・・・・

 

「調子こいてましたぁ!!」

 

「申し訳ございませんでしたぁ!!」

 

さすがに土下座されて言われて僕もキヨカもちょっと・・・・・・いや、かなり引く。

 

 

『な、なんだ!?チームベラトールの2人が山野・仙道チームの2人に土下座をしている!?!?一体何があったのでしょうか!!?』

 

 

MCも困惑してるし、なんなら他のステージで戦っていた人たちもこっちを見て唖然としてる。

ちょっ!!めっちゃ注目されてるんですけど!!?

 

「一から出直してきます!!」

 

「もう二度と他人をバカにしたりしません!!」

 

なおも土下座して言ってくる2人に僕とキヨカは困惑する。

 

「ど、どうしたらいい?」

 

「さ、さぁ」

 

想定外の状況に困惑を隠せない僕ら。

 

「「これからは2人のことを兄貴と姉御と呼ばせていただきます!!!」」

 

「「はい?」」

 

兄貴?姉御?

 

「「それでは失礼いたします!!!」」

 

ポカンとしている僕らを他所にチームベラトールの2人はステージから降りて立ち去って行った。

嵐のように去って行った2人に、現状がついていけずポカンとする僕とキヨカ。

 

「え、えーと・・・・・・」

 

「・・・・・・どうしたらいいのかしら・・・・・・?」

 

スタコラサッサ、と立ち去って行く2人の後ろ姿を見て僕とキヨカは互いに顔を見合わせてそう呟くのだった。

そんな1回戦が終わり、気を取り直して2回戦が始まろうとしていた。

2回戦の僕とキヨカの相手は何気に見知った人だった。

 

「オー!レイ殿ではないでごさるか!!」

 

「ジェイソンさん!?」

 

「・・・・・・この人、去年のアキハバラキングダムでジンさんに瞬殺された人じゃ・・・・・・」

 

2回戦の相手は1人で参加の、髪が後退した金髪の丁髷と眼帯と鉢巻と背負った日本刀が特徴の所謂日本かぶれの外国人。

去年のアキハバラキングダムにも参加して、ジンに瞬殺されたジェイソン・クロサワさんだった。

この人、出身地が北欧なため北欧に行った際に出会った。

ちなみにだが、会ってバトルしたがかなり強かった。

いや、まあ、前口上とか長いからそこを突けば瞬殺なんだけど・・・・・・

 

「2回戦で貴殿が相手でござるか!」

 

「あははは。ジェイソンさん、アルテミスに参加してたんですね」

 

失礼だが、全く気づかなかった。

これは言わないでおこう。

 

「うむ!貴殿との戦いの後、拙者。北欧だけでなくA国や日本各地を行きで武者修行しておったのでござる!あのころと比べてかなり強くなったでござるよ〜」

 

カッカッカッ!と笑いながら言うジェイソンさん。

しゅ、修行って・・・・・・

 

「そして昔の日本の人のように、山篭りもしたでござ〜る!」

 

「や、山篭り・・・・・・」

 

この人、掴みどころが無くて強いんだよね。

奇想天外なことしたりするから。

ていうか山篭りって、このご時世にする人いたんだね。

そう思っていると。

 

「あの時の借り、今ここで貴殿に返させてもらうでござるよ!!」

 

「っ!望むところです!!」

 

カッカッカッ!、と笑っていたのから一点。

キッと顔を引きしめ真剣な眼差しで僕に宣戦布告してきた。

僕もジェイソンさんの宣戦布告に万全の体制で返す。

 

「キヨカ、ここは僕が出るね」

 

「わかったわ。気をつけて」

 

「うん。任せて」

 

キヨカに話し、2回戦は僕が出ることの承諾を得る。

アルテミスの試合形式は、現状予選ブロックで決勝進出に勝ち進むためには4回勝たなければならないトーナメント戦だ。

試合も、1回戦は2対2。2回戦は1対1。3回戦は3対3。そして、予選決勝の4回戦は3回戦同様3対3となっている。

その為、複数人で出場する場合は誰が出るのか、相手の戦略などを考慮して編成しなければならない。

もっとも、古城アスカやジェイソンさんみたいに1人で。ソロで出場する人には関係ない話だけどね。

 

 

『予選Fブロック2回戦!注目はやはりサウスステージ!!1回戦を最速で終わらせた山野・仙道チームの相手は、【北欧のサムライ】の異名で呼ばれる武士!1人で出場のジェイソン・クロサワチーム!サムライの名の通り、正々堂々礼儀正しいジェイソン・クロサワチームに、山野・仙道チームはどう試合するのか!!2回戦は1対1のシングルバトルで行われます!』

 

 

MCの実況を聞いてる間に既に僕らの準備は整った。

 

 

『それでは予選Fブロック2回戦!レディー!!』

 

 

1回戦と同様MCのレディーの合図でそれぞれのLBXをバトルフィールドのDキューブに投下する。

 

「疾く来たれ!―――エレボス!!」

 

「[ムシャ]!!レェェェッツ、武士道!」

 

僕のエレボスとジェイソンさんのムシャの左腕と脚をカブトにしたカスタム機のムシャが同時にバトルフィールドのジャングルに降り立つ。

ムシャの武装は盾無しの片手剣。

ムシャの持つ片手剣の武装は『ムラマサ』。

武士を志しているジェイソンさんに似合ってる名剣だ。

 

 

『―――バトル、スタート!!!』

 

 

MCの試合開始合図とともにムシャが動き出す。

 

「ジェイソン・クロサワ、いざ参る!!レイ殿、尋常に・・・・・・勝負!!」

 

アキハバラキングダムの時のような、歌舞伎のような動きをせず剣を握り締めて攻撃してくる。

 

「っ!」

 

ムシャの垂直切りを右の黒剣『ノワール』で受け止める。

受け止め、すかさず左の白剣『ブラン』で攻撃しようとするが。

 

「させぬでござる!」

 

「なっ!?」

 

ムシャは『ムラマサ』の柄頭(ポンメル)部で止めてきた。

すぐさま追撃を止め、『ノワール』の力加減を弱めて『ムラマサ』を滑らせて後ろに下がる。

 

「どうでござるか!貴殿対策に特訓した動きでごさる!習得には困難でござったが、七転び八起きの根性で頑張ったのでござるよ!!」

 

アキハバラキングダムで間違えてた七転び八起きのことわざを正しく言うジェイソンさん。

どうやら日本語についてもかなり勉強したらしい。

ま、まぁ、間違った日本文化を素直に受け入れなければいいのだが・・・・・・とくにオタクロスやオタクロス。オタクロスとか・・・・・・

なんかオタクロスが間違ったことを教えそうで頭が痛い。

あれでもオタクロスは全てのオタクにとって尊敬を集める存在なのだが、何気に知っているためなんとも言えない感じである。

 

「レイ殿、今回は拙者が勝たせてもらうでござる!」

 

ムシャの動きがさらに激しく、速くなって来た。

盾を持っていないから防御力は低いが、その分動きが速い。

突き、真っ向斬り、袈裟斬り、逆袈裟、と正しく武士。

じゃあ、僕も―――

 

「ジェイソンさん・・・・・・参ります!」

 

ムシャからの攻撃からの防戦から一転、『ノワール』と『ブラン』の双剣で猛勢に転じる。

 

「むむっ!!」

 

エレボスの双剣による攻勢にムシャは『ムラマサ』で滑らせ、弾き、直撃だけはかろうじて避けてる。

 

「つ、強いっ!!」

 

 

『サウスステージで繰り広げられる山野・仙道チーム対ジェイソン・クロサワチーム!!両者一歩も引かない、息を呑む展開が繰り広げられています!!果たして勝つのはどっちだぁ〜!!?』

 

 

「隙ありでござ〜る!!」

 

「っ!」

 

空いた胴体部にしゃがんで横斬りを仕掛けてくる『ムラマサ』の刃を上から反転させて、剣を下に下ろした『ブラン』で受け止める。

そしてそのまま弾き上げる。

だが、ムシャは弾き上げた勢いに乗って剣の射程圏内から大きく離れた。

攻撃も防御も完璧だ。

強い。

 

「相変わらず貴殿の戦闘スタイルは千変万化でござるな。奇想天外、奇抜な発想をもって拙者らの予想を大きく超えてくる。やはり貴殿は強い!」

 

「あははは。ジェイソンさんも強いです。まるで隙がない・・・・・正しく武士、ですね」

 

「うむ!武士こそ、拙者の目指す目標であるからな。いずれ本物の武士になってみせるでござるよ」

 

話しながらも互いのLBXをぶつけ合う。

ガンッ!ガンッ!ガンッ!と剣がぶつかり合う金属音が響く。

『ムラマサ』は長剣なのに両手や片手で握り、刀のように操るジェイソンさん。

 

「これで決めるでござる!!」

 

「っ!」

 

来るっ!

ジェイソンさんの一言で最後の攻撃が来るのを瞬時に察し警戒を高める。

 

「必〜殺〜ファンクショ〜ン!!【アタックファンション!月華刃!!】」

 

な、なんか単語が少し伸びたような気がしたが、ムシャから放たれる必殺の一撃を警戒する。

ムシャが右手に構えた『ムラマサ』から放たれた、白金色の燐光を輝かせる一刃。

白金に輝く、特大の三日月の形をした刃は一直線にエレボスに迫る。

ニッ、と笑みを浮かべてCCMを高速操作をしエレボスを操作する。

エレボスは当たる直前に【月華刃】の光刃を飛び上がって避け、上からムシャ目掛けて『ノワール』と『ブラン』の二双で、ムシャをクロスに切り裂きすれ違いざまに後ろに降り立った。

降り立つと同時にポカンっ!と蒼白いエフェクトを発してムシャがブレイクオーバーとなる。

 

 

『決まったぁ!!サウスステージ勝者は山野・仙道チーム!!ジェイソン・クロサワチームを下し、3回戦へと駒を進めました!!』

 

 

MCの実況に会場中から歓声の声がまたもや響き渡る。

ジェイソンさんの使った必殺ファンクションが単発の【月華刃】だから良かったものの、もし【月華刃】ではなく海道義光の[月光丸]が得意とするアレを使われたら、こちらも必殺ファンクションで反撃するしか無かった。

正直未だに海道義光のことは許さないし許すつもりはないが、LBXの腕は確かにあった。そこは認めてる。

ふぅ、と息を吐き深呼吸をする。

危なかった。もし【月華刃】を囮としてカウンターを狙って来たらどうなっていたか・・・・・・

まぁ、武士を志しているジェイソンさんが卑劣な真似をするとは微塵も思ってなかったけどね。

真っ直ぐ過ぎる。けど、そこがジェイソンさんの利点。

 

「カッカッカッ!!またしても拙者の負けでござるな!!」

 

負けたのに大して気にしてないように笑うジェイソンさん。

 

「やはりレイ殿は強いでござる!拙者も今一度、修業をし直さなければ」

 

「いえ。とても強かったですジェイソンさん」

 

僕とジェイソンさんは互いに握手をして、戦いの健闘を讃えあった。

 

「貴殿の戦いを看て拙者、貴殿のことこう思ったでござるよ」

 

握手をしながら話し、ニッと笑みを浮かべて告げた。

 

「【黒閃の双剣】」

 

と。

後に僕の二つ名のひとつとして、世間に知れ渡ることになるのだが、この時の僕はこの二つ名の反響を全く予測していなかった。

 

 

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