潰し宴と天地漫遊   作:じょうじょうじ

3 / 7
エセ関西弁ではなく雅な京都弁のお姉さんです
いいですね!


ジャイアントキリング

「なあギンセツ」

 

「なんやマスター?あの男も回復済ませて戻ってくる頃やろうしウチに任せてじっとしとき?」

 

「俺はあいつに勝ちたい」

 

「任せとき?」

 

「俺が、あいつに勝ちたい」

 

「…」

 

「だから力を貸して欲しい」

 

ギンセツはキョトンとした後クスリと笑んだ

 

「可愛いげのあるマスターで嬉しいわぁ

 

ほな力貸したるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「よお、さっきは随分ふざけてくれたなぁ」

 

「いや、さっきのは通りすがりの心優しい冒険者だよ。今もお前の隙をうかがってる。手を引くなら見逃すけど?」

 

「はは、嘘を付くなよ。お前の〈エンブリオ〉も俺の〈エンブリオ〉の索敵範囲内だ。さっきは意表を付かれて無様を晒したが二度はねえよ。お前は殺す、泣き叫ばせてな。」

 

「そりゃよかった。実は見逃すのも嘘だったんだ。心置きなくぶっ殺せるよ。」

 

「イキがるねえ!守って欲しがりのガードナー持ちがよ、ママだ離れのできねえガキンチョには社会の厳しさを教えてやらなきゃな」

 

「エンブリオ占いってやつ?随分女々しいものを信じてるんだな」

 

 

俺の左手が光るとギンセツが傍らに召喚される

 

「まだ戦わんの?随分おしゃべりなんやねぇ。あとウチはガードナーやなくてメイデンwithガードナー、ただのガードナーなんて無粋なモンと同類扱いなんて、参るわぁ」

 

「へ~メイデン。初めて見た、ぜっ!!」

 

唐突に踏み込み俺に攻撃してきた。ギンセツが間に入り防御するが敵の手には寸前まで持っていなかった大刀。一瞬受け止めたが片腕を斬り飛ばされる。

 

「っ!」

 

「《瞬間装備》。瞬時に武器を装備できる便利スキルだ。初心者にはオススメだぜ?デスペナ明けたら取るといい。」

 

「お前にも教えてやるよ糞野郎!俺とエンブリオの力を!ギンセツ!」

 

声に反応したギンセツが男をに蹴りを放ちかわした男は距離を取る

エンブリオのスキルを警戒しているのだろう

 

 

「好きにし」

 

だがそれこそが好機俺はスキルの発動を叫ぶ

 

「《影の詩(シャドウバース)》!」

 

瞬間ギンセツの姿が消え影だけが残るそして影は俺の影へと向かい一体化すると俺の影のシルエットがギンセツのシルエットへと変化する

それに合わせて俺の見た目もギンセツのものへと変わっていた

 

「融合した?…獣戦士の獣心憑依みたいなもんか?」

 

「へえ、似たようなスキルもあるんだな」

 

一瞬で背丈が変わり声色もギンセツのそれに変化した違和感があるがすぐ慣れそうだ。

 

俺はウインドウでステータスを確認する

 

 

 

イズモ

 

レベル:0(合計レベル0)

職業:なし

HP :88(+3600)

MP :18(+2700)

SP :20(+1800)

STR:16(+450)

AGI:15(+900)

END:12(+180)

DEX:18(+90)

LUC:9(+9)

 

 

ギンセツのステータスがそのまま加算されてとんでもなく強化されていた

 

「レベル0で亜竜級のステータスとはやるじゃないか」

 

「お褒めにあずかり恐悦至極」

 

軽口を叩きながら武器を構える

 

「今度はこっちから行く」

 

言うやいなや駆け出す

 

今までとは比べ物にならないスピードで敵の目前に到達し抜刀

 

刃でそれを受けたPKとそのまま鍔競り合いに移行する

 

(ステータスは、これでほぼ互角)

 

相手の顔を見ると余裕の顔色は消え注意深くこちらの出方を窺っているようだが

 

(ステータスが互角なら)

 

瞬間力を抜き鍔競り合いを止める

急に抵抗がなくなった相手は前にバランスを崩す

足払いで完全に態勢を崩し首を狙う…と見せかけて刀でガードしようと持ち合げた右手を手首から斬り落とす。

 

「イージーオペレーションってね」

 

「てめえ…!」

 

畳かけようとして詰め寄るが相手は一瞬にして丸太に変わっていた

 

「…後ろか!」

 

 

咄嗟に振り向き刀を突くとそこには腹を串刺しにされたPKが

 

 

「な、なんで」

 

「足音を立てないように努力すべきだったよ」

 

「く、そ」

 

男が崩れ落ちるどうやらデスしたらしい

 

「…帰るか」

 

死体背を向けて歩きだす

 

その背後で静かに死体が動きだし武器を握り斬りかかる

 

そして血が舞った

 

 

「な、なぜ」

 

「あんたが倒れる時の眼、まだ死んでいなかった」

 

俺は後ろからの斬撃を屈んでよけ返す刀で逆胴にかっさばいた

 

「は、とんだ初心者を狙っちまったな」

 

「いつまで生きてるんだ?あんた」

 

「安心しろ、もう死ぬ。いや、もう死んでるんだけどな」

 

 

「サジンだ。また会おうぜ」

 

「俺はイズモ、もう会わねーよ。仲良くして良くない噂されると困るから」

 

サジンは笑ってデスし光になって消えていった。

 

「勝った」

 

俺は息をつき座り込む

 

「勝った」

 

よく分からない感情が俺の内を走っていた

 

「勝った!!」

 

これが、勝利!

 

「よっしゃーーー!!」

 

こうして俺の、イズモの冒険は始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




救命のブローチ結構高いから持ってない人も多そうじゃないですか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。