Blue Archive:Task Force   作:タクティカルおじさん

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単純にここ一週間色々と忙しくて執筆どころではありませんでした...投稿遅れてすみません...。


6:対策委員会編:Into the Abydos Desert

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<20██年春9時40分>

 アレックス 第一武装偵察分隊 中尉

 アビドス/カイザーPMC基地周辺

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アルファ1-0、こちらオーバーロード。アンヴィル中隊とゲヘナ風紀員会が敵の陽動に成功した。作戦を第三段階に移行、対策委員会と共に基地へ侵入し目標を救出せよ。どうぞ。」

 

 「オーバーロード、こちらアルファ1-0。了解、これより基地に突入する!!」

 

 アンヴィル中隊及びゲヘナ風紀員会による陽動によってPMC基地に集結していた戦力は減少していた。この隙に対策委員会と共に基地に侵入しホシノを救出するのだ。

 

 「なあ先生?準備は出来ているよな?この先は戦場だ。作戦通り、彼女たちが基本的に戦闘する。もし万が一、戦闘に巻き込まれそうになったら俺たちが対処する。その時は俺たちの命令に従うんだ。いいな?」

 

 アレックスは先生に頭が痛くなるようなくらい注意をする。

 

 なぜなら先生は武器を持たず、アレックスたちのように体を守るためのヘルメットやボディアーマーを着用していない。

 

 これは戦場においてはかなり危険な行為であり、死につながりかねない行為だからだ。だからこそ、念には念を入れて注意したのだ。

 

 そんな注意を終えると対策委員会は基地に突入した。そしてアレックスたちも彼女たちに続く。

 

 基地内は見事に閑散としており、ところどころ基地内の警備としてのPMC兵が巡回しているだけだった。

 

 まず基地内の安全を確保するために、シロコの愛銃である''WHITE FANG 465''ことSG550が乾いた銃声と共に、PMC兵に対して鉛玉で''警備のお礼''をすることから戦いは始まった。

 

 警備していたオートマタたちは銃撃を受け、倒れこむ。また、その銃声に引き寄せられるかのように他のオートマタたちが接近していた。

 

 オートマタたちが集まり、彼女たちと本格的に戦闘が始まると先生はアレックスたちの護衛を受けながら指揮し始める。

 

 先生は集まってきたオートマタたちを掃討するため、ノノミにM134による掃射を指示。

 

 指示を受けたノノミはノリノリで大量の7.62mm弾を轟音と共にオートマタたちにぶちまけた。

 

 真正面からその弾を受け止めることとなったオートマタたちは、彼らの体を構成するいくつかの部品が欠損して倒されるのであった。

 

 運良くノノミの掃射の範囲にいなかったオートマタたちはやられた味方なんて気にせず、彼女たちに射撃を加えていた。

 

 そんなオートマタたちをセリカ、シロコが軽快な銃声と共に倒していく。

 

 そのうち大型の盾を持ったオートマタが現れる。

 

 そのオートマタの盾はシロコやセリカが使用する5.56mm弾、ノノミの7.62mm弾をものともせず攻撃を加えてきた。

 

 「ちょっと!!ほとんどの弾が盾に防がれている!!」

 

 セリカがそう叫んでもそのオートマタは攻撃をし続ける。

 

 「コプス!擲弾だ!」

 

 アレックスがコプスにそう向かって叫ぶと、彼はいつも通りに40mmグレネード弾をM203に装填し発射する準備を整える。

 

 彼はリーフサイト越しに狙いをつけて、高性能爆薬が搭載された40mmグレネード弾を放つ。

 

 放たれた40mmグレネード弾は大きな盾を持つオートマタの足元に着弾。強烈な衝撃と威力をオートマタに余すことなく与え、一瞬にしてスクラップにすることができた。

 

 「グッドショットだ!!」

 

 アレックスがコプスに褒め称えると同時に基地内での銃声を聞くこともなくなった。

 

 「ん、制圧した。」

 

 「ホシノ先輩はどこにいるの?」

 

 「確か先生に教えていただいた座標はもう目の前なので、もう少しの辛抱です...!」

 

 「まだまだいけますよ~!」

 

 そんな風に彼女たちの会話が終えると少し基地内を探索するのだった────……

 

 

 

 

 

 

 

<数十分後>

 

 

 

 

 

 

 基地内を探索すると一つの大きな建物....いや、学校の校舎と言ったらいいのだろうか。

 

 少なくとも学校だと考えられる建物がほとんどが砂に埋もれている状態で発見した。

 

 砂に埋もれず、外から内側の様子を観察すると今は完全に廃墟と化しており、ところどころかつて学校として使われていたことを示す痕跡が残っていただけだった。

 

 「この辺りに、ホシノ先輩が閉じ込められているはずです!この周囲のどこかにきっと....!」

 

 「ここ....。この痕跡...多分学校、だよね?」

 

 「砂漠の真ん中に学校....もしかして。」

 

 「ああ。ここは本来のアビドス高等学校本館だ。」

 

 突然、彼女たちの会話に低い男性の声が割り込んでくる。

 

 「「....。」」

 

 「あんたは....。」

 

 彼女たちはその声の主へ冷徹なまなざしを向ける。それもそのはず、その声の主はカイザーPMC理事である。

 

 彼は複数の武装したPMC兵に護衛されながら彼女たちに再び話しかける。

 

 「よくぞ、ここまで来たものだ、アビドス対策委員会。砂漠化が進行し、捨て去られたアビドスの廃墟....ここが、元々はアビドスの中心だった。」

 

 理事は何歩か前にある砂が盛り上がっているところまで進む。

 

 「....かつてキヴォトスで一番大きく、そして強大だった学校の残骸が、この砂の下に埋もれている。ゲマトリアは、ここに実験室を立てることを要求した。」

 

 「実験室...!?」

 

 無線越しに聞こえるアヤネの声は完全に驚いているようだった。

 

 「そんなことよりも、ホシノ先輩はどこですか!」

 

 ノノミは声を荒げて理事に言い放った。それでも動じない理事はこう答える。

 

 「あの副生徒会長なら、向こうの建物にいる。もしかしたら、すでに実験が始まっているかもしれないが....。」

 

 「「「....っ!」」」

 

 「彼女の元に行きたいのであれば、私たちのことを振り切っていけば良い...。」

 

 「本当にそうか?」

 

 アレックスは理事に問いかける。

 

 「もともとそっちは主戦力は使えない。なぜなら今、アンヴィル中隊とゲヘナ風紀委員会と戦闘をしている。そんな中、どうやって戦うつもりだ?まさか、その少数の護衛で?」

 

どちらかというと''問い''というよりは罵倒に近い雰囲気でまくし立てられたが、理事はその言葉に対して返事をする。

 

 「お前たちは....。」

 

 「ああ。自己紹介か?アレックス中尉だ。お前のこと、そしてアビドス自治区で何をしたのかを全て先生から聞いている。」

 

 「先生....。」

 

 理事はアレックスたちに護衛されている先生に目線を集中させる。少し睨むかのような目線を先生に送ったのち、アレックスの方へと目線を戻す。

 

 「お前に選択肢を与える。ここで軍隊と傭兵の違いを教えてもらうか、大人しく自分の家に帰るんだな。」

 

 突然、アレックスからそのような選択肢を与えられた理事は少しの間を空け、答える。

  

 「ああ。わかったよ、兵隊さん。あとはそっちが好きにしていいぞ。」

 

 流石に少数の周りにいる護衛のオートマタで戦うのは難しいと判断した彼は、ここから撤退することに決めた。

 

 しかし彼が去ろうとした際、大きな爆発が周囲の護衛に襲い掛かった。

 

 その大きな爆発はかなりの砂埃をまき散らしたため、目の前の視界が失われる。

 

 少し時間が経つとだんだん視界が明瞭になるとともに、その砂埃の中から4人のシルエットが見えた。

 

 そして遂に視界は明瞭になると。

 

 「やーっと、追いつけた!!けどなんかこれ皆集まっているし、もしかして大事なシーンに割り込んじゃった感じ?」

 

 「....ふん、こっそり助太刀しようと思ったのに、そう上手くいかなかったわね。」

 

 「あ、あんたたち....!」

 

 セリカは驚きのあまりか、声を荒げて叫んだ。それもそのはずである。なぜなら、4人組の生徒たちは便利屋68であるからだ。

 

 アレックスたちがカタカタヘルメット団のアジトを破壊したあと、彼女たちはカイザーPMCから傭兵として雇われていたことがあった。

 

 しかし紆余曲折して、カイザーPMCと対立し傭兵を辞めることとなった彼女たちだったが....。

 

 「あいつらは味方か...?」

 

 アレックスたちは彼女たちを警戒しながら、先生に尋ねた。

 

 「味方だよ。あの子たちは。」

 

 そもそも今回の作戦を立案する段階において、便利屋68が従軍することは含まれていなかった。

 

 それに加えて、時系列的にアレックスたちが彼女たちの存在を知ることすらなく今に至っているのである。

 

 「なるほど....味方か。協力に感謝する!」

 

 「....なるほど、そういうことだね。」

 

 「...ん?何、この微妙な視線は?」

 

 少し背が低く、小さな体格に見合わなさそうなほどの大きさがあるMG5を愛銃とし、先ほどから話しかけているのは浅黄ムツキである。

 

 彼女たちは社長の陸八魔アルと共に、アビドス対策委員会を助けにやってきたのであるが、実際は、護衛の数の少なさから対策委員会とアレックスたちだけで倒せるはずであった。

 

 それに加えて、アレックスとの交渉を経た上で理事が去ろうとしたところに彼女たちが現れ、しかも護衛を巻き込んで倒したものであったため、周囲から向けられている視線は微妙なものであった。

 

 「ふふっ、勘だけは鈍っていないようね、対策委員会。私たちがここに来た理由なんて、決まっているでしょう?ここは私たちに任せて、先に行きなさい!

 

 しかし、そんな周囲から向けられている視線に気付かないアルは堂々と言い放った。

 

 

 「「「「!!!!」」」」

 

 もちろんその場にいた対策委員会だけではなく、便利屋に所属するムツキや常識人枠である鬼塚カヨコは、その集中している視線に気付いていたためアルの勢いに任せた行動に対して、困惑を示していた。

 

 「...はぁ。」

 

 と、カヨコはため息をつくほどであった。まあそんな中、実際はアルは心の中で後悔するのであったが....。

 

 「うっわ────・・・・それは惚れちゃうよ、アルちゃん....。」

 

 「さ、流石です!い、一生ついていきます!アル様!!」

 

 ムツキが悪ノリで彼女を肯定したことにより、さらにアルを最も信頼しているハルカがそのノリに悪意はなくとも便乗したことで、現場はカオス極まりなかった。

 

 「....もうっ。べ、別に、お礼は言わないからねっ!!でも、全部終わったら....その時は一緒に、ラーメンでも食べに行くわよ、便利屋!!」

 

 「はい、この御恩は必ず!」

 

 「ん、ありがとう。」

 

 「なんか凄いことになっているが....もし理事が戦うつもりなら、アイツらに任せておくべきか....?」

 

 とりあえずアレックスは生徒たちの友情....いや青春ともいえる瞬間を横目で見ながら、そう決めたのだった。

 

 

 「対策委員会...ずっとお前たちが目障りだった。」

 

 

 突然、理事は大きな声で喋り出す。それに加えて、開口一番に名指しされた対策委員会はもちろん、アレックスや便利屋も理事に注目する。

 

 「これまで、ありとあらゆる手段を講じてきた.....。それでもお前たちは、滅びかけの学校に最後まで残り、しつこく粘って、どうにか借金を返済しようとして!」

 

 理事がこれまで、対策委員会に対して抱いていた憎しみともいえる思いをぶちまける。それはまだ続く。

 

 「あれほど懲らしめたのに、徹底的に苦しめたのに、毎日毎日楽しそうに!!お前たちのせいで、計画がっ!!!私の計画があぁぁっ!!!!」

 

 理事は大人とは思えないほどの態度で喚き散らした。

 

 そして理事の背後にいる便利屋の最初の爆発から逃れ、生き残ったオートマタたちは銃の安全装置を解除し、引き金に指を移動させていた。まだ構えてはいない。

 

 もちろんその様子をアレックスたちは気付いていた。きっと理事はここで不意打ちを仕掛け、妨害するつもりだとアレックスは考えた。

 

 そして...彼は自分のタクティカルリグに付けてある閃光弾を取り出し、安全ピンを外して勢いよく理事とその護衛たちがいるところに投げつけた。

 

 「なにか飛────ぎゃああ!!」

 

 閃光弾は集団の至近距離で炸裂。理事はその強烈な光と轟音に耐えられるはずもなく、悲鳴を上げる。

 

 護衛のオートマタたちはというと、銃を構えるどころか銃を地面に落としてしまっていた。

 

 「あいつらをやっちまえ!!便利屋!」

 

 アレックスは便利屋に理事たちを攻撃するように伝える。

 

 便利屋は一瞬困惑を見せたが、アレックスが話の最中に理事に対して閃光弾をいきなり投げつけたことは、''ハードボイルド''と感じたアルは上手く乗せられ、攻撃を開始した。

 

 「便利屋が戦っているうちに、ホシノを...。」

 

 アレックスがシロコたちに向かってそう伝えると、共に学校内部へ侵入するのだった────……

 

 

 

 

 

 

<数十分後>

 

 

 

 

 

 内部に侵入した彼らはそこから更に地下へと向かい、ホシノがいるとされる部屋にたどり着いた。

 

 そして扉を破壊し、救出することに成功した。彼女たちは既に建物の外に出ており、再会の喜びを分かち合っていた。

 

 便利屋の姿はなく、大量の空薬莢と元はオートマタであっただろうスクラップが砂にぶちまけられていたが....。

 

 とにかく彼女たちにとって感動とも言っても良い瞬間であり、大切な人である彼女を救い、再会を果たすことができたことは、彼女たちにとっては忘れられないものであろう。

 

 しかし────

 

 「アルファ1-0、こちらオーバーロード。そちらから方位260、800m先から熱源を感知。無人機から姿が確認できないことから、地中を移動していると考えられる。警戒されたし。どうぞ。」

 

 無線からはどうやら正体不明の敵か味方か、それすら分からない存在がこちらに接近していることが伝えられる。

 

 「オーバーロード、こちらアルファ1-0。それはカイザーPMCの兵器か何かか?情報を教えてくれ。どうぞ。」

 

 「すまないがこちらからの情報は何もない....。」

 

 「了解した。終わり。」

 

 無線とのやり取りを終えたアレックスは、対策委員会のやり取りを眺めている先生に話しかけた。

  

 「こんなタイミングで申し訳ないな、どうやら敵か味方かも分からない存在が、こっちに接近しているそうだ。もしかしたら、また戦闘になる可能性がある。だから────」

 

 突然、鼓膜が破れそうな程の鳴き声が響くと共に地面が大きく揺れた。 

 

 音が聞こえた方を見渡すと、大きな砂の柱が勢いよく空に向かって伸びているのが分かる。

 

 そして、その柱の中に''白い金属''が連続して移動している様子が見えた。

 

 「おいおい、なんだあの蛇みたいなやつは!?」

 

 「こっちを見ているぞ!!!」

 

 アレックスの部下は今までに見たことのない機械化された蛇に動揺していた。

 

 「あれは....。あれはおそらくビナーです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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