出会いは唐突に
『好き。好きだよ。だから結婚しよ?』
「ご、ごごご……ごめん、なさい」
「またフラれてるわね」
「諦めねーよな…アイツ」
「スッゲェビビられてんのにな」
『こんなに好きなのに…やっぱり、右目が怖い?怖いなら隠すよ?』
「えっと、あの、よく知らないので………」
『!知ってくれれば結婚してくれる?!』
「そういう、訳では………」
『
__出会いは唐突だった。いつも通りバイト行って、帰って風呂入って寝る。そんな面白味の無い人生で彼女に会った。
「ひっ…!………あ、れ?民間人…………です、か?」
『………え、?天使?!』
__天使が迎えに来たのかと思った俺は悪く無い。あの時、彼女は仕事帰りだったらしい。怖がりながらもちゃんと僕と話してくれる優しさが堪らなく可愛い。俺が奢ると言ったら嬉しそうにメニューを見る姿が可愛い。美味しそうに食べる姿が可愛い。可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い………頭の中が可愛いという言葉で埋め尽くされる。
『可愛いね』
「え?」
『美味しそうに食べて可愛い。メニューを見てる時だって可愛かったし、話してる姿も可愛かった。ねえ、俺と結婚して?』
__初恋ってのもあるけど、俺は彼女と結婚したいと思った。
「ご、ごめんなさい」
『 』
__フラれて、一瞬心臓が止まった気がした。
『何で?!』
「デビルハンターなので…いつ死ぬか分かりません………なので、」
『辞めていいよ?!俺が頑張って稼ぐから!家も車もなんでも買うよ!?』
「え、」
『お金は俺が負担するから!結婚してくれ!!』
「うぅぅぅぅん…」
__バイトで貯めたお金は家賃とガス代、水道代、電気代だけにしか使わなかった。ある日を境に、俺は何かを食べるという事をしなくなったから。食費が浮くから有難いけどね。
「やっぱり…ごめんなさい………」
『そんなぁ………』
「兄の学費稼がないといけないし………」
『?学費?そんなものの為にデビルハンターになったの?』
「は、はい…風俗かデビルハンターか選べって………」
『………じゃあ、俺もなる』
「え?」
『デビルハンターになって、君と結婚する。君が寿命で死ぬまで俺が護るから。それなら良いでしょ?』
「え、うん……あれ?良い、のかな??」
『はーい決まりっ!あ、名前教えて?』
「ひ、東山コベニ。です…」
『コベニ…名前まで可愛い…よろしくね?コベニちゃん』
__それから俺はデビルハンターになった。マキマとかいう上司になんか言われたけど覚えて無い。彼女に…コベニちゃんに早く会いたかったし。コベニちゃん以外の女なんてどうでもいい。
『コベニちゃーん。来たよー?』
「え……ほんとに来たんですか?」
『うん!だから結婚しよ?』
「あ、ごめんなさい………」
『 』
「あの、何で私と…?」
『コベニちゃんが可愛いから』
__俺が想う理由はそれだけ。可愛いから、好きになったから、護りたいと思ったから、そう想ったから結婚したい。
『コベニちゃん』
「はい…」
『今日からよろしく。コベニ先輩』
「よろしく、お願いします…」
__で、今現在なんだけど…。
「「「………」」」
『なぁ、ちょんまげ』
「アキです。何ですか?」
『何でチンピラと魔人連れてきた?雑音が増えたじゃねぇか』
__ちょんまげが雑音を連れてきた。