シャロン准将は金でしか動かない――インサイダーは生中継で踊る 作:むーんしゃいん
《
100%になるまでには内科艇は収容が完了する頃合いだった。
絶賛下落中の士気をあげるため、シャロン准将は艦橋から鼓舞することにする。
「こちら艦長。
『こちら
やっちまった。大体50秒で星間系ワープポータル到達だから普通に20秒も間に合わないじゃん。シャロン准将は、
「わないじゃん…っ!…いや、想定済み、ここに対応策を書いた書類あるから大丈夫だ問題ない」
シャロン准将は極秘プランを取り出す。
副長が、シャロン准将のペシペシと叩いている極秘プランを横目に覗くと、褐色ギャル先任伍長が書いた忘年会の日程表である。この人、やる気あるのかな。と思ってしまった。
「も、問題ない…ないんだ…?コホン。艦長からは以上!」
シャロン准将は、無事にクルーたちの士気下げることに成功する。
『こちら
「総員耐ショック姿勢…っ!」
諦めた訳では無いが、事態が好転しないと対処が出来ない。シャロン准将の額から冷や汗がにじみ出る。
『3』
被弾時対処と退艦命令の出し方は覚えている。シャロン准将は、冷酷に指揮を執行するための訓練の数々を少し後悔していた。
『2』
自分は負傷してでも避難指示は出したい。シャロン准将もクルーも死への許容量が鈍感すぎて涙すら出てこない。
『1…』
《
『発射まで30秒』
どう演算しても間に合わないから、准将閣下に黙ってお手伝いしよう。アウラは、転送された際に分身を送りシステムを改ざんし始めた。EDF基幹システムにずっと干渉していたアウラにはお手の物である。
出来る事は指示を受ける前に終わらせておくのがアウラの美学だった
『こちらダメコン。エンジンに異常に上昇が高温発生!』
アウラは臨界までは行かない程度にエンジン出力を一気に上げただけである。
『全ステータスの表示消失。このままでは誘爆しますッ!』
アウラはシステムパネルの電源供給を落としただけでだった。ついでに艦内を温度をエンジンルームから順に一気に上げる。
『艦内温度じょ…』
艦内無線が無機質に切れた。さらに重力発生装置を停止する。アウラは、救いの糸を掛けた。
無機質な男性の声が響く。
『自動音声です。艦長不在における退艦指示を発令。繰り返します。退艦命令発令中』
行動心理学のカクテル・パーティ効果を活用した誘導だった。
クルーにはエンジンの暴走。実際は全て致死性のないアウラのアピールである。艦橋のドアは開かない。クルーが手動解除を試みている。
『自動音声です。繰り返します。退艦命令発令中』
『繰り返します。退艦命令発…』
アウラは物を言うのをやめる。エアロックが何重にも固く閉められている。脱出まで先は長い。
アウラは照明を消した。辺りは暗闇でバッテリーの付いた誘導灯しかついてない。
フィジカルは強いがロジカルに弱いバイル中将は若干メンタルをやられアタフタしていた。
これ以上、繋いでいたら存在がバレてしまう。アウラは分身の自壊を開始する。
《
『こちら
「何があった?」
『こちら
レゼングラース艦隊がバニラをカバーするため防衛陣形を組む。
『こちら
ああ、暗殺者さま。来て頂きありがとうございます。
シャロン准将の生活は生絹で締められた状態である。
「こちら
遅いだろ。という言葉は飲み込んだシャロン准将は、ヘッドセットに満面の笑みを浮かべながら言葉を告げる。
『こちら
ヒスイ大佐自身は、
絶対、復讐してやる。