シャロン准将は金でしか動かない――インサイダーは生中継で踊る   作:むーんしゃいん

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あっけない制圧

 

 シャロン准将のご一行は、特殊部隊お得意のラペリング降下で、無能大佐とアウラがいるB81Fアウラ統合管理センターへと到着した。

 

 シャロン准将は、ロープ駆け降りる隊員の付属品みたいに引っ掛けられ降下し、足が震えている。その様子を見て、苦笑をする特殊隊員たちに、シャロン准将は鋭いガンをつける。

 

「なんだお前ら…。私がそんなに滑稽か?」

 

 隊員たちから、すぐに笑みは消え、あたりを静けさと咳払いが支配した。

 

「…まぁ、すぐについたからいいけどさ」

 

 シャロン准将は舌打ちをしてザイルをはずした。これで、核到達まで30分前だ。

 

「この先の通路だよ」

 

 統合管理センターの前で12人の隊員が突入に備え、シールド隊員が前列に出る。

隊員の一人が、赤外線スコープを手に中を確認する。

 

「小銃を持った犯人が2名。それに拳銃を大佐に突き付けてる1名。計3名です」

 

 少尉が、犯人は生死を問わずだ。

 シャロン准将が、血に飢えた狂犬たちに、待て。のサインを出す。

これ以上、重要なシステムを破壊されてはかなわない。と内心思い。

 

「射撃は禁止だ。生かして捕らえろ」

 

 そういって、シャロン准将が勢いよくゲートを開く。小銃を持った2名が、真っ先にシャロンを狙う。

 

「動くな!」

 

 拳銃を持った1名が、無能大佐の頭に銃を突きつける。

 

「まあ、待て。少し話をしよう」

 

 シャロンに続き、ルナの戦闘型人型ロボットDOLLが背後に続く。

 

「こいつの頭を吹き飛ばされたいのか!」

 

 うん。と言いたかったが、シャロン准将はそこはこらえた。

 

「やめてくれ!」

 

「この衛星は、あと10分で核攻撃を受ける」

 

「ルナ、ディスプレイに映せ」

 

「堕とす計画は破綻した」

 

 火星軌道から核弾頭とそれを守るアンチミサイルたちが、漠然と近づいてきている。特殊部隊員の一人が、まじかよ…。とつぶやいた。

 何も知らないのか。かわいそうなワンちゃんたちだ。

 シャロン准将が見るに、ミサイルの数的に核弾頭は一発だ。

衛星アウラを壊すには数が少ない。EDFは火星にアウラを堕とす満々かよ。

 

 この情報は、犯人たちにも恐怖が宿る。

 

「EDFは周りの話は聞かないが。私は聞いてやる」

 

 シャロン准将がデスクチェアに腰を降ろす。

 

「だ、脱出させろ!ルーンラビット!」

 

 アウラがじーっとじと目で犯人を見つめた。

 

「アウラ…、彼らの好きにさせてやれ」

 

 大佐が恐怖と疲労でうなだれている。大佐に拳銃を向けている男が、アウラのほうを見た。

 シャロン准将が、電気ショッカーを撃つ。犯人ではなく、人質の大佐が電気を喰らい失神した。

 

 ごめん、間違えた。不適な笑みを浮かべた。

 

 アウラの指揮権が大佐からシャロン准将に移譲された。

 

「ライト!」

 

 そう叫ぶと同時にライトが消え暗闇が支配した。隊員たちがシールドを持ち、犯人を確保に突入する。

 シャロン准将もまったく目が全く見えない。

うわぁああ!パニックになった男の一人が射撃。

 アウラが操作された戦闘型人型ロボットDOLLが、シャロンの体を身をていして守る。

 

 ドールちゃん!ルナが悲鳴を上げた。

 

 その間に特殊部隊員が3人をシャロンの指示通り生かしたまま制圧した。

 

「クリア!」

 

 クリア!連携した特殊部隊員たちは連呼し、アウラが統合管理センターの電気を復旧させる。

 

「さて、アウラ。直属の大佐は指揮不能になった。以降の指揮はどうする?」

 

 アウラは、ビクン。と、のたうつ無能な上官を一瞥し。

そのあと、シャロンのほうを、つぶらなジト目で見つめた。

 

御命令(オーダー)を准将閣下」

 

アウラはシャロン准将に大げさなお辞儀をする。

 

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