ソロで戦っている時にピンチになる(格上か同格のモンスターと戦っている時のみ)
助けてもらったお礼にご飯を誘う。(機嫌にもよるので断られた場合は日数をおいて再チャレンジ。
ただし、あまりしつこくチャレンジしていると覚えられているようなので、このイベント事態が発生しなくなる場合があるもよう)
「くそう!」
ドカァ!
「ぐ」
俺はキングオークの棍棒を受けて吹き飛ばされた。
ここは【ふぉーす】にある数ある中のダンジョンの1つ。
今日ここで俺はソロでレベル上げをしていた。
「ついてない」
俺は何とか体を起こす。
そんな俺を見て、キングオークはぐふぇぐふぇと笑っていた。
レベル的には少し下のダンジョンに入ったから、こんなヤツが出てくるとは思ってもみなかった。
(まさか、同格以上の敵とはな。
逃げるにも出口はあいつの後ろか。
くそう、ここでやられちまうのか)
俺はそう思ったが、剣を構えて相手を見る。
(やられるとしても、最後までやってる)
「一矢報いてやる!」
「その言葉気に入った」
「え?」
背後からの声。
自分の前にいるキングオークが余裕だったさっきの顔から恐怖に変わり怯えている。
な、なんだ?
俺は後ろを振り向いた。
「戦闘中によそ見はいけないかな」
そう言ってその人は俺の横に立つ。
「え?
なんで?
すいちゃん?」
そう、その人物は【ホロライブワールド】最強の歌姫の一角、星街すいせいだった。
「ありがとうございました」
あの後、すいちゃんの援護もあり、何とかキングオークを倒せた。
「いいよ、これも何かの縁だし」
そう言って笑うすいちゃん。
そう、すいちゃんとはかれこれもう10回は遭遇している。
基本オリジナル世代と呼ばれるホロメン5人とは、なかなか会う事が出来ない。
しかし、何故か俺は運良くすいちゃんとは出会えていた。
友人に話すといつも羨ましがられる。
「それじゃ、今度は気をつけて冒険しなよ」
そう言って颯爽と去ろうとするすいちゃん。
かっこいいけど「ちょっと待って!」
「ん?」
俺の言葉に振り返るすいちゃん。
「何かの縁って言ってもらえたし、助けてもらったので、お礼をさせてください」
俺の言葉にすいちゃんは少し考えた後、俺の方に振り返った。
「何してくれるの?」
首を少し傾け聞いてくるすいちゃん。
「えっと、ご飯、ご飯を奢らせてください」
俺は自分で出せる最高の勇気を出してそう伝える。
考えるすいちゃん。
「そうね…
ま、今日は気分もいいし、いいよ。
奢らせてあげる」
そう言ってすいちゃんは微笑む。
「あ、ありがとうございます」
「なんで◯◯◯が頭下げるの?」
うわぁ、名前覚えててくれたんだ。
「どうかした?」
感動のあまり固まる俺にすいちゃんは不思議そうに聞いてくる。
「いえ、何でもありません」
「変なの」
そう言ってお互いに笑った。
「それじゃ、準備もあるし。
この近くの町にある噴水の前19時集合でいい?」
すいちゃんに聞かれて俺は激しく頷く。
「はいはい、そんな頷かなくていいよ。
それじゃ、また後で」
そう言ってすいちゃんは行ってしまった。
まじかぁ、まじで最推しとご飯いける。
俺はその興奮でしばしその場で立ち尽くした。
「来るの早すぎたか?」
一応持ってる普段着で最高のお洒落をしてきた俺は、ステータス画面の時計を見る。
まだ、19時にはなってはいないが。
本当に来てくれるのか不安になっていた。
なんせ相手は超がつく程の激レア、あの星街すいせいちゃんだ。
やっぱり夢だったのか?
「おまたせ」
「え、あ、はい」
いきなり背後から声をかけられてびっくりする俺。
「何びっくりしてるの」
そう言って笑う背後の人物を俺は振り返り見た。
「待ったかな?」
「い、いえ、今来たところです」
と定番セリフを言いながら俺は、待っていた相手を見た。
青と白等の爽やかな色合いのビシッとした上着に、同じような色合いのズボン。
髪は後ろで束ねられたポニーテール。
もうなんて言いましょうか、素晴らしく「ボーイッシュ」
「え?そう?
最近のお気になんだけど」
俺のぼそっと言った言葉にすいちゃんは、自分の姿を確認する。
「いや、なんかメテオさんが来たのかと」
「メテオ?」
俺の言葉に考えるすいちゃん。
そして、何か分かったように手をうった。
「ああ、リアルがたまにするホストのやつね。
でも、別に男装してる訳じゃないからね。
そうね、ならすいせいとメテオの間でコメットでどう?」
「え?コメットさん」
「なんか他で聞いた事ありそうだけど」
そう言って笑うすいちゃん。
「確かに」
俺もつられて笑ってしまった。
「それじゃ、エスコートお願いしていい?」
すいちゃんのその言葉に俺は頭を下げ「お任せくださいお嬢様」と答える。
「はは、ボーイッシュって言ったり、お嬢様って言ったり大変だね、きみは」
「緊張してるんです」
すいちゃんが含み笑いをするので、俺はそう答えた。
「ま、気楽に行こう」
「はい」
そうして、俺は最推しとの束の間の時間を楽しむ事にした。
一応、目星のお店は決めてあり予約もしている。
俺はそこにすいちゃんを案内していた。
途中、すいちゃんが雑貨屋や服屋で止まるので一緒にウインドウショッピングを楽しんだ。
服屋でスカートを見るとすいちゃんが着たら似合うだろうなと考えてしまう自分がいた。
そんな俺の考えが分かるのか、すいちゃんにコツンと頭を叩かれ笑われた。
そして、予約したお店に着いた。
俺は少しあたふたして、すいちゃんに笑われながらも一生懸命エスコートをした。
イベント中…(2人っきりの食事…)
食事が終わった後、お店から出た時にそれは起こった。
バシ
突然、俺の目の前に何かが飛んできて、それをすいちゃんが受け止める。
見るとそれは投げナイフ。
「ち」
舌打ちをしながら、目の前にチンピラが3人、俺達の前に現れた。
「あのねぇ?
せっかく美味しい物食べて機嫌いいのに。
どうせ、あんた達の狙いはすいちゃんでしょ」
すいちゃんはそう言って俺の前にさりげなく出る。
なんか庇ってくれてる。
かっこよすぎだけど、俺これでいいのか?
「そうだよ。
だが、あんたを狙ったところでどうにもならねぇ。
なら、連れを狙うまでよ」
そう言ってチンピラはナイフを取り出す。
「はぁ、こういうトラブルはいらないんだけどなぁ。
これ、返す」
そう言ってすいちゃんは掴んだナイフをチンピラに投げる。
見事、親分ぽいやつの足にヒットした。
「ぐわぁ」
「さて、まだすいちゃんが機嫌が良い時に帰った方がいいんじゃない?」
すいちゃんがそう言うとチンピラが震え上がる。
こっちからだとどんな表情してるか分からないけど、分からない方がいいな。
「くそう、覚えてろ」
そう言って帰っていくチンピラ達。
「ごめんね」
すいちゃんは振り返り言った。
「い、いえ、それより手は大丈夫ですか?」
俺はナイフを掴んだ手を見ながら言った。
「あ、大丈夫。
指で挟んで受け止めたから」
かっこええ~
「また、お礼しないといけないですね」
「え?いいよ、あれはどうせ運営が仕掛けてるやつだから。
たまにこういったトラブルを入れてくるから、運営は気が利かない」
そう言ってため息をつくすいちゃんを見て、俺は笑ってしまった。
ふと、目につくアイスクリーム屋。
「ちょっと待っててください」
俺はすいちゃんにそう言うとアイスクリームを2つ買って戻ってきた。
「これ、お礼です」
そう言ってアイスクリーム(レモン味)をすいちゃんに渡す。
「いいって言ったのに。
でも、ありがとう」
受け取ったアイスクリームをペロッと舐めるすいちゃん。
「ひゃ、冷たい」
そう言って俺に向かって微笑んだ。
ああ、もう、可愛いとかっこいいが入り交じってなんていったら良いんだ。
推しててよかった。
「どうかした?」
「い、いえ、何でもないです」
不思議そうに聞いてくるすいちゃんに俺は慌てて答える。
「変なの?
まだ、少し時間あるなら散歩する?」
「喜んで」
俺の返事に微笑むすいちゃんと、俺はもうしばらく幸せな時間を過ごした。
次はすいちゃんのイベントです。
こちらはかなり難しいイベントとなっております。
まずすいちゃんに10回会うというのが、かなり大変で作中でも書いてある通りオリジナル世代は、ほとんどの方が1ヶ所にとどまらず世界を旅しております。
なので、会える確率はかなりリアルラックが必要です。
ですので、このイベントを目指す方は気長に頑張ってください。
それではまた、新たな情報が入りましたら更新します