(普通の牧場で50回ほどアルバイトをしていると、ランダムでノエル牧場のアルバイトを紹介してくれる)
ノエル牧場でアルバイトをしているとランダムで、雪花ラミィ(子どもバージョン)がアルバイトに来るので一緒にバイトをして仲良くなる。
すると、雪花ラミィから伝説の牝牛の話が聞けるので2人で探す。
※このゲームは全年齢対象です。
センシティブ表現などは一切ありませんので、ご理解をよろしくお願いします。
これは私がノエル牧場でアルバイトしている時に起こった、伝説の牝牛を搾乳する物語である。
「ん~」
私は固まった体を伸ばすように、晴れ渡った青空に向けて手を伸ばす。
「いつもありがとうね」
そこにこの牧場主でもあるノエルさんが、飲み物を持ってやってきました。
「いえ、好きでやってますし、いくらかお給金も出ますので」
私はそう答え、お礼を言いながら飲み物を受け取ったりました。
今は、放牧している牛達を見ながら干し草を集めているところです。
牧場主であるノエルさんは、いろいろと忙しくなかなか牧場には顔を出さないのだけれど、今日は時間があったのか顔を出しに来てくれています。
「あ、美味しい」
「そうでしょ。
うちの牧場の搾りたてミルクを使ったカフェオレだから」
ノエルさんはそう言って微笑みました。
ここのミルクはいたるところに出荷されており、すごく好評ですぐに売り切れになるそうです。
そのミルクを搾りたてでいただけるなんて、この牧場でアルバイトしててよかった。
私は、そう思いながらカフェオレを飲みました。
(うん、美味しい)
「あ、いいなぁ」
そこに小学生くらいの小さな女の子が現れました。
青い髪に可愛いスマイル。
頭にはつばの広い麦わら帽子。
そして、紺色のオーバーオールを着ています。
「あ、こんにちはラミィ先輩」
私はその子どもに挨拶をしました。
「うんうん、挨拶できてよろしい」
子どもバージョンラミィ(子ラミィ)は笑顔で頷きます。
「今日もその状態で来たの?」
ノエルさんはラミィ先輩を見て、少し呆れたように笑っていました。
「だって、この方がノエルママに甘えられるもん」
そう言って頬を膨らますラミィ先輩。
ラミィ先輩がなぜこの状態なのかは、いろいろとあるらしく詳しくは教えてもらえないですが、どうやらノエルさんとフレアさんが母親代わりをしていた時期があり、その名残なのだそうです。
「それより、ラミィも特製カフェオレちょうだい」
そう言って手を差し出すラミィ先輩。
「はいはい、ちょっと待ってね。
今から作ってくるから」
そう言ってノエルさんは小屋の方へと向かっていきました。
ちなみになぜ子ラミィちゃんが先輩なのかと言うと、私がここでアルバイトを始めてから、何日かたったある日に声をかけられ、この場所で先に働いていたラミィは先輩だという事となって、それ以来ラミィ先輩と呼ぶようになったのです。
ただ、毎回会える訳ではなく、たまに顔を出すようなので会えるのは完全にランダムのようです。
それから、ラミィ先輩と雑談していると、ノエルさんが新しいカフェオレを持ってきてくれ、ラミィ先輩と2人で飲みました。
ノエルさんは用事があるようで、そのままどこかに行ってしまいました。
「さて、カフェオレもいただきましたし、仕事再開しましょう」
私は近くにあるフォークを手に取り、近くのある干し草を集める作業を再開しました。
「ラミィ先輩は今日は何を?」
まだ、ふうふうしながらカフェオレを飲むラミィ先輩に聞くと、ラミィ先輩は辺りを見回した後、近くに寄ってきました。
「実はね。
今日、この牧場にいる伝説の牝牛を探そうと思って来たの」
ラミィ先輩は小さい声で私に言いました。
「伝説の牝牛?」
私は、フォークを地面に突き刺してから、ラミィ先輩を見ました。
「うん。
この牧場には伝説の牝牛と呼ばれる超レアな牛がいるの。
その牛から搾れるミルクはすごく美味しくて、なおかつどんな怪我や病気もたちどころに治してしまうのよ」
「え?
ミルクでですか?」
「うん」
頷いた後、ラミィ先輩はカフェオレを飲みました。
(しかし、ミルクにそこまでの効果があるのかなぁ?)
私は少し胡散臭い感じがしました。
「本当だよ、のえるのミルクはすごいんだから」
「え?ノエルさん?」
「違う違う、何変な勘違いしてるの?
その伝説の牝牛の名前がのえるなの」
「な、なんでそんな紛らわしい名前を」
私の疑問にラミィ先輩は少し顔を赤くしてから。
「だってラミィが名前つけたから」と言いました。
「ええ、ラミィ先輩が」
「うん、どうしてかなぁ。
あの時はなぜかその牛にその名前を付けたかったの」
自分でも不思議そうにラミィ先輩は言いました。
(たぶん、それはリアルラミィちゃんのせいなのかも)
と私は思ったけど言わないでおきました。
「それで、どうしてそのミルクがいるんですか?」
「え?」
私の問いに少し驚くラミィ先輩。
「えっと、それは…
そう、ちょっとだいふくが風邪をひいちゃって」
え?マスコットキャラも風邪をひくの?
っていうか、しどろもどろになってる時点で嘘くさいんですけど。
「そ、そうなんですね」
一応、突っ込まないでおく。
「それで、いる場所の見当はついてるんですか?」
「うん、それは大体ね。
ちょうどノエルママがいないから、今がチャンスだよ」
そう言ってラミィ先輩はカフェオレを飲み干しました。
そこはノエル牧場の端にある小さな小屋。
「ここですか?」
私は不思議に思いながらラミィ先輩に聞きました。
「そう、ここだよ」
確かにここは前にノエルさんに掃除をするか聞いた時に、物置小屋だからしなくても大丈夫みたいに言われたところだけど。
それにしても牛を入れておくには小さくないかな?
「ほら、行くよ」
ラミィ先輩は小屋の入り口に向かいました。
入り口には案の定、錠前がついています。
「鍵がいるんじゃないですか?」
「ふふん、そこはラミィにおまかせ」
ラミィ先輩は錠前の鍵穴に手を当てると、ガチ。
なんと鍵が開いたではありませんか。
「どうやって?」
「それはね、鍵穴に水を流し込み、凍らして型をとったの」
私の疑問にラミィ先輩はドヤ顔をしながら答えてくれました。
子どもバージョンのせいで、無邪気な笑顔が可愛い。
やってる事は悪い事だけど…
「中に入ろう」
ラミィ先輩を先輩に私は小屋へと入りました。
「え?」
小屋の中はなんといったらいいのか、広大な草原が広がっていました。
「小屋に入ったんですよね?」
「うん、あの小屋はこの草原エリアに来るための門みたいになってるの」
ラミィ先輩が教えてくれました。
「それで幻の牝牛は?」
「あそこだよ」
ラミィ先輩が指差した先に1匹の真っ白い牛が見えます。
「あ、あれですか?」
「そう」
にこにこ笑顔でそう答えるラミィ先輩。
しかし、あれって。
「ワールドカウですよね?」
「あ、よく知ってるね」
その外見は牛をデフォルメした姿で全体的に丸みもあって愛くるしい。
気性も温厚なマスコットになりえそうな環境生物なのですが…
問題はその大きさ。
高さ約6m、長さ8mの普通の牛に比べると大きい。
後、かなり頑丈らしいです。
「1匹だけなんですね」
「そうだよ。
あの大きさでもレアな環境生物だから」
そう言ってラミィ先輩はのえるの方に歩きだしました。
確かにあの巨体でワールドカウはなかなか見つからない環境生物の一種ですね。
「のえる~」
モグモグ草を食べているのえるに、ラミィ先輩が呼び掛けます。
ゆっくりとのえるはラミィ先輩の方を向きました。
まん丸おめめが愛らしい。
もぉ~
ラミィ先輩を見たのえるが、嬉しそうに鳴き、ラミィ先輩に勢いよく近づいてきます。
そして、ガシッとその強烈なタックルを受け止めるラミィ先輩。
普通のプレイヤーだったら吹き飛んでるなぁ…
今一度ラミィ先輩がチートキャラだと思い知らされる瞬間でした。
「久しぶりだね、のえる」
ラミィ先輩は優しく顔を撫でています。
のえるも嬉しそうに目をつぶっていました。
「名付け親なんだったら、ラミィ先輩会おうと思ったらすぐに会えるんじゃないですか?」
「う、そうなんだけど、会うのをノエルママに止められちゃってて」
「どうして?」
「それは、この子のミルクをお酒で割って飲むからです」
「あ」
私の疑問に、突然背後から答えが。
振り返ると、そこにはにこにこ笑顔のノエルさんがいました。
でも、声は怖いんですが…
「お帰りなさい」
「はい、ただいま」
私の言葉、返事をしてくれるノエルさん。
だけど、いつもと感じが違うような。
「お、お帰りなさい。
ノエルママ」
「はい、ただいま」
ラミィ先輩にも同じような返事。
あ、そうか。
雰囲気がノエルさんじゃなくて、ノエルママ状態なんだ。
だから、悪い事をしている子どもを見つけた親の気持ちになってるのかも。
「それで、鍵を閉めていたはずのここになんでいるのかな?」
腰に手を当てて聞くノエルママ。
「えっと、この小屋なんだろうなぁって思って」
ラミィ先輩がとぼけながら答えています。
「前に物置小屋だって言わなかったっけ?」
そういえば、私が聞いた時にラミィ先輩も一緒にいたような。
「◯◯◯さんも聞いたよね?」
「はい」
私は即答しました。
「それで、ラミィ達はどうしてここに?」
「あ、だいふくが風邪をひいたみたいで…」
そこまで言った時に、視線の片隅にラミィ先輩が全力で手を振る姿が見えました。
(あ、やっちゃった)
私はそう思いました。
「へぇ、だいふくがねぇ。
でも、おかしいわね。
確かこの世界のマスコットキャラは、状態異常無効のはずなんだけど」
びく!
「それで本当は?」
「カルアのえるが飲みたかったんですぅ」
そう言ってラミィ先輩は泣き出してしまった。
「はぁ、やっぱり」
「えっと、カルアのえるってなんですか?」
ノエルさんに聞いてみます。
「のえるから搾るミルクで作ったカルアミルクなの。
普通のミルクと違って、のえるのミルクは特別製だから、すごく美味しくてラミィもはまってたのよ」
「なるほど。
でも、ラミィ先輩も大人ですし、お酒飲むのは別に」
私はなんとかフォローしようと言葉を選んで言いました。
「もちろん、ラミィがお酒飲んでも構わないよ。
ラミィ、お酒好きだし。
でも、あの姿で飲もうとするから」
ふと、泣いてるラミィ先輩を見てみると、完全に子どもの姿。
ああ、なるほど。
「あの状態が普通の時も、たまに夜遅くに隠れて飲んでたし」
「ははは」
「それより、そろそろ嘘泣きはやめなさい」
ノエルママは子どもに言うようにラミィ先輩に言うと、あんなに泣いていたラミィ先輩がピタリと泣き止みました。
「う、ごめんなさい」
「はぁ、のえるも久しぶりにラミィに会えて嬉しそうだし、許してあげます」
ほ、ラミィ先輩と私は同時に胸を撫で下ろす。
「ただし、鍵を閉めている場所に、無断で入るような悪い子にはお仕置きをしないといけませんね」
バシン!といつの間にか手に持ったメイスを手のひらに当て音を鳴らすノエルママ。
「◯◯◯、構えて」
ラミィ先輩はそう言うと、氷で剣を作り出しました。
「ええ、戦闘ですか?」
私も慌てて愛用の槍を装備します。
「いいですよ。
久しぶりにラミィの親係としてのお仕置きですから、全力で抗ってください」
ノエルママはそう言って笑いました。
「お仕置きって反抗してもいいんですか?」
ラミィ先輩の横について聞いてみました。
「うちの家庭は実力主義だから」
それなんか言葉違うような。
「では、いきますよ」
ノエルママはメイスを構えます。
そして、ノエルママVSラミィ先輩の親子対決に巻き込まれるのでした。
戦闘中…(実際に体験してみてください)
「うぎゅ~」
「強すぎますよ」
野原で仰向けに倒れるラミィ先輩と私。
その近くで「ふぅ」といたずらっ子を仕方ないなぁという感じで、ノエルママが見下ろしていました。
ノエルママはポンと自分の胸元を叩きます。
すると鎧姿のノエルママが私服に早変わり。
そのまま、ラミィ先輩をゆっくりと抱き起こしました。
「ごめんなさい」
少し半泣きで謝るラミィ先輩。
「もう、しないようにね」
優しく言うノエルママ。
こくんと頷くラミィ先輩。
そして、ノエルママは優しくラミィ先輩を抱きしめました。
(ああ、あれは幸せなやつだ)
私はその姿を見て、素直にそう思いました。
「さ、帰りましょうか」
ノエルママにそう言われて、ラミィ先輩と私は外へと扉に向かいました。
「あ、そうだ」
ノエルママは何かを思い出したようにのえるに駆け寄り、何かをのえるに言っていました。
そして、3人で牧場へと帰りました。
「今日はお疲れ様」
牧場の小屋で休んでいると、ノエルさんが声をかけてくれました。
「お疲れ様です」
「これ、どうぞ。
はい、ラミィも」
ノエルさんからカップを受け取ると温かそうな湯気が出ていました。
「これは?」
「ホットミルク。
あの子のミルクでね」
そう言ってウインクするノエルさん。
帰る時にのえるの方に戻ったのはこの為だったんだ。
「ありがとうございます。
いただきます」
一口飲むと、体が温かくなってなんか幸せな気分になる。
「美味しい」
自然に声が出てしまいました。
「うん」
ラミィ先輩も隣で嬉しそうに頷きます。
「それと、これ迷惑をかけた分ね」
ノエルさんはそう言って1つの牛乳瓶をくれました。
「え?」
私はそれを受け取るとアイテムの詳しい説明を確認します。
【のえるミルク】
状態異常を全て治し、幸せな気分になるスペシャルなミルク。
ノエル牧場の伝説の牝牛から搾れるレアなミルク。
「いいんですか?」
「うん、いいよ。
ラミィに付き合わせちゃったから」
「ありがとうございます」
「いいなぁ」
ラミィ先輩は私がもらったミルクを見て、羨ましそうに言いました。
「帰ったら飲めるよ。
ただし、子どものままはダメだよ」
「やったぁ~」
嬉しそうなラミィ先輩。
こうして今日のノエル牧場のアルバイトは終わりました。
私もカルアのえる試してみようかな。
今回はとある牧場で、特別なミルクを手に入れる方法をお伝えしました。
何がセンシティブ的な事だったのかと疑われるのかは、わかる人だけ分かっていただいて、これは健全なイベントである事を最後にもう一度お伝えしたいと思います。
ちなみに今回の設定は完全にゲーム内設定なので、リアルの方達とは関係ありません。
ご理解ください。
では、また新たな情報が入りましたら更新します