その後、獅白ぼたんのイベント【預ける背中】をクリアする。
沙花叉クロエの【見えない刺客】をクリア。
風真いろはの【最強への道行き】をクリアする。
以上をクリアすると、獅白ぼたんから相談を受ける。
「実は◯◯◯に相談したい事があるんだよ」
それはいつものように【樹海】に腕試しに来ていた時に、偶然推しのぼたんちゃんに会った時に言われた。
1度はお互いに背中を預けた相手だ。
イベントと言えども、推しから相談受けるのは嬉しい。
それにあのホロメンの最強の一角である獅白ぼたんちゃんからの相談なんて最高すぎませんか?
「聞いてる?」
「あ、はい聞いてます」
少し大きめの岩に隠れながら、俺は横に同じく隠れているぼたんちゃんの方を見た。
思ったより近い。
ドキドキするなぁ。
「それで相談とは?」
どうにか冷静を保とうとしながら言ったけど、声が裏返ってるわ。
恥ず。
「最近、何かに狙われている気がする」
「はい?」
え?ぼたんちゃんを狙う人物いるの?
「なんて命知らずな」
「あのねぇ、あたしも女なんだよ?
未知の相手に狙われてたら怖いものは怖い」
ま、確かに女性ですはい。
「どこ見てる」
「い、いえ、どこも!」
こめかみに銃を当てられ、両手をあげる俺。
やっば、思わず胸見ちゃった。
「それで、心当たりはあるんですか?」
銃を下ろしてもらい、少し安堵しながら俺はぼたんちゃんに聞いた。
「それが心当たりが全くない」
「ないかぁ」
「それに相手の気配があまり感じられないんだよね」
ぼたんちゃんはふぅとため息つきながら言った。
「気配がないわけではないんですね」
「そう、気配は感じられるんだけど、かなり微弱」
「幽霊系の相手とか?」
「いや、幽霊系は幽霊系でいたら何となく分かるんだけど、それにモンスターに怨みかうなんて事してないなぁ。
きちんと止めはさしてるし」
「は、はぁ」
あ、怨む事なく成仏させてるんですね。
「◯◯◯はいろいろとイベントとかやってるし、なんか心当たりないか?」
ぼたんちゃんからそう聞かれてもなぁ。
俺はステータス画面を開いてクエスト・イベント欄を開く。
ここには今まで俺が受けてきたクエストが載っている。
上から順にスクロールしていく俺。
「あ、それ」
ぼたんちゃんに言われて俺は指を止める。
ぼたんちゃんが指差したイベントは、確かクロエちゃんのイベント【見えない刺客】
「これってどんなイベントだったんだ?」
「これですか?
確か、クロエちゃんに狙われるイベントでしたね」
「は?
よく生きてるな」
ま、確かにそう。
チート級のホロメン、しかも掃除屋と呼ばれるアサシン系の沙花叉クロエちゃんに狙われて生きてるのは自分でも不思議だ。
「いや、これ誤解がいろいろとあって、何とかその誤解を解いたので無事なんです」
ま、最終手段も取ったけどね。
「となるとぼたんちゃん、クロエちゃんに狙われる心当たりありますか?」
「いや、ないなぁ」
俺の質問に即答するぼたんちゃん。
「なら、違うって事ですね」
「うん。
しかし、気配の消し方とかはよく似てる気がするんだよなぁ」
ぼたんちゃんは岩影からモンスターを撃ち倒す。
こうやってぼたんちゃんとさっきから話しているが、お互いにきちんとモンスターは倒している。
そうしないと、経験値や今日の晩飯が手に入らないからな。
基本、食事は現地調達だからね。
「そろそろ、獲物もたまってきたし、ここら辺で捌いとく?」
「そうっすね」
ぼたんちゃんに言われて頷く俺。
ぼたんちゃんと共に倒した獲物の場所へ。
話しながら倒してたので、そこら辺に獲物が倒れている。
「じゃ、手早く始めようか」
ぼたんちゃんの言葉に頷き、俺は手短なモンスターを捌きにかかった。
ちなみにこの【樹海】に入った時に【解体】スキルはデフォで貰える為、捌くのに手間はかからない。
俺は素早くモンスターを解体して、アイテムをボックスに入れていった。
(後で分配しないとな)
「終わったかい」
「はい」
「それじゃ、一旦解散にするかな」
ぼたんちゃんはそう言ったが、俺はさっきの話が気になった。
「よかったら、さっきの相談。
俺のテントで聞かせてもらっていいですか?
力になれるかどうか分からないてすけど」
「お、いいの?
じゃ、よらしてもらうよ」
俺はぼたんちゃんを誘いテントに戻った。
テント前の焚き火にあたりながら、今日の獲物を分配する。
ま、ほとんどこっちにくれたけど。
「今日はちょっと相談にのってもらうつもりだっただけだからね。
そんなにいらないよ」
そう言ってぼたんちゃんは笑っていた。
「それで、他には心当たりありますか?」
「心当たりか」
俺の言葉にぼたんちゃんは少し考える。
「殺気はないんだよなぁ。
ただ、ある部分にやたら視線を感じる」
「ある部分?」
「そう、ここ」
そう言ってぼたんちゃんが自分のケモ耳を指差した。
その時、俺の脳裏に何かが思い出される。
「何か分かった?」
顔にそれが出たのだろう、ぼたんちゃんは興味深くこちらに聞いてきた。
「え、いや…」
俺はいいよどむ。
確かに俺は知っている。
あるホロメンのイベントの時だ。
そのイベントはあるホロメンがホロメンに道場破りみたいな事をするイベントの付き添いと、段取りをつけるイベントだった。
その時に対戦相手であるホロメンが、気配を消す技を使って挑戦者のホロメンと戦った。
対戦が終わってそのホロメンが気配を消す技に興味を持っていたので、どうしてその技に興味があるのか、俺は聞いた記憶がある。
その時、そのホロメンは「気配を消す技があればワンチャン、ぼたん先輩のケモ耳を吸う事が出きるのではと思ったのでござる」と答えていた。
いや、誰が言ったかは言えないんだけど。
その後「この事は、他言無用でござるよ」と釘をさされたからな。
「ん~分からないです」
俺は苦しそうにそうぼたんちゃんに答える。
「そうか」
俺の顔を見ていたぼたんちゃんは、何か分かったように焚き火を見る。
「これは独り言だと思ってもらっていい。
前にリアルのあたしに聞いた事があるんだが、やたらにこのケモ耳を誉めてくれる後輩がいるって聞いた事がある」
ドキッ!
「そ、そうなんですね」
声が少し裏返る。
そんな俺をちらっと見るぼたんちゃん。
「そして、何故か忍者扱いされるのを嫌う後輩が、ある先輩に気配の消す技を教えて欲しいと頼み込んできたと、風の噂で聞いた」
ドキドキ!
「へ、へぇ~
だ、だれなんでしょうかねぇ」
完全に声が裏返った。
ぼたんちゃんはそんな俺を見てゆっくり頷いた。
「ありがとうな。
ようやくこれで悩みが解けたよ」
まるで名探偵が事件を解いた時のように、ぼたんちゃんはニヤリと微笑み立ち上がった。
「え?
わ、分かったんですか?」
俺は慌てて聞く。
「大丈夫。
◯◯◯は何も言ってない。
あたしが1人で答えを導きだした。
そう言うことだ」
ぼたんちゃんのその言葉に俺はゆっくりと頷く。
いや、そうするしかない。
それが俺の最善策だ。
「ありがとう、悩みを聞いてくれて。
後は自分でどうにかするよ」
ぼたんちゃんは晴れ晴れとした表情で手を振りながら、焚き火の前から去っていった。
「大事にならないように」
俺はその後ろ姿に声をかける。
ぼたんちゃんは振り向かず腕をあげる。
そして、焚き火の前には俺1人になった。
それから数日後。
1通のメッセージが俺宛に届く。
それはぼたんちゃんからのメッセージで短くこう書かれていた。
『どうにかした』
今回は息抜き的なイベントです。
このイベントを起こす為にはいくつか難しいイベントをクリアする必要があるので、それのご褒美?という意味合いもあるようです。
さて、このイベントであるホロメンの事をぼたんちゃんに報告してしまうと、必ずワンキルされてアイテムを1つ没収(慰謝料)されてしまうというエンドがあるらしいのでご注意ください。
あと、あるホロメンの好感度も著しく下がります。
察しのいい方は分かると思いますので、何を報告したらダメなのかはここでは語りません。
みなさん最悪は踏まないように心から願っております。
では、また新しい情報が入りましたら更新します。
お楽しみに