尾丸ポルカを推している。
「演者探しに行くぞぉ~」というメッセージを尾丸ポルカから受ける。
【バーチャル】の始まりの町付近の草原地帯で寝そべっている尾丸ポルカに話しかける。
「はぁ、どこにいるんだ?」
俺はある人物を探して、ここ【バーチャル】の始まりの町付近の草原をさ迷っていた。
(かれこれ3日間探してるけど、どこにも見当たらない。
何んのヒントもなしで探すのも大変だろ)
そう半分諦めかけていた時に、草原の中で何かが動いたのを見えた。
俺はゆっくりとその場所に近づく。
するとそこには俺の探していた人が足を組み、目をつぶって寝転がっていた。
(やっと見つけた)
「探しましたよ、座長」
俺は心で安堵してその人物に声をかけた。
「ん?
だれ?」
寝転がる探し人、尾丸ポルカ座長はゆっくりと目を開けてこちらを見た。
「ああ、確かきみは」
座長はゆっくりと起き上がって目を擦る。
「何度かイベントであったね」
「はい」
(覚えててくれたんだ)
「それで、ポルカに何かようかい?」
「あ、そうでした」
俺は座長を見る。
長いフェネックの耳にもふもふのしっぽ。
きょとんとこっちを見る、座長がめちゃ可愛い。
「んで?
なに?」
何も言わずじっと見ている俺に不振がって聞いてくる。
「あ、すいません。
その耳ともふもふのしっぽに見とれてました」
「なぁ?
な、なに言って、勝手に見とれるなぁ」
耳としっぽを手で押さえながら、座長は顔を少し赤くする。
「エッチ…」
「え?
何か言いました?」
「うるさい」
小さい声で言った言葉は聞こえなかったが、つんと赤い顔でふてくされる座長も、やっぱいいな。
「で、本当になんなんだよ」
「あ、そうでした。
これ」
俺は座長にメッセージを見せる。
「あ、それ。
じゃ、◯◯◯が一緒に探してくれるんだ」
「はい、俺はその為に来ましたので」
「分かった」
座長は勢いよく起き上がり、頭の帽子を直す。
「それじゃ、演者探しに行きますか、座員さんよ」
「はい、座長」
俺も勢いよく立ち上がり座長の後につく。
俺より背の低い座長は背後の俺を見上げるように後ろを向いて言った。
(小さい可愛い尊い)
「…何か変な事考えてるだろ」
「な、なにを、そんな事ないですよ」
(鋭い、しかし変な事ではない)
「まぁいいさ。
では、早速スカウトに行くとしよう」
「目的の場所は?」
「霊峰 封神山」
俺の質問に座長はニヤリと笑いながら答えた。
【霊峰 封神山】はこの【ホロライブワールド】で一番高い山と言われている。
頂上には神がいるとか、封印されているとか言われているが、実際にそれが本当か分からない。
(なんせ山頂に行くのに4日かかるうえに、敵も登って行く程強くなるしなぁ)
「それで、この山のどこにそのスカウトする相手がいるんですか?」
【霊峰 封神山】の登り口に来た俺は隣にいる座長に聞いた。
「確かそんなに登ったところではないはずなんだけどね」
そう言いながら座長は山へと向かう。
俺も座長と共に山へと入った。
他の山と違い、きちんと山道があるのがありがたい。
ただし、それも中腹まで。
それ以上は完全な獣道だ。
「噂なんだけど、ここに怪力コングって言うモンスターがいてさ」
「え?かなたちゃん?」
「やめとけ、冗談でも握りつぶされるぞ」
「気を付けます」
真顔で言われて俺は素直に考えを改める。
(冗談に聴こえなかった)
「それで、そのかな、じゃなかった」
「座長~」
「ああ、ごめんって。
◯◯◯が言うから、間違ったじゃないか」
「俺のせいですか!?」
「ま、そう言う事にしといて。
まだ、私もリスポーンしたくない」
「同じですよ」
「それはともかくそのコングをサーカスの一員にスカウトするつもりだ」
「怪力コングをですか?」
「そう、ジャグリングとか覚えてもらって、他の一員とタッグで舞台に立つとか良いかなと思ってね」
「なるほど」
(確かに力があるからジャグリングもいろんなものでやれるかもしれない)
「で、その為にはテイムしないといけないけどね」
そう言って座長は長い鞭をどこからともなく取り出す。
(アイテムボックスから出したように見えないし、本当にマジシャンのようだ)
「では、ここからは山道を離れて森に入るよ」
座長はそう言って山道の横にある森に入っていく。
「分かりました」
俺も武器を装備して後に続いた。
山道を外れれば、モンスターにも遭遇する。
俺と座長は現れるモンスターを倒しながら森の中を進んだ。
「なかなか現れませんね」
「一応、レアモンスターみたいだしね」
目当てのモンスター以外は倒したり、追い払ったりしている。
さすがホロメンの座長。
ここら辺のモンスターは赤子のようにあしらっている。
(俺の出番ほとんどないな)
「そういえばどうしてスカウトに呼びかけたんですか?
その強さがあれば座長1人でも行けそうだと思うんですが?」
「そんな事も分からないのかい?
簡単だよ」
先に進む座長は後ろにいる俺に向かってため息混じりで答える。
「誰かと一緒の方が楽しいだろ?」
そう言って微笑む座長に俺は一生この人についていこうと再確認した。
それから1時間。
やっと目当ての相手が見つかった。
「あれですか?」
森の中、開けた場所にある大きな岩の上に腕が異様に大きなゴリラが座っていた。
「間違いないね。
あれが怪力コングだ」
「どうやってテイムを?」
「まずは怪力コングと戦闘。
倒しきらずに弱らして、こちらの強さを分からしてからこの【仲良し団子】を食べさせればテイムできる」
「あ、モンスターにも使えるんですね」
「使えるよ」
【仲良し団子】は基本環境生物をペットにする時に使うものだ。
モンスターにも効くんだな。
「それじゃ、いくぞぉ」
「了解です」
俺達は岩の上の怪力コングへと向かう。
向こうもこちらに気づいたのか、その大きな腕を持ち上げて咆哮した。
そして、俺達とコングの戦いが始まった。
イベント中(怪力コングとの戦いはご自身で体験してください。
ちなみにポルカちゃんがいますが、怪力コングの一撃を耐えるには最低でもレベル80は必要です)
「く!」
ドガァっと盾の上からコングの一撃を受けて吹き飛ぶ。
さすがにかなりの強敵だが、やられる程のダメージではない。
「今です座長!」
「よくやった◯◯◯」
俺を攻撃した事で体勢を崩しているコングに、座長の鞭が襲いかかる。
ビシッ!
クリティカルヒット!
座長の一撃でコングはその場に倒れこんだ。
「やりましたね」
俺はゆっくりと座長の側に向かいながら声をかける。
「なかなかの強さだった。
近づけなかったから、さっきの囮役は助かった」
「お役にたてて光栄です」
俺は微笑む座長に微笑み返す。
「さてと」
座長は腰から【仲良し団子】を取り出して、コングに近づく。
ゆっくりと起き上がるコングの目は先程までの戦意は感じられない。
「食べてくれるかな?」
座長はそう言ってゆっくりと団子をのせた手のひらをコングに差し出した。
コングはその団子を見てしばらく考えた後、座長の手のひらから団子を取り食べた。
そして、コングは座長の方を向いてドラミングを行う。
『パワードコングのテイムに成功しました』
機械音声がどこからともなく流れる。
『パワードコングって言うんだ』
俺と座長はコングを見ながら同時に呟いた。
その後仲間になったパワードコングは座長の持ってきたマジックケージ(使わない時はルービックキューブぐらいの大きさの魔法の檻)の中に入れた。
「これで任務完了。
ご苦労様」
「はい、お疲れ様です」
「それで、これから時間はあるかい?
◯◯◯」
「え、はい、ありますが」
「では、祝勝会だ。
ついてこい!」
「はい、お供します」
楽しそうに笑いながら先を行く座長に、俺は笑いながらついていった。
ちなみにこのイベントの後、俺はスキル【テイム】を覚える事ができた。
お待たせしました。
今回は尾丸ポルカちゃんのイベントです。
ちなみにこのイベントは目標相手(今回はパワードコング)が5つおり、ランダムで決まるそうです。
他の相手が何なのかは、実際にこのイベントを体験して確認してください。
最近スローペースの更新になっていますが、気長にお付き合いくださればありがたいです。
では、また新たな情報が入りましたら更新します。
お楽しみに