マッスルクラブに行き、合言葉を伝える。(合言葉は実際にゲーム内で学生に聞いてください。ランダムの模様)
マッスルクラブの店長から【体型補強の薬】の話を聞く。
「ほう、その合言葉を知ってるとは、あんたもマジなんだな」
【ふぉーす】の町の外れにひっそりとある薬屋、マッスルクラブ。
私はそのマッスルな体型の店長に、天使の羽の生えた学生に教えてもらった合言葉を言った。
「ええ、どうしてもこの体型を変えたくて」
このゲーム【ホロライブワールド】は自由に性別、種族、体型を決められる。
しかし、1度決めたそれらを変更する事はほぼできないと言われています。
それぞれ、超レアアイテムを使えば可能と言われていて、私はその1つ【体型補強の薬】を求めてここに来ました。
「その目、本気なんだな」
店長の言葉に頷く私。
「なら、これを持っていきな」
店長は1つの通行証を渡してくれました。
「これを持って学校の裏にあるゲートに行くといい」
私は、店長からそれを受け取り頭を下げて店を後にしました。
「頑張れよ、お嬢ちゃん。
あんたの目指しているものは想像以上に厳しいぞ」
私の今のキャラクターは平均身長の可愛い女の子です。
ま、リアルも可愛い女の子なんですが!
リアルとは1つだけ違うところがあります。
それはこの胸。
リアルはそのう、ほら、世間一般で言う小さい?と言われる部類でした。
なので、ゲームではちょっと、ほんのちょっとですよ?
大きくしてみたんです。
最初はね、それは楽しかった。
人から視線を集め、ああ、これが巨乳と呼ばれる感じと悦に浸ってましたけど、結局、今の私には過ぎたものでした。
リアルに戻ればいつもの私。
ゲーム内でも胸に違和感があって動きづらい。
レベルが上がれば上がるほど、そのちょっとした違いが戦いに支障が出る感じでした。
ネカマをしている友達に相談したのですが、「意識してればいいの、自分のこのボディを!」と言われたんですが、いまいち感じが掴めません。
そして、この前とうとうやってしまったのです。
大事なクエストを受けた時に、私はいつもの調子で敵の攻撃を避けました。
いえ、避けたつもりだったのです。
しかし、敵の攻撃は私の胸に直撃。
私はリスポーンし、パーティはその後すぐにクエストを止めて戻ったそうです。
パーティメンバーは「気にしないで」と言っていましたが、やっぱり私が見栄をはったのが原因です。
だから、私は本当の私に戻る。
そう決めて、ここまで来ました。
目の前にはゲートと1体のゴーレム。
私はゴーレムに通行証を見せました。
ゴーレムはゆっくりと頷き、ゲートを開いてくれました。
ここから先、何が起こるか分からない。
でも、私は…
「ちょっと待って」
ゲートに足を踏み入れようとした私に背後から声が。
私は後ろを振り向くと、そこには天使の生えた可愛らしい少女が腰に両手を当てて立っていました。
「え?
なんで、あなたが?」
私は彼女を見て驚きました。
それはそう、だって彼女は私の推しの。
「天音かなたちゃん」
名前を呼ばれかなたちゃんはにこっと笑いました。
「まさか、この試練を受ける人がいるなんてね」
かなたちゃんは私の隣でゲートを見つめています。
「どうしても欲しいんです」
「それをどうにかしたいなんて」
かなたちゃんは私の胸を見てはぁ~とため息。
「ま、いいわ。
偶然、本当に偶然ここを僕が通りかかった縁で手伝ってあげる」
「え?
ほんとうですか?」
「もちろん、困ってる人を見過ごせないからね」
そう言ってかなたちゃんは微笑む。
「ありがとうございます」
「それじゃ、行くよ!」
「はい!」
そして、私とかなたちゃんはゲートに飛び込みました。
イベント中…(どういった試練かはゲーム内でご確認ください)
「はぁはぁ、やっとたどり着きました」
目の前には黄金のマッチョ像が。
その前にある台の上には1本の健康ドリンクみたいな物が置かれていました。
「あれが、【体型補強の薬】だよ」
隣で息を整えているかなたちゃん。
あれを飲めばこの胸も元に戻せる。
私はゆっくりとそのアイテムを取りました。
『【体型補強の薬】を手に入れた』
機械音声が流れて、私達の足元に魔方陣が現れました。
そして、気がつくと入ってきたゲートの前。
ふと手を見ると私は【体型補強の薬】をきちんと握っていました。
「本当に使うの?」
かなたちゃんが私を心配そうに見ています。
「はい、もう決めたことです」
私は意を決して【体型補強の薬】のキャップに手を当てました。
「まてよ!」
そこにまた、制止の声が。
「だれ!
え、どうしてここに?」
そこにはあのクエストに参加したパーティの仲間達がいました。
「どうして変えちゃうの。
あたしが教えて上げたじゃない、意識するんだって」
「一回の失敗でなんでいなくなるんだ。
また、一緒に頑張ろう」
「もう、心配したよ。
探さないでくださいなんて手紙おいて」
パーティの仲間達が次々に声をかけて私の側に集まってきました。
「ごめんなさい。
でも、大切なクエストにあんなPOMミスして」
「なに言ってんだ。
誰でもミスはする。
それにクエストは何回でも挑戦できるだろ」
リーダーがそう言って微笑んでくれています。
「でも、あのクエスト受けるのに前準備が…」
「そんなのもう終わってる」
魔法使いの友人が笑顔で答えた。
「さ、今度は意識しなさい、自分のボディを!
さすればどんな体型だろうと動けるわ」
ネカマの友達もそう言って微笑んでいます。
「みんな…」
「ほら、なんだ、お前がいないとクエストにいけないんだよ」
そう言ってリーダーは照れたように手をだしてくれました。
「みんなありがとう」
私はその手を取ります。
パーティのみんなはそんな私を見て微笑んでくれました。
「あ、ちょっと待って」
私は後ろにいるかなたちゃんのところに行きました。
「よかったね。
悩みなくなったみたいで」
「はい、ありがとうございます。
後、クエスト手伝ってくれてありがとうございました。
これ、お礼です」
私はそう言って【体型補強の薬】をかなたちゃんに渡しました。
「え?」
「それじゃ、私みんながまってるんで」
そして、私はみんなのところに行きました。
これからまたこの友達と共にクエストに挑みます。
次は勝てる気がする。
だって、こんなに私の事を心配してくれる、最高の友達がいるんだから。
ゲート前、1人残されたかなた。
手には【体型補強の薬】
「飲んでも意味ないよ」
蓋を開けて飲もうとしたかなたの背後に、いつの間にか現れた星街すいせいがボソッと呟いた。
次は【ふぉーす】で受けられる劇レアアイテムのイベント情報です。
ちなみにこのイベントで手に入る【体型補強の薬】は使うと、一回ログアウト処理が行われ、ゲームを始めた時の画面になり、体型を自由に変更する事ができます。
ただし、1度のみ。
ただ、効力があるのは、始めに体型設定を行えるプレイヤーのみとなっております。
なので、推しにプレゼントとして送っても、すいちゃんが言ってたように『意味がない』ので気をつけてください。
ま、すいちゃんが試したかどうかは分かりませんが…
あと、なぜかこのイベント、高確率でかなたちゃんと遭遇して試練を挑戦する事ができます。
なぜ、遭遇するのかは謎?ですけどね。
では、また新たな情報が入りましたら更新します。