【ホロライブワールド】攻略情報   作:天野空

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アイテム【1枚の果たし状】を使用する



TM【ホロ剣客十番勝負 運営超人】

とうとう最後の戦いになった。

ここにくるまで多くのホロメンと戦った。

出会った全てのホロメンが本当の力を出していたかというと違うと思う。

でも、私は何とか勝ってここまでこれた。

手に持つ【1枚の果たし状】をぎゅっと握りしめる。

これに勝つ事ができれば、私ははれて彼女の前に胸をはって立てる事ができる。

あなたが目指す者でござると…

私はゆっくりと【1枚の果たし状】を空に掲げた。

そして、なくなる果たし状。

私の辺りの景色が緩やかに変わっていった。

 

 

「ここはどこでござるか?」

風丸が辺りを見る。

そこは完全に真っ白い空間。

しかし、足が地についているから地面はある。

(しかし、この風景はどこかで見た感じがする)

そう風丸が考えていると、奥の方からゆっくりと誰かがこちらに向かって歩いてきている。

「まさか、本当にここまで勝ち上がってくるプレイヤーさんがいるなんて」

その声に私は聞き覚えがあった。

「まさか、Aちゃん神?」

「はは、神じゃないですよ。

私は」

そう言って笑顔のAちゃんが風丸の前に現れた。

「え?

Aちゃん神じゃないのでござるか?」

風丸は目の前のAちゃんを見ながら困惑する。

「ま、似てますけどね。

あっちはこのゲームの基礎からいるAちゃんのコピーです。

私はこのゲームのGMの総括をする為に、Aちゃんからコピーされたもう1人のAIです」

「AちゃんのコピーAIは2人いるって事でござる?」

「ま、そうなります」

Aちゃんが笑う。

「さて、風丸さん。

ここまで来たんだから1つ何か望みはありますか?

私達運営の作った、めちゃくちゃなイベントを頑張ってくれたせめてものお礼をしたいんで」

「望み…」

(確かにいろいろある。

でも、一番私が欲しいのは)

「彼女ともう一度戦いたいでござる。

お互いに手加減なしに」

真剣な目で風丸はAちゃんを見た。

「分かりました。

風丸さんに彼女が挑戦するイベントをこちらで作ります。

もちろん、立会人付きで」

にこっと笑うAちゃん。

「ただし、私に勝ったらですけど」

真っ白い床から、巨大な剣が出てくる。

Aちゃんはその剣を手にして抜いた。

身長程あるその剣をAちゃんは軽々と片手で持っている。

「ま、これくらい振り回せないと、ホロライブの運営なんてやれませんから」

「手腕の力を言っているのでござるか?

少し意味合いが違うような気がするでござるよ」

「はは、深くは考えないでください」

天叢雲剣を構える風丸に、Aちゃんも大剣を向ける。

『運営超人 Aちゃん

疾風の女侍 風丸

いざ尋常に勝負!』

(こちらから)

「【解放】」

風丸はスキルを発動してAちゃんとの間合いを詰める。

「【キャンセル】」

「え?」

Aちゃんの言葉と同時に風丸の体から力が抜ける。

「防御してくださいよ」

一瞬の意識がそれた風丸にAちゃんはそう言って大剣を振り抜いた。

「く!」

どうして力が抜けたのか訳が分からないが、風丸は剣で防御する。

しかし、威力を抑えることは出来ずに後ろに吹き飛ばされた。

「どうして力が?」

風丸は態勢を整える。

「ステータス見てみてください」

Aちゃんに言われて風丸はステータスを開いた。

「なんででござるか?」

ステータス画面の状態の欄にあるはずの【解放】が消えていた。

「ま、こちら運営なので、【解放】のスキルを【キャンセル】させてもらいました」

「な!」

確かに運営なら、そういう事は出来るかも知れないが。

「チートすぎでござる」

「はは、作り手と戦うという事はこういう事ですから。

ちなみに私が【キャンセル】できるのは継続的に効果があるスキルだけですのでご安心ください」

微笑むAちゃん。

「十分すぎるでござるよ」

(【覚醒】や【古参の騎士】も使えない。

それも一瞬で【キャンセル】されるとなれば天叢雲剣の力さえも解放できない)

「始まったばかりですよ?

もう、終わりですか?」

「そんなわけないでござる!」

風丸がもう一度間合いを詰める。

(継続的なスキルだけなら)

「剣術 五花閃」

(大剣持ちにはスピードで押す!)

風丸の連続攻撃がAちゃんを襲う。

しかし、カ、カ、カ、カ、カン。

「!」

「このくらいは防げますよ」

大剣を軽々と動かして防御するAちゃん。

「裏・縮地」

一瞬で間合いをあける風丸。

剣をAちゃんに向ける。

「水よ」

天叢雲剣が水を纏う。

そして、そのまま剣をAちゃんの方へと振り下ろした。

剣が纏った水は刃に代わりAちゃんを襲う。

「なるほと、それなら【キャンセル】出来ませんね」

Aちゃんはそう言って飛んできた水刃を大剣で斬り払った。

(ん?どこに?)

斬り裂いた水刃は簡単に斬れたが、その一瞬でAちゃんは風丸を見失う。

「ここでござる」

背後からの声にAちゃんは大剣を振りながら振り向く。

しかし、そこにはいない。

「上?」

見上げたAちゃんが見たのは青白い侍の鎧をきた風丸が跳んでいた。

「!」

「【円卓の騎士 ver.侍 絶技 円陣】」

縦に光輝く円がAちゃんに放たれる。

咄嗟に大剣で防ぐAちゃんだが、風丸の技は易々と大剣を切り裂いた。

ガシャンっと斬れた大剣が地面に落ちる。

「まさか、円卓の騎士の技を使うとは」

危険を感じたAちゃんは体を動かす事で円陣を避けていた。

円陣を使った事で【古参の騎士】のスキルは切れている。

「武器破壊と交換なら十分でござる」

剣を構える風丸。

「確かに【古参の騎士】は継続スキルですから、私の【キャンセル】で消せましたが、消される前に大技でスキルを消費するとはさすがです」

Aちゃんは斬られ大剣を見る。

「お気に入りだったのですが」

そう言って地面に大剣を突き刺すと剣が地面へと吸い込まれていった。

「さぁ、武器がない状態でどう戦うでござるか?」

「あ、私の敗けでいいですよ」

「え?」

Aちゃんの意外な答えに驚く風丸。

「え?

だって始まってまだ時間が」

「剣を斬られたら剣士としては戦えないでしょう」

『勝負あり!

勝者 疾風の女侍 風丸』

機械音声が流れて風丸の勝利が宣言される。

「な、なんか釈然としないでござる」

風丸が剣をおろす。

「ま、そう言うと思いましたので、少しサービスタイムと行きましょう。

【リドゥ】」

「な!」

Aちゃんの言葉と同時に、風丸に通知音がなった。

「【古参の騎士】と【解放】が使えるようになった?」

「はい、私の力でリキャストタイムを終わらせました」

「何でもできるでござるな」

「ま、運営ですので。

さて、これからのサービスタイム負けても勝った事は消えませんので安心して戦ってください」

にやりと笑うAちゃん。

「こちらの負けが確定しているような言い方でござるな」

「さぁ、どうでしょう。

この力は普段使わないので手加減出来ないかもしれませんよ」

「望むところでござる。

【古参の騎士】【解放】」

風丸はスキルを発動する。

それを見てAちゃんは満足そうに頷いた。

「やる気があって嬉しいです。

では、私も本気を。

【円卓の騎士】」

「な!

それはそら殿専用の」

Aちゃんの周りに13人の騎士が現れる。

「そらが使える技が私に使えないなんて事はないんですよ。

だって、私はそらの一番側にいましたから。

では、行きましょうか。

そらと戦う準備と覚悟OKですか?」

「や、やるでござるよ!」

「よろしい。

では、サービスタイムスタートです」

 

Aちゃんの側に立つ、メイジとウィッチが火の玉を風丸に向かって打ち出す。

「真の姿を解放するでこざるよ」

風丸は天叢雲剣の力を解放。

水を纏う大剣に変わった剣で火の玉を切り裂く。

その火の玉の後にすぐに迫る矢と弾。

アーチャーとガンナーからの攻撃だ。

「【裏・縮地】」

風丸はスキルを使い、その攻撃を避ける。

しかし、その下がった先に大剣を持つ騎士が振り下す。

「く」

スキルの硬直時間を無理やり突破し剣でその攻撃を防ぐ。

その防御した体に正面からランサーが槍を突き立てきた。

風丸は片足を上げてガード。

そのまま後ろへと跳ぶ。

ゾク

風丸は飛び退きながら背後に殺気を感じた。

すぐに床に剣を突き立ててその場に降り、剣を振りながら回転した。

ガキン

背後にいた侍がその剣を刀で受ける。

背後で待っていたのは侍だ。

そして、その侍の背後に巨大な竜の首が持ち上がってきた。

サモナーの召喚した竜。

竜はその巨大な口から炎を吐き出す。

「水よ」

剣を前で円を描くように振る風丸。

水が盾のように形を作った。

竜のブレスを防ぐ風丸に横からモンクが強力な一撃を放つ。

風丸はそれを腕でガードしながら横に跳んで威力を落とす。

しかし、ダメージは思ったより入った。

そんな風丸の周りに札が舞う。

(ヤバい)

「剣術 包囲陣」

風丸の足元から頭上に向かって複数の剣撃が放たれる。

剣撃で自分を守る守備技。

その後すぐに札が次々に爆発した。

「く!」

爆発の煙の中から飛び出す風丸。

その風丸を待っていたかのように大楯が風丸を空へと打ち上げた。

辛うじて防御していた風丸。

その風丸を追うように飛び上がる1人の影。

Aちゃんだ。

Aちゃんはナイトの姿をしている。

ビショップからの補助魔法を受け、Aちゃんは風丸に向かって剣を突き出した。

ガキン

風丸はそれを剣で防ぐ。

「やりますね」

「ギリギリでござる」

Aちゃんに風丸は正直な言葉をこぼす。

「では、最後に条件は揃ったので受けてください」

Aちゃんの言葉に風丸ははっとした。

13人。

1人1回ずつの攻撃。

「まさか!」

「ナイツ・オブ・ラウンドver.A」

 

そこは何もない真っ黒な空間。

そして、その真っ暗な空間の彼方からそれらは来た。

大楯

ナイト

メイジ

ランサー

モンク

アーチャー

ガンナー

ビショップ

符術士

大剣

ウィッチ

サモナー

それぞれが持つ最強の武器で、真っ暗な空間に浮かぶ風丸を攻撃する。

痛みはない。

ただ、風丸はその騎士達の攻撃一撃一撃に体を引きちぎられていくような感じを覚えた。

そして、最後にそれは来る。

巨大なAちゃんが両手で風丸を覆い潰そうと手を閉じた。

 

「うわぁ~」

ガバッと起き上がる風丸。

「あ、起きましたか?」

その声の方を向くと、Aちゃんが優雅にお茶を飲んでいた。

「私はいったい」

「あ、気絶していたみたいですね」

「あの攻撃を受けて気絶?」

「はい、死なない設定にしてたので」

(何でもありだな運営)

「それより、トラウマにはなってませんか?」

「う」

風丸は最後に受けた技を思い出す。

(確かにあの痛みなく体を引きちぎられるような感覚はトラウマものだ。

だけど)

「何とか大丈夫でござる」

「そうですか、それは良かった」

Aちゃんはにこっと笑う。

「さて、これで【果たし状】のイベントは全てクリアです。

おめでとうございます。

クリア報酬の風丸さんの願いは、こちらで叶えておきますので楽しみにしていてください」

(確か私が彼女と戦えるイベントを作ってくれるお願い)

「ありがとうでござる」

「それでは、またどこかで」

Aちゃんは微笑みながら消えていった。

白い空間に1人残る風丸。

(はぁ、まさかそら殿の最強技をやられるとは。

でも、これでやっと私はクリアできた)

風丸は床に寝そべる。

(さて、帰ったら何をしようか)

 

 

 

「ん?」

クリアし相手がいなくなった空間。

だけど、風丸は元の場所に戻れない。

「どういう事でござるか?」

風丸はその場に立ち上がって周りを見る。

そこは先程から変わらない真っ白な空間。

(どうして?)

すると突然けたたましい音が空間内に鳴り響く。

「な、なんでござるか!」

そして、風丸の前に赤で文字が浮かび上がった。

「new challenger?」

とてつもなく嫌な予感がするその言葉に風丸は身を震わせた。




大変お待たせしました。
このところ忙しくて情報収集が疎かになってすいません。
今回は風丸のTMイベント最終回となります。
え?
でも、まだ終わってないっぽい?
確かに実はこれは続き物。
この次の情報はこの後どうなったかを更新します。

今回最後の相手はAちゃんでした。
ときのそらちゃんの最強技を普通に使えるAちゃん。
さすがそらちゃんを支えてきた人ですね。

風丸が「勝負には勝ったけど、実際には完全に負けたでござる」と悔しそうに言っていたのがよく分かりました。

それでは、続きの情報をお楽しみに
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