博衣こよりのイベントを90以上クリアしている。
博衣こよりから名前呼びされている。
自分の家を持っている。
博衣こよりの好感度が一定以上上がっている(自分で確認はできない)
ゲーム内季節が夏。
トントン。
誰かが家のドアを叩いている。
(ん?
何時だ?)
ベッドで仮眠をとっていた俺はステータス画面の時計を見た。
(まだ、8時か…
もう少し横になっておきたい)
俺はノックを無視してベッドにごろんと転がる。
ドン!
(な!)
いきなり激しいノック?
そして、ドドドドドドドド!
激しい連打がドアを襲った。
「だ、誰だ。
出るからそんなに叩くな!」
俺は慌てて起き上がり玄関に向かう。
そして、鳴り止んだドアを恐る恐る開けた。
「おっはこよ~」
そこには元気いっぱいの俺の推しが立っていた。
「え?
こよりちゃん?」
「はい、ホロライブワールド第六世代組、holoXの~頭脳!博衣こよりだよ~!」
ぶんぶん目の前で両手で手を振るこよりちゃん。
(なんで、朝からこんなにテンション高いんだ?)
「それより、なんですぐに出てこないんですか?
◯◯◯くん!」
「いや、昨日遅くまでイベントしてたじゃないですか」
「え?」
ふと考えるこよりちゃん。
「あ」
何かを思い出したようであははと頭をかいている。
そう、昨日は遅くまでこよりちゃんのイベントをしていたのだ。
「昨日は遅くまでお店の倉庫の片付け手伝ってくれてありがとうね」
「いえ、好きでやってるので」
こよりちゃんにお礼を言われて俺は少しふぅと息をはいて答えた。
【魔界】にある【魔王城】
その中にこよりちゃんが店を開いている。
昨日はその店に並ぶ商品を管理する倉庫の掃除を手伝った。
なぜか倉庫内にモンスターがうろついていたり、トラップが仕掛けられたれたりして、かなり手間取ったが、何とか終わらす事ができた。
「で、今日はどうしたんですか?」
イベントAIと言えどもホロメンが自分の家に訪問するなんて聞いた事もないんだけど。
「あ、今日はね。
いつもこよの手伝いをしてくれる◯◯◯くんと遊ぼうと思って誘いに来たんだよ~」
「え、あ、ありがとうございます」
(そんなイベントがあるのか?)
俺は目の前のこよりちゃんを見る。
服装はいつもの白衣だが、なぜか前はきちんとボタンが止められている。
「なんかいつもより服装の露出が少ないですね」
素直に言ってみる。
「あ、あのねぇ~
いつも露出高い服着てるみたいに言わないでくれますか?」
こよりちゃんはそう言いながら白衣のボタンを上から2つ程開けて前屈みになって白衣の胸元を広げる。
「!!」
俺は見た、その白衣の中を!
「な、な…」
言葉が上手く出ない。
「へへぇ~
今から海に行こうと思ってるので着てきちゃいました」
そう言ってこよりちゃんはチロっと可愛く舌を出した。
白衣の中は水着だったのだ…
「ちょ、ちょっと」
慌てる俺の手をこよりちゃんが掴む。
「さ、行きますよ!」
そして、俺達は夏の海へと繰り出した。
「って、誰もいないじゃないですかぁ~」
俺達が着いた海岸はこよりちゃんの言う通り誰もいなかった。
「ええ、調べた感じたと夏場はとても賑わってるって…」
こよりちゃんは何やら画面を開いて調べ始める。
俺はちらっと後ろを振り返る。
海岸に入るところが何やら揺らいでいるように見えた。
(もしかして)
俺はステータス画面を開き、クエスト一覧を開く。
(あ、やっぱり)
クエスト一覧の一番上にクエスト名とクエスト進行中の文字が。
(という事は、この海岸の異変もイベントって事かな?)
たぶん、こよりちゃんとこの場所に来る事で、イベント専用のエリアに移動させられたのだと思う。
もし、イベントで着てなければ今頃、このエリアには水着のプレイヤー達がたくさんいただろう。
俺は無人の海岸を見渡す。
(ん?)
何やら看板がある。
俺は看板の近くにいき内容を確認した。
(あ、これかぁ)
「こよりちゃん、こっち」
俺は調べものをしているこよりちゃんを呼ぶ。
「あ、はい、何かありましたか?」
こよりちゃんがとてとてと近づいてきて看板を見た。
看板には『巨大生物出現中!お遊び禁止』と書かれていた。
「これかぁ!」
こよりちゃんは看板を見て叫ぶ。
そのタイミングで、海から何かが空へと飛び出した。
『な!』
ドッバーン
巨大なソレは凄まじい音をあげながらまた海へと潜った。
「何か分かりましたか?」
俺は波打つ海を見ながらこよりちゃんに聞いた。
「はい、あれはリヴァイアですね」
「え?リヴァイアってあの高ランクモンスターの?」
「はい、ふだんは裏世界の【海底神殿】にいるモンスターなんですけど…
どうやら出てきたみたいです」
「いや、出てきたみたいって」
ズ…
ゆっくりと海面が盛り上がり、その巨大な魚が姿を表す。
ギョロギョロ動くその目でこちらを見ているようだ。
「倒すしかないですね」
はぁ~とため息をしてこよりちゃんは白衣を広げる。
中はあの水着。
しかし、ゆっくりと鑑賞している時じゃない。
俺もロケットランチャーを装備する。
「あ、まだ持っててくれたんですね」
その武器を見て喜ぶこよりちゃん。
「もちろん、ああいった相手にはこれが一番ですから」
ちなみにこの武器はこよりちゃん印の武器で、あるこよりちゃんのイベントをクリアした時に貰った報酬だ。
「それじゃ、これを」
こよりちゃんは白衣の内側から何かを取り出して俺に渡してくれた。
「靴?」
「はい、ジェットブーツです。
それを履いていれば海の上でも大丈夫ですよ」
俺は早速それを装備する。
装備した瞬間、体が少し浮く。
「凄いこんなものがあるんですね」
「ま、こよは天才ですから」
むんと胸をはるこよりちゃん。
白衣から豊満な胸が見える。
思わず手を合わせた。
「な、何してるんですか!
さっさと行きますよ」
そして、俺達は海を駆けてリヴァイアとの戦闘を開始した。
こよりちゃんの試験管爆弾と俺のロケランが火をふく中、リヴァイアは適度に海に潜りながら、下から俺達を喰い倒そう狙ってくる。
何とか攻撃を避けながら飛び出すリヴァイアにロケランを撃ち込むが、鱗が固くて決定的なダメージが入らない。
こよりちゃんの水中用試験管爆弾もあまり効力を発揮していなかった。
「どうしますか!」
俺は並走するこよりちゃんに声をかける。
「さすが裏世界の高ランクモンスター
この程度じゃだめかぁ」
こよりちゃんはそう言って背後から追ってくるリヴァイアを見る。
「◯◯◯くんは雷系統の魔法か何かを使えます?」
こよりちゃんに聞かれて少し考える。
「あ、1つあります」
俺が思い付いたのは前に【魔王城】にあるこよりちゃんのお店で買ったアイテム。
俺はアイテム『雷神丸一号』を取り出してこよりちゃんに見せる。
「あ、『雷神丸一号』
その失敗作持ってたんですね」
あははと笑うこよりちゃん。
こよりちゃんが失敗作というのは、見た目は槍なのだが、発する電気の力があまりにも大きすぎて、装備しているプレイヤーも甚大なダメージを受ける自爆武器だからだ。
「でも、発動させて少しタイムラグがあるので投擲武器としては使えますよ」
俺はそう言って笑う。
「確かに。
その威力ならいけるかもしれない。
では、◯◯◯くん。
こよが今からリヴァイアの体の一部分の鱗を剥ぎ取るので、そこに目掛けて『雷神丸一号』を打ち込んでください」
「はい、分かりました」
「では、作戦開始です」
こよりちゃんは、そう言ってその場に止まりリヴァイアの方に向いた。
「こよりちゃん?」
「少し離れてて」
俺は頷いてこよりちゃんから離れる。
「さて、奥の手いきますよぉ~」
こよりちゃんは白衣の内側からブローチのような物を取り出した。
「あれから試行錯誤を繰り返して完成した。
特殊世代組の先輩達の専用スキルを元にしたこより専用装備!
『こよりアーマーZ』!!!」
掲げたブローチが光輝く。
こよりちゃんはその場に浮かび上がっていく。
虹色の光がこよりちゃんを包み込み、服や水着が消えていく。
(ああ、でも光のせいで体のシルエットしか分からん)
足や手に新しい薄桃色のスーツが現れていく。
そして、体にピッタリとしたスーツの上に体のいたるところに手の平台の機械の部品が付いていく。
(でも、あんな装甲じゃ攻撃を防ぐなんて)
全てを装備したこよりちゃんが海の上へと立つ。
光に驚いたリヴァイアはこよりちゃんに近づけない。
「ふふ、『こよりアーマーZ』の真骨頂はここから!
はぁ!」
こよりちゃんの掛け声と共に、体に付いていた機械からピンク色の粒子が吹き出し体を覆う。
そして、その粒子は形を変えて、まるで特殊世代が纏う『神化』の鎧のように姿を変えた。
(頭に装備してるのは犬?
いや、コヨーテを模した兜?)
「陰狼刀、陽狼刀」
差し出す両手に2本の刀。
こよりちゃんはそれを腰に装備した。
「いくぞ、海獣リヴァイア!」
そして、こよりちゃんはリヴァイアに向かっていった。
リヴァイアの上を滑るように移動しながら、陰狼刀で攻撃するこよりちゃん。
しかし、刀はリヴァイアの鱗に当たり火花を発するだけで、深い傷は付いていない。
俺はこよりちゃんの言葉を信じて『雷神丸一号』を持って待った。
「やっぱり固いですね!」
こよりちゃんが嬉しそう叫ぶ。
「◯◯◯くん!
そろそろいきます!
陰と陽は表裏一体。
陰に溜まりし穢れを今、陽で解き祓う」
こよりちゃんが陰狼刀を鞘に納め、陽狼刀を抜く。
鞘から抜かれる陽狼刀は目映い光を放っていた。
「喰らえ!」
こよりちゃんは陽狼刀をリヴァイアの体に打ち込んだ。
ギャァァァー
初めてあげるリヴァイアの咆哮。
そして、こよりちゃんの言う通りリヴァイアの体の一部の鱗が吹き飛んだ。
俺はその時、『雷神丸一号』を装備してリヴァイアの方へ全力で接近していた。
「◯◯◯くん、今!」
「了解です!」
俺は鱗が吹き飛んで無防備にさらされたリヴァイアへ『雷神丸一号』を投げ放つ。
『雷神丸一号』は勢いよくリヴァイアに刺さった。
こよりちゃんはそれを確認した後、その場から離脱する。
時間差で発動する『雷神丸一号』
凄まじい電気の力がリヴァイアを駆け巡った。
断末魔をあげることなくリヴァイアは海面に浮き上がり、そして、光の粒子となって消え去っていった。
『や、やったぁ~!!』
こうして、俺達の夏のバトルは終わりを迎えた。
「まさか、こんなに人がいるなんて」
今、俺はさっきの海岸でレジャーシートを広げてこよりちゃんと座っている。
周りは水着や水用装備をしたプレイヤーがうろうろしていた。
リヴァイアを倒し、海岸に戻った瞬間にこの状態になった。
たぶん、イベントが終わった為に元の海岸に移動させられたのだろう。
「これなら、あの誰もいない海岸の方がよかったかもね」
そう言ってこちらを見るこよりちゃん。
「え?」
「だって、その方が2人きりで楽しめるよ?」
こよりちゃんのいたずらっ娘な笑みにドキッとする。
「でも、今のこよりちゃんを見れるのって俺だけですよね?」
俺はこよりちゃんを見て聞く。
イベントキャラであるホロメンはイベントを受けているプレイヤーしか見れない。
「確かにそうだね」
こよりちゃんはゆっくりと立ち上がって白衣を脱いだ。
夏の日差しに受けてこよりちゃんの水着姿が眩しい。
こよりちゃんはこちらを向いて前屈みになって手を差しのべてくれた。
「じゃ、夏を楽しもうか」
「はい」
俺はその手をとって最高の笑顔な推しと共に夏の海へと駆け出した。
お待たせしております(待ってくださる方いたら嬉しい)
【ホロライブワールド】のイベント紹介です。
今回は博衣こよりちゃんのイベントとなっております。
かなり受けられる条件は厳しいですが、それに負けないくらい、最高のこよりちゃんと1日過ごせるみたいです。
ぜひ推しの方は挑戦されてはいかがでしょうか?
夏のイベントはこの他にもあるようですので、情報が入り次第更新していきます。